2003サハリンツーリング5
アレクサンドロフスク→ノグリキ→オハ

8月12日 アレクサンドロフスク→ノグリキ→オハ 天気:曇りのち晴れ

朝7時にホテルの守衛さんに起こされる。予定では8時のはずなのに・・まあいいか。
今日は一気走りの日。絶対に今日は雨が降って欲しくなかったが昨日大雨だったので今日いくら晴れても仕方が無い。今日は苦戦することになるだろう。予定通り8時30分にホテルを出発する。 オハ到着目標は21時30分。着けるかな?

ホテル「トリ ブラータ」バイクには人だかり。
手前の胸像はチェーホフ


犬も寄ってくる


バイクも?


そしてアレクサンドロフスクを出発する。道を間違えてまたトリブラータに行きそうになるが悪魔ライダーさんが道を覚えていてアレクサンドロフスクから出ることが出来た。

天気は回復したものの昨晩の大雨で道はドロドロ。なぜかおいらが先頭になってティモフスクを目指す。

アレクサンドロフスクからティモフスクへの道
濡れてテカテカしてる。

ドロドロテカテカ



いい感じにドロドロ



BAKU。



BAKU。 かっこいい写真取れた。



またBAKUがリアを滑らせて俺たちのバイクの真横に停めようとしたので「いくらリアをロックさせて流しても良いから他人の迷惑にならないところでやれ」とちょっとキレル(笑)

昨日の検問は普通に通過してティモフスクの街へ。

ナンバー判別不能になってきた



ティモフスクのスタンド


ティモフスクでガソリンを給油してマガズィーンで軽く休憩して一路北を目指す。

ティモフスク
子供が寄ってくる。


ノグリキへの途中の街(アルギ−パギ?)。
やっぱり子供が寄ってくる。


道は山間部にはいり民家も見えなくなる。

ノグリキまでまだかな?



ノグリキへの道。
道幅も広く走りやすい


ノグリキに到着



ノグリキで休憩。本当は食事がしたかったが時間が無いのでマガズィーンでプリングルスを買って飯にする。

ここで悪魔ライダーさんとは一時お別れ。悪魔ライダーさんはノグリキ泊。俺らはここから230km北のオハに宿泊だ。
時間は15時位。目標を21時半にしてオハに向けて出発する。ノグリキをでて数kmは道も広く砂利で、これは楽勝?とか思ったがすぐに悪路の片鱗を見せだす。ヌタヌタの泥道になり、最初の難関?泥沼の登場。見るからに深そうなタプタプな泥沼が50mほど続いている。意を決して突入。深さはすねが埋まるほどで3、40cm程。半分以上進んだところで泥の中に隠れていた轍にフロントが持っていかれて転倒。後ろから車がきていたのを知っていたので急いで起こしにかかる。後ろを走っていたBAKUには「車来てるからそのまま先に行って」と言ったのに道の真中にどんとバイクを停めて後ろの車を塞ぐ。第一声「写真撮っていい?」とBAKU。「車来てるから先行って」と何回も言ってようやく先に抜けてくれた。

バイクをおこして泥沼の中を押して道の右側によける。とりあえず泥沼地帯を抜けて一休み。BAKUに写真撮ってもいいぞといって撮ってもらう。
BAKUが「アクセルを吹かし気味にすればジャイロ効果で普通に走れるよ」ってそんな運転技術講釈をいましなくてもいいだろうに。おいらだってバイク一筋15年乗ってるしそんなこと言われなくてもわかってるちゅうに。「深さがわからない泥沼に先頭で入ってみろって、BAKUでもこけるから」って言ったら「俺は絶対にコケ無いよ」だって。はぁ・・・・・・。


泥沼地帯を抜けた所。

(写真:BAKU提供)


泥道はまだまだ続き、深さ50cmくらいの轍とかロシア製の6輪駆動トラック「カマーズ」がスタックするような道を抜けた。
ミラーに泥がついて後方が見えないから先に行ってとBAKUに言っても先にいってくれない。
ブーツカバーに泥が入り片足が20kg程の重さになり足が上がらなくなる。
粘土質の泥でステップと足が接着される。前輪が泥で回らなくなりソリ状態になってまっすぐ走らない。
泥でパワーを食われクラッチが滑り出す。

走り応えばっちり。

まだまともな道の左側の轍(40cm程)を走っていて前方からトラック。道の右側に移動して車をよけようとしたら右側の轍にずり落ちてこけた。一応道の右側によけてるからトラックは通れるからと思っているとBAKUが前方のトラックを塞ぐようにバイクを停めてこっちに来ようとしている。「車来てるからよけたのにいいから先に行って」と何回も言って先に行ってもらう。
30km過ぎて一応走れる程度のヌタヌタ道になった。BAKUに先に行っていいからと何べんも言ってようやく先に言ってくれることになった。途中で水溜りを見つけたのでブーツカバーの泥とミラーの泥を洗って落とす。

泥沼地帯を抜けたら森林火災の跡が広がっていた



写真を撮りながらマイペースで行くことにする。しばらく走るとBAKUが戻ってきた。「一人で走っていると心細くなった」そうだ。

ノグリキから100km程で道は凸凹で濡れていながら走りやすい道になった。ただ3車線分くらいある道のうち走行ラインは大抵車1台分。右側走ったり左側走ったりとラインを探しながら走る。ミラーではBAKUが付いて来てるか?追い越し車は来ていないかと忙しく、景色を楽しむ余裕はまったく無い。たまにある集落?付近や丘陵地帯では赤土の大轍の道があり、もう疲れてコケそうなのを足で蹴ってもさささえられず、「まあいいや」とそのままバイクを倒す。そんな立ちゴケ?が2回あり転倒は計4回。

ノグリキ→オハへの道
かなりまともなところ。


軽便鉄道が通った



ヴァルの街で犬に追いかけられたりしながら進む。前方50km程に山が見え、あれを超えたらオハかなとBAKUと話す。

最後の山越?



山を越えたら潅木の地平線が広がっていた。途中でそこそこのペースで走る車を発見して、そいつをペースメーカにして走る。
なんて走りやすいんだろう!前の車が凸凹の前では減速するし、平らなところではペースが上がる。道の右側、左側となるべく走りやすいラインを選んで走るのでこっちは運転に専念できて運転が楽しい。しばらく走ってその車はペースを上げて先に行ってしまった。日が傾いてきて路面が砂なのか濡れてるのか判別がつかなくなり、マイペースで走ることにする。
しばらく行くと先程の車が停まって写真を撮っていた。
俺たちもその先で停まって写真を撮る。

地平線に日が沈む。



写真を撮っていると先程の車が来て話し掛けてきた。BAKUがオハまでの距離を聞きたがっていたので量を聞くときはスコーリカだとBAKUに教えたらどうにか通じたみたいだ。答えはオハまで70km。まだ結構あるなぁ。着くのは10時くらいかな?


オハまで70kmだって。

(写真:BAKU提供)


日が落ちて路面状態が良くわからない。しばらく走って人工の白い明かりが見えたときにはものすごく感動した。しばらく走ってアスファルトそしてまたダートそしてアスファルトと道が変わる。オハの手前にアスファルトの道があるのは知っていたのでぬか喜びしない。オハ手前のツンゴルでおいらのバイクがガス欠になる。泥道の性でかなり燃費が悪く、オハまで余裕だったはずのガソリンがなくなってしまった。BAKUが無くなったら分けてくれると言っていたのでノグリキで給油してこなかったのでBAKUからガソリンを1Lほど分けてもらう。空はまだ明るく北の街に来たことを実感させる。


ガソリンを分けてもらう。

(写真:BAKU提供)



霧が出てたりする道をしばらく走って道の左側にオハのモニュメント。そしてオハの街に到着時間は10時30分。町の入り口のT字路のバス停で地図を確認しているとロシア人の若者が5人ほど乗った車が登場。こっちは疲れているのに質問攻め。

おせっかいのロシア人(笑)

(写真:BAKU提供)

話のなりゆきでガソリンスタンドに連れて行かれて給油。そしてホテルまで案内された。どうにかチェックインできて、今度はバイクの駐車場探し。ロシア人がホテルのフロントにいろいろ聞いている。そしてオートスタヤンカに連れて行ってくれることになった。やたらスピードを出す車の後をついて行くと街外れの寂しい所。やばいかな?と思ったら到着。АТПと言う場所だった。ゲートなし、柵なしの中庭みたいな所で門番もなしで車も全然停まっていない。管理人もいないのかと思ったら酔っ払いのじいさん登場。一応管理人いるみたいだ。値段を聞いたらいらないと言う。ここは危ないから明日は別な所を探すことにして今日はここで良いかと妥協する。ロシア人の車に乗せられてホテルまで送ってもらい、ようやく一息ついた。


オハのホテル「サテリート」


ダブルベット!



カラーテレビ



浴室



そしてガス給湯器。
さすが天然ガスと石油の街。


点火するにはバルブを二つひねってからマッチで点火。



ホテルの人にガスの火のつけ方を教わり、部屋がロシアの家庭のように土足禁止なことを聞く。そしてドロドロだからさっさとシャワーを浴びれと言われる。BAKUに今日は遅いから昨日の残りのパンで晩飯にしようと言ってからシャワーを浴びる。久しぶりの暖かいシャワーを浴びてからBAKUの部屋に行くとどこかに出かける準備をしている。「カフェかレストランに食いに行く」っだって「もう遅いからから今日は昨日の残りのパンで良いだろうと思ってたのにどうしても行きたい?」って聞いたら12時過ぎていることを知らなかったらしくびっくりしてた。そのあとパンを食って就寝。

走行距離:443.8km(ダート約430km)
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