紀元前1250年頃、古代エジプト第19王朝のファラオ・ラムセスII世が造った神殿。
神殿は高さ33m、幅33m。
青年期から壮年期まで4体のラムセスII世が入り口を飾る。
(左から2番目の像は地震で崩れている。崩れた頭や体はそのまま足下に。)
内部にはヒッタイトとのカディシュの戦い(紀元前1275年)などのレリーフが刻まれている。
一番奥に至聖所があり、3人の神に囲まれたラムセスII世像がある。
これらの神々は年に2回2月20日頃と10月20日頃に神殿入口から入る朝日に照らされるが、
元々はラムセスII世と第1王妃ネフェルタリの誕生日に朝日が差し込むように設計されていた模様。
神殿を含むこの辺り一帯の遺跡をヌビア遺跡というが、
1960年代にアスワン・ハイダムの造成によりヌビア遺跡はダムの底に沈むところだった。
ユネスコが国際的な救済活動を開始、アブシンベル神殿は60m離れた上方の丘へ移築される。
(至福所に朝日が差し込む時期がずれてるのはこの移築の為。)
このヌビア遺跡の移築をきっかけに世界遺産という制度が生まれる。
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