第6回口頭弁論期日(2001.3.19)報告

 北田商事と(株)新明の許可取消を求める行政訴訟第6回公判が3月19日に行われました。北田商事については、許可のがれを狙うための処理能力虚偽について、燃焼計算などに基づいて詳細な主張をしたところですが、埼玉県からは、そんなに燃やしていない、という説得力のない反論が出されました。また、周辺住民の被害状況を示
した各原告の陳述書、そして、北田の焼却によって引き起こされる可能性のある各種の化学物質による汚染について述べ、原告は取消を求める権利がある旨の主張をし
ました。すぐ隣に住む住民に許可を取り消す訴えの利益がないとはいえない筈です。その許可によって、施設は操業をし、そして、杜撰な処理が行われれば、(現在も行われている)当然に被害を受けてしまうのはそこに住む住民です。そして、現在すでに被害を受けているのです。埼玉県は、北田の保管積み替え所の、ごみ山放置について、さすがに違法な状態であることを認めたのか、北田商事に対し、ごみ山を片づける計画書を提出するよう求めたようです。裁判で詳細に写真を示して違反実態を述べたことが、埼玉県の指導を引き出したといえます。これまで苦情を申し立ててきても、なんら効果のある指導はありませんでした。しかし、ごみ山の状態は結局未だ全く改善されていません。引き続き、処理のずさんさ、悪臭の発生、周辺住民がなぜ、それらの被害をうけつづけなければならないのか、今回の許可の問題点について主張、再反論していく予定です。
 新明では、今回は、煙がどの程度の範囲まで影響を及ぼすかについてシミュレーションによって示し、気象条件によって、4km範囲まで煙害が及ぶことを示しました。
夜間、煙が遠方まで束になって延びていくことを目にすることがあります。煙の影響は測りしれません。その煙に有害物質がどの程度含まれているのか、わたしたちは
全く知らされていないのです。
また、県からの反論として、「廃棄物の処理はしなければならない、だから処理施設は必要なのである」との見解が示されています。「処理施設は必要である=周辺住
民は被害を受けるのを我慢しろ」とでもいうのでしょうか。そんなことは許されない筈です。次回期日は6月4日10時半から、「さいたま地裁」105号法廷です。浦和市がさいたま市となるに伴い、浦和地裁も「さいたま地裁」となります。是非一度傍聴に来て下さい。

次回公判は6月4日(月)
午前10時30分よりさいたま地裁にて。