SPHERE ゴジダゴジノ熱帯シナモンズ[後編]

    1997年2月14日(金) 17:00〜18:00 TBSテレビ系
    PREVIOUS 前編へ
    LINE

    CINNAMONS 極芸百選

    PAW 客席から

     ステージに立っている4人。
    今 田:「はい」
    東 野:「えー本日は猿岩石さんに合わせた」
    有 吉:「はい」
    東 野:「極芸さんをふた組、えー用意しておりますので」
    有 吉:「あ〜はい」
    森 脇:「合わせた?」
    有 吉:「ありがとうございます」
    東 野:「それじゃこちらの方、席に座って見てください」
    有 吉:「はい」
    森 脇:「はい」
    
     席というのは客席側。ステージ向かって左側の最前列よりさらに前に、
    小さな椅子が3つ(東野はステージで司会)置いてある。
    
     三人が客席に降りると、
    観 客:「ヒェ〜!」
    今 田:「前から見るのいいですねえ!」
    東 野:「…ハ?」
    今 田:(笑)「それじゃ一緒に見ま〜す」
    
    PAW 実はあるんです

    東 野:「それじゃあ最初の極芸さんどうぞ!」
    
     最初の極芸さんは寅さんのコスチュームで登場。
    
    東 野:「こんちは」
    男 性:「どうも、こんにちは」
    東 野:「お名前は」
    “車”:「はい、車 寅次郎と申します」
    今 田:(笑)
    東 野:「猿岩石さんに合わせた、えー極芸さんですから」
    今 田:「はい」
    有 吉:(爆笑。声は入っていませんでした)
    東 野:「えー、今日はどんな極芸を」
    “車”:「今日は極芸ではございません。フーテンの寅さんをテーマにし
         たマジックショーをやらせて頂きます」
    今 田:「え、ちょっ、極芸のコーナーですよね?」
    東 野:「極芸ですよ?」
    今 田:「本人からはっきり『極芸ではございません』って」
    森 脇:(笑)
    東 野:(笑)「何でえな。極芸ですよ」
    今 田:「言ってましたよ」
    東 野:「気のせい。極芸ですよね?」
    “車”:「極芸の部分も、実はございます」
    東 野:「実はあるんですよ」
    今 田:「『実はございます』てどういうことや」
    東 野:「実はあるんです」
    今 田:「わかりました」
    東 野:「極芸の部分もある、その面白いマジック」
    今 田:「(有吉に)ありますからね」
    有 吉:「はい!」
    “車”:「あります」
    東 野:「マジックです。早速やって下さい、どうぞ!」
    
    PAW 極芸フーテンマジック

     “男はつらいよ”のイントロが流れるなり、“車”は手から小さな花(宴
    会用の、よく見るやつ)を出し始める。“車”の表情はにこやかで、それが
    非常に貧相な印象。
    
    森 脇:「極芸だ!」
    今 田:(笑)「極芸だ!」
    東 野:(笑)
    今 田:(笑)「これ極芸か?」
    
     “車”は最後にでかい花を出す。今度はタイガースの7回に使うような風
    船を半分ほどふくらまし、チューと飛ばす。それだけ。
    
    今 田:「何今の?」
    有 吉:「なんですか?今の」
    
     と言っている間に“車”は後ろを向き、尻から白い煙を放つ。
    
    今 田:「おっ!」
    有 吉:「えっ?」
    東 野:「おならおなら」
    有 吉:「あ」
    
     次は紙袋から、それには入らないようなサイズの、ひものついたプラス
    チック製の箱を3つ出す。一応マジック。
    
    今 田:「おっ!」
    
     最後に“車”が「はいっ!」と言って紙袋から出したのは鳩。
    
    観 客:「お〜!」
    
     と思ったら“車”、鳩を丸めて床に落として泣く。鳩は全くの作り物
    だった。ステージ上に捨てられた鳩のアップが、これまた貧相。
    
    森 脇:(笑)
    今 田:「ネタじゃないですか今の」
    東 野:「違う違う極芸です」
    今 田:「ネタ!」
    東 野:「あみだくじ(“車”が取り出し、指し示している)見てください、
         あみだくじ見てください。あみだくじをご覧下さい」
    
     “車”があみだくじをたどっていった先には、太陽のようなマークが貼
    りつけてある。BGMの“♪陽が〜落ちる〜”に合わせてそれが床に落ちる。
    
    東 野:「“陽が落ちる”」(説明を加える)
    今 田:(笑)
    猿岩石:(爆笑)
    今 田:「ネタじゃないですかねえ!ネタ!」
    東 野:「極芸。極めた芸でございます」
    
     次は新聞紙を2つに、4つにと手で切っていく。ちょっと手間取っている。
    
    森 脇:「手際いいのか悪いのか分かんない」
    
     切った新聞紙をぎゅっと束ね、少し間をおいて広げる。すると、それは
    つながって“熱帯シナモンズ”の文字が派手に書いてある。
    
    観 客:「お〜」(拍手)
    今 田:「お〜!」
    東 野:「どうもありがとうございました!車さーん!」
    “車”:「まだ先がちょっとございますので」
    東 野:「あそうですか、申しわけございません」
    森 脇:(爆笑)
    今 田:「曲終わりましたけど、曲終わりましたけど」
    “車”:「口上がちょっとございます」
    東 野:「いまからあの、車さんの“口上”」
    有 吉:「はい」
    東 野:「“口上”をやりますので」
    今 田:「あ、寅さんの」
    東 野:「こっからが極芸でございます」
    今 田:「わかりました」
    東 野:「お願いします」
    今 田:「こっからね」
    東 野:「それでは参ります!」
    有 吉:「はい」
    
     “車”が扇子を台にバチンと叩きつけると、その木の部分がステージ後
    ろへ飛ぶ。
    
    森 脇:(笑)
    今 田:「なんか飛びましたよ」
    有 吉:「なんか飛びましたよ」(猿岩石は立ち上がっている)
    今 田:「なんか出ましたよ」
    有 吉:「あい」
        「また、ネタなんですか…」(つぶやく)
    森 脇:(笑)
    “車”:(バナナの皮を向いて中から毛のついた何かを取り出す)「結構毛
        だらけ」
        (猫のぬいぐるみを叩くと粉が出る)「猫灰だらけ」
        「おしりの周りは」(猫の股間を押さえ、白いものをチューッと出
        す)「くそだらけ」
    観 客:「や〜」(やや引く)
    森 脇:(爆笑)
    今 田:(爆笑)
    “車”:「次は」
        「四角四面は」(豆腐パックを逆さに持ち、パックを取り除く)
        「豆腐屋の娘」
        「色は白いが」(豆腐はスポンジで、それを絞ると水が出る)「水
         くさい」
    森 脇:(笑)
    今 田:(笑)
    “車”:「ええい、こうなったらもうヤケだ!」
        「ヤケのやんぱち」(なすにライターの火を近づけると仕込みのも
         のがパッと燃える)「日焼けのなすび」
        「色は黒くて」(なすをかむ)「食いつきたいが」
        「あたしゃ入れ歯で」(入れ歯の模型を出してなすをかませる)
        「歯が立たないよっていうのこれね!」
    猿岩石:(苦笑)
    今 田:(苦笑)
    
    PAW 極芸フーセンマジック

    “車”:「実は私、えーフーセン、フーテンの寅でございますが」
    有 吉:(笑)「『フーセン』」
    “車”:「実は、フーセン売りの寅次郎でございます」(かばんを床に置き、
         開けると風船が入っている)
        「フーセンの、フーセンの寅と申します」
    有 吉:「これ(※聞き取れず)」
    “車”:「どうぞ、よろしくお願い申しあげます」(傍らにあった長い風
         船を客席に向かってチューと飛ばす)
    今 田:(笑ってよける)
    “車”:「最初は、トナカイを作ります」
    有 吉:「(※聞き取れず)ないんですか?」
    “車”:(有吉を無視して)「これは、難しいんです」
        「はいいきます!」
    森 脇:「(※聞き取れず)」
    “車”:「(自分でBGM。蒲田行進曲?)♪チャーンチャラッチャーン…」
        (長細い赤い風船を丸めて作り始める)
    
     “車”、始めから少し形を作ってある緑の風船を1本追加。
    今 田:(緑の風船を見て)「チンポのやつ」
    
     “車”、長細い緑の風船に、丸く形を作った赤い風船をつける。葉と茎
    の先に花が付いているように見えないこともない。
    “車”:「“赤花の”トナカイ」
    有 吉:(冷たいカメラ目線)
    “車”:「次へ参ります。次はこれ」
        (小さくて白い風船を出して)「ドラえもんの手」
        「はい」
    今 田:(有吉の肩に手を置き)「あの、猿岩石が西武球場のこと思い出し
        てるんですけども」
    東 野:「極芸、続いて下さい」
    “車”:(意に介さず、BGMを続ける。緑の細長い風船を出す)「キュウリ」
        (その風船を割ると、本物のキュウリになる)「ホントのキュウリ
         なの!」
    観 客:「お〜!」
    “車”:「どうぞ」(と言ってキュウリを差し出す。自分で一かじりして、
         今田に手渡す)「はい!」
    今 田:「あ〜い!」(受け取ろうとしない)
    有 吉:(手を差し出して受け取ろうとする)
    東 野:「もらって下さい。お願いします」
    “車”:「すいません、もらって下さい」
    有 吉:(立ち上がり、頭を下げながらキュウリをもらう)
    “車”:「お兄さん、生活苦労してるだろ!」
    有 吉:「はい」
    “車”:「これ食えば!な!」
    有 吉:「はい」(笑、座る)
    東 野:「さあ!」
    “車”:「今田さん」
    今 田:「はい」
    “車”:「あの〜、動物で結構です」
    今 田:「はい!」
    “車”:「お好きな動物を私が一瞬にして作ります」
    今 田:「はい!」
    “車”:「じゃあ、好きな動物をおっしゃって下さい。何がいいです
         か?」
    今 田:(手を上げて元気よく)「犬〜!」
    “車”:「はい、はいっ、猫ですね。はいっ。それでは、猫を作ります」
    今 田:「犬って言うたんですよ」
    “車”:「猫の方が面白いんですよ」
    今 田:「わかりました。猫〜!」
    “車”:「はい。それではがんばって犬を作ります。はいっ!」(BGMを再
         会し、作業に入る)
    今 田:(痛々しげな表情)
    “車”:(鮮やかな手つきで、少なくとも上半身はプードルのような形を
         作る)「はい、犬です!はい!」
    観 客:(拍手)
    “車”:(犬の一部分を押し、チュッチュッと鳴らす)「鳴きます」
        (森脇に)「それでは、おみやげにどうぞお持ち帰り下さい」
    森 脇:(受け取って)「あ、ありがと〜」
    有 吉:「ありがとうございます」
    “車”:「おうちで、かわいがってあげて下さい」
    森 脇:(手にした風船をよく見て)「これ、どう犬なの?」
    今 田:「どこが…(※聞き取れず)」
    有 吉:「どこがどう犬なんですか?」
    今 田:「すいません、ごめんなさい。どこが、どう犬…?」
    森 脇:(風船をいろいろな角度にして)「僕、どう飾ればいいんでしょう
        これ」
    “車”:「アッシにもよく分からないでございます」
    東 野:「…どうもありがとうございました」
    今 田:(笑)
    森 脇:「終わったんですか?」
    東 野:「はい」
    有 吉:「はい」
    東 野:「いかがでしたか?」
    “車”:「最後に、もう一つ」
    東 野:「はい、あ」
    “車”:「特別、あなたのために用意いたしました」
    東 野:「いや、あっ、ちょっと時間ないんですけど…」(腕時計を見る)
    森 脇:(笑)
    “車”:「(1997年は)丑年ですよね?牛を作ります。手袋で牛が出来ま
         す」(白いゴム手袋を手にしている)
    東 野:「はい」
    “車”:「一瞬です」
    東 野:「はい」
    “車”:「いきます!」(手袋に息を吹き込んで膨らませる。それを途中で
         止め、丸い風船から手袋の指の部分だけが短く出っ張る格好に
         なる)
    “車”:(指の部分を持って)「では、一緒に搾りましょう。どうぞ」
    今 田:「懐かしいですよね」
    東 野:「あ、そうですね、はい」(やる気なさげに指の部分をつまむ)
    “車”:「牛の乳です」
    今 田:「もっと楽しそうにやれ!」
    東 野:「はい」(あまり変わらない)
    “車”:(手袋の口の部分を結んで)「これ、プレゼンとしてあげますよ」
    東 野:(やる気なさげに)「あ、ホントですか。やったあ」
    “車”:(手袋を手渡して)「どうぞ、お持ち帰り下さい」
    東 野:「ありがとうございました」(もらった瞬間、そばの入れ物に押し
         込む)
        「どうもありがとうございました」
    森 脇:(笑)
    今 田:(笑)「早い!」
    東 野:「どうもありがとうございました!」
        「いかがでしょう、猿岩石さん、極芸」
    今 田:「いや〜、どうでした?」
    有 吉:「すごい〜、ですねぇ」
        (魂の抜けた声で)「なぁ〜、勉強になりましたねぇ。ぁい」
        「はい。僕ら芸がないんで」
    東 野:「はい」
    有 吉:「勉強になるんですけど」
    東 野:「はい」
    有 吉:「何をやったらいいか分かんないんですけど、何をやってはいけ
         ないかを学べたような気がします」
    今 田:(笑)
    東 野:「そうですか。それさえ学んでくれたらありがたいですよホン
         ト」
    今 田:「森脇くんは大丈夫ですか?」
    森 脇:「そうですね。気持ちが痛いほど分かりましたね」
    東 野:「気持ちが分かった?」
    有 吉:「はい」
    森 脇:「わかりました」
    今 田:「あの〜ホントになかなか」
    東 野:「こういう方ばっかりじゃないんですよ」
    有 吉:「はい」
    東 野:「次の方がすごい」
    今 田:「はい」
    
    PAW 極芸 そっくり藤原組長

    東 野:「ラストの極芸さんどうぞ!」
    
     ガウン1枚に長靴の男性登場。
    
    東 野:「こんにちは」
    男 性:「こんにちは」
    東 野:「お名前は」
    兵 藤:「アジアン兵藤です」
    東 野:「アジアン兵藤さん!」
    兵 藤:「はい!」(誇らしげに仁王立ち)
    森 脇:(笑)「テンション上げてる」
    東 野:「今日は何をしていただけるんですか?」
    兵 藤:「今日は、ある人物の、超そっくりものまねで極芸を披露しま
         す」
    東 野:「ある人物の超そっくりものまねで極芸?」
    兵 藤:「はい」
    東 野:「わかりました。それじゃあお願いします。どうぞ!」
    兵 藤:「このものまねがものすごい似てますから」
    東 野:「あ、そうですか?」
    兵 藤:「これもうびっくりしますから」
    東 野:「わかりました」
    猿岩石:(不安げにステージ上を見つめる)
    兵 藤:「いきます」
        (ガウンを脱ぎ、ヅラを取ると、黒いパンツにスキンヘッド)
        「藤原組長だぁ」
        (あちこちを向いて構えをとる)「ズボーン!!」
    今 田:(笑)
    兵 藤:(今田と猿岩石の方に両手を突きだす)「ダァ〜!俺が藤原藤原組
        長だぁ〜!」
        (裏声)「イェェェ!」
        (右を向いて)「負けへんで!」
        (左を向いて)「良い子のみんな、バカにすんなよぉ〜!」
        (正面を向いて)「藤原だぁ〜!!」
        (構えをして)「かかってこんかい」
        (ドスを利かせて)「さあいきます」
    今 田:「面白い面白い!」
    東 野:「いまから来ます」
    今 田:「今のはネタフリですね」
        「今のリットン調査団を彷彿させる」
    兵 藤:「どんどん突っ込んでくださ〜い!」
    東 野:「は〜い!」
    兵 藤:「どんどん突っ込んで下さい」
    
    PAW 極芸 藤原組長レモン目薬!

        「まずは、レモンで目薬」(レモンを果物ナイフで半分に切る)
    観 客:「え〜」
    兵 藤:(レモン2切れを両手に持って、テンション低めに)「これがね〜、
        もうホント痛いんですけどホント」
        (テンションを高めて)「見てください!藤原組長の、レモンで、
         目薬〜!!」
        「カァ〜!!」(両目を開け、その上でレモンを握る)
    観 客:「キャ〜!」
    有 吉:(笑)「うわっ、すっごい」
    兵 藤:(目を押さえながら)「収録、まだ終わらないっすかね」
        (寒い空気を察知して、急に意味不明)「ア〜ト〜タイ〜!!」
    森 脇:(笑)
    今 田:(笑)
    
    PAW 極芸 藤原組長ワサビ大好き!

    兵 藤:「次ぃ!これがきてます!これがきてます!」(何かを小さな箱か
         ら取り出す)
        「今田さ〜ん!練りわさびチューブの、一気食いぃ!!」
    観 客:「ヒャ〜!」
    兵 藤:(わさびチューブを手に持ち、一瞬はにかむ)「えへっ」
        (呼吸を整え、意を決する)「藤原ダァ〜!」(チューブのわさびを
         1本分全て口の中へ絞り出す)
    観 客:「キャ〜!」
    兵 藤:(しっかり飲み込む)「んんっぐっ」
        「中和さして下さい」(牛乳を飲む)
    今 田:(息をのむ)「うぅうう…」
    兵 藤:(飲み終わり、仁王立ち)「私が藤原組長ダァ!」
    今 田:「うおぉ〜っ」
    東 野:「どうもありがとうございました!」
        「大丈夫ですか?」
    兵 藤:(タオルで顔を拭きながら)「大丈夫じゃないです」
    東 野:「大丈夫じゃないすか」
    兵 藤:「大丈夫じゃないです」
    東 野:「あのーいかがでしたか、この極芸」
    今 田:「いやぁ〜すごかったねぇ〜。超人ですわ!」
    
    PAW 勉強になりました

     全員ステージ上へ。
    
    東 野:「レモンで目薬、そしてワサビという。食べるということで」
    兵 藤:(頭に冒頭で取ったヅラを載せる)
    今 田:「いや〜。どうでしたか?」
    有 吉:「(噛む)つぃっ。意外とできるんじゃないすかねえ」
    兵 藤:「何をぬかしとんじゃ!」(笑)
    猿岩石:(笑)
    東 野:「さあ猿岩石さん、どちらの極芸が良かったですか?」
    有 吉:「えっ…、とっ…、えー風船の方」
    兵 藤:(こける)
    東 野:「車さんおめでとうございまーす!」
    “車”:(猿岩石と握手)
    今 田:「おめでとうございました。さあそれではですね、選ばれました
         車さんには、えー猿岩石のサインに一言メッセージをつけて、
         えープレゼンとしたいと思います!」
    
     普通の猿岩石のサインの上につけ加えられた言葉は、“勉強になりまし
    た”。
    
    森 脇:(サインの文字を読み上げて)「勉強になりました」
    今 田:「“勉強になりました!”」
    東 野:「“勉強になりました!”」
    今田・東野:「おめでとうございまーす!」
    猿岩石:(二人で色紙の左右を持って、“車”にそれを渡す)
    東 野:「以上、極芸百選でございましたー!」
    
    LINE

    東西若手お笑い対抗! 青山早喰いクイズ!

    PAW ダチョウゆずり

     今田一人がステージ上で司会。
    今 田:(ちょっと噛みながらタイトルコール)「東西若手お笑い対抗!青
         山早喰いクイズ!」
        「さあ!吉本の若手お笑いコンビ二組による4択クイズです。優勝
         者を見事当てると、ギャラとは別に、こちら!」
        (のし袋を出して)「番組で用意しました金一封を、ゲストの方に
         プレゼントしたいと思います」
    猿岩石:(間髪入れず)「エ〜ッ!」
    有 吉:「僕らですか?」
    今 田:「ええリアクションできました」
    森 脇:(笑)
    有 吉:「やったぁ!」
    今 田:「打ち合わせしたやん!」
    有 吉:(笑)
    森 脇:「(聞き取れず)ないっすよ」
    今 田:「打ち合わせしたやん!」
    森 脇:「してないっすよ」
    有 吉:「ありがとうございます」
    今 田:「んなアホか!」
    有 吉:「はい」
    今 田:「ホンマこれは、現金ですから」
    有 吉:「あ、はいっ」
    今 田:「そのかわりですね、えー二組で4人いますので」
    有 吉:「はい」
    森 脇:「はい」
    今 田:「一人、優勝者を予想してもらいます」
    森 脇:「あっ」
    猿岩石:「はい」
    今 田:「えーそしてですね、優勝者があれば、これ(現金)をプレゼント
         するんですけども、他の3人、えー予想が外れた場合は、今日来
         ている会場のお客さん全員にですね、番組特製っ!」(小首を傾
         げる)
    有 吉:「カワイイ!」
    今 田:「テレホンカードをプレゼントいたしま〜す!」
    観 客:(拍手)「イェ〜イ!」
    今 田:(テレカを手で大部分隠して見せながら)「こちら、こちらで〜
        す!こちらをね、えー特製のテレホンカードをプレゼントしまー
        す!」
    有 吉:(裏声で)「イエッ!」
    今 田:「さあそんなわけで早速参りましょう!」
    森 脇:「はい!」
    今 田:「それではですね、今日もゲーム会場に行っている、中継の東野
         くーん!」
    
    PAW やなレポーター

     青山の細い通りからの中継映像。東野、無言・無表情のまま左からフ
    レームイン。場内爆笑。
    猿岩石:(笑)
    有 吉:「やる気ない!」
    今 田:「声下さい!」
    有 吉:「やる気ない!」
    今 田:「声だして下さい!」
    東 野:(カメラに向かって、ぼそっと)「はい」
    今 田:(笑)「声」
    東 野:「はい」
    有 吉:(笑)
    東 野:「はい」
    今 田:「はーい!とか」
    東 野:「あ、はいはいはい」
    有 吉:「東野!」
    今 田:「(※聞き取れず)10年以上やってますから」
    有 吉:「はい」
    今 田:「落ち着いたもんです」
    有 吉:「そうですね」
    東 野:「そういうのも分かるんですけれども、いくらね、あの元気出し
         たと」(急に何かに気づく)
    今 田:「はい」
    東 野:「あ、いいですよ。通って下さいよー。はーい」
    
     学生風のカップルが東野の左手を通り過ぎていく。
    今 田:(笑)「普通の人ですか!」
    東 野:(後ろを振り返ってその二人に)「ペッティングしました?」
    今 田:「おいおい、やなこと言うな」
    森 脇:(笑)
    東 野:「ペッティングしたらしいです」
    今 田:「やな中継のレポーターですね」
    東 野:「ペッティングしてるらしいです」
    今 田:「恋人にやらしい質問をしない!」
    東 野:「あ、あい、わかりました」
    有 吉:(笑)
     奥の方から母と息子?の二人が通り過ぎようとしている。
    東 野:(二人)「あー、ペッティングとかしてます?」
    猿岩石:(爆笑)
    今 田:「おい!やめて下さい!そんな人達じゃないです!」
    
     二人は無言のまま通り過ぎる。
    有 吉:「ちょっと…!」
    東 野:「あのー、青山はですね」
    今 田:「はい」
    東 野:「えー、寒々しいです」
    今 田:(笑)「はい」
    東 野:「はい」
    今 田:「見たらわかります」
    東 野:「わかりますか、わかります」
    
    PAW 有吉、始動

    今 田:「さあ今日は東野くんどんな感じでしょう?」
    東 野:「あ、よく聞いてくれました。今日はですね、こちら、青山にご
         ざいます、インド料理」(店の看板のアップ)
    猿岩石:「はい」
    東 野:「“ゴングル”さん」
    今 田:「はい」
    東 野:「こちらの方でですね、なんかですね、えー東西の若手が、いる
         とかいないとか、えーもっぱらの評判なんですけど」
    今 田:(笑)「いや、いなかったら困るんです」
    東 野:「え?」
    今 田:「いないと困るんですよ」
    東 野:「え。分かっております」
    今 田:「はい」
    東 野:「えー、ダーダーダー。えー、そういうわけでですね」
    今 田:(笑)「言うんやったらちゃんと言うて下さい!」
    東 野:「あ、はいはいはいはい。(店の中を指して)いてる感じなんです
         よ」
    今 田:「お願いします、じゃあ店の中に」
    東 野:「あっ、わかりました。もう行きますか?」
    今 田:「はい?」
    東 野:「もう行きますか?」
    今 田:「はい。行ってください。はい。あーなんですか?青山に新しい、
         目新しい情報でもあるんですか?」
    東 野:「特にないですねえ」(後ろを振り返る)
    猿岩石:(笑)
    今 田:(笑)「ほな行けや!」
    東 野:(通りの奥の方を指して)「こんな感じですけど」
    有 吉:(ほとんど聞き取れない声で)「早よ行けや〜東野」
    今 田:「腹立つわ〜こいつは」
    東 野:「もっとね、僕はね、(国道)246(号線)でしたかったわけですよ」
    今 田:「あの今猿岩石がちっちゃい声で」
    東 野:「はい」
    今 田:「『早よ行けや〜東野』て言うてましたよ」
    有 吉:(笑)
    東 野:(不機嫌な表情で、文句を言うふうに口をぱくぱく)
    有 吉:「(※聞き取れず)〜」
    今 田:「ちょ、しゃあないやんな?」
    有 吉:「そうっすよ」
    今 田:「早よ予想して金一封もらいたいのに」
    有 吉:「やりたいっすよ〜」
    東 野:「あ、そうか」
    有 吉:「そうですよ〜。やる気ない?」
    東 野:「それだったら猿岩石の方が」
    有 吉:「やる気ないんですか?」
    東 野:「パッと見ええわ」
    森 脇:(笑)
    
    PAW 有吉、好調

    今 田:「あのな、あなたちょい画面に寄り過ぎちゃいますかね?カメラ
         に」(東野はバストショットよりちょっと寄ったぐらいで写って
         いる)
    有 吉:(笑)「見にくいです」
    今 田:「もうちょっと引いた方がね」
    有 吉:「はい」
    今 田:「でアゴ上がってるからね、怖いんですよ」
    有 吉:「はい」
    今 田:「怖〜」
    有 吉:「怖いっすよ!」
    
     東野、カメラに寄っていく。カメラは後ずさりして、東野はどんどんつ
    いていく。
    森 脇:(笑)
    東 野:「そんなことないですよ〜」
    今 田:「店から離れないで下さい!」
    東 野:「一生懸命(※聞き取れず)」
    有 吉:(笑)「ちょっとぉ」
    今 田:「中継地点から離れないで下さい!」
    東 野:「どうでもええけど、こんなんばっかりやねん」
    森 脇:「ぬぁ」(何か言いかけるが、やめる)
    今 田:「たまに普通のオッサンとツーショットならないで下さい」
    有 吉:(笑)
    東 野:「はい?」
    有 吉:「はい」
    今 田:「あのね、店から離れないで戻って!」
    有 吉:「戻って下さいよ」
    東 野:「カメラさんが離れるからね」(カメラをにらんだまま、後ろに歩
         いて戻っていく)
    有 吉:「何で、ずっと怒ってるんですか!」
    森 脇:「めっちゃ怖い。何で振り向いてるんですか?」
    今 田:「まる聞こえみたいやで」
    有 吉:「東野ぉ〜。ちょっとぉ〜」
    今 田:(笑)
    東 野:(立ち止まる)
    有 吉:「怒りすぎ!」
    森 脇:(笑)
    有 吉:「怒りすぎ!」
    東 野:(カメラに向かって)「有吉」
    有 吉:「なんや!?」
    東 野:「『なんや』?」(笑)
    有 吉:(爆笑)
    今 田:「有吉はなあ、ちょっと離れたら強気なんや!」
        「や、かまへんよ有吉」
    有 吉:「はい」
    今 田:「そら言うたらええねん」
    有 吉:「はい」
    東 野:「いやほんま、やろっか?情報合戦しよっか?」
    有 吉:(笑)
    今 田:「やったれ!」
    森 脇:「それで対決?」
    東 野:「(※聞き取れず)いろんな情報知ってんで」
    有 吉:(笑)
    今 田:「ほんまぁ〜」
    
    PAW 有吉、絶好調

     東野、階段を上がって店の入り口に来てカメラの方を振り返る。
    今 田:「や、カメラ気にすんな!」
    猿岩石:(笑)
    今 田:「早よ行けえよ!おい!おい!ボケ!」
    有 吉:「(※聞き取れず)」
    森 脇:(笑)
    東 野:(ドアは2つ開いていた。スタッフに)「どっち?こっちっすか?」
    今 田:「セットせい!セット!」
        「もっと髪の毛とか気にせい!」
    有 吉:「ヒゲそれ!ちゃんと!」
    森 脇:「予備校生みたいに…」
    東 野:(振り返ってカメラに)「おいどういうことや『ヒゲそれ』って」
        「あのなあ、最初は俺もつるつるの肌やったん。おかしいねん芸
         能界はこういうぶつぶつのはだが(※聞き取れず)」
    有 吉:「ヒゲぐらい剃ってきたらどうなんですかテレビ…」
    東 野:「剃っとんねや。生えが速いねや」
    森 脇:「剃って(※聞き取れず)」
    東 野:「小倉(久寛)さんか俺かいうぐらいや」
    今 田:「俺も負けそうやねん」
    有 吉:(笑)
    今 田:「俺も濃いねんけど」
    東 野:(口がすっかり隠れるくらいの高さにマイクを持って)「何やね
        ん?」
    今 田:「マイク高いねん、位置が!」
    有 吉:(笑)「高い、高い」
    
    PAW 先輩たち

     東野、ようやく店内へ。マイクを左手に持ち、顔の横から口にあてがっ
    ているが、誰も突っ込まない。
    東 野:「あどうも!」
    
     すでに若手芸人2組4人はテーブルについている。テーブルにはカレーが。
    東 野:「イェーイ!」
    若 手:「イェーイ!」(拍手)
    
     カメラが若手4人を押さえていく。左からソナチネ(河野順,佐藤利之),
    LaLaLa(大北貴洋,田村憲司)。4人はイヤホンをしておらず、スタジオの声
    は東野にしか聞こえていない。
    
    今 田:「彼ら、メンバーは、多分猿岩石より先輩ですよ」
    有 吉:「そうですね」
    東 野:(ソナチネに)「あのね、今スタジオにですね、猿岩石とかいうむ
         かつく二人組が、いててですね、多分君らよりも年下で、売れ
         てるわけやけども。なんか言うたれ言うたれ!」
    河 野:「おい、言ってやれ!」
    佐 藤:(にこやかに)「がんばれ猿岩石!」
    今 田:(笑)
    有 吉:「ありがとうございます!」
    森 脇:「ありがとうございます!」
    今 田:「ええ〜顔や」
    東 野:(佐藤に何事か話しかける)
    佐 藤:(笑)
    今 田:「お前、あのねえ、東野」
    東 野:「はい」
    今 田:「ソナチネの佐藤君に注意しといて下さい」
    東 野:「あ?注意?」
    今 田:「メイクのやり方おかしいから。そのチャームポイントでホクロ
         (千昌夫位置)とかそういうの間違った…」
    猿岩石:(笑)
    東 野:「今田さん、多分ね…」
    今 田:「多分あの、インドを意識したメイクやと思うんですけど、間
         違ってる!」
    東 野:「多分あの、このLaLaLa(大北,彼も同様のホクロ)みたいにインド
         を意識してるんですけれども」
    大 北:「はい」
    今 田:「あ、LaLaLaもやってるんですか」
    東 野:「一応、佐藤君がホクロみたいになってて」
    今 田:「あの佐藤君にね、微…若干微妙にゆがんでるからね余計にね」
    東 野:「ほんで、あとね、田村君(LaLaLa)なんですけれど、ホクロの位
         置がちょっとおかしいんですよ(額中央の上の方、生え際の近
         く)」(田村の前髪を上げてホクロを見せる)
    今 田:「へ?」
    東 野:「中央に」
        「中央、あれっ、ハゲてるわ」
    田 村:(東野の手を押し下げて)「だからあかんて!ハゲてたら!」
    東 野:「ハゲてるわ!」
    田 村:「ハゲてない!」
    今 田:「あのね彼はまだ24才でも、もうね」
    東 野:(田村に向かって息を吹きかける)、
    田 村:(手を出して必死にガード)
    今 田:「ハゲるんですよ。もう1,2年後に。で、それを本人ね」
    有 吉:「ええ」
    今 田:「ひた隠しに隠してるんですよ」
    有 吉:「あぁ…」
    東 野:「隠してないですよ」
    今 田:「猿岩石はいくつやった?」
    有 吉:「22です」
    森 脇:「22です」
    今 田:「あの猿岩石22ですけど」
    有 吉:「はい」
    今 田:「みんな年上ですよね」
    東 野:「あっ、あのね、今、猿岩石は22ということで。(ソナチネ河野
         に)いくつ?」
    河 野:「27です」
    東 野:「よっしゃ」(次々若手に振っていく)
    観 客:「え〜」
    佐 藤:「25です」
    大 北:「23です」
    田 村:「同じく23です」
    東 野:「オッケー。負けてる!」
        「全員負けてる!」
    今 田:(笑)
    東 野:(カメラを指さし)「でもなあ、お前、猿岩石には負けへんぞ、(ソ
        ナチネに)なあ!」
    ソナチネ:「おう!頑張るぞ!」
    東 野:「負けへんぞ!」(拳を握りしめカメラへ向けてポーズを作る)
    今 田:(笑)
    猿岩石:(笑)
    
    PAW 新しいレポーター

     東野が台本の紙を持ち、ターバンを巻いた男性(店長?)の横に立ってい
    る。
    東 野:「えーこちらは青山のインド料理店“ゴングル”の名物激辛カ
         レー」
    今 田:(ターバンの男性が固まっているのを見て)「あ、一瞬人形かな思
        てん。びっくりした」
    男 性:「ございました。今日はこれから、カリーを召し上がってもらい
         たいんですけど」
    今 田:「はい」
    東 野:(男性の持っているトレイの上のスパイス類を指して)「香辛料を
        ですね、たっぷり盛り込んだですね」
    今 田:「はい」
    東 野:「えーカレーがですね、こちらにございます。この激辛カレーな
         んですけども」
    今 田:「はいはい」
    有 吉:「はい」
    東 野:「これをですね、一番速く食べてですね、えースプーンを持って、
         えーホールの方にですね、一番早く帰った方が勝ちということ
         で」
    今 田:「ちょっと待って下さい」
    有 吉:(東野に)「食べて下さい」
    東 野:(カレーをちょっと取って、ターバンの男性に食べさせる)
    猿岩石:(笑)
    今 田:(笑)
    有 吉:「どういうことなんすか?」
    森 脇:「この人バカじゃないですか?」
    今 田:「あのね、彼は新しい形のレポーター。自分手ぇ一切汚さない」
    猿岩石:(笑)
    東 野:「あのね、インド人さんが『ちょっと辛いです』って言ってま
         す」
    有 吉:(笑)
    今 田:「インド人さんが『ちょっと辛い』と思うぐらいの辛さ」
    東 野:「かなり辛いと思います」
    有 吉:「はい」
    今 田:「…思っていただければ、基準になるでしょう!わかりまし
         た!」
        (有吉に)「誰に質問しましょう?」
    有 吉:「えっと、田村、さんに」
        (あわてて言い直す)「ぁや、全員に」
    今 田:「とりあえず全員に」
    有 吉:「はい。え、え〜っと、好物を、教えて下さい」
    東 野:「『好物を教えてくれ』っていう、猿岩石からの質問ですけど」
    田 村:「はい。え〜、寿司」
    有 吉:(無声音で)「『スシ』」
    今 田:(はっきりと)「『寿司』」
    大 北:「僕はあの、チキンラーメン」
    有 吉:(小声で)「『チキンラーメン』」
    今 田:(はっきりと)「『チキンラーメン』」
    佐 藤:「カレーと餃子と…」
    有 吉:「あっ」
    今 田:「おっ」
    佐 藤:「チャーハン」
    有 吉:「『カレー』です」
    今 田:「カレー入ってますね」
    有 吉:「はい」
    河 野:(カメラ目線で力強く)「牛筋煮込み!」
    有 吉:(小声で)「あ〜」
    東 野:(ターバンの男性にもマイクを向ける)
    男 性:(黙ってほほえんでいる)
    森 脇:(笑)
    今 田:「あ、いいですよ〜。結構です。(※聞き取れず)じゃあないん
         で」
    
    PAW 本命

     一旦会場で引き取る。
    今 田:「誰か一人、多分この人が優勝するだろうという人の予想をし
         て」
    有 吉:「はい」
    今 田:「名前を書いて下さい。どうぞ!」
    森 脇:(悩んでいる)
    今 田:(シンキングタイムの音楽を聴いて)「かかっている曲はジャング
        ルです。どうぞ踊って下さい」
    森 脇:(ペンを走らせ始め、やがて書き終わる)
    今 田:「さあ、佐藤初の3連覇なるか!?」
        「さあ見して下さいどうぞ!」
    森 脇:(フリップを見せる。“佐藤さん”と書いてある)
    今 田:「佐藤くん!やはり1位はですね〜、1番人気は佐藤くんですね」
    有 吉:「はい」
    今 田:「え〜今んとこですね、目下2連勝ですから」
    有 吉:「はい」
    今 田:「今日勝てば3連勝」
    森 脇:「あ、はい」
    今 田:「がんばっていただきましょう!それでは東野君お願いしま
         す!」
    東 野:「わかりました!カレー早食い、ステージに帰る競争!よーい、
         ピー!」(長管のホイッスルを吹く)
        「食え〜!」
     若手芸人達、一斉にライスの上にカレールーをかける。
    有 吉:「わ、カレーだカレー」
    
    PAW カメラが

     CM明け。若手芸人達、必死にカレーを食べている。
    今 田:「普通のカレーではございません、激辛カレーです」
    佐 藤:(辛さにむせる)
    有 吉:(痛々しげな表情)
    佐 藤:「あ〜痛い」
    今 田:「がんばれ〜!」
    東 野:「はい?何ですか?」(カメラと佐藤の間に顔を突っ込んで)
        「何ですか?」
    今 田:「あの〜、ごめんなさい、『がんばれ』って…」
    有 吉:(笑)
    今 田:「言っちゃった」
    東 野:「あ、『がんばれ』って言ったんですか」
    今 田:「僕言っちゃったんです」
    東 野:「はい」
    今 田:「すいません」
    東 野:「わからなかったんで。はっきりと、お願いします」
    今 田:「はい、わかりました」
    森 脇:「辛いんだろーなー」
    田 村:(カレーを口にほおばり、悲痛な表情)
    今 田:「あ〜急げ〜!」
    田 村:「あ〜」
    今 田:「急げ急げ〜!」
    田 村:「う〜」
    東 野:「さあそれではですね、ここで1曲、リクエストがございまして」
    今 田:「お〜あいあい」
    東 野:「小坂明子さんで、“あなた”」
    
     “♪もしも〜私が〜”と、本当に曲が出る。
    今 田:「曲を聴きながらね」
    東 野:「がんばれよ!」
    佐 藤:「(※聞き取れず)!」
    東 野:「舞台行って猿岩石と!勝負したれ!勝って!」
    佐 藤:(カメラ目線で)「がんばるぞ!」
    今 田:「早よ食えや!」
    有 吉:(笑)
    森 脇:「いい(※聞き取れず)」
    有 吉:「東野さんのせいで、どれだけ辛いのかわかりませんね」
    今 田:「そうやね」
    有 吉:「はい」
    今 田:「かなり辛いみたい」
    東 野:「あのね、ちょっと、あれですよ、試作品というか、ちょっとこ
         ちらね」(別のテーブルにつく)
    男 性:「私も食べれない(※聞き取れず)」
    今 田:「あ、インド人さんも食べれない」
    東 野:(カレーのルーを数回口に運び、顔中で辛さを表現する)
    有 吉:「また声でてない」
    東 野:(辛さに打ちのめされた顔で)「辛い」
    有 吉:(笑)「辛くなさそうですよ」
    東 野:「(※聞き取れず)です」
    今 田:「辛い?」
    東 野:「辛いです」
        (水を一口飲んで)「ホントに辛いです。ホントに辛いです」
        (若手4人に)「でも、がんばれ!」
    今 田:「(※聞き取れず)どうですか?」
    東 野:「はい?」
    今 田:「佐藤の皿見せて下さい」
    東 野:「佐藤すごい佐藤すごい!」
        (皿を持ち上げて見せる。ライスが4分の1ほど残っている)「ルー
         をほとんどいきました!」
    森 脇:「うわぁ」
    東 野:「がんばれがんばれ!」
        「(※聞き取れず)」
    今 田:「もう少しもう少し!」
    東 野:「がんばれがんばれ佐藤!愛媛の彼女が見てるぞ!」
    有 吉:(笑)
    東 野:「がんばれがんばれ佐藤!愛媛の彼女が見ているぞ!」
    今 田:「佐藤はですね、愛媛に彼女がいます。年に2回しか会えません」
    東 野:「あ!ちょっと今田さん!田村いった!」
    田 村:(最後の一口をかき込んでいる)
    東 野:「(※聞き取れず)田村がいった!」
    今 田:「田村が行った!」
    田 村:(ステージへ向かうべく、店を出ようと去っていく)
    東 野:「さあ、(※聞き取れず)急げ!急げ!」
    田 村:(階段を下りる。カメラもついていく)
    東 野:「あれ!カメラがない!」(東野は店の中)
    今 田:「え?」
    森 脇:(笑)
    東 野:「カメラがない!」
    猿岩石:(笑)
    東 野:「カメラがない!」
    森 脇:(笑)
    田 村:(店を出て路上へ。カレーの皿を持って疾走中)
    東 野:「ちょっと、今インドの人が、裸なってる!」
        「インド人の人が裸なってるのに!おもろいのに!」
    森 脇:(笑)
    今 田:「カメラねー、田村君の方行きましたよ!」
    
     店を出て走る芸人達が写る。先頭はLaLaLa田村,2番手はソナチネ佐藤。
    東 野:「後一人、こっちが(佐藤)!」
    今 田:「佐藤の革靴はおかしいですねあれはなあ。あのブーツ」
        「佐藤のって(※聞き取れず)」
    
     田村、会場に到着。大声援が迎える。
    今 田:「あ!来ました!」
    田 村:(ステージに上がるなり、口からごはんを吹き出す)
    今 田:(笑)
    有 吉:「な…」(笑)
    今 田:(田村にケリを入れて突っ込む)「今、田村ゴールイン!」
        (口の中がいっぱいの田村に)「奥行け奥行け奥行け」
    田 村:(セットの裏へ)
    今 田:「えー予想のほうはですね」
    有 吉:「はい」
    今 田:「佐藤くんで、ゴールインしたのは田村君ということで、こちら
         (金一封)は残念ながら!」
    有 吉:「あ〜」
    森 脇:「あ〜」
    今 田:「プレゼントできません!そして会場の方には、見事、予想が外
         れましたので!」
    観 客:「イェ〜イ!」(拍手)
    今 田:「テレホンカードをプレゼントしまーす!」
    佐 藤:(2番手で到着。会場入り口に立ちつくしている)
    猿岩石:(会場入り口を指さす)
    有 吉:(笑)
    今 田:(それを無視して)「以上東西若手お笑い対抗青山早食いクイズで
        した〜!」
    
    LINE

    エンディング

    PAW 出えへん有吉

     東野も帰ってきて、ステージに4人で立っている。先ほどの若手4人も後
    ろにいる。
    今 田:「さ、ということでエンディングですけども、えー最後はですね、
         フォトラマ(フジフィルム版のポラロイド)で、記念撮影をして
         お別れしたいと思いま〜す!」
    東 野:「は〜い!」
    今 田:「さあ、今日のバックの風景だして下さい!」
    東 野:「どうぞ!」
    
     顔の部分に穴の開いた書き割りが出てくる。バレエの4人の絵の上には
    “白鳥のみずうみ”の文字が。右から2番目の人だけ男性バレエダンサー
    (何ていうんですか?)の絵になっている。
    東 野:「“白鳥のみずうみ”でございます」
    今 田:「“白鳥のみずうみ”ですね〜」
    東 野:「はい」
    今 田:「いきましょう!」
    東 野:「は〜い」
    今 田:「(※提供バックで聞き取れず)な〜」
    東 野:「はい」
    有 吉:「あ、あった」
    東 野:「(※同じく聞き取れず)しよ」
    
     4人が書き割りの穴から顔を出す。左から東野・森脇・有吉・今田の順。
    東 野:「いいすか?全員やりました?」
    今 田:「(※聞き取れず)」
    東 野:「はい」
    有 吉:(まだ顔を出してない)「(※聞き取れず)」
    今 田:(有吉の前にまわって)「自分顔出えへんのちゃう?」
    有 吉:(痛そうな顔で、穴に顔をねじ入れる)
    今 田:「あー出た出た出た。めっちゃ苦しそうやな」
    有 吉:(穴に顔がパンパンに密着。相当きつそう)
    今 田:「それじゃ行きましょう!」
    東 野:「は〜い!」
    今 田:「はい、ポーズ!」
    
     シャッターのSEの後、画面には今撮った猿岩石のサイン入り“フォトラ
    マ”とプレゼントの告知が出る。
    
     全員、書き割りから離れてステージ中央へ。
    今 田:「はいっ、ありがとうございました〜!」
    東 野:「ありがとうございました〜!」
    今 田:「ということで、本日のゲスト猿岩石のお二人でした〜!」
    東 野:「猿岩石でした〜!」
    
     何度も頭を下げながらセットの裏へはけていく猿岩石を、カメラが正面
    からとらえる。今田・東野はまだ中央にいる。
    東 野:「ありがとうございました〜!」
    今 田:「どうもありがとうございました〜!それじゃあさよならまた来
         週で〜」
    
     最後の“す”の前に“二ュースの森”のクロスプログラムで切れる。
    

    LINE

    PREVIOUS 前編へ

    UP 芸歴
    TOP 猿岩石のある暮らし
    TOP ご意見・ご感想・猿岩石情報


    村田 崇 takashi@air.ne.jp