回路図
CPUは、PIC18F14K50を使用しています。 回路構成は、シリアル-USB回路とほぼ同じでキーボードの電源を制御できるようにしています。
USBインターフェースは、PIC18F14K50の通常の使い方です。
FM-TOWNS親指シフトキーボードのインターフェースは、TTLレベルのRS-232D通信です。 PIC18F14K50のEUSARTを使いますので、簡単に通信できます。 インターフェース上は、キーボードへ送るラインも存在しますが全く使われていません。
LED表示器があります。上からキーボードについている「Num Lock」「Caps Lock」「Scroll Lock」と、 通常付いていない「カナ」の4つです。 「カナ」は、親指シフトローマ字出力機能のローマ字出力中に点灯します。
基板
今回は、ユニバーサル基板で作っています。 部品点数は、前回より多いですが要らない部分も多いので実際は簡単に作れます。
秋月弟子の[P-00517]を使っています。 基板の黒い線で切り落とすと、タカチのケースに入ります。 切り落とす場合は、部品が壊れる恐れがありますので必ず部品実装前に行ってください。
部品面に、ジャンパが3本飛びます。これは部品表に書いていません。
C2の0.1uFは、寝かせて実装します。 ケースに取り付けるコネクタと干渉する恐れがあるためです。 ついでにショート防止のために、足に絶縁テープを張り保護しました。 (部品実装位置を変えても良いです。)
部品表
項 | ロケーション | 品名 | 型名 | 員数 | メーカー | 参考価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
01 | U1 | マイコン | PIC18F14K50-I/P | 1 | Microchip | AK@220 | |
02 | Q1 | トランジスタ | BC327-25 | 1 | 各社 | AK@10 | 相当品可 |
03 | LD1~LD3 | LED 緑 φ3mm | OSNG3133A | 3 | OptoSupply | AK@4.5 | 相当品可 |
04 | LD4 | LED 黄 φ3mm | OSYL3133A | 1 | OptoSupply | AK@5.5 | 相当品可 |
05 | R1~R6 | 炭素被膜抵抗 | 10KΩ 1/6W 5% | 6 | 各社 | AK@1 | |
06 | R7~R10 | 炭素被膜抵抗 | 330Ω 1/6W 5% | 4 | 各社 | AK@1 | |
07 | R11~R15 | 炭素被膜抵抗 | 1KΩ 1/6W 5% | 5 | 各社 | AK@1 | |
08 | R16 | 炭素被膜抵抗 | 100Ω 1/6W 5% | 1 | 各社 | AK@1 | |
09 | C1 | アルミ電解 | 47uF 16V | 1 | 各社 | AK@10 | 耐圧16V以上 |
10 | C2,C3 | 積層セラミック | 0.1uF 50V | 2 | 各社 | AK@10 | +80%~-20% |
11 | C4 | 積層セラミック | 0.33uF 50V | 1 | 各社 | AK@10 | +80%~-20% |
12 | Y1 | セラミック発振子 | 12MHz | 1 | 各社 | AK@20 | コンデンサ内臓 |
13 | S1 | タクトスイッチ | □6.3mmタイプ(黒) | 1 | 各社 | AK@10 | |
14 | J1~J2 | 1列ピンヘッダ | 4PIN | 2 | 各社 | AK@3.5 | |
15 | J3 | 1列ピンヘッダ | 5PIN | 1 | 各社 | AK@3.6 | |
16 | 片面基板 | P-00517 (72mm×42.5mm) | 1 | 秋月電子 | AK@60 | ||
17 | ピンソケット | 4PIN | 2 | 各社 | AK@20 | ||
18 | USB-A ケーブル | 1 | 廃品マウスより流用 | ||||
19 | コネクタ | HR12-10R-8SD(71) | 1 | ヒロセ電機 | SD@215 | ||
20 | ケース | SW-75S | 1 | タカチ電機 | MO@130 | ||
21 | 錫メッキ線 | φ0.8mm程度 | 適宜 | ||||
22 | 配線 | 各色 AWG28程度 | 適宜 | コネクタ接続用 | |||
23 | 収縮チューブ | φ3mm程度 | 適宜 | コネクタ接続用 | |||
24 | 配線 | 各色 AWG28程度 | 適宜 | コネクタ接続用 |
マイコンを除く部品は、相当品で構いません。 2016/05/07 単価調べ AK=秋月電商 / 他調べ
各部品について
- 項1のPIC18F14K50
USBドライバ内蔵のマイコンです。 単価もまあまあ安く私がよく使用するICです。 ネット上では、秋月電子で購入しています。
- 項2のトランジスタ
FMTキーボードの電源制御用です。 100mA流せれば十分なので、2SA1015や2N3906でも大丈夫です。 手持ちでIcが大きいBC327-25を選択しています。
- 項3,4の発光ダイオード
φ3mmのLEDなら何でも良いです。 ただし電流値はトータルで20mA以下にしてください。
- 項5~8の炭素被膜抵抗
小型形状で5.08mm(2ピッチ)に挿入できるものを選んでください。
- 項9のアルミ電解コンデンサ
電源用の85℃品で十分です。 容量も10uF~100uF位のφ5mm~φ6.3mmの物なら使えます。
- 項10,11の積層セラミックコンデンサ
各電源のパスコンです。 精度は低めで構いません。
- 項12のセラミック発振子
USB用途の精度の高いものが良きのですが、価格が高く入手が面倒です。 秋月電子にある安い発振子でも一応問題なく動作しているのでそのまま使っています。 ただし、+5V用見たいので振幅制限用に抵抗を直列に挿入しています。
- 項13のタクトスイッチ
内部処理用のスイッチです。 HID ブートローダー起動用に使います。
- 項14,15,17のピンヘッダ/ピンソケット
USB-Aケーブルやキーボード用コネクタを接続するために使います。
- 項16の基板
秋月電子のユニバーサル基板です。 75mm×42.5mmのCタイプと呼ばれているものです。 その中の[P-00517]は、一番外側の部品穴で切り落とすとタカチ電機のケース[SW-75S]に入れるのに最適になります。
- 項18のUSB-A ケーブル
USBマウスの左スイッチがチャタリングするようになったため、新しい物と替えた際に取っていたものです。 これにピンソケットを付けて接続しました。 通常に売っているUSBケーブルを切って使うこともできます。
- 項19のコネクタ
FMT親指シフトキーボードを接続するコネクタです。 ケースに穴をあけて取り付けます。 ネット上では、FA Ubon(スズデン)と Digi-Keyで扱っています。
(余談ですが昔スズデンさんにはお世話になりました。)部品検索する場合は、『HR12-10R-8SD』で行うとよいです。 (71)は錫メッキ品/(73)は金メッキ品(受注生産品)が見つかると思います。
- 項20のケース
- 項21の錫メッキ線
基板配線用に使います。 各部品のリートで代用できますがあると、電源部分を這わせるには楽です。
- 項22~24
コネクタ用ケーブルに使います。 基板の切れ端とかあると作り易くなります。
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