イタリック体、フォントの色が違う部分は、歌詞等からの引用です。

remote ancestors
(90.8.25)WPCL-178



「Never Be!」
作詞:池田貴族 作曲:中 博端
Dear Boy アンクルトムからのエアメール
Dear Boy いつも中身は同じ

"Ladies and gentlemen. We are remote!"
アルバムトップを飾るのは、イカ天出場時のノミネート曲でもあったこのナンバー。深紅の衣装に包まれた華やかなステージをご記憶でしょう。

オープニングにふさわしく、明るいノリ。きらびやかな間奏部分では、ぱーんとついに気持ちもはじけ飛ぶ! 「まったく、やってらんないぜ」ってな気持ちで"Never be!"なのだと思いますが、聴いてると小さなことにくよくよするなんてバカらしい、そんな気持ちになってくる。
1曲目からいやでもテンションあがって、イケイケ。



「Call me back」
作詞:池田貴族 作曲:愛川弘樹

状況的にはシビアな恋の破局の場面ですが、明るい曲調に救われる。というより、ライブ映像などみると悲しい歌だということを忘れる。初期のビートルズっぽいとかそんなような感じです(あくまで雰囲気的に)。

仕事、仲間、夢・・・。それらを優先させようとした彼氏に、距離を感じ、もっと身近な愛にすがろうとした女の子が泣いている。困った顔で見つめる彼。でも、仲間の呼ぶ声にすでに気をとられてる。
こんなワンシーン、すごく絵になっている。

"Please Tell Me Why ぼくだって 会えないときは つらいけど"という一節が、いいわけっぽくて好き。



「Wendy」
作詞:池田貴族 作曲:愛川弘樹

Wendy 君が消えた雨の冷たい夜に
Wendy ずぶぬれのまま 駅のホームへ急いだ

やるせなくなってしまうので、この曲はかなり長い間聴くのが苦手でした。

これでもかというほどに悲しい情景を、生き生きと(?)切なくしているのは、"君がいなければ 生きられない なんて ドラマだけだと/淋しさまぎらわす よくあるふたりと 思っていたけれど "のフレーズだと思います。ずぶぬれのまま駅へ走るというフジテレビ夜9時のドラマみたいな光景が、「(こんなの)ドラマだけ」と言われた途端に、逆にあざやかな現実として迫ってくる。うまいです。

ラストの"I can't say I miss you."にまた泣ける。



「Misery Gigolo」
作詞:池田貴族 作曲:中 博端

Memory 泣かしてきたLadyの数より
Memory それ以上に泣かされてきた

主人公の彼はカッコ悪いです。でもそこがめちゃカッコいいです。ジゴロに惚れたら終わりですね。格好悪さがサマになる男というのはめったにいないものだ。

"笑いたければ笑え〜"というフレーズを初めて聴いたとき、ハッと耳を奪われて、remoteはまずこの歌にハマりました。幾度となく聴いた今でもイントロが流れるだけでドキドキします。ひたすら大好きなナンバー。



「あの頃 teenage」
作詞:池田貴族 作曲:天草史郎前崎

ちょっと無茶したり、不器用に恋したり・・・。
そんな姿にどこか懐かしさを覚えてしまうのは、誰もが同じように「十代」を過ごしてきたからではないでしょうか。

パワーはあるけど使いこなすすべを知らず、将来への希望を抱きながら、なんだか持て余してもいる。あとになって思い返せば、まぶしくも切なかった十代。郷愁にも似たそんな思いを、この歌は見事に表現してくれています。

この曲がアルバムに収められることになった理由ともいうべき、ある友人とのエピソードを、貴族氏は何度か著書の中に記しています。いずれ別のコーナーででも紹介しようかと思っていますが・・・。



「NO!」
作詞:池田貴族 作曲:中 博端

プロデビュー曲。『Never Be!』などと同系列な歌と言えますが、こちらの方がよりメッセージ性が強いと思います。

他人が作った枠を押しつけられるやりきれなさ。学校生活を舞台に歌われています。 "お気に入りだった 髪を切られた 3人がかりで " このあたりのフレーズに、哀しみというか憤りの思いが凝縮されていますが、それにしてもこの歌の放つ、奇妙な明るさはなんだろう。

ライブ映えのする明るい曲調がもちろんその理由ですが、「どうせわかってくれない」的に恨み節を述べたり、反骨心まるだしに叫ぶというのではなく "Can't you say No? "と問いかける軽やかな視点は、既にむなしい「枠」を越えている。

歌詞がまんま実体験だったかどうかはともかくとして、SE時代に大手銀行の電算部などに出入りしながら、「サングラスをして端末を打つ、派手な長髪野郎」との評判をとっていたという貴族氏。めげてません。のちには態度Lなキャラクターで楽しませてくれます。この曲もそうですが、いろいろと抱えてる思いをremoteの歌は昇華させてくれる、と思います。



「Because,I’m so hard」
作詞:池田貴族 作曲:天草史郎前崎

なんだかひどーい彼。ちょっと前まではあんなに優しく尽くしてくれたのに。今日も明日もパーティ!? どこで何をしてるやら毎日帰りが遅くって。急激すぎる態度の変化に、ついに彼女も不満が爆発 "話があるの "。 "あとで聞くよ " 逃げられた・・・。

でも。"変わったと 俺だけを責めないで ああ お願いだ/冷たいと 言われてもしょうがない Because, I'm so hard " 本音をもらす? サウンド含めた前半の調子良さから一転、急に真顔で語りかけるかのようなこのフレーズは、「言い訳ソング」と命名して私が愛する所以です。

作曲の前崎氏、しゃれた感じの曲作りを得意としてると思いますが、その中でも傑作、と思ってます。



「Love Letter」
作詞:池田貴族 作曲:愛川弘樹

名曲。私の中では別格扱いその1。別格とは良いとか悪い、好き嫌いの範疇を越えて、不可侵ということです。

"二十歳半分 過ぎたのに こんな純情 笑いものさ " 思いがけない恋に落ちそんな自分にとまどいながらも、つのる思いを押さえきれずラブレターを投函した、という歌。そう、返事が来るかどうかもすべてはこれからなので、もう祈る思い・・・。こんなどきどきするシチュエーションがあるかって感じです。ドラマの予感。

メロディやサウンドアレンジも、ときめきを演出します。てらいのないラブソング。remoteのナンバーの中で、最も支持された曲であるというのもうなずけます。



「Dream Again」
作詞:池田貴族 作曲:愛川弘樹

アルバム中で、一番苦しい歌かもしれません。
「歌を歌っていく」という夢を追いかける決心をした男と、"もう そんなに若くない"と、おそらくは安定した生活を守っていきたがっている女性との、悲しいすれ違い。
Dream again before you break your heart
Try again 思いだして
Dream again before you break your heart
Try again 間に合うはずだから
切羽詰まった感じと、どうかわかってほしいという主人公の切ない思いが胸に迫ってきます。メロディもこれがまたうまく作られているというのか、『Call me back』のように曲調でフラストレーションを解消してくれるようなことなく、苦しいです。その後二人はどうなってしまったのだろう・・・両方の気持ちがわかる気がするだけに、そんなことまで考えてため息をついてしまいます(感情移入しすぎ?)。


「All Night? All Right!」
作詞:池田貴族 作曲:中 博端

すごく"引っかかる"曲です。イカ天で大貫憲章氏が初めて聴いたのがこの曲であったならば、彼も殺されて埠頭に埋められることもなかったでしょう(・・・すいません。トークライブでのみうらさんのジョークをちょっとひねったつもりです)。
華やかで楽しくてご機嫌なナンバーなのに、ふと寂しさ?が胸をよぎる。

さらり、渇いたフィーリングみせかけだらけ
風が吹抜けてる
違うぜ!こんなはずじゃねえ! だけど裏腹
風に感じてるぜ
私の筆力では、この曲から受ける印象をどう表現すればいいのかわからない。例えるなら、みうらさんの『アイデン&ティティ』や『マリッジ』を読んでるときの感じに似ています。そして私にとっては、なんだかremoteらしいナと思える歌です。


「Believe3  
作曲:愛川弘樹

シングルで発表されているナンバーを、ピアノ風にアレンジしたインストゥルメンタル・バージョン。聴いたら胸がキュンとなります。
Believe! Believe! Believe me more・・・



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Singles(3 numbers)


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