音符


池田貴族チャリティーライブ
貴族 大生前葬

1999/5/30 in NAGOYA.母校の大先輩 舘ひろしさんや、後輩にあたる現役高校生145名もステージに参加するなど、さらに大きくなった友情の輪が感動的でした。

>>> 新聞記事(中日スポーツ)

◆ 『貴族 大生前葬』(99.6.4)

5/30名古屋国際会議場、白鳥センチュリーホールでのチャリティライブを見に行きました。今回、種々の都合と、前から一度生のステージを見せたかったということもあって、次の日幼稚園を休ませる覚悟で4歳の息子も連れて行きました(結局翌日は休まず行けた)。飽きずに我慢できるか心配でしたが、案の定「天国なんか」ではコーラスに自主参加もして(勝手に歌ってたということ)、堪能していたようでした。最後の方でお花などを渡せる時間が設けられていて、名古屋の友人が用意してくれていた花束を渡しに行こうとしたのですが、当然の顔でその花束を分捕ると、抱えてすたすたとステージの方に向かい、"(never)go astray!のお兄さん"(←息子が貴族氏を呼ぶときの名称)に渡して、握手までしてもらって得意そうでした。前々から「お兄さんに会いたい」と言われてて(んなこと言われても)、今度ねとごまかしていたのですけど、幸い義務は果たせた。願ってみるものだね息子よ。

そのような家族連れも珍しくはない、アットホームな雰囲気のコンサートでした。3階席にはファミリー専用ゾーンも設けられていましたし。ラフォーレ原宿や赤坂ブリッツでの一連の「貴族」シリーズライブと比べると、明らかに客層も違って老若男女。斜め前の席のおじさんが楽しめているかどうかが、妙に気になって常にチェック(笑)。3000人以上収容の大ホールが、当日券も出さずに一杯だったのですから圧倒されましたが、それでも落ち着いた気分で見られる良いライブでした。 また思い出すままに、いくつか感想を書いて行こうと思います。
>>> ライブチラシを書き写したもの


◆ ゲストの方など(99.6.14)

今回は、地元名古屋でよくテレビなどに出られている(たぶん)方たちが、たくさん挨拶されてました。名古屋に住んだことないため、失礼ながら存じ上げない方が多かったのですけど、後ろに座ってたお客さんが「わぁ〜、○○さんだ!」とゲストの方が出て来るたび喜んでおられて、わからないながらもひそかに盛り上がってた私。日本語しゃべる変な外人に注意(楽しそうな人だった)。一番初めの、オカマのケンちゃんとスーパーホモンキーズの方たちの話も楽しかったのですが、客席インタビューで回って来られたらどうしようって、ちょっとドキドキしました。
そういう方々のお名前をあげなくて申し訳ないのですけど、とりあえず曲順紹介。

 セットリスト
 * 主なゲストの動き
 MiYOU
 プラーナ〜呼吸〜
 Your song   
 遺言 * ギター和嶋さん紹介
 オンリー・ユー *(遅刻した)オーケン登場
 君は千手観音 * みうらさん登場
 カリフォルニアの青いバカ * 喜国さんも登場
 あの頃 teenage
 Hard luck singer
 Open your heart
 HELP!
 朝まで踊ろう * 舘先輩登場
 泣かないで
 スタンド・バイ・ミー
 Are you happy?
 Confusion
 死にたくない * 大槻さん再登場
 天国なんか * みうらさん再登場
 ロンリネス * ゲスト勢揃い
 〜アンコール〜 MiYOU



◆ オープニング(99.6.24)

ちなみに、オカマのケンちゃんとスーパーホモンキーズの歌を、みうらさんの俺コン!で聴けたりします。と言っても今回のコンサートとは関係ないものですが。未だにMP3が聴けないうちのマシン!

名古屋の人気者というケンさんたちのトークで、会場の雰囲気も一気に和みます。続いて今回のライブ実行委員長である竹内健人さんの挨拶がありました。大生前葬というタイトルだけど、「大生全奏」(生きている全てを奏でる)、また、「大生全想」(生きている全てを想い合う)、そんなコンセプトが込められたライブになるといいとお話しされてました。

委員長の挨拶のあと、いよいよ貴族氏登場。オープニングの「MiYOU」から、「プラーナ〜呼吸〜」「Your song」と、しっとりと歌い上げられます。シーモンキーズやremoteで幕を開けたラフォーレやブリッツと比べて、"じっくり聴かせる"ことに力が入っているのが感じられました。センチュリーホールの椅子は座り心地が最高、聴く方の態勢もバッチリ。
私が初めて貴族氏の歌を生で聴いたのは、98年8月に友人のライブにゲスト出演されていたとき。海外の名曲を2曲歌ってくれたのですけど(KISSとPRINCE)、すごく良かったのです。聴衆が貴族氏の歌に酔いしれてるのがわかりました。また思う存分歌ってくれたらいいのにと思ったものですが、1年もしないうちにCDも出て、こんな立派なコンサートまで開かれてしまうのですからうれしかった。


◆ 友人ゲストの歌(99.6.25)

和嶋さんは、ブリッツのときと同じ衣装だったと思います。君だけ浮いてるとか、透けてますねとか貴族氏につっ込まれてましたが、残念ながら私の席からはそのスケスケぶりは確認できず。
和嶋さんのギターで「遺言」。会場がその日初めて、ハードロックな響きに包まれた。どうですカッコイイでしょう!?と、斜め前の席のおじさんに語りかけてみました(心で)。

チケットを渡してあった新幹線に乗っておらず、2〜3時間遅れてきたという大槻さん。遅刻の理由は、「住民票を取りに郵便局に行ったけど日曜日で休みだったから」というものだそうですが、なぜそんな? いったんステージをさがった貴族氏のあとを受けて、「オンリー・ユー」を熱くシャウト。

みうらさん登場。トークもそこそこに爆裂「君は千手観音」。いえーい! "大仏連"からみうらさん、大槻さん、和嶋さんが代表で出演されていたのですが、このあたりの顔触れシーモンキーズとか入り乱れてる。貴族シリーズライブではすっかりおなじみのメンバーとなりました。みうらさんがステージで飛び跳ねてみせれば、いっきにテンションも上り詰めるというもの。

「ドラゴンズ首位おめでとう」と気のきいた挨拶で喜国さんが現れると、もちろん曲は「カリフォルニアの青いバカ」。私は初めて聴く別アレンジでの演奏でした。みうらさん、歌詞とばしません。ブリッツではご本人が一番不本意だったのではないかと思うのですが、今回はバッチリ! 堪能させていただきました。


◆ 時間はさかのぼる(99.7.14)

「ビッケー!」 会場から声がかかると、ステージの貴族氏も苦笑い。ビッケは小学生時代の貴族氏のニックネーム。地元名古屋でルーツをたどるといった感じになってきました。前にも触れたことがあるとおり、共演の松岡モトキ氏、西山文明氏は、高見小・若水中時代の貴族氏の同級生でありバンドや部活仲間でもあり、日比野信午氏は千種高校での同級生の方です。考えてみれば、筋肉少女帯や人間椅子など(チャゲアスも)、学生時代からの友人と音楽活動されてる方たちはいらっしゃいます。ただ、その後別々に活動していたメンバーが再び一堂に会する機会は、やはりうれしさも格別ではなかったでしょうか。

シチュエーションぴったりのremoteの曲「あの頃 teenage」(>>>)、「Hard luck singer」と、元remoteの前崎史郎氏作曲の歌が続き、ライブでは初披露「Open your heart」が歌われると、なんと貴族氏はドラムに回りました。中高時代の再現! ラフォーレで映像を見た、あの「人間のおろかさ」を歌ってくれるのか!? と思いましたが、初めて人前で演奏したというナンバーでビートルズの「HELP!」を。 貴族氏の実直な感じのドラミングが印象的でした。いやぁ思いがけない演出、楽しませていただきました。


◆ 大先輩登場(99.7.16)

「舘ひろしさんて、僕の高校の先輩ですから」と、ラフォーレ原宿での衝撃の(!?)告白には驚きましたが、半年後にはしっかり共演されているところがさすがです。母校・愛知県立千種高校の14期先輩にあたる舘氏がステージに登場、「朝まで踊ろう」「泣かないで」といったヒットナンバーを歌ってくださいました。会場はすっかり舘ワールドに。それまでの貴族ライブでは味わったことのない、一種異様なテンションにあふれてました。がんばっている後輩のために一肌脱ぐ、そんな仕業もこの方にかかるとてらいもなく粋。

所属は違えど(ラグビー部とサッカー部)運動部出身のお二人、14期違う先輩と後輩の関係というのは、同じく運動部育ちの私にも想像がつく気がします。3期上でも神様に近かったですから。まして舘ひろしさんは芸能界でも大先輩。何だかんだ言ってもバリバリに気を遣ってる貴族氏の様子が伺えました。そんなお二人のデュエットで「スタンドバイミー」というのは、それだけで感動できるものがありました。客席みんな立ち上がっての手拍子に包まれながら、すごくしあわせな気持ちになりました。

今後友人たちとの話の中で石原軍団が話題にあがっても、「舘ひろしがさぁ〜」なんて呼び捨てなどしません。自分関係ないのに「舘先輩」とか言いたくなりそうだ。直立不動で敬礼!


◆ 天国はここ?(99.7.30)

3日前の夜、停車駅を確認せずに乗ってしまったひかり号で、ノンストップ!名古屋まで行ってしまいました・・・(マヌケ)。引き返せる時間ではなく、急きょホテルに一泊。ちょうど二ヶ月ぶりの名古屋。あのライブの日は駅とセンチュリーホールを往復しただけでしたけど。この空の下に、一緒にライブを見た人たちが暮らしてるんだナー、なんて少し感傷的になりながら、ホテルの窓から雨の街を眺めていました。貴族氏の故郷で開かれたライブだということにも、格別な意味があったのだろうと改めて感じました。

いよいよライブも終盤、ソロアルバムの中からの曲が歌われました。Are you happy?、Confusion、死にたくない(with 遅刻したオーケン)、と熱唱は続きます。みうらさんが再登場してのトーク、そして「天国なんか」。ここがやはりクライマックスだろうと私は思います。それにしても、貴族氏の親戚の方まで、みうらさんと貴族さんを間違えることがあったとは(笑)。うちの息子に見分けがつかないのも無理はないか。千種高校現役生徒さんの中から、有志145名による、天国なんかのバックコーラスは圧巻でした。見入っていた息子も、途中から声を張り上げて一緒に歌い出しました。近所迷惑かなとも思ったのですけど、感じるものがあって歌わせておきました。キリストは、天国はあなたたちのただ中にあるのだと言いました。このまま時間が止まっちゃってもいいかなと思えた瞬間でした。


◆ チャリティ(99.7.31)

このライブは、ガン遺児を支援する働きのためのチャリティとして開かれました。当日の会場での募金、ライブの収益金、期間中のダイヤルQ2や郵便局からの募金などを入れると、1000万近くのお金が集まって、あしなが育英会に寄付されたとのことです。このようなチャリティコンサートの場合、普通はチケット代の中に募金分のお金を含めて設定するそうですが、500円でもいいから自分の手で募金をして行って欲しいという趣旨で、敢えてチケット代を安く押さえた、との貴族氏のお話でした。

私も学生時代に、やはりあしなが募金運動の、交通遺児育英募金の手伝いで街頭に立ったことがありました。そんなわけで育英会に対する関心は少なからずあったのですが、それにしても、このときほど思いを込めて、募金に参加したことはかつてなかったように思います。助けてあげるなんて振りかざしたものじゃなく、なんかもっとピュアな気持ちで、みんなが募金に参加できたのじゃないかと感じました。
ライブの目的の中に、ガンという病気への偏見のない認知、ということもありましたが、他人事ではないのだと受け入れる勇気も与えてもらったように思います。


◆ いよいよ記録本も出版(99.8.4)

すみません、今日になってライブの公式サイトを見に行ったところ、コンテンツが変わってました。8/11に出版される記録本の情報が載っていましたので、ご確認ください。
今回のライブ、主催元は名古屋の出版社内に設置された実行委員会でした。スタッフも一般から募集したボランティアの方たちが、確か120数名くらい集まったとか。友人もスタッフ登録して、打ち合わせや当日の作業に参加していました。私も一応登録はしてあったのですけど、当日会場での作業は無理なので、地道な宣伝活動に専念させていただきましたが(笑)。あの赤いスタッフTシャツ欲しかったなァ(コレクターとしては)。チケットもぎりもしてみたかった・・・。

貴族ライブはいつもファミリィな感じですけど、みうらさんプロデュースのときとはまた違った、アットホームさにあふれていました。段取り的な面での見事な運営にも感心。関わっておられた全ての方の熱意が伝わってきて、素直に感動できる充実したライブだったと思います。ひそかにずっとチェックを入れていた、斜め前の席のどこかのおじさんも満喫されてたようで、私も満足(^-^)。
貴族さん、出演者のみなさん、スタッフ、ボランティア、全ての関係者の方々、千種高校の生徒有志のみなさんも、素敵なステージを見せてくださってありがとうございました。そして何より、このチャリティライブの趣旨がずっと受け継がれていくことを願っています。

◆◆おまけ◆◆
ライブが終わっての帰り、名古屋駅のみどりの窓口に並んだとき。前に並んでいた、おかあさんに抱っこされた女の子と目が合ったのですが、美夕ちゃんでした。驚きつつも笑顔を送ってみたら、もう、なんていうか、世界中の笑顔を凝縮したみたいなお顔でニコッと笑い返してくれました。あっ今私だけに笑ってくれてるって思った途端、クラクラするほど幸せを感じました。名古屋まで行けて良かった。



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