"Soundtrack" 誌によると、ジェイムズ・ホーナーの「ア・ビューティフル・マインド」(ABM)におけるオーケストラは、実に99人編成だそうです。これは、ハワード・ショアが「ザ・ロード・オブ・ザ・リングス」で用いたロンドン・フィルハーモニーとほぼ同じ大きさですが、ホーナーのスコアが、あまりに「小さく」響くことに、すくなからぬ驚きを感じます。これは、たぶんに弱音を重視するホーナーのオーケストレイションのよるものであることは明らかですが、しかし、ここまでしてオーケストラ(とくに弦楽セクション)の響きを抑えることにより、はたしてどのような効果が生まれるというのだろうか、などと思わず考えこんでしまいました。
もちろん、映画のなかで効果的でありさえすれば、それでいいのだと作曲家は応えるでしょうし、また、たとえばジョン・デブニーにように、オーケストラの響きをただ開放してしまえば、大きくてもスカスカな音響しか生まれないわけですが。ただ、抑制された響きの持つ「陰り」が魅力と生きてくるためには、スコア全体をダイナミズムのようなものが統合していなければならないと思うのですが、ABMには、そのダイナミズムが、どうしても見つからないのですよね・・・。
オーケストレイションのことに詳しい方がいらっしゃったら、そのあたりのことをどのように考えていらっしゃるのか教えていただけませんか。
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