「海のトリトン テーマ音楽集」を聴きながら(2)
●M-23 遥かなる旅は続く猫 この曲のアレンジは変わっていて、テーマを前半しかやらないで、アドリブが16小節あって、またテーマに戻る。こういうアレンジは聴いたことがなかった。 R3 いきなりギターソロになっちゃうんですよね。しかも、かなりアーシーな。 ※アーシー:「前衛的でカッコいい」みたいな意味。 猫 これもテレビで聴いていて、最初2種類あると思っていたんですよ。ちゃんと演奏するのと、アドリブで終わるのと。 仙 このアドリブの部分って、テレビで使ってます? 猫 使ってる。 仙 じゃあ、私も別の曲だと思っていたのかもしれない。 R3 完全にジャズの手法ですよ。テーマやって、そのコードのままアドリブがずーっと続く。しかも、これはテーマを途中までしかやらない(笑)。 猫 ペットもいいんだけど、このギターもかっこいいんですよ。再演奏版だと、だいぶテイストが違う。 仙 あ、なんか違いましたね。
●M-17 困惑R3 この辺も常套手段ですねえ。 烈 劇伴ぽい。 R3 サスペンス劇伴。 ※自宅で確認した結果、初代ヤマトの「誰もいない街」という曲に似ているように思いました。(仙) 猫 こういう音もなかったんですよ。心理描写の。これ北極だっけな、トリトンが怪獣を殺して血が流れるときに、「いやだ」って走り出すシーンがあるんだけれど、そういう描写のときに使った。そういう描写自体今までアニメではなかったんですよ。 R3 トリトン以前の作品で劇伴的に「おおっ」ていう作品って、何がありましたっけ? 猫 「おおっ」っていうと、結局、「ウルトラセブン」になっちゃうんですよ。「セブン」と「帰ってきたウルトラマン」はやっぱり別格。 R3 コロムビアがらみのアニメていうと。 猫 この頃は別にコロムビアが劇伴作っているわけではないんで。アニメだと・・・。 に 田中正史(※「サスケ」「黄金バット」「妖怪人間ベム」)なんかはどうなんでしょう。 猫 いや、劇伴はわりと、ふつうの劇伴なんですよ。 に 主題歌だけがかっこいい。 猫 そう。 R3 じゃあ、ここから音が決まってきたっていうのは、あながち間違いではないのかな。 に 「ジャングル大帝」は? 猫 「ジャングル大帝」はテレビの劇伴は毎回つけているんですよ、割と小編成でミュージカル風に。だから「交響詩
ジャングル大帝」っていうのは(TVとは)別ものですね。
●M-109 ブルーダア このベース聴いたら、もう全部宙明先生やと思ってしまう。「マジンガーZ」にこういうのがある。 R3 〜ジング・ジング・ジング、マジング・ジング(笑)。 烈 時代はほぼ一緒? 猫 「マジンガー」の方が、半年あとぐらい。 R3 このセッションに松岡直也がいれば完璧だったんだけどなあ。 ア 松岡さんて、「キカイダー」の頃からやってるんですかね? R3 「マジンガー」っていうのはよく聞くけどねえ。 ア 「大鉄人17」はやってたんですよ。ライナーで宙明先生が断言しているから。 R3 もうひとつのなぞのウワサが、「デビルマン」のギターがチャーだっていう話(笑)。 烈 ああ、そういうのがかけめぐっているんですか。 R3 うん。
●M-108 海の散歩仙 これねえ、「スヌーピー」の曲そっくり。「スヌーピー」ってこういう曲なの。 猫 ジャズっぽいですね。 烈 ほんとにありとあらゆるパターンが入っている。 仙 70年代ジャズ。 烈 ジャズテイストが共通ってことですか。
●M-107 楽しい遊び仙 これ私が持ってきた70年代のテープとそっくりですよ。ベースだけ違う。なんか、やってる方が楽しそう。 烈 歌がつきそうですよ。 ※私が持参したカセットテープ:「70'S GOLD〜ORIGINAL ARTISTS〜」GUSTO RECORDS 1981年・米(仙)
●M-5A 進撃のマーチ烈 トリトンって挿入歌とかなかったんですか。 猫 ない。 ア 4曲しかない。 烈 歌っていうのはあまり考えてなかったんでしょうか。 仙 「ピピの歌」とかは、売るために作ったぐらいで。 猫 作曲家も全然違うし。 R3 好きだけどなあ。逆にああいう曲こそ書けないんだよ、絶対。 仙 あれ聴くとピピのキャラクター、ちょっと変わっちゃいますよね。
●M-33 勇壮猫 これもちょっとマカロニ入っている。かっこいい。 仙 結局、このあとのアニメの劇伴って、「トリトン」をひきずってきたんですか。 猫 だいぶ影響を与えているんでしょうね。 仙 でも、今やっているアニメで、これをひきずっているっていうのは、全然ないですよね。 猫 あ、今はだいぶ変わったからね。 仙 ということは、今のアニメの劇伴になる転機がまたどこかで、作品があるってことですか。 猫 「うる星やつら('81-'86)」とかじゃないの?(笑) 仙 ああ、そうか。そうかもしれない。 烈 なるほどねえ。 猫 今は、こういう硬派でストレートでっていうのがなくなったでしょう。かえって、恥ずかしくってできない。 烈 直球ど真ん中(笑)。 猫 この曲なんて、ポセイドンが進撃するときに使われてるんだけど、かえってポセイドンの方がかっこよく見える。 仙 かっこいいですよね。私もそう思った。 烈 それは音楽の力もあるんでしょうね。 猫 まさに音楽の力ですよ。あんな変な顔した連中が、かっこいいわけないのに(笑)。
●M-24 迫り来る敵仙 声優ファンのはしりも、この作品なんですよ。声優マニアが出てきたのも。 に あ、そうなんですか。 仙 だから、同人界にも転機の作品でしたね。 に みんな塩屋翼とか。 仙 追っかけたよー(笑)。
●M-16 ヘプタポーダ/M-36 悲愴R3 トリトン族の女子は子どもの頃は人魚なの? 仙 そうです。 R3 大人になったら足ができるの? 猫 そう。 仙 原作はそういう描写ありますよね。 R3 アニメではずーっと人魚のまんまですか? 仙 人魚のまま。子どものままですもの。 烈 原作だと大人になって、子どもも産まれて、ジュニアが出てきて。 仙 そうそう。このヘプタポーダが人気あったんですよ。 R3 吉田理保子キャラだよな。声誰だっけ? 猫 中西妙子。 R3 映画版も? 猫 そうでしょう。 仙 映画版は再編集ですものね。新しくアテてないんですよね。 R3 再アフレコとかしてないんだ。 猫 塩谷翼、声変わりしちゃったからね。トリトンの声変えられないから。あの声出ないんですよ。 烈 もう2度と聞けないんですよ。「ガッチャマン」のときに声変わりして大変でしたからね。途中で甚平が「お前も声が変わったのう」って竜にいわれるんですよね。「大人になったのう」って(笑)。 に 塩谷翼って人気あったんだ。 烈 子ども声の頃に特に人気があったんですよね。今とはタイプの違うかわいい声ですよね。 猫 次が神谷明。 仙 この曲、「ヤマト」だ。 R3 「ヤマト」だねえ。艦長が死ぬシーンの曲。 仙 そうそう(笑)。
●M-55 それから場面は変わって仙 ブリッジ集も懐かしかった。 猫 全部覚えているんですよね。
●M-62 静かに余韻を受けて仙 これもよく覚えている。なんか、きれいでしたよね、「トリトン」の曲って。
●M-60 眉をきして・・・R3 珍しい変奏曲。
●M-48 テンション!R3 完全にR&Bのテイスト。
●M-57 平和 穏やかに・・・猫 どうもコルゲンさんは、このメロディをトリトンの主題のつもりで作ったらしいですよ。このテーマが割と何度も出てくる。一番最初のプロローグも、このメロディで始まるんですよね。
●M-3 急を受けて迫る危機!仙 これなんか、ほんとに「ヤマト」って言われても、わからない。
●M-32 穏やかな海R3 バカラック風ですね。コルゲンさん、バカラックの曲を日本側でリアレンジしたイージーリスニングのアルバムにも何枚か参加してますから。 猫 確かに。 仙 こういうイメージあんまりないんだけれど。劇中でかかってました? 猫 かかってます。 仙 イルカ島とか? 猫 うん。たぶん後半はあんまり出てこないでしょう。 (次のページへ)
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