これだけ問題になっている所沢周辺の焼却炉密集。しかし、未だ多くの焼却炉は操業を続け、根本的解決への道筋は見えません。公害調停で、県と、47社の焼却炉設置業者に対し、焼却停止を求めてきていますが、あくまでも焼却を続行しようとする業者、それをそのまま認めていく県の姿勢が徐々に明らかになりつつあります。
埼玉県は、解決へ向けての施策をとるどころか、住民の要望を無視して、施設への許可を続ける判断を示しました。99年10月27日、埼玉県は2つの焼却施設に対し、許可を下ろしました。
これに対し、住民は抗議、1月25日には、許可処分取り消し訴訟の提起に踏み切りました。
北田商事(株)に対して新たな焼却開始を認める更新許可!
新たに許可を得て、操業を開始しようとする業者。中新井地区近くの北田商事(株)は、平成3年に届けを出したのみで設置していなかった焼却炉を、6年間の空白の後、平成9年に突然建設開始。平成9年の法改正による、強化された規制をまったく受けず、生活環境調査もせずに、建設を強行しました。その後約2年、住民の反対で県の許可が出ずに操業できない状況にありましたが、埼玉県は、住民に何のコンタクトもないまま、ついに許可を出しました。
新明に対して、焼却続行を認める施設の変更許可!
インター近くの(株)新明はこれまで黒煙を出す、煙突から飛灰をとばす、焼却灰を5m以上の高さに野積みする、暴力団がらみの事件の死体を気が付かないで?燃やす、などひどい操業状態でした。しかし、県はこの業者に対しても「彩の国の環境創造資金」の億単位の融資斡旋により、バグフィルターを付けさせ、焼却を続ける事を認めようとしています。
排ガス処理設備をきちんとさえさせれば、状況は改善されるのでしょうか。県は現在あるひどい違反状況を取り締まることもできない状況です。今後、同じ業者が排ガス処理設備を備えただけできちんとした適正処理をするようになるとは考えられません。
◆新明許可処分取り消しを求める請求の趣旨(記者発表用資料)
これらについては、今後の調停だけでは対応し切れないと判断し、それぞれの地元住民の会で法的手段をとることとなりました。
調停弁護団に加えて新たに埼玉弁護士会の方々の協力も仰ぐことになりました。
裁判にかかる諸費用、被害立証調査費用などのカンパ等、皆様のご理解とご支援をお願いします。
郵便振替00530-0-40224「公害調停をすすめる会」宛
住所氏名連絡先、裁判カンパと明記の上、お願いします。