第5回口頭弁論期日(2001.1.15)報告
北田商事と(株)新明の許可取り消しを求める行政訴訟の第5回公判が1月15日、浦和地裁にて行われました。この冬一番の厳しい寒波にもめげず、両裁判にかかわる原告12名が列席、傍聴者も20名を越え、狭い法廷に熱がこもりました。
陪席裁判官が変わりました。若くて美しい女性裁判官です。これで、裁判長は女性裁判官2人に挟まれました。
まず最初に、前回陳述を許されなかった北田商事の維持管理能力の欠如について、久保田弁護士が口頭で述べました。産業廃棄物処理法7条に基づき、北田商事が「その業務に関し、不正または不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足る相当のある理由がある者」に該当する法律違反であるというもの。適正な保管積替えを行わずにゴミ山を3年以上も放置し、排水処理をおこたって汚水をたれ流し、さまざまな原因から周囲にものすごい悪臭を放っていること。公道を不正に占有していることなどが挙げられました。
次に秋山弁護士から我々には訴えの利益があるという反論。(当たり前ですよね。県の言い分は、許可は業者と県の問題だから住民には関係なく、私たちには訴えの利益がないというものです。こんな裁判に勝っても利益がないのは県のほうでしょうに)。最後に釜井弁護士が北田の炉の処理能力の届け出が虚偽であることを計算に基づいて述べました。
(株)新明については、小原弁護士より(唯一の女性弁護士です)原告適格の立証がおこなわれました。新明のひどい焼却状況から周辺環境にどのような有毒物質がばらまかれたか、それによって原告であるある近くの住民がどのように被害を受けたかが細やかな表現でなされ、説得力のあるものでした。住民一人一人の被害実態を示した陳述書も提出しました。
これに対し県は次回までに書面で反論してくると言っていますが、せっかく同席しているのだから、県顧問の関口弁護士の弁論を聞きたいもの。
北田のごみ山がさらに大きくなっていました。
埼玉県西部環境事務所が、厳しく?「口頭で」注意しました。
といっていたけど、相変わらず効果なし。(2001.1.11)
次回公判は3月19日(月)
午前10時30分より浦和地裁にて。