裁判ってどんなこと?
●石坂産業廃棄物処分業取消訴訟 1審原告一部勝訴
第2次訴訟次回期日 12月.14日(金) 10:30〜控訴審第2回期日(弁論準備)東京高裁
第3次訴訟次回期日 11月.14日(水) 10:30 (第3次)第3回期日 さいたま地裁105法廷
くぬぎ山最大手の産業廃棄物処理事業者の処分業の許可取消請求。当初焼却だったものが、訴訟継続中に、事業者自らが焼却炉を廃炉、その後、すぐに大規模破砕施設の許可を得たため、現在大規模破砕施設についての許可取消を求める訴訟が2件継続している。
第2次訴訟(破砕処分業許可取消請求)2002年周辺住民73名が提訴 2007年2月1審原告一部勝訴判決を得る →被告埼玉県が控訴したため、現在控訴審にて審議中。控訴審に石坂産業が訴訟参加。
廃プラスチックの破砕減容施設について、裁判所が違法と認定、埼玉県による産業廃棄物処分業の一部許可取消を認める判決を得た。
第3次訴訟(破砕施設設置許可取消請求)2007年周辺住民22名提訴 現在さいたま地裁にて審理中
●クリーンサービス操業差し止め訴訟
11月15日(木) 16:00〜 クリーンサービス(株)操業差止訴訟第22回期日(弁論準備) 川越支部別館4F
民家のすぐ隣に設置された積み替え保管施設について、その騒音・低周波音・粉塵被害を訴え、操業差し止め及び損害賠償請求した事件。
●新明ゴミ山火災損害賠償請求上告中!
2002年ごみ山が大火災を起こし、隣接する工場が全焼した事件について、その損害賠償を請求する事件
被告;埼玉県、排出事業者、ごみ山を積み上げた産業廃棄物処理事業者及びその代表者
2002年11月提訴 1審原告側敗訴
2007年 控訴審にて、火災を起こした産業廃棄物処理業者の責任を認め、約2600万円の賠償責任を認定
現在、県と排出者の責任を認めなかった点について、上告中
是非、傍聴に来て下さい!
自分たちの地域に廃棄物処理業者の設置する焼却炉があって、そして、ひどい操業をしていて、改善をしてほしい、焼却をやめてほしい、と、県や市に求めても、業者に求めても、全く良くならなくて、煙は心配だし、子供の健康が心配だし、なにより、粉塵や悪臭が、とってもひどい!。そんなとき、一体どうすればよいのでしょうか。
行政にお願いしても、行政はなぜか、業者の味方なの?と思ってしまうような発言をします。「業者も仕事でやっているのだから」。たまに来て、「今日は臭くないですね」とか、「苦情を言うのはあなただけですよ。」とか言われてしまう。
議員に頼んで、要望書を持っていっても、涙ながらに苦情を訴えても、「では、廃棄物の処理はどうすれば?」と県の担当者が発言する。廃棄物の処理はしなければならない=だから、施設のすぐ隣に住んでいる人は、ちょっとくらい!の粉塵、騒音、振動、悪臭はがまんしなきゃいけないらしい。そして、ダイオキシンも、いくら煙突がひくくって、すぐ隣に煙がかかる状況でも、「基準は守っているんだからしょうがない」と言われる。
以上は、今の行政のあるがままの姿です。これまで苦情を訴え続けてきた私たち自身が聞いてきた言葉です。
そんなとき、私たちは、黙って我慢しちゃあいけないと、思います。そんなことは、許されるべきことではないと思うからです。そして、それを我慢することが、今の行政、廃棄物処理を、私たち自身が許し、助長させてきた、と思うからです。
行政は多数のことを考えて、一人一人の命や暮らしを守る使命を忘れがちです。公害問題はその典型だと思います。経済や政治に流されて、本当に大事な一人の人の命や暮らしを守ることが置き去りにされてしまいます。
そして、それは、行政の現実の姿だと思います。その意味で、一人の人権を守ることを真に求めることが出来るのは、法にあると思います。私たちの国の憲法には、ちゃんと書いてあります。13条には、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」そして、12条には、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」(初めて憲法を読んで感動してしまいました。この年になるまで憲法をちゃんと読んだことがなかった!案外こんな人が多いのでは?)
だから、権利が侵害されたならば、私たち自身の努力によって、取り戻すよう努めなければならない、と思うのです。それが、権利を守るという意味ではないでしょうか。そして、そうすることによって、私たちの地域と子どもたちを守ることができるのでは?
裁判なんて、という声をよく聞きます。それは、争いごと、を避けるという日本のよき?伝統から来ると言われます。そうでしょうか。そのことが、問題を先送りにして、私たち自身の暮らしを隅に追いやってきてしまったのではないでしょうか。
裁判をおそれずに、そして、裁判ってどんなこと? もっと身近に法があるといいと思います。ですから、私たちの関わった裁判を、普通の一主婦の見たままに報告し、伝えていきたいと思います。