天才児・殿馬の秘打列伝
  

いよいよ始まった新企画! 天才児・殿馬の華麗なる秘打の全貌を暴く!


第4回 秘打・皇帝円舞曲

  

初登場:1年夏 通天閣戦 7回表(投手:坂田三吉)
同結果:三塁線への投手内野安打(二塁打)
前振度:★★
華麗度:★★★
天才度:★★
系 統:セーフティバント系
(データの度数は、今後取り上げる秘打との相対評価により変化する可能性あり)


「あからさまに秘打である」様な前振りは全くなかったこの秘打であるが、実は、かなり深い。まず、山田のヘルメットを借りて左打席に入る事により、坂田を攪乱。まんまとハマった坂田からボール3つを選んだ所で右打席に戻ると、ストライクを1つ選んだ後に、三塁線へ転がす絶妙なセーフティバント。完全に虚をつかれてダッシュが遅れた上に逆モーションとなる坂田がパーフェクトがかかっている事もあり強引に一塁へ送球したのを見て、ノンストップで一塁を回り、一気に二塁を陥れた。ただのセーフティバント…ではなく、恐らく、左打席に入ってから、二塁を陥れるまでが「秘打・皇帝円舞曲」の一環なのだろう。相手の心理を隙をつく周到さ,打球を殺して絶妙の場所に転がす巧妙さ,更に、判断力,走塁センス,走力を兼ね備えた上で、初めて可能な秘打と言えよう。まぁ、努力すれば、常人にも十分実行可能な秘打である。ここまでの綿密さがないにせよ、セーフティバントで二塁を陥れる事が出来たなら、「名付けて”秘打・皇帝円舞曲”!」とか叫ぶと、分かる人間にはきっとウケて貰えるのではなかろうか?


  

バックナンバー
第1回 秘打・白鳥の湖
第2回 秘打・花のワルツ
第3回 秘打・ポテトチップ