排出者の情報開示について

 埼玉県より、3月16日、以前に情報公開請求された処分実績報告書を開示して渡したい、との連絡がありました。平成9年11月に処分実績報告書を情報公開請求して以来、1年以上かかりましたが、県がようやく排出者の開示を決定したことは、今後の産廃行政に着実な前進をもたらすものと考えています。

 ご存知の通り、埼玉県では、大量の首都圏産廃が連日押し寄せ、積み上げられ、数多くの小型焼却炉により安易に焼却される、という現状があります。これら産廃を大量に排出し続け、安易な焼却処理にまかせてきた排出者の情報が公開されることによって、排出者自らが適正処理と、資源循環の責任を持つことを自覚し、埼玉県のおかれた現状を理解することを期待します。既に汚染が心配される所沢周辺住民として、一地域に極度に集中する産廃焼却処理をこれ以上認めることはできません。

 今後、「公害調停をすすめる会」の取り組みとして、所沢周辺の焼却炉設置事業者については、随時、処分実績報告書、及び、来年度ら施行される予定の事前協議制にもとずく、排出者の報告書などを情報公開請求していく予定です。

 これらの情報を今後どのように活用していくかについては、以下のことを検討しています。

1 排出者に対する公開アンケート(業者処理の確認状況、排出廃棄物の現状、分別・減量への努力等を聞く)の実施

2 インターネットなどによる排出者情報の公開

3 排出者と周辺住民が話し合える場を設定する

4 焼却灰の処理実態の確認