トリトン (TORITON)

◎LP:蛙プロダクション:LRS-642:1979.04?

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発売データ:
1979年4月(?)発売 (※発売広告から推定)
蛙プロダクション
LRS-642
解説:トリトンファンクラブ有志
※自主制作盤。限定プレス。


収録曲リスト
Track曲名M-No.「テーマ音楽集」収録Track/タイトル
A-01プロローグ 〜宿命(さだめ)の海へ〜M-1A-1(3)進め!トリトン
A-02アトランティスM-6A-3(4)海に眠るアトランティス
A-03ポセイドンM-11A-2(1)ポセイドン
A-04攻防M-101A-3(2)闘い
A-05陽光(ひかり)の中でM-108B-2(2)海の散歩
A-06進め!旅イルカM-29A-3(1)イルカのマーチ
A-07揺れる心M-17B-1(2)困惑
A-08襲撃M-20A-2(2)襲撃
A-09咆哮M-103A-4(2)ゴルセノス
A-10波間にゆられてM-105A-4(3)
A-11木もれ陽M-?

A-12進撃のマーチM-5AB-2(4)進撃のマーチ
A-13GoGoトリトン 〜水平線の彼方へ〜M-23B-1(1)遥かなる旅は続く
B-01決意のテーマM-33B-3(1)勇壮
B-02海の情景M-8AA-2(3)思慕
B-03挑戦M-?

B-04追憶M-5A-1(5)追憶
B-05ピピM-27A-4(1)可愛いピピ
B-06はるかな想いM-28A-1(4)遥かなる海の彼方に
B-07陽動作戦M-109B-2(1)ブルーダ
B-08哀愁M-37B-5(3)哀愁
B-09かたらいM-32B-5(1)穏やかな海
B-10追跡M-104A-2(4)突撃
B-11断たれた夢M-16B-3(3)ヘプタポーダ
B-12エピローグ 〜新たなる旅立ち〜M-21B-5(4)そしてまた少年は旅立つ
B-13GoGoトリトン 〜ニューアレンジ〜


Composer & Arranger 鈴木宏昌
Produced By KAERU Production Comp.

Players
Piano、Electric Piano、Organ鈴木宏昌
Electric Bass岡沢章
Electric Guitar松木恒秀
Drums渡嘉敷祐一
Latin Percussions穴井忠臣
Tenor Sax、Soprano Sax山口真文
以上コルゲンバンド
Trumpet 1羽島孝次
Trumpet 2数原晋
Trombone 1新井英次
Trombone 2平内保夫
Trombone 3三田治美
Trombone 4岡田澄雄
Horn 1黒沢勝義
Horn 2山城雅之
Baritone Sax砂原庸二
Percussion 1金山勲
Percussion 2定成庸二
Flute、Piccoro、Ocarina、Alto Flute、Bass Flute中川昌二
Oboe石橋雅一
Harp山川恵子
Vl新音楽協会


解説:

セリフや効果音のかぶらない「トリトン」の劇伴が聴きたい! というファンの要望に応え、作曲者のコルゲンさん(鈴木宏昌)自身が自らのバンドで再演奏した新録音版。ファンの署名で実現した企画盤である。
版権の問題でアニメの画像等が使用できないため、ジャケットは白一色に「トリトン」の文字を立体的に浮き出させただけのホワイト・ジャケット仕様。そのため、通称「白ジャケ」と呼ばれている。
当初は初回プレス5千枚のみ、シリアル番号入りの限定商品だったが、「アニメージュ」等に広告を出したところ予想以上の予約があったため、追加プレスして発売(追加分はシリアル番号なし)。
値段は送料別1枚2500円。筆者・腹巻猫も迷わず注文した。まだ、過去のテレビアニメの劇伴集が商品化されるなど考えられない時代で、ファンにとっては、おなじみの(または伝説の)劇伴が独立した曲として聴けるというのが最大の魅力だった。

ちなみに、「アニメージュ」には、'79年4月号に「予約受付中」、'79年5月号に「発売中」の広告が掲載され、そのあとも、何度か通信販売の広告が掲載された。

オリジナル劇伴を、できるだけアレンジを加えずに、当時のスコアに基づいて演奏しようというコンセプトで、プレイヤーも当時のメンバーが多数参加している。
録音はステレオ・マルチ録音。ミキサーも、オリジナル劇伴録音時と同じ人が担当。
演奏曲は、トリトン・ファンクラブの意見も参考にして決定され、代表的な曲はほぼ網羅されているが、一部本編未使用曲や使用頻度の少ない曲も含まれる。同じ曲がのちに「テーマ音楽集」に収録されていることから、「テーマ音楽集」の選曲時には、本アルバムを参考にしたことがうかがわれる。
また、ファンサービスとして、ボーナス・トラック的に主題歌「海のトリトン」(Go!Go!トリトン)のニューアレンジを最後に収録している。

こだわりのアルバムであるが、コロムビアの「テーマ音楽集」と聴き比べてみると、「やはりオリジナルにはかなわない」というのが素直な印象。録音はよくなっているが、演奏のグルーブ感、緊張感が、あきらかに違うのだ。全体にテンポも遅くなっていて、つっかえるような感じ。「ジャズに名曲なし。名演あるのみ」という言葉を劇伴で思い出してしまうのだった。
とはいえ、THE PLAYERSデビュー直前のコルゲン・バンドの演奏が貴重だし、ジャズ・プレイヤー鈴木宏昌の解釈した'79年版「トリトン」劇伴として聴けば、これはこれで気持ちよく聴けるアルバムである。
なにより、劇伴集など考えられなかった時代にファンの思いが実現させたアルバム、というところに、この「白ジャケ」の価値がある。


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