How to Get Becky! Well-bred.
Under Construction.

σ(^^)が普段愛用しているmailerBecky!のことについてここでは書いていこうかと思います。
ひょっとして間違っている点等があるかもしれないので、もし見つけたら教えて下さい。すぐに修正します(^^;)
因みにここはページの一番最後が一番最近書いたトピックです。

まずBecky!の特徴としては...

1.複数アカウント対応
2.スレッド表示
3.メールエディタテンプレート
4.振り分け
5.フォルダ作成
6.ML(mailing list)サポート
7.HTMLメール表示(ただしMicrosoft Internet Explorerがインストールされている必要あり)
8.エクスプローラ風ユーザインタフェース

と、こんな感じでしょうか。もちろん他にも沢山の特徴があります。上記の特徴のうち7以外の機能はσ(^^)も全て利用しています。というわけで役立つかもしれない(?)Becky!の設定や使い方、日常の利用法等を書いてみます。ただBecky!の全てを書くわけではないのでそのつもりで。出来るだけ平易な書き方をするつもりでいます。またついでに以下の説明で用語なんかも覚えちゃって下さい。その方が色々と話が早くなります(^^;)

●まずはインストール

これをやらないと始まりません。Becky!にはインストールプログラムがついているので(バージョン1.23の場合、他のバージョンではどうなのか既に記憶にありません^^;)、いきなりインストールしたいフォルダに解凍するのではなく、どこか適当な場所に一時的にフォルダを作り、そこに解凍するようにします。インストールプログラムはSETUP.EXEです。これを実行します。インストールプログラムでインストール先のフォルダを指定できるようになってます。尚、当然ながらインストールが正常に終了した後は、この一時的に作ったフォルダは削除してもOKです。

それではインストール手順に行ってみましょう。

SETUP.EXEを実行すると最初にインストール先を指定するウィンドウが表示されます。インストールプログラム起動時に既にデフォルトのインストール先として「x:\Program Files\RIMArts\Rebecca\」という風になっていると思います。x:の部分はWindowsがインストールされているドライブです。インストール先を別の場所にしたい人は「参照...」ボタンを押して下さい。「ディレクトリの変更」というタイトルのウィンドウが新たに表示されます。このウィンドウでインストール先を指定します。

インストールプログラムで指定することはコレだけです。「OK」ボタンを押したら早速インストールが始まります。インストールが終了するとインストール先のフォルダウィンドウが表示されます。このウィンドウですが、閉じないで下さい。まだちょっとやることがあります。このウィンドウをどかせるとこっそりメッセージボックスが表示されています。インストール終了を告げています。「OK」ボタンを押してインストールプログラムを終了しましょう。

で、例のフォルダウィンドウですが...Becky! Internet Mail for Windows 95という名前のソフトなのに、何故かそれらしい名前のプログラム(アイコン)が見つかりません。実はREBECCA.EXEがソフト本体です。何故「レベッカ」なのかよく判りませんが、とにかくコレがBecky!本体です。で、インストールプログラムはスタートメニューへの登録だとかデスクトップのショートカット作成だとかっていう作業をやってくれません。自分でやる必要があります。

まずデスクトップにショートカットを作っておきましょう。フォルダウィンドウのREBECCA.EXEをマウスでデスクトップ上の何もない部分に右ドラッグします。左ではなくて右ですからね。間違えないように。するとメニューが表示されるはずなので、「ショートカットをここに作成(S)」を選びます。これでOKでしょう。「Rebecca.exeへのショートカット」という名前のアイコンが出来るはずです。気に入らなければこの名前を変更して下さい。アイコンを右クリックしてメニューから「名前の変更(M)」を選ぶと変更できます。或いはアイコンが選択されている状態でF2キーでもOK

スタートメニューに登録するときも同様にフォルダウィンドウからWindowsの「スタート」ボタンの上にアイコンをドラッグすることで行えます。これは左でも右でもOK。インストール自体はこんなもんでいいでしょうかね。

●Becky!の設定「アカウント」編

ここからが本番です。設定をしないとBecky!は使えません。まず最低限度やっておく必要のある設定を説明します。

まずはBecky!を起動してメニューから「ツール(T)」→「設定(P)...」を選びます。ウィンドウが表示されたと思いますが、Becky!の設定の大部分はこのウィンドウ上で行います。

設定が必ず必要な「アカウント」タブの内容に触れておきます。この画面には「アカウント選択(A)」コンボボックスがあってその下に「個人情報」と「サーバー情報」というのがあります。Internetでメールを使うには契約しているISP(internet service provider:日本では何故か「プロバイダ」と言うことが多いね)のサーバ上にメール送受信を行えるようにするための環境を整える必要があります。アカウント(account)の作成です。これは契約したときにISP側でやってくれるはずです。アカウントがないとメールの送受信が出来ません。実際にメールの送受信を行う際にはISPが設置しているメールサーバに接続するわけですが、この時に「アカウント」画面に指定した内容がメールサーバへの接続の際に必要になります。

まずはアカウント名称を決めましょう。Becky!は複数のメールアカウントをサポート出来ます。この時にそれぞれのメールアカウントを区別するために適当な名前を与えておきます。名前は何でもOKです。ISPの名前をそのままつけてもいいし、「メイン」とか「仕事用」とか用途が判るような名前なんかでもいいでしょう。メールアカウント名称は画面一番下の「メールアカウント通称(T)」で指定します。

次に「個人情報」の所を見て下さい。「本名(N)」と「メールアドレス(M)」があります。見ればすぐに判ると思いますが本名とメールアドレスです(^^;)☆バキッ 「本名(N)」の方にはメール差出人(つまりあなたのこと)の名前を指定します。本名とありますが、別に実名でなくても構いません。好きな名前を指定できます。「本名(N)」に指定した名前はメールを受信した相手のmailerに表示されます。仕事で使うアカウントの場合にはちゃんと実名を指定しておいてください。

次に「メールアドレス(M)」。これもそのものズバリなんですが、ISPと契約した時にISPから何かしらの資料が送られてきていると思います。その中のどこかに必ずメールアドレスが書いてあるはずです。探してみましょう。「メールアドレス(M)」には、その資料に書いてあるメールアドレスを一字一句間違えないように正確に指定します。メールアドレスは全て半角文字で指定しましょう。

次に「サーバー情報」に行ってみましょうか。4つの項目があります。まず「POPサーバー名」と「SMTPサーバー名」から。どちらもメールのやりとりをする際に必要となるサーバです。POPは正確にはPOP3(post office protocol version 3)と言います。普通「ポップスリー」と読むんじゃないかな。でもわざわざ3を付けずに、POPという風に略すことも多いです。本当は他にもPOP2なんてのもあるんだけど、今時POP2を使ってるISPは多分ないです。SMTP(simple mail transfer protocol)はそのまんま「エスエムティーピー」とσ(^^)は読んでいます。

これらはズバリ、メールサーバのアドレスを指定します。これも必ずISPからの資料に書いてあります。それはいいんですが、ISPによっては資料にPOP3とかSMTPといったキーワードが書いてないケースもあります。つまり「メールサーバ」としか資料に書いてない場合です。その際には「POPサーバー名」と「SMTPサーバー名」の両方に同じモノを指定して下さい。それで多分間違いないはずです。確かにメールを扱うサーバにはPOP3SMTP2種類があるのですが、実際のところ大抵のISPではPOP3サーバとSMTPサーバの両方を同じアドレスにしています。ですからPOP3サーバとSMTPサーバという風に区別して書かずに、単にメールサーバという書き方をしているISPもあるというわけです。

次は「POPユーザID(U)」。これはメールサーバに接続する際に、誰からの接続なのかをメールサーバが知るために必要です。メールサーバは1人につき1つ設置されるのではなくて、1つのメールサーバで複数の人のメールの面倒をみます。まずは誰からの接続なのかをメールサーバが判らないことには話になりません。「POPユーザID(U)」にはあなたであることが判る文字列を指定することになっています。「POPユーザID(U)」にはメールアドレスの「@」の左側の部分のみを指定して下さい(大抵はこれでOKでしょう)。

「パスワード(P)」はすぐに判りますよね。パスワードです。うぅぅ〜ん、これ以外に書くことがない(^^;) あ、そうそう、パスワードと言ってもISPに回線を接続する(dialupする)時に指定するパスワードとは基本的に別物です。「パスワード(P)」に指定するパスワードはメールサーバに接続する際に必要となるパスワードです。間違えないように。これも資料に必ず書いてあるはずです。「メールパスワード」とか何とか、それらしい項目を資料から探して、そこに書かれている内容を「パスワード(P)」に指定しましょう。ISPによってはダイアルアップ時のパスワードと同じパスワードでOKなところもあります。

ただですね、Becky!の場合(他のmailerも多分そうだろうけど)、このパスワードは省略して空白のままにしておくことも出来ます。ここを空白にしておくと、Becky!がメールサーバに接続しようとする時にパスワードをきいてきます。この「パスワード(P)」の欄は入力しても「****」という風に表示されるので第三者が具体的にパスワードを知ることは出来ないようになってはいるものの、あなたが席を外している間に誰かがあなた宛のメールを受信できてしまいます。自分の部屋で使っている場合には「パスワード(P)」にパスワードを指定しておいても通常は問題ないと思いますが、会社で使うとかそういった場合には空欄にしておいて、接続する際に毎回パスワードを指定するようにしておいた方がいいでしょう。

最後に「受信したメールはサーバーから削除(D)」というチェックボックス。これも読んで時の如しなんですが、このチェックボックスをチェックしておくと、メールを受信した時に、サーバからその受信したメールを削除します。このチェックボックスがチェックされていないとメールを受信してもサーバにはそのメールが残ります。これはですね、あなた個人のメールアカウントを複数の場所(例えば自分の部屋と会社とか)でチェックする人に便利です。会社勤めの人は日中会社に居るわけですが、使って良い回線さえあれば会社でも当然メールチェック出来るわけです。あなた個人のアカウントに届いたメールなのですから、たとえ会社にいるときに受信したメールであっても自分の部屋でもそのメールを受信したいと思う人も多いはずです。その時に会社で使うBecky!ではこの「受信したメールはサーバーから削除(D)」をチェックしないようにしておきます。そうすれば受信してもそのメールはまだサーバに残るわけですから、会社から帰ってきて自分のマシン上のBecky!でも受信できるわけです。自室のマシンのBecky!では「受信したメールはサーバーから削除(D)」をチェックしてメールをサーバから削除するようにしておきます。

さて「アカウント」タブには他にも項目があるわけですが、それらは特に設定が必須というわけではありません。特に「高度(V)」ボタンはおそらくいじる機会はないと思います。「高度(V)」ボタンを選ぶと接続するメールサーバのポート番号というものを指定できるのですが、よっぽど酔狂なネットワーク管理者でない限りはデフォルトの内容でOKのはずです。また、ISPのメールサーバの場合には間違いなくデフォルトのままでOKでしょう。

●「アカウント」画面→「接続(C)」ボタン

「接続(C)」ボタンはメールサーバへの接続方法を指定する時に押します。とりあえず押してみましょう。「接続設定」というタイトルの新しいウィンドウが表示されます。まず上の方に「LAN接続(L)」と「ダイヤルアップ(D)」という選択肢があります。ISPと契約している場合には通常「ダイヤルアップ(D)」の方を選びます。ISPと契約している場合でも接続形態によっては「LAN接続(L)」になる場合もありますが、個人で契約しているのであればまずそれはないでしょう(^^;) その右隣のコンボボックスではダイアルアップする際に使用する接続名を指定します。

次に「自動切断(A)」の選択肢。何の自動切断かというと言わずもがな回線の切断です。「しない」、「する」、「問い合わせる」の3つから選ぶようになっています。「しない」、「する」は説明不要でしょう。「問い合わせる」だと送受信が終わったときに切断するかどうかをBecky!が質問してきます。お好きなモノをどうぞ。

今度は「ユーザ認証」。ここも3つのうちから選びます。「ユーザー指定」だと「ユーザーID」と「パスワード(P)」に指定されたユーザ名とパスワードをメールサーバの認証に使用します。ISPによってはこれを選ぶ必要があります。ISPへの回線接続時の認証とメールサーバへの接続時の認証に別々のユーザIDとパスワードを設定しているISPがあるためです。回線接続時の認証とメールサーバ接続時の認証が全く同じであれば「ダイヤルアップ定義より取得」でOKです。この場合はあなたが作成したダイアルアップでISPに接続した際に使用したユーザIDとパスワードを、メールサーバ接続時に使用します。ただ、そのダイアルアップで接続したときに「パスワードの保存(S)」をチェックしておかないとWindowsがパスワードを記憶してくれないので注意。

●複数アカウント

さて今までの設定で1つのアカウントが作成されました。Becky!で複数のメールアカウントの面倒をみさせるには必要なだけ今までのアカウント設定を繰り返すことになります。「アカウント」タブの画面で一番上にある「アカウント選択(A)」がコンボボックスになっています。大抵の人は気付くと思いますが、複数あるアカウントそれぞれの設定を変更するときにこのコンボボックスで切り替えるようになっています。Becky!では20アカウントの面倒をみさせることができます。最初は「Account1」〜「Account20」というアカウント名称でコンボボックスに入っています。アカウント名称を設定したモノについては、そのアカウント名称でコンボボックスに入ります。アカウントの設定内容を変更したいときは、まず最初に変更したいアカウントをこのコンボボックスで選んでから行って下さい。「アカウント」タブ画面での設定内容は各アカウント毎に別々に記憶されます。

「アカウント選択(A)」コンボボックスの右隣に「通常使用(F)」というチェックボックスがあります。「アカウント選択(A)」コンボボックスで今現在選択されているアカウントが、普段最もよく使用するアカウントである場合にこれをチェックしておきます。「通常使用(F)」がチェックされているアカウントは、Becky!起動時に自動的に選択されるアカウントになります。「通常使用(F)」をチェックできるアカウントは1つだけです。あるアカウントの「通常使用(F)」をチェックすると、それまで「通常使用(F)」がチェックされていたアカウントからはチェックが外されます。初めてアカウントを用意する時にはデフォルトで「通常使用(F)」がチェックされています。

以上で必須と思われる設定は終わりです。便利に使えるようになっているかどうかはさておき、とりあえず送受信は出来るようになっていると思います。

●メールボックスのフォルダ

さて、Becky!のウィンドウ左側には「受信箱」、「送信箱」、「送信済」、「リマインダー」、「ごみ箱」の5つのフォルダが最初から用意されています。Becky!ではこの5つ以外にも自由にフォルダを作ることができます。特に受信するメール数が多い人は、メールを送ってきた相手毎にとか、メールの内容(要件)毎に仕分けして別々に保存したいケースがよくあります。こういう時のためにメールの分類、仕分け用にフォルダを作っておくと良いでしょう。

フォルダの作り方は簡単。メニューから「ツール(T)」→「新規フォルダ(N)」を選べばOK。或いはメニューの下にあるツールバーで「新規フォルダ」ボタンを押すのでもOK。ツールバーの右から4つ目が「新規フォルダ」ボタンかな? ボタン上でマウスカーソルを止めるとボタン名が表示されます。それで確かめて下さい。フォルダの名前は好きなモノを指定して下さい。

で、受信したメールの実際の仕分けですが、とりあえず受信したメールは「受信箱」フォルダに入ります。必要に応じて仕分けしたいメールを目的のフォルダまでマウスで左ドラッグしてやればそこにメールを移動させることが出来ます。この辺はエクスプローラでファイルやフォルダを他の場所へ持っていく時のやりかたと同じ。

●テンプレート(template)

Becky!でメールを作成するときにはメニューから「メール(M)」→「メッセージの作成(C)...」を選びます。或いはキーボードでCTRL+NでもOK。するとメール作成画面が表示されます。これがメール作成のためのエディタなわけですが、当然ながらメールエディタ起動時はメール本文が空っぽになっています。当たり前と言えば当たり前です。

いろんな人からメールをもらうとよくメール本文冒頭に「小林@自宅です」とか「田中@なんとか会社です」とかって入っています(必ずってわけではないけど)。或いはシグネチャ(signature:署名)ということでメール本文の最後に名前、会社名、メールアドレスとかその人のホームページのURL等がよく入っていたりします。こういうのをメール作成の度に毎回自分でメール本文に入力してもそれはそれで別にいいのですが、こういった部分って通常は決まり切った文字列になると思います。そういう決まり切った文句はメールエディタ起動時に最初から本文に入っていたりすると、手間が省けて便利です。また、受信したメールに対して返信する場合にも、受信したメールの本文が引用という形で返信メールの本文に最初から入っていると楽ですよね。テンプレートの機能を使うとこれらを実現できます。

テンプレートというモノを用意しておくと、それをメール作成時にメール本文の雛形として利用できます。まずは実際にテンプレートの機能を確かめてみた方が判りやすいでしょう。さっそくテンプレートを作ってみます。まずはメールエディタを起動します。メニューから「メール(M)」→「メッセージの作成(C)...」を選ぶかもしくはキーボードでCTRL+Nを入力します。メールエディタが起動したらとりあえず本文冒頭に「佐藤@自宅です」と入力してみましょう。入力する内容は別に何でも構いません。好きなモノを好きなだけ入力してください。複数行でもOKです。

入力したらこれをテンプレートとしてファイルに保存することにします。メールエディタのメニューから「メッセージ(M)」->「テンプレート保存(M)...」を選びます。すると「ファイル名を付けて保存」というウィンドウが表示されます。おそらくよく見慣れたウィンドウのはずです。テンプレートとして保存する場所とテンプレートファイルの名前を指定するわけですが、保存する場所、つまりフォルダは特に必要がない限りは変更しないでください。ウィンドウが表示されたときのフォルダに保存するようにしておいてください。本当は別にどこに保存してもいいのですが、通常は最初に表示されたフォルダに保存しておくのが一番好都合だと思います。テンプレートファイルの名前は自由に付けてください。どのようなテンプレートなのかをファイル名を見ただけで判るようにしておくのがベストですね。「新規メッセージ用テンプレート」等でOKでしょう。

さて、今度は今保存したテンプレートをBecky!が利用してくれるように設定をします。ここで2通りのテンプレート利用法が考えられます。まず1つは今現在選択されているアカウントから送信するメール全てにテンプレートを適用したい場合です。もう1つは今現在選択されているフォルダだけにテンプレート設定をしたい場合です。設定方法としては2つ目の場合の方が若干面倒です。まずは普段の運用例を挙げておきますので、それを読んだ上であなたのお好きな方法を選んでください。必要なら両方の方法を組み合わせることも可能です(これが一番いいかも?)。

まず1つ目の運用ケース。使用しているアカウントは1つだけ。メールをもらう相手もほぼ決まり切っている。一応フォルダを作って振り分けを設定しているけども、こちらから出すメールは基本的にどれも同じ雛形を使用することが出来ればそれで充分。

もう1つの運用ケース。複数のアカウントを使っている。個人で契約しているISPのアカウントに会社から用意された社用アカウント。社用アカウント宛に来たメールの差出人は当然ながら仕事の取引先の人であったり、社内の他部門の人等々。個人のアカウント宛には親しい間柄の人や、知人、時には全然知らない人からもひょっこりメールが来たりすることもある。当然のごとくフォルダを作って振り分けを設定している。社用アカウントの場合は社内の人からのメールと取引先の人からのメールをそれぞれのフォルダに振り分けている。個人アカウントの方も親しい人、単なる知人からのメールをそれぞれのフォルダに振り分けている。当然ながら社用アカウントから出すメールでくだけた文体の雛形を使うのはマズイ。個人アカウントの方は親しい人宛に出すのであれば、普段通りの口語体の雛形でいい。でも単なる知人であればあんまり馴れ馴れしい内容の雛形はやっぱり避けたい。

ヘビーユーザであれば2つ目のケースでしょうね。あなたはどちらのケースですか? 1つ目のケースのように、出す相手によって使いたい雛形を切り替えるつもりがないのであれば、現在のアカウントから出すメールには全て同じテンプレートを適用するのが楽でいいでしょう。2の運用ケースの場合には振り分け先となっている各フォルダ毎に別々の雛形があった方がいいでしょうし、更にアカウント毎に別々の雛形が必要にもなるでしょう。

さて現在のアカウントに雛形を設定できればそれでいい場合には、まずメニューから「ツール(T)」->「設定(P)...」で表示される「設定」ウィンドウの「アカウント」タブの画面で、下の方にある「その他(I)...」ボタンを押します。「その他」というウィンドウが表示されます。現在選択されているアカウント全体でテンプレートを設定するにはこの「その他」ウィンドウで指定すればOKです。まずウィンドウの上3つのエディットボックスは無視。「新規用テンプレート(N)」、「返信用テンプレート(R)」、「転送用テンプレート(F)」の3つのコンボボックスを見て下さい。それぞれのコンボボックスをドロップダウンするとテンプレートファイルを選択できるようになっています。見れば判ると思いますが、新規にメールを作成する場合、つまりこちらから新しくメールを送信する場合に使用するテンプレートを「新規用テンプレート(N)」で選択します。受信したメールに対して返信する場合に使用するテンプレートは「返信用テンプレート(R)」。最後の「転送用テンプレート(F)」は受信したメールを誰かに転送する場合に使用するテンプレートを選びます。特にテンプレートを使わない所は「(none)」のままでOK

お次。フォルダ毎にテンプレートを設定したい場合。まずはですね、テンプレートを適用するための設定をする前に、必要となるテンプレート全てを作っておきます。このアカウントのこのフォルダの新規用と返信用と転送用、別のフォルダの新規用、返信用、転送用...という具合に必要になるテンプレート全てを予め作っておいて下さい。フォルダも作っておきます...って、言わなくてももう既にあるか:D では早速設定。テンプレート適用の設定を行いたいフォルダを右クリックします。コンテキストメニューが表示されるのでそこから「フォルダのプロパティ(F)...」を選びます。「フォルダプロパティ」ウィンドウが表示されます。もう見れば判りますよね。「新規用テンプレート(N)」、「返信用テンプレート(R)」、「転送用テンプレート(F)」にそれぞれ適用したいテンプレートを指定すればOK。これを各アカウントの各フォルダ毎に逐一設定してやれば設定完了。

●新規用、返信用、転送用

さて、テンプレートには新規用と返信用と転送用にそれぞれ指定できるのは良いとして...返信用テンプレートが設定されているから早速受信したメールに対して返信をやってみよう...すると、確かに返信用テンプレートが適用されているようだ。メールエディタの本文に最初から「加藤@自宅です」とかなんとかって入ってる。しかし...それ以外が空っぽだ...返信対象のメール本文の引用がない! これの原因は1つです。返信用テンプレートに引用指定が入ってないからです。或いは転送しようと思ったが転送対象のメール本文が入ってない、っていうのも同じ原因です。

テンプレート中には実は結構色々なマクロ(macro)を入れておくことが出来ます。テンプレートに記述した内容は通常はメール作成時にそのままメール本文に入りますが、マクロをテンプレートで指定しておくと、メール作成時にその部分は返信や転送対象のメール本文に化けたり、あなたの名前やメールアドレスに化けたり、日付に化けたり...と色々やってくれます。新規用のテンプレートはこちらから新規に送るメールに適用するテンプレートなのであまりマクロを使う必要はないでしょう。でも新規用テンプレートでもマクロは使えます。返信する場合には返信対象のメール本文が引用という形でメール本文に入ってると便利です。また転送する場合は転送対象のメール本文がそのままメール本文に入っていないと意味がありません。

というわけで、こういったことを実現するためにあるマクロを使ってみます。まずは返信用テンプレートの場合。とりあえず返信の操作を行って下さい。メールエディタが起動します。メールエディタの内容が確かに返信用テンプレートが適用された内容であることを確認して下さい。それではこのメール本文の内容をマクロを使った内容に変更して再度テンプレートとして保存することにします。

マクロは必ずパーセント記号+英数字の形式となっています。例えば「%m」、「%M」、「%s」といった具合です。アルファベットは大小文字を区別します。まず返信用テンプレートの内容を以下のようにしてみます。

藤原@自宅です。

%M

それではさようなら。

もちろん%M以外の部分は好きなようにしてOKです。さて、これを返信用テンプレートとして保存します。メールエディタのメニューから「メッセージ(M)」->「テンプレート保存(M)...」を選びます。で、ご想像通り保存するテンプレートファイル名を指定するわけです。これでOKのはず。一旦メールエディタをクローズしてください。間違っても送信ボタンを押したりしないように。メールエディタウィンドウ右上の「X」ボタンで閉じればOKです。さて、それではもう一度返信の操作を行って下さい。例によってメールエディタが表示されるはずですが、どうですか? 今度はうまく返信対象メール本文が引用で入っているでしょ? え、引用記号が気に入らない? そういう場合はBecky!のメインウィンドウ(メールエディタウィンドウじゃないからね)のメニューから「ツール(T)」->「設定(P)...」で表示される「設定」ウィンドウの「作成」タブを選ぶべし。そのものズバリな「引用記号(C)」という項目があるでしょ? そこに好きな文字を指定すればOK

つまり%Mマクロは対象となっているメールの「引用付きメール本文」に化けるというわけです。

では次の転送用テンプレートの場合。返信用の場合同様にまずは転送の操作を行って、メールエディタで以下のように入力します。

斉藤@自宅です。

%fさんからの
%s」というメールを転送します。

----- ここから -----
%m
----- ここまで -----

それではさようなら。

今度は%Mではなくて%mです。間違えないように。入力したら例のごとく転送用テンプレートとして保存して下さい。それではメールエディタを閉じて再度転送操作をしてみましょう。どうです、バッチリですか?

%mマクロは対象となっているメールの「引用無しメール本文」に化けます。また%fは対象となっているメールの差出人になります。更に%sは対象メールのタイトルになります。正確に言うと%fは対象メールのFromヘッダの内容、%sは対象メールのSubjectヘッダの内容に化けます。

Becky!には他にもマクロがあります。%t%d%D%T%i%n%a%h%F%A%N%1%0等があります。興味があればBecky!のヘルプで調べてみましょう。

●振り分けマネージャ

だけど、いちいち自分でメールを各フォルダに仕分けるのは面倒だし、それより何よりいつも大量にメールを受信する人はとてもやってられません。そこでBecky!にその仕分けを自動でやらせましょう。今まで仕分けという表現を使ってきましたが、Becky!ではこれを振り分けと呼んでいるみたいです。振り分けを行うためには当然振り分けの設定をしてやるわけですが、この振り分け設定を行うのが振り分けマネージャと呼ばれるモノです(もちろんBecky!ではこういう名前が付けられているってだけで、どのmailerでもそう呼ぶとは限らないけど)。

振り分けマネージャの呼び出しはメニューから「ツール(T)」→「振り分けマネージャ(I)...」を選ぶことで行います。振り分けをBecky!に行わせるに当たってまずは先にどのように振り分けるかを考えます。大体は振り分け方法が次のように決まるのではないでしょうか。

1.メールの差出人によって振り分ける
2.MLによって振り分ける

2.MLによって振り分ける方は別途MLのトピックで触れます。1.のメール差出人によって振り分ける方法について先に説明します。

メール差出人によって振り分けるに当たってまず、振り分け先のフォルダを用意しておきます。例えばしょっちゅうメールのやりとりをする人とそうでない人とで分けるといったことが考えられます。フォルダ1つにつきメールを振り分ける人を1人に限定する必要はありません。1つのフォルダに振り分けるメールの差出人は複数でも構いません。あるフォルダに振り分けるメールの差出人はAさんとBさんとCさん...という具合に複数であっても構いません。まずはどのように振り分けるかのプランを立ててください。

振り分けの設定には2つの情報を指定する必要があります。1つは振り分け先のフォルダの指定。もう1つは振り分け条件の指定です。振り分け先のフォルダはすぐに判るでしょう。振り分け対象となるメールを受信したときにそのメールをどのフォルダに振り分けるか(格納するか)を指定します。振り分け条件とは、受信したメールが振り分け対象なのかどうかの判断材料です。特定の差出人からのメールを振り分けるのであれば、その差出人のメールアドレスを振り分け条件にします。この場合Becky!は振り分け条件に指定されたメールアドレスからのメールであることを認識するとそれを受信箱フォルダではなく指定されたフォルダに自動的に格納します。差出人メールアドレスによる振り分け以外にもBecky!には多くの振り分け条件を指定することが出来ます。

では例としてメールアドレスabc@def.ne.jpからのメールをフォルダFromABCというフォルダに振り分けることを考えます。まずはFromABCというフォルダを先に作成してください。作成したらメニューから「ツール(T)」→「振り分けマネージャ(I)...」を選んでください。振り分けマネージャのウィンドウが表示されます。ここで振り分け先フォルダと振り分け条件を指定します。ウィンドウには「条件(C)...」、「ヘッダ(H)」、「検索(F)」、「移動先(T)」とあり、更に「追加(A)」、「挿入(I)」、「置換(R)」、「削除(D)」の4つのボタンがあります。細かい解説よりも先に指定の仕方を説明します。

まず「ヘッダ(H)」コンボボックスで「From」を選びます。次に「検索(F)」エディットボックスにabc@def.ne.jpと入力します。最後に「移動先(T)」リストボックス中のFromABCフォルダを選択します。後は「追加(A)」ボタンを押せば設定終わり。設定した振り分け条件はウィンドウ一番下のリストボックスに全て表示されます。今「追加(A)」ボタンを押したことで一番下のリストボックスに振り分け条件が追加されているはずです。念のため確認してみましょう。「追加(A)」ボタンを押した場合はリストボックスの一番最後にその振り分け条件が追加されます。リストボックスを一番下までスクロールしてみます。「From: (abc@def.ne.jp/NC) >> FromABC」と表示されていればOK。同じような手順で必要なだけ振り分け条件を追加していきます。

では今指定した内容について説明しましょう。まず最初に指定した「From」。これはメールのFromヘッダを振り分け条件検査に使用することを意味しています。メールには本文以外にもヘッダと呼ばれる部分が存在します。メールヘッダはメールの冒頭にあり、メール本文はヘッダの後に位置します。ヘッダには様々な情報が記述されていますが、ヘッダは共通するルールでメールに付加されます。各ヘッダ行は必ず「From:」や「To:」等といったようにキーワード+セミコロンで始まります。この場合に、「From:」で始まるヘッダを「Fromヘッダ」、「To:」で始まるヘッダを「Toヘッダ」等と呼びます。今思いつくだけでも他に「Ccヘッダ」、「Bccヘッダ」、「Fccヘッダ」、「Senderヘッダ」、「Dateヘッダ」、「Subjectヘッダ」、「Reply-Toヘッダ」、「Message-Idヘッダ」、「Receivedヘッダ」、「Content-Typeヘッダ」、「Content-Transfer-Encodingヘッダ」、「MIME-Versionヘッダ」、「In-Reply-Toヘッダ」、「Referencesヘッダ」等、ヘッダには数多くの種類があります。また「ヘッダ」といちいち付けずに単に「Message-Id」とか「Cc」とかって言うケースも多いです。

で、Fromヘッダですが、キーワードを見れば判るとおり差出人のメールアドレスを示すヘッダです。世にあるmailerはみんなメールヘッダの内容を見て差出人を表示したり、返信先を知ったりしているわけです。もし興味があれば一度メールヘッダを見てみてください。メールヘッダの表示を行うには、ヘッダを見たいメールを選択してメニューから「メール(M)」→「ヘッダ情報(I)...」を選びます。

以上は振り分けの一例です。Becky!では他にも「To」、「Cc」、「Subject」、「Organization」、「Reply-To」、「Return-Receipt-To」、「Comments」、「Content-Type」、「Date」、「Encrypted」、「Keywords」、「References」、「Sender」、「X-Mailer」、「X-Priority」、「X-Sender」、「X-Sequence」、「X-ML-Name」が指定できるようになっています。これら全てのヘッダの意味を知っている必要はありません。大体使われることの多いヘッダは種類が限られています。多分使用頻度が高いのは「To」、「Subject」辺りではないかと思います。Toヘッダはメールの送信先アドレス、Subjectヘッダはメールサブジェクト(subject:主題)を表しています。サブジェクトとは要するにタイトルのことです。メールの宛先がabc@def.ne.jpならToABCフォルダに振り分けるとか、メールのタイトルに「[Q]」が含まれていたらQuestionフォルダに振り分けるといた具合です。

当然ながらBecky!では複数の振り分け条件を指定しておけるわけですが、その際にはちょっとばかり注意が必要です。複数指定されている振り分け条件は、「振り分けマネージャ」ウィンドウの下にあるリストボックスに表示されている順にチェックされます。つまりリストボックスの先頭にある振り分け条件が最初にBecky!によってチェックされます。リストボックスの上から下に向かって順番に条件がチェックされるので、先に振り分け条件に合致するとそれ以降の振り分け条件はチェックされなくなります。当然のことなんですが、ちょっと忘れてしまいがちなので注意しましょう。複雑に色々な振り分け条件を指定してあるとコレが原因で意図したモノとは異なる振り分け条件にひっかかってしまうケースがあるかもしれません。リストボックス中の振り分け条件を選択して左下にある「Up」、「Down」ボタンを押すことでその振り分け条件の位置を上下に移動できます。

●自分が出したメールの振り分け(1997/12/11)

さて、受信したメールの振り分けはとりあえず出来るようになったとして...自分が送信したメールの振り分けはどうするか。自分が送信したメールの振り分けを行う方法のアイデアは多分いくつもあると思う。つーわけで、ここではσ(^^)がやっている振り分け方法を書いておきます。σ(^^)はテンプレートにCommentsヘッダが付いたテンプレートを使うようにしています。このヘッダは文字通りコメントでして、その内容について特に意味はありません。

σ(^^)の場合はあるアカウントについてフォルダをいくつか作っていますが、どのフォルダにもプロパティとしてテンプレートを割り当てています。それらテンプレートに必ず独自のCommentsヘッダを入れています。ちょっと具体例を挙げて説明しましょう。

フォルダとしてForWorkPersonalOthersがあるとします。それぞれのフォルダにはプロパティとして別々のテンプレートが割り当ててあるとします。ここでForWorkフォルダに割り当てているテンプレートにちょっと細工をします。まずはForWorkフォルダの新規、返信、転送用の各テンプレートをメールエディタで開いてください。メールエディタの上の方には「宛先(T)」ボタンや「件名(S)」エディットボックス等がありますが、この中で「その他(O)」ボタンを押します。すると「その他のヘッダ」というタイトルのウィンドウが表示されます。タイトルから想像がつくでしょう。このウィンドウで、今作成しているメールのヘッダを任意に編集できます。ここでCommentsヘッダを追加しようというわけです。

では早速。「ヘッダ(H)」コンボボックスをドロップダウンしてCommentsを選択する。直接タイプして入力してもよし。次に「データ(T)」エディットボックスにヘッダの内容を入力する。ここでは例としてForWorkと入力しよう。最後に「追加(A)」ボタンを押す。大きいリストボックスにComments:ForWorkと表示されればOK。必要に応じて複数のヘッダを追加してよい。これでテンプレートへの修正は終わり。「メッセージ(M)」->「テンプレート保存(M)...」を選んで、テンプレートとして上書き保存する。新規、返信、転送用のテンプレートにも同じ修正を加えておこう。ただし、フォルダのテンプレート毎にCommentsヘッダに指定する文字列を違えるようにしておこう。ForWorkフォルダのテンプレートにはForWorkを、PersonalフォルダのテンプレートにはPersonalを、OthersフォルダのテンプレートにはOthersと指定する。ここで示した文字列は例であって、実際には何でも良い。とはいえ、やっぱり安直にフォルダ名をそのままCommentsヘッダに指定するのが判りやすくていいだろう。

さて、ここまで終わったら後はCommentsヘッダによる振り分け条件を指定すればそれでおしまい。CommentsヘッダがForWorkならForWorkフォルダに振り分ける、といった具合に振り分け条件を指定すればいい。

ここでちょっとばかり注意点。振り分け条件の順位があるのを思い出そう。「振り分けマネージャ」の項で言ったように、振り分け条件のチェックは「振り分けマネージャ」ウィンドウのリストボックスに表示されている順に行われる。順番は上から下。ここで、Commentsヘッダによる振り分け条件は出来るだけ最後の方に置くようにしよう。ひょっとするとあなたが誰かから受信したメールにもCommentsヘッダが入っているかもしれない。まずはFromヘッダによる振り分け条件に通してからCommentsヘッダによる振り分け条件に通した方が安全だ。

もう1つある。Becky!のメインウィンドウで設定ウィンドウを表示しよう。表示されたら「送信」タブを選ぶ。一番下にある「送信済みメールを送信後振り分け(F)」というチェックボックスをチェックしておくように。さもないとあなたが作成・送信したメールは送信済フォルダに入るだけで振り分け対象になってくれない。

●新しくISPと契約した時

既にISPと契約していてメールも当たり前のように利用している。当然Becky!の振り分け設定もされている。しかし今度新しく別のISPと契約して、メールアカウントは完全に新しい方に移行することになった。当然振り分け設定を新しいメールアカウントに対しても行いたい。しかし既にかなりの数の振り分け条件を指定してある。これと同じ振り分け設定を新たに行うのは非常に手間だ。なんとかして簡単に振り分け条件を複製したい...

このような場合に、新しいアカウントに既存のアカウントの振り分け条件を極めて簡単に移すことが出来ます。まずは下準備。既存のアカウントのフォルダ構成をそっくりそのまま新しいアカウントにも用意する。ただし、振り分け先として使われていないフォルダであれば、それは新しいアカウントに用意しなくてもOK(当然といえば当然ですね)。残念ながら、このフォルダ構成の複製は自分で手作業によって行うしかない。頑張りましょう:D さて、フォルダ構成を複製したら今度は振り分け設定を複製する。実は極めて簡単。まずはBecky!がメールを保存している場所をハードディスクから探してみよう。Becky!のインストールされているディレクトリの傘下で"User0""User1""User2""User3"...というディレクトリがあるはずだ。これらのディレクトリはBecky!に用意したメールアカウントそれぞれに対応する。ディレクトリ名をいくら見たところで、それがどのアカウントに対応しているのかは判らない。ディレクトリとアカウントの対応はBecky!で例の設定画面を見れば知ることが出来る。既に判った人も居るかもしれないが、設定画面の「アカウント」タブで、「アカウント選択(A)」というコンボボックスがあったのを思い出そう。ここにはBecky!に用意したアカウント通称が入っている。またはAccount1Account20という文字列が入っている。もう判っただろうか? 上から順にUser0User19というフォルダに対応している。

これで既存のアカウントと新しいアカウントのディレクトリが判った。既存のアカウントのディレクトリ傘下を見てみるとFilter.DEFというファイルがある。これがそのディレクトリに対応するアカウントの振り分け設定が記述されたファイルである。これを新しいアカウントに対応するディレクトリにコピーすればそれでおしまい。何ともあっけなく複製できてしまう。

●Becky!を複数のWindows環境で共有

パワーユーザともなると、Becky!をインストールするのは1箇所だけにして、そのBecky!を複数のWindowsから使いたいという要求はないだろうか? 95を複数インストールしている人はあまり居ないと思うが、95NT4を両方ともインストールしている人はおそらく割と多いだろう。その場合に、95NT4それぞれの環境毎にBecky!をインストールすると受信したメールが分散してしまう。これを何とかして避けたい。

これはBecky!の設定等を含んだ環境を複製することで実現できる。ただしレジストリ操作を必要とする。実践するにあたっては操作を間違えたりしないよう充分に注意すること。また、レジストリ操作を行う都合上、95NT4 WorkStationNT4 Server3者間でしか環境の複製は出来ない。出来ないという表現は本当は正しくないのだが、面倒で初心者には難しいかもしれない。従ってここではこれら3種類のWindows間で環境を複製する方法についてしか述べない。更に、95NT4との間でBecky!を共有する場合には当然ながらハードディスクのFATボリュームにインストールする必要がある。95からはNTFSボリュームをアクセスすることが出来ない。NT4からはFATボリュームに問題なくアクセスできる。ただし95OSR2以降で使われている32bitFATNT4でアクセス出来るかどうかはσ(^^)には判らない(OSR2は持ってない^^;)。また、圧縮されているFATボリュームはNT4からはアクセスできない可能性があるので注意すること。

まず最初に1つのWindows環境にBecky!のインストールを行う。95でもNT4でもどちらでも構わないが、うっかりNTFSボリュームにインストールしてしまわないよう先に95にインストールするのが確実だろう。95を使っていればインストール先は自ずとFATになる。インストールしたら1度起動して、必要となる全ての設定をBecky!に対して行う。必要な数だけアカウントの作成を行い、各アカウントで必要なだけフォルダを作成し、各アカウント毎に設定を行い、振り分け設定を行い、テンプレート作成とその関連付けを行い......という具合にやるべき設定は1つ残らず全てやってしまおう。既に95上でBecky!を使っていて後は環境の複製を行うだけ、という状態になっているのであれば準備は整っているので次に進んで構わない。

次にレジストリエディタを起動する。レジストリエディタはWindowsディレクトリ傘下にある。REGEDIT.EXEが実行モジュールなので、これを実行すればよい。レジストリエディタが起動したら、そのウィンドウの左側のツリー表示の部分でHKEY_CURRENT_USERの部分を展開表示する。HKEY_CURRENT_USERの左隣にある+記号をクリックすれば展開表示できる。すると更に枝葉が表示されるはずなので、そこからSoftwareRIMArtsRebeccaと更に枝葉を表示させていく。表示させたらRebeccaを選択状態にして、メニューから「レジストリ(R)」->「レジストリ ファイルの書き出し(E)」を選ぶ。するとファイル名を指定するよく見慣れたウィンドウが表示される。しかし若干デザインが違う。ウィンドウ下の方に「書き出し範囲」という部分がある。ここは弄ってはいけない。そのまま手を触れずにおくこと。

適当な場所に適当な名前をつけて保存する。ロングファイル名を使ってもらっても一向に構わないが、保存するファイル名には半角スペースは含めないようにしておくこと。半角スペースがあると後に別のWindows環境に複製を行う際に不都合が生じる。また拡張子は.REGにしておくように。BECKY.REG等としておけば良いだろう。

これで半分作業が終わった。95を終了して今度はNT4を起動しよう。Becky!を使用したいユーザアカウントでNTにログインする。こちら側のWindowsではBecky!をインストールする必要はない。エクスプローラで、先ほどの95で保存したレジストリファイルがちゃんとあることを確認しておこう。また、95でインストールしたBecky!の在処がNTのエクスプローラから正常に見えていることも念のため確認しておこう。問題がなければそのレジストリファイルをダブルクリックするだけでOK。滞りなく処理されれば「x:\yyyyyyyy.zzzの情報が、レジストリに正しく入力されました」というメッセージボックスが表示されるはずだ。x:\yyyyyyyy.zzzの部分はあなたが95で保存したレジストリファイルのフルパス表示になっている。

さて、以上で複製作業は終了している。試しに今すぐBecky!を起動してみよう。どうだろうか? 各種設定、アカウント、フォルダ構成等々、ちゃんと複製されていることを確認してみよう。

●エディタでテンプレート編集(1997/12/17)

テンプレートを作る方法や指定する方法等については既に説明した。Becky!のメールエディタを使ってテンプレートを作成するわけだが、テンプレートは単なるテキストファイルなので、テキストエディタを使って編集できる。エクスプローラでBecky!のインストールされているフォルダを見てみよう。前にも説明したように、各アカウントに対応するUser0User1User2...というフォルダがある。通常はこのアカウントに対応するフォルダの直下にテンプレートファイルが保存されている。拡張子は.tmlになっている。適当なテキストエディタでこのファイルを開いてみよう。

どうだろうか。普段受信しているメールの内容そのまんまの形式になっているのが判るだろう。最初にヘッダがあり、その後に本文が位置する。強いて違いを挙げるとすれば最後の行だろうか。空の行が1行あって、その次にピリオドのみの行があってテンプレートは終了している。この2行は一番最後に必ず必要だ。削除したりするとテンプレートが正しく反映されなくなる。

残りの部分は好きなように編集して構わない。普段からテキストエディタを使っている人にはBecky!のメールエディタで編集するよりも使い慣れたエディタの方が良いという人も居るだろう(Becky!のメールエディタもあれはあれで使いやすいと個人的には思うが)。必要ならヘッダ部分を編集しても良い。ヘッダを見ると中には見慣れないモノもあることだろう。もしそういう部分があるならそこは弄らずに放っておくのが一番安全だ。

編集が終わったら上書き保存するなり、他の名前をつけて保存すれば良い。ただし別の名前で保存する場合には必ず拡張子を.tmlにしておく必要がある。Becky!.tml以外の拡張子だとそれをテンプレートとして認識しない。

●返信先(1997/12/17)

ISPと新しく契約してメールアカウントが変わった場合には、知り合い等に新しいメールアドレスを教えることになるだろう。ヘッダには返信して欲しいメールアドレスを入れておくことが出来る。Reply-Toがそれにあたる。例えばReply-To:new@mail.ne.jpといった具合にすれば良い。ただしこのヘッダをつけてメールを送信したからといって、相手が必ずそのアドレスに返信してくれるという保証はない。大抵のmailerはアドレス等をユーザが自由に変更できるようになっている。それでも何も考えずに返信した場合にはReply-Toで指定したアドレスに送られるので、案外思惑通りに指定したアドレスに返信されてくるモノだ。

別の使い方もある。あるメールを相手に送信したが、そのメールに対する相手からの返信は別のアカウントで受信する必要があるという場合だ。これから出張で出かけるので社用で使っているアカウントにはアクセスできない。でもそのメールに対する返信は読む必要がある。会社で用意されているアカウントの場合にはFirewallの設定如何によっては、外部からはアクセスできない場合があるのだ。そう言うときにReply-Toに個人で契約したアカウントのアドレスをつけておくとそちらに返信される可能性が高い。

必要に応じてテンプレートにReply-Toを入れておいてはどうだろうか。

●会社で個人アカウントから送信(1997/12/17)

個人でISPと契約していてメールアカウントを持っている人なら、会社でもそのアカウントでメールの送受信を行っている人が結構多いのではないだろうか。会社で個人アカウント宛のメールを受信してもメールサーバから削除しないようにしておくことで、自分の部屋のマシンでも日中に会社で読んだメールを受信できる。しかし、会社で個人アカウントを使って送信したメールはどうだろうか。当然ながらこちらから送信したメールは、相手のメールサーバに残るのであって自分のメールサーバには残らない。ということは、会社に居るときに個人アカウントから送信したメールは自分の部屋のmailerには存在し得ないということだ。

Becky!の特徴の1つにメールのスレッド表示がある。スレッド(thread:糸)と言ってもピンとこないかもしれないが要するにツリー表示のことだ。あるメールに対する返信が、その返信元のメールにぶら下がって表示される機能のことだ。会社で個人アカウントからメールを送信しそのメールに対して返信があった場合に、自分の部屋のマシンでは返信されたメールしか受信できないのでスレッド表示の機能を使っていてもその返信されたメールはスレッド表示されない。当たり前といえば当たり前だ。返信元のメールが存在しないのでスレッド表示に出来ないのだ。

こういう場合にはカーボンをつけておくと良い。また聞き慣れないキーワードかもしれないが、正しくはカーボンコピー(carbon copy:写し)と言う。面倒なのでσ(^^)はカーボンという風に略していうことがよくある。メールを送信するときに同報機能を使ったことがあることと思う。1人だけにメールを送るのではなく、参考までに、という意味合いでそのメールを複数の人に同時に配送してくれる機能のことだ。この時に、同報する相手のメールアドレスを指定することになるのだが、それを指定するのがCcというヘッダである。もう判ったと思うが、このヘッダのCcというキーワードは今言ったカーボンコピーから来ている。

このCcヘッダにメールアドレスを指定することで送信したメールをそのアドレスの人にも配送してもらえるわけだが、このときに自分のメールアドレスをCcに付け加えておく。つまり自分に対しても同報することになる。これなら同報機能によって自分のアカウントにもメールが送られるので、自分の部屋のmailerでもしっかり受信できる。返信があった場合のスレッド表示もOKだ。自分宛に同報したのだから当然会社では同じメールをだぶって受信してしまうことになるが、適宜削除すれば問題はないだろう。或いは、送信したらすぐさまそのメールを削除してしまうのも1つの手だ。どうせすぐに同じメールを受信することになる。

ついでにもう少しヘッダを紹介しておく。Cc以外にもBccというヘッダがある。これもCcと同じカーボンコピーを指定するヘッダなのだが、Ccと違いBccの場合は相手が受信するメールからは削除されてなくなる。つまり同報したことが受信相手には判らない。BccとはBlind Carbon Copyのこと。つまり目には見えない写しというわけだ。

これも必要に応じてテンプレートに指定しておいてみてはどうだろうか。

●Message-Id(1997/12/17)

いきなり奇妙なキーワードだが、Internet上を流れるメールには必ずメッセージIDというモノが付いている。このメッセージIDを表すのがMessage-Idというヘッダだ。このメッセージIDはメール送信時SMTPサーバが自動的に生成してメールに付加してくれる。自分で付加しなくてもSMTPサーバがうまいこと面倒をみてくれているのだ。

さて、このメッセージIDだがどういうモノなのかを説明しておく。このメッセージIDは我々人間が目にしても内容がよく判らない。例えばMessage-Id: <199712160451.NAA11076@abc.def.ne.jp>という文字列がそうだ。この文字列が直接何を表しているかは知らなくて良い。それよりもこの文字列の性質の方が重要だ。このメッセージIDは世界に1つしか存在しない(はず)のモノだ。複数のメールに同じメッセージIDが重複して付加されることはない。あるメッセージIDは全世界にたった1つしかないというわけだ。

で、何故この話題が始まったかというとスレッド表示においてこれが関わってくるからだ。Becky!がスレッド表示をする際に何を判断材料にしてメールの親子関係を知るかというと、実はこのメッセージIDなのである。Becky!によって返信されたメールのヘッダを見てみよう。Becky!から返信されたメールであるかどうかはX-Mailerというヘッダをチェックすればよい。このヘッダの内容がX-Mailer: Becky! ver 1.23という具合になっていればそれはBecky!で送信されたメールだ。X-Mailerとはユーザエージェント(user agent:代理人)を示すヘッダだ。ユーザエージェントと言ってもおそらく通りが悪いだろう。ユーザエージェントとはクライアントのことだ。この場合はメールクライアント、つまりmailerのことだと解釈してもらって構わない。

Becky!によって返信されたメールが見つかったら、今度はIn-Reply-Toというヘッダを見てみよう。このヘッダの内容が例の意味不明なメッセージIDになっているはずだ。つまりそのメッセージIDのメールに対する返信である、ということをこのヘッダは教えている。Becky!はこれをみてスレッド表示を行っている。もちろんBecky!のドキュメントにそのような記述があったわけではないので本当にそうなのかどうかは作者にしか判らないところだが、しかし実際には間違いないだろう。In-Reply-Toというヘッダがあれば、それに指定されているメッセージIDを持つメールを探してくる。探してみて、そのメールが見つかればそのメールにぶら下がる形で表示するという具合だ。

当然そのメッセージIDを持つメールが見つからなければスレッド表示されない。さて、そのメッセージIDが見つからないケースというのはどういう場合だろうか。メッセージIDSMTPサーバが付加するのでInternetのメールである限りは間違いなくついているはずだ。とすれば、残る可能性は1つ。自分が送信したメールだ。SMTPサーバがメッセージIDを自動的に生成して付加すると言ったのを思い出そう。ということはつまり、自分から送信して送信済フォルダ(或いは振り分けによって他のフォルダ)に入ったメールにはメッセージIDが付いていない。SMTPサーバが相手にメールを送り出す時に付加するのだから自分のところに残ったメールに付いているはずがない。

これでは自分が送信したメールに対する返信を受信してもスレッド表示がままならない。これを解決する機能がBecky!には備わっている。いつもの設定画面を表示させよう。「送信」タブを選んで「'Message-Id'フィールドを送信」をチェックする。これをチェックしておくと通常ならSMTPによって付加されるメッセージIDBecky!が代わりに生成してメールに付加する。SMTPにはBecky!によってメッセージIDが付加されたメールが渡されることになる。これで自分が送信したメールにもメッセージIDが付く。当然ながらそのメッセージIDは送信相手に届くメールでも同じになっている。これで相手がIn-Reply-Toをヘッダに付加するmailerで返信する限りにおいてはスレッド表示が維持される。

●Mailing listの振り分け(1998/1/20)

さて、ここではメーリングリストについて。いきなりですが知ってます? 知っていたらここからは読み飛ばしてOKです。メーリングリストは登録制のメール配信サービスのような感じでしょうか。自分のメールアドレスをメーリングリストに登録してあればメールが送られてきます。メールが送られてくるのはいつなのかと言うと、そのメーリングリストに登録している人の誰かが投稿したときです。もし誰も投稿しなければメールは全く送られてきません。通常のメールは送信した人が送る相手を指定し、相手が受信してそれでおしまいです。同報機能等ももちろんありますが、基本的に11のやりとりです。メーリングリストの場合は、送信したメールがそのメーリングリストに登録している人全員に配信されます。あなたがちまちまと同報しなくてもメーリングリストにメールを送れば自動的に全員に配送してくれます。複数の人でお互いに話題を交換しあう目的で利用されるモノです。

投稿用のメールアドレス宛に送ればそのメールが自動的に登録者全員に送られるわけですが、通常メーリングリストでは投稿用とは別にもう1つメールアドレスが公開されています。このメールアドレスが何のためにあるかと言うとコマンドを送るためです。このコマンド用のメールアドレスは投稿用ではなくメーリングリストのホストに対して、して欲しいことがある時にそれを要求するためにあります。先ほどメーリングリストへの登録の話をしましたが、この登録を行うためにコマンド用メールアドレスにメールを出すことになります。或いはメーリングリストから登録解除したいときにもコマンド用メールアドレス宛に解除要求のメールを出します。メーリングリストのホストはコマンド用メールアドレス宛に送られてくるメールを「読んでいる」わけです。登録して欲しい旨を書いたメールを送れば登録してくれるし、解除して欲しい旨を書いたメールを送れば解除してくれます。この登録とか解除等と言った要求のことをコマンドと言っています。もちろん相手はコンピュータですので、σ(^^)達が普段使っている言葉でメールを出しても解釈してくれません。一定の決まりに従った内容のメールを出すことになります。この辺はメーリングリストのホストによって内容が違ってきます。メール本文に書いて送らないといけないホストもありますし、メール本文は読まずにSubjectヘッダだけを読むホストもあります。

説明はこのくらいでいいでしょうか。メーリングリストに既に参加しているとして、メーリングリストで配信されてきたメールをフォルダに振り分ける方法が本題です。実は簡単でして...メーリングリストで配信されてきたメールのヘッダを見ると判りますが、先程のメーリングリストの説明で言った投稿用メールアドレスにメールを送ると配信されるというのがポイントです。配信されてきたメールのToヘッダを見てみましょう。ここがそのまんま投稿用メールアドレスになっていると思います。それもそのはず、投稿した人は投稿用メールアドレス宛にメールを送信したわけですから。つまり通常ならFromヘッダ等で振り分けを行うわけですが、メーリングリストの場合には投稿者(メールを送信した人)は一応不特定多数ということになるのでFromヘッダによる振り分けは不可能です。代わりにToヘッダを使って振り分ければOKです。そのメーリングリストからの配信メールのToヘッダが必ず投稿用メールアドレスになっているはずなので、それを振り分け条件に加えてしまいましょう。

●振り分けたついでに(1998/1/20)

少し蛇足を。メーリングリストのホストが解釈してくれるコマンドはホスト毎に異なるわけですが、大抵のホストはコマンドの説明等の有用な情報が書かれたテキストファイルをメールで送ってきてくれます。で、折角なのでそのテキストの内容をいざというときのために簡単に表示できるようにBecky!を設定しておきましょう。

まずはそのメールの内容を全選択してCTRL+Cを押してクリップボードにコピーしておきます。次にメニューの「ツール(T)」->「メーリングリストマネージャ(T)...」を選びます。ウィンドウが表示されるので「新規...」ボタンを押します。更にウィンドウが表示されます。ここで「名前(N)」の所に適当な名前(メーリングリストの名称がいいでしょう)を入力します。入力したら「OK」ボタンを押してウィンドウを閉じます。最初に表示されたウィンドウのリストボックスに今入力した名前が入っていると思います。それを選択して「説明」ボタンを押します。するとメモ帳やテキストエディタといったソフトが起動されます。何が起動されるかは環境によって異なります。テキストエディタの類が全くインストールされていなければ多分メモ帳が起動します。ま、何が起動されようともエディタとして使えるソフトであれば何でもOK。特に気にせず先に進みましょう。起動したソフトには** Paste information on the mailing list here **と入っていると思います。これは不要なので削除して、代わりに先程クリップボードにコピーしておいた内容を貼り付けます。これでOK。後はそれを保存するだけです。

今作成したテキストファイルを見るにはもう一度「説明」ボタンを押せばOKです。

●MailingListの投稿、返信(1998/2/18)

さて、実際にMailingListに登録してみた人も居ることでしょう。でも最初のうちは配信されてきたメールを見るだけで終わっている人も割と多いことでしょう。自らが何かを投稿するかどうかはあなた次第なのですが、実際に投稿する際のことについて少し書いておきましょう。

まずMailingListに登録している場合にはその配信メールを振り分けるようにしておく方が無難です。配信量にもよりますが、MailingListによっては活発にやりとりが行われている所もあります。そのようなMailingListの場合には自前で振り分けを行っていると大変です。フォルダに振り分けるようにしたら、その振り分け先のフォルダを右クリックしてメニューを表示させます。「フォルダのプロパティ(F)...」を選ぶとウィンドウが表示されると思います。「関連メーリングリスト(M)」が正しいメーリングリスト名になっていることを確かめましょう。合ってますか? 合っていればテンプレートも用意してしまいましょう。前に説明した通り新規、返信、転送用それぞれテンプレートを指定できます。ただし転送用テンプレートはおそらく使うことはないでしょう。新規と返信用に用意すれば充分です。

次にメニューから「ツール(T)」->「メーリングリストマネージャ(T)...」を選びます。ウィンドウが表示されます。ここで目的のメーリングリスト名を選択して「編集...」ボタンを押します。更にウィンドウが表示されますが、「投稿の宛先(P)」を確認します。ここにはそのメーリングリスト宛に投稿或いは返信を行う場合の送信先アドレスを指定します。これが間違っていると正しく投稿、返信が出来ません。「コマンドの宛先(C)」ではないので注意しましょう。「コマンドの宛先(C)」はメーリングリストのホストに対して何かの要求を行う場合にメールを送る宛先です。投稿、返信の宛先ではありません。

さて、では振り分け先フォルダを右クリックして、「メーリングリスト(M)」項目を表示させると「投稿(P)」という項目があるはずです。新規投稿(発言と言った方が通りが良いですか?)を行う場合はこれを選びます。すると通常のメール新規作成の時と同じメールエディタが起動します。メールエディタの「宛先(T)」の所を見てみましょう。先程確認した投稿先のメールアドレスが入っていればOKです。Cc等は付けないようにしてください。先程設定しておいたテンプレートがちゃんと適用されていることを確認します。うまくいっていれば「件名(S)」のところにメールのタイトルを入力して本文を入力します。後は送信すればそれでOK

で、正常に送信されるとそのフォルダに今あなたが送信したメールが振り分けられるはずです。ちょっとフォルダの中を覗いてみてください。後にメーリングリストのホストからあなたが投稿したメールが配信されてくるはずです。もちろん同一の内容のメールになっているはずです。あなたが作成したメールは近いうちに配信されてくるはずなので削除して大丈夫です。

次は返信の場合。配信されてきたメールに返信する場合には返信対象のメールを選択して返信の操作を行います。返信ボタンを押すか、メニューから「メール(M)」->「差出人に返信(R)...」を選びます。キーボードでCTRL+RでもOKです。例によってメールエディタが起動します。返信用テンプレートが適用されていることを確認します。「件名(S)」の箇所は既に埋まっているはずです。ここでちょっと注意。このメールタイトルですが、メーリングリストで配信されてきたメールには大抵の場合何かしらの文字列が追加されていることと思います。多いのは[メーリングホスト名]ではないでしょうか。角括弧でメーリングリスト名が括られたモノがタイトル先頭に付いていると思います。それは良いのですが、返信操作をすると[]の前にRe:が付いてしまいます。これはちょっと具合が悪いですね。

これを避けるためにちょっとした設定をしましょう。振り分け先のフォルダを右クリックして「フォルダのプロパティ(F)...」を選びます。ウィンドウが表示されますが、下の方に「返信時に件名の先頭から"[...]"を削除」というチェックボックスがあります。これをチェックしておくと、返信時にはタイトルの先頭にある[...」を削除してからRe:が付加されるようになります。

●MailTo(1998/4/18)

Becky!そのものの話題ではないんですが、BBSの方に質問があがったのでちょっと書いてみます。Internet ExplorerMailToのタグをクリックすると最近はOutlookだかOutlook Express(?)とかいうソフトが起動します。これらのソフトを普段から使っている人にとってはいいんですが、そうでない人の方がやはり圧倒的に多いですよね。で、Becky!のページでこの話題を持ち出したからにはやはりMailToのクリックでBecky!が起動するようにしなければなるまい、というわけです。

これを行うためにはレジストリを操作しなければなりません。間違いなく操作を行う自信がない場合は誰か詳しい人にやってもらうなり目的を達してくれるフリーソフトを使うなりした方が安全ではあります。と言ってもそんなに大したことをやるわけではないので、一応ちょっと読むだけは読んでみて下さい。ひょっとしたら知識のない人でも出来ることかもしれません。

まずはレジストリエディタを起動します。レジストリエディタの左側上の方にHKEY_CLASSES_ROOTという部分があると思います。これを展開表示します。エクスプローラでフォルダ傘下を展開表示する時と操作は全く同じです。さて、大量の枝葉が表示されることと思います。これらの内容は特に判っている必要はありません。Internet Explorerが正常にインストールされていれば、このHKEY_CLASSES_ROOTの下にmailtoという枝があるはずです。なにぶん、枝の数が多いので探すのがちょっと大変かと思いますが必ずあるはずですので、スクロールさせながら探してみて下さい。一応レジストリエディタは枝をアルファベット順にソートして表示するので、先頭がmになっている項目まで一気にスクロールさせてから探すと良いでしょう。

さて、見つかりましたか? 見つかったらその枝を展開表示させて下さい。多分DefaultIconshellという2つの枝があると思います。DefaultIconの方は特に見る必要はありません。もし興味のある人は後で覗いてみて下さい。目的とするのはshellの方です。これを更に展開表示させると今度はopenという枝があって、更にその下にcommandという枝があります。ここが終着点です。commandを選択状態にするとレジストリエディタの右側に(標準)と表示されている項目があると思います。ピンときた人も居るかと思いますが、ここにMailToがクリックされた時に起動されるプログラムのコマンドラインが入っています。ここの内容をBecky!に書き換えれば目的を達せられるというわけです。

さて書き換えるにあたって注意点。操作をミスってしまった場合に備えて、慣れないうちは(標準)項目を直接変更するのは避けた方が無難です(慣れているのであれば構いません)。その代わりに、枝の名前をリネームしておきます。commandではなくopenの枝の方を選択して下さい。選択したらF2を押すことで名前を変更できます(この辺もエクスプローラと操作が全く同じです)。名前は何でも構いません。openという名前でなければ何でも構いません。とりあえず何かあった時にすぐに戻せるよう、open_だとか_open等としておきましょう。枝の名前を変えることによって、この情報は意味をなさなくなります。で、今度は新たに同じ枝を用意してやります。まず、mailtoの枝を選択して、レジストリエディタのメニューから「編集(E)」->「新規作成(N)」->「キー(K)」を選びます。するとエクスプローラでフォルダの新規作成を選んだ時と同じようになると思います。枝が新規作成されて、その名前入力の状態になります。レジストリではこれをフォルダではなくキー(key)と呼んでいます。名前はopenとしてください。入力が終わったらリターンキーを押せば確定できます。

今の操作はmailtoを選択してキー作成を行ったのでmailtoの直下に新しいキーが作成されました。同様にしてopenキーの直下にcommandキーも作成します。openキーを選択して先ほどと同じメニュー項目を選択して下さい。新しく出来たキーにはcommandと命名します。さてキーの準備はこれでOKcommandキーを選択して今度はレジストリエディタの右側を見ます。キーが出来ると自動的に(標準)項目が出来ているはずです。今度はこの(標準)と表示されている部分をダブルクリックしてください。ウィンドウが表示されます。もうお判りでしょう。ここで設定したい内容を入力してやります。

当然Becky!のコマンドラインを指定するわけですが、ここでもまたちょっと注意点を。まずBecky!のコマンドラインは必ずフルパスで指定して下さい。また、もしBecky!のパス中にスペースが入っている場合は、そのパス全体をダブルコーテーションで括って下さい。例えばこんな感じです。

"C:\Program Files\Becky\Rebecca.exe"

ここではProgram Filesというフォルダ名がスペースを含んでいるので、パス全体をダブルコーテーションで括っています。更にもう1つ。Becky!のコマンドラインを指定するだけではなく、その後に"%1"を追加します。Becky!のコマンドラインと"%1"の間は半角でスペースを挟んで下さい。最終的には以下のような感じになります。

"C:\Program Files\Becky\Rebecca.exe" "%1"

どうでしょうか。判ってしまえばそんなに難しい操作ではないと思います。ここまでやり終えたら設定はもうお終いです。レジストリエディタは終了して構いません。さて、それでは早速Internet Explorerを起動してMailToをクリックしてみましょう。どうですか? Becky!のメールエディタが起動すれば設定は成功しています。

●自分が出したメールの振り分けその2(1998/6/18)

唐突にまだ書いてないことを思い出したので忘れないうちに書いておこう(^^;) 自分が出したメールの振り分けについて、更にもう少し。MLに投稿すると、もしToヘッダによる振り分けが指定されていると自分が書いたメールと実際に配信されてきたメールが同じフォルダに振り分けられ、中身が同じメールがだぶることになると以前書きました。で、必ずしも万能な方法ではないんですが、自分がMLの投稿用アドレス宛に送ったメールは削除して、実際に配信されてきたメールは普通に振り分けされてフォルダに収まるようにするための方法を書いておきます。

まず自分が出したメールと実際に配信されてきたメールとで、ヘッダが異なっている(MLホストにより変更及び追加される)という性質を振り分けに利用します。配信されたメールのヘッダを見ると結構沢山のヘッダが追加されていることが判ると思います。また自分から投稿した際に付けていたヘッダは一部、MLホストによって内容を変更されます。Reply-Toヘッダがその例でしょうか。Reply-Toヘッダに自分のメールアドレスを指定してあっても、MLへ投稿すると大抵の場合は書き換えられます。理由は多分すぐに理解できますよね。Reply-Toヘッダの内容はMLホストによってMLの投稿用メールアドレスに書き換えられます。つまり配信されてきた誰かの投稿に対して返信を投稿する場合に、返信対象を投稿した本人に直接ではなくMLにメールを出すべきですよね。Reply-Toヘッダが投稿用メールアドレスに書き換えられるのはこれを意図してのモノです。

話がちょっとそれましたが、もう1つのMLホストによって新たに追加される方のヘッダの話。追加されるヘッダは沢山ありますが、今回のトピックで注目するのはSenderヘッダです。早速、何かのMLで配信されてきた適当なメールのヘッダをチェックしてみて下さい。メールアドレスらしきモノがSenderヘッダに入っているかと思います。実際これはメールアドレスなんですけどね(^^;) これは配信元メールアドレス、という風に解釈して下さい。要するにMLホスト自身です。送った人といえば通常はFromヘッダなんですが、投稿した人と配信した人(MLホスト)は全くの別人なのでFromヘッダを潰したりはせずに別途Senderヘッダが追加されます。

MLで配信されてきたメールの方はSenderヘッダが付きますが、自分が書いて出したメールには(普通なら)Senderヘッダは付いていません。この違いを利用して自分が出したメールと配信されてきたメールを区別しようというわけです。

具体的な振り分け設定に移りましょう。既にToヘッダによるMLフォルダへの振り分けを設定している人は先にそれを削除しておきます。目的とするMLから配信されてきたメールのSenderヘッダを調べて下さい。それをMLのフォルダへの振り分け条件として設定します。で、もう1歩踏み込みましょうか。新たに振り分け条件を追加しましょう。自分がMLに投稿したメール(配信されてきた自分のメールではありません)をゴミ箱に振り分けてしまいます。自分が出したメールは削除して配信されてきた方のメールだけを残しておこうというわけですね。この自分が出したメールであることを判断するための振り分け条件ですが、2つの複合条件にします。複合条件の指定方法についてはこのページでまだ触れてなかったので、ここで説明しましょう。

振り分けマネージャを表示させたら上の方にある左右2つの欄に振り分け条件を指定することで行います。「ヘッダ(H)」と「検索(F)」ですが、左右で2つ指定できるようになってますよね。片方にFromヘッダであなたのメールアドレス(これが投稿者ですね)を検索条件に指定したら、もう片方にToヘッダでMLの投稿用メールアドレスを指定します。この両方を指定することで複合条件になります。ただし複合条件といっても2通りがありますよね。AND条件とOR条件です。「且つ」なのか「または」なのかを指定しておきます。今の場合はAND条件を指定してましょう。Fromヘッダがあなたのメールアドレスで且つToヘッダがMLの投稿用アドレスであればそれをゴミ箱行きにするというわけです。

で、ここで1つ重要なことを言っておかないといけません。配信されてきたメールの振り分け条件と自分が出したメールの振り分け条件という2つの条件を設定しましたが、これらは振り分け条件としての順番がとても重要です。配信されてきたメールの振り分け条件(Senderヘッダによる振り分け条件)を必ず先に通す必要があります。自分が出したメールの振り分け条件(FromヘッダとToヘッダの複合条件)は必ずSenderヘッダによる配信振り分け条件の後に通す必要があります。これを間違うと自分が書いて出したメールだけでなく、実際にMLホストから配信されてきたメールまでもがゴミ箱行きとなってしまうので注意しましょう。先とか後と言ってもピンと来ない時は上下で置き換えて考えましょう。振り分けマネージャウィンドウの一番下にあるリストボックス内で、Senderヘッダによる振り分け条件を、FromヘッダとToヘッダの複合条件よりも上にすればOKです。

さて、最後にちょっとばかり補足。最初の方で必ずしも万能な方法ではないと書きましたが、その理由をちょっと。自分が書いて出したメールはゴミ箱行きになって削除されるわけですが、送信ボタンを押してメールを投稿先に送ったからと言って必ずしも正常に配信されてくるとは限りません。ひょっとするとMLホストが転けているかもしれませんし。その時にリターンメールが舞い戻ってきてくれれば、気が付くのでまだマシですが運が悪いと行ったっきりになって配信が全然行われないっていうこともあり得ます。しかも自分が書いて出したメールは自らが設定した振り分け条件によってゴミ箱行きになって削除され、既になくなった後だったりします。つまり何かの原因で正常に配信されなかった際に、もう1度投稿し直すっていうことがちょっとやりにくくなります。何せ削除された後なので、メール本文に書いたことを既に忘れていることの方が多いでしょうから(^^;)

●不特定多数にメール(1998/10/2)

お互いが特に知り合いというわけではない複数の人に対して同じメールを出すときにみなさんはどのようにしていらっしゃるでしょうか。やっぱり思いつくのはCcですか? メールを出す相手がお互いに知っている者同士であればそれで構わないと思います。が、中にはあまり無闇にメールアドレスを知られたくないという人も居るのです。メールを出す人が全員をよく知っているとしてもメールをもらった人達全員が差出人同様に知っているとは限りません。決して強制等することは出来ないんですが、私がいつも使っている方法(というほど大した内容ではありませんが)を書いてみるので、そういったことをする機会の多い人がもし居られましたらちょっと読むだけ読んでみて下さい。

実に簡単なことでして、ToCcに複数のメールアドレスを指定するのではなく単にBccにそれらを指定するというそれだけのことです。このページでも以前にちらっと書いたことがあります。もう忘れてしまったかな? Blind Carbon Copyです。Bccにメールアドレスを指定しておけばCcと同様にメールを同報してくれますが、受信されたメールには削除されて残りません。もうお判りですね。Toには自分のメールアドレスでも入れておきましょう。そのメールを受信した人がFromToが同じになっているのを変に思うかもしれない可能性がありますけどもね。

それはおいておいて、Becky!には折角テンプレートというモノがあるのですから不特定多数の人に同報する場合のテンプレートでも用意しておきましょう。Toに自分のメールアドレスを入れておくのはもちろんですが、Bccに全ての宛先を入れるということを実際にこのテンプレートを使う時には忘れているかもしれないという人は、メール本文にちょこっとその旨を書いておきましょう。「宛先は全てBccに入れること」といった具体に。でもそれ以前に不特定多数の人に同報するためのテンプレートが作ってある、ということを忘れてしまわないようにね。


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