Dark Moonglow Magicians


ランプ

蒼い星 LV-4(その2) 蒼い星

 触れてもいないのに勃ちあがっているそれが、ヤンの口に代わって事情を語っているようにも見えた。
 わざと音を立ててそれを舐め上げるユンの行為に、歯を食いしばって声を出すまいと必死になって抑えるが、それももはやヤンの心の中だけで完了されてしまっていた。
「ヤンってさあ・・・口では嫌だ嫌だって言ってるけど、カラダに聞けばすぐ分かるよな」
 窪みに左の中指をあてがい、ほぐすように撫でてからゆっくりと差し入れながら言う。
「・・・っ!ぁっ・・・・・・ん・・・っ」
 その瞬間、ヤンの身体に今まで味わったことのない刺激が身体中を走り狂う。
 がくん、とユンの背を掴んでいた腕がこぼれ落ち、そうして身体を支えるための機能が精一杯となった。
 今にも崩れ落ちてしまいそうなヤンのカラダを空いている右腕で抱きとめ、涙がこぼれた頬の線に口付ける。
「兄、貴・・・ッ!も、・・・あ、あ・・・っぅ・・・だめ、・・・だっ・・・」
「なに?要はもう、我慢出来ないって?」
 意地悪な聞き方をされる。
 もしもここで普段のヤンならば、なに言ってんだ、ばか兄貴!と顔を真っ赤にして言い張るのだが、その跡形もなく今のヤンは潰れ、墜ちていた。
 証拠に、そんな言い方をされたのにも関わらずヤンはただ首を何度も縦に振って再びユンの背にすがることしかできなかった。
「早く、・・・・・・してっ・・・兄貴・・・・・・欲し・・・ん・・・だ、よお・・・」
 途切れ途切れに言うヤンの言葉を受け取ると、ユンはふっ、と笑ってヤンの頭を撫でた。
「俺のが欲しいってこと?早く入れて欲しいって?」
「ん、・・・ッ」
 もうなにも答えられないヤンを支え、ユンは小さく耳元で囁いた。
「いい子だ・・・ヤン。それで良いんだよ」
 艶やかなヤンの脚を抱え上げ、指を抜く。
 ユンの熱いそれがすぐに代わってあてがわれた。
 それでもユンを拒もうとする意志があるのだろうか、ヤンはそれだけでびくん!と震えた。
 先端が静かにヤンの中へと沈められていくと、ユンの背を掴むヤンの腕の筋力が強くなった。
「はぁッ・・・いあ・・・っ!ユン、ユ・・・ン・・・ユンッ!」
 探し求めるかのようにヤンはユンの名を何度も叫び、手探りで肩を探した。
「大丈夫・・・ここに居るよ、ヤン。俺は、ここに居る」
 肩を抱きしめ返すと、ヤンはほっとしたように息をつく。

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