親指シフト変換器って何?
富士通の古い古い親指シフトキーボードをUSB HID キーボードに見せかけて使えるようにするハードウェアです。
しかし、このハードウェアだけで100%親指シフトに依るかな漢字変換ができる訳ではありません。 Windowsでは、IME(Input Method Editor)のかな漢字変換により漢字にします。 このIMEの設定を多少変更して親指シフトを実現します。
Windows10 と 親指シフトの環境について (2016/06/15現在)
今まで、PS/2版の親指シフト変換器で満足できる環境でした、Windows7までは。…… Windows8.0,Windows8.1,Windows10になり問題が出てきました。
従来のアプリケーションは、ほぼ問題なく親指シフトのエミュレーションソフトが動きます。 ですが新しいWindowsストアアプリのプログラムでは、上手く動作しないとかモードずれが起きやすいという状況です。
富士通のJapanist2003(V3.0 L10 rel.317)でもWindowsストアアプリには未対応です。
原因は、IMEの仕様が変わったからかな? WindowsストアアプリのIME状態を外部から見えない仕様のようです。
暫定的な対応として
親指シフト変換器の初期からアイデアでもある、「変換器内で親指シフト入力処理を行う」を実装しました。 エミュレーションソフトに頼らないので、全てのアプリケーション/ストアアプリで動作します。
ただし、入力状態を把握できない欠点もあります。 日本語入力時に一時自動的に英数入力に切り替える処理の事で、
- メニュー処理
- Alt入力
が該当になります。
これは、一種の「モードずれ」です。 この部分は、今後良くなるエミュレーションソフトに期待します。
[モードずれ]の対処方法
上記以外にも、「別のウィンドウを開くとモードが英数になってずれる」等多々あります。
一番簡単に合わせるのには、[ひらがな]キーを押すことです。 これで「ひらがな入力」になります。 そして、[英数]キーを押すと「英数入力」になります。
使える親指シフトキーボードは?
富士通のFM-TOWNSのFMT-KB206/KB207/KB2071親指シフトキーボードや同FM-Rの親指シフトキーボードです。 ただし富士通のFM-TOWNSのテンキーの無い親指シフトキーボードは、キーの数が足りないので[ALT]キーなどが 押せないため使用に耐えないと思います。(割り当て変えれば使えるかも。)
私の環境
OS | Windows10 |
キーボード | 富士通 FMT-KB207(親指シフト変換器付き) |
ドライバ | HID キーボードデバイス |
IME | Microsoft IME |
その他 | 変換器内の親指シフト-ローマ字出力機能 |
IMEは、Windws10標準に付いているIMEです。 ストアアプリでも動作するIMEなら多分どれでも使えると思いますが、設定ができるか分かりません。
USB版の親指シフト変換器は、内部で親指シフト入力を判断してローマ字で出力する機能を備えました。 だし、直接IMEを操作することはできませんので、エミュレーションソフトには敵いません。 色々機能を付けていますが、基本的には普通のキーボードと変わりません。
上記のローマ字出力を切って親指シフトのエミュレーションソフトを使うこともできます。
USBの制限事項
リモートウェイクアップ機能が未実装
現行のUSB HID キーボードでは、ホストがスリープの時キーを押すとホストをウェイクアップする機能があります。 一応実装することは可能ですが、想定される電流値がUSB仕様から逸脱します。
そこで、キーボードの電源を止めてサスペンド/ウェイクアップ機能のみ実装することにしました。
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