じ 私は、BGM集とかは、あんまり買わないんですよ。 猫 音源集めたりはしないんですか。時代劇ものでも。 じ そんなにないですね。すごくたくさん入ってるやつだと、お買い得なんで買うんですけど。 仙 時代劇の中で、音楽がひっかかってるんですか。 じ ていうか、なんで、音楽のサイトとかに顔を出してるかっていうと、高校生くらいの頃につきあった友だちがそういう人たちで、大学の頃、ちょうどCDで戦隊の主題歌集とかが出て、私もその頃、「SFXヒーローサウンドグラフィティ」をゴレンジャーが聞きたいから買ったんですよ。そしたら、5枚そろえたら、おまけのテープがもらえるって書いてあったから、じゃ、5枚買おうと。そんなことしてたら、ちょっと詳しくなっちゃった。だから、その辺までの曲はわりと知ってるし、自分も見てたから、これはなんとかのロボットが戦っているときに流れてた曲だなあって、わかるから面白かった。 仙 番組見てないと、BGM集聞いても、なんのことやらっていうのないですか。 じ あります。解説が書いてあって、なんのときに流れた曲だって書いてあれば、まだいいんです。「必殺」の竜のテーマでも、「竜が〜するときにかかってました」みたいに。そういうの書いてあればいいんだけれど、なにもなしに、ただどーんと来られても、タルいですよね。 猫 たしかにね。 じ BGM集って、交響詩みたいなのに比べると、すごいタルいじゃないですか。 猫 あれは特に番組見てないと、なんだかわかんないし、思い入れがないし。 仙 ほんとのBGM集ってコマ切れの曲が多いし。 じ BGM集と独立した音楽LPとの間に溝を感じたのは、「ヤマト」の交響組曲を最初に買って、そのあと「ガンダム」のサントラを買ったんですけど、全然、作り方が違うんですよ。 猫 違いますね。 仙 「交響組曲 ヤマト」で一番好きなBGMがちゃんと使われてなかったんですよ。あの、土の中から出てくるときの曲がすごい好きで、でも、交響組曲の中でほとんど使われてなくて。こんなのオリジナルじゃないって思ってたら、そのあとBGM集が出て。「ガンダム」も出て、交響詩ガンダムも出て。どうして別なの出すのか、当時わからなかったんですよ。BGMはBGMだけで出せばいいのにって。ほんとにその程度の認識しかなくて。そのあと、「コンV」とか「ボルテス」とか筒井広志さんの曲が好きで、その辺まではLP買ったけど、あとは全然。ちょうどコロムビアのBGM集をちょぼちょぼと買ったくらい。それが出た頃くらいからアニソン・タイアップが始まって、ちょっとアニソン面白くないなぁ。再放送見よう、みたいな。 猫 やっぱり80年代前半までですか。 仙 私は、絵の方にこだわりがあるんで、CD買わないのは、絵がついてないと面白くないからっていうのもあるんですよ。
たとえば、「ジャングル大帝」なんかも史上最高もオープニングだと思うんだけども、LP買って音楽だけ聴いても、子どもが、「あ、すばらしい」っていうんじゃないですよね。あれは、映像だけ見てもしょがないんですよ。映像と音楽があってピカ一っていうところがあるんです。そこがまたちょっと違うかなというところですね。「この曲すばらしい」とは思うけれども、CDだけ買って、果たして感動するんだろうかって。アニソンを語るのにどうしても絵がはずせないってやつですね。猫 オリジナル、テレビで流れたやつじゃないと。 仙 ちょっとほかの人と話ずれちゃうところもあるんですけど。 猫 レコード版が好きか、テレビ版が好きかってところですね。 仙 レコード版が音楽の完成形ならば、テレビ版は作品の完成形なんですよ。絵が付いて。演出も凝ってることあるじゃないですか。でも、インターネットだとどうしても著作権の問題で、画像出せないんですよね。 じ 私も最初は、挿入歌集とか聞いても、全然面白くなかったんですよ。 仙 そうなんですよ。「マジンガーZ」だけですよ。この挿入歌は知ってる、っていうの。 仙 うちの娘、「ゴレンジャー」が好きなんですよ。「ゴレンジャー」とか「キカイダー」とか、「えらいかっこいい」って。 ア あ、そうなんですか。 仙 カラオケで歌ってます。テレビで1番しか流れないから、2番のところで1番の歌詞歌ってました。 に 6歳の子どもが「ゴレンジャー」歌うところってちょっと怖いですね。 じ でも、今は子ども連れがビデオ借りていくじゃないですか。 仙 やっぱり、なべたけ、菊池、宙明。この3つはかっこいいことがわかります。よく覚える。 じ 今の歌は、覚えられない。 仙 「コナンくん(名探偵コナン)一緒に歌おう」って言っても、「歌えない〜」。 猫 仙道さんって、英才教育してるんですか(笑)。 仙 そんなつもりじゃないんだけどー(笑)。やっぱり親が見てるんで。ケーブルテレビで古いのを結構やっているんで、私がオープニングとエンディングだけ抜き出してビデオに編集するんですよ。一緒に見てると、やっぱりわかるんでしょうね、新しいのも古いのもごちゃまぜに入ってる中から、昔の曲を結構覚えますよね。 結婚しても続けるヒケツ?
仙 ご主人は大丈夫ですか、こういうのやってて。 じ あのー、同じ穴のムジナです(笑)。 仙 じゃあ、いいですね。 じ ジャンル違うんですけどね。やっぱりペン先がサビたとか、はだしで歩いていたらトーンがくっついたとか(笑)。 猫 やっぱり、こういうファン活動やってると、就職したときと、結婚したときってのが、その先続けるかどうかっていう壁がありますね。 じ いつ打ち明けるか、でしょう(笑)。どこで、どう知らせるか。 た 私はもう会社でオープンなんで、全然。 ア やっぱり隠して付き合ってたんですか? 猫 隠してたわけじゃないんだけど、別に教えたわけでもない。 じ 自然とわかってきた。 た ぼくは本格的にこの道に入ってきたのは、就職してからなんで。それまでは雑誌を読んだり、プラモを作ったりっていう程度で、そっから外に行くことはほとんどなかったんですけど。 猫 仙道さんのご主人てふつうの人なんですか(笑)。 仙 アニメは好きだけど、(見渡して)こんなんじゃ…ない(笑)。「Zガンダム」が好きでずーっとビデオ録っていて、それだけは大事にしてるんです。自分でテレビから録ったやつなんで。 猫 仙道さんが同人誌活動やってるっていうのは? 仙 私、ずっとOLのときはやってなかったんですよ。うちの妹は同人誌好きだったから、それを「ふうん」て読んでるくらいで。結婚して、家でヒマじゃないですか。じゃあ、昔書きかけてた原稿が残ってるから、友だちにゲスト原稿頼んでそれっきりだし、悪いから仕上げようって、マンガの続きを描いて出したんです。ちょうど、うちの妹がそろそろ高校生くらいで、一緒にマンガのサークル入ろうってことになって、オリジナルのサークルに入って、それから、ずるずると。
ただ、アニメはずーっと見ていたから、好きだし、テレビから録ったカセットテープがあるんですよ。そういうのは結婚するとき持ってきたから。主人に「おまえこんなもん録ってたのか」なんて言われて。「オタッキークラブどうした」とかっていうんですよ。サークルのことを。じ ふつうの人ですね(笑)。 に でも仙道さん、(そういう人だって)わからないですよ。町なか歩いていても(笑)。 猫 そりゃあ、歩いてるだけじゃ。 に 全然、縁遠い人って感じ。 ア うん。全然、オーラが見えへんもんなあ。きのうぼくも東京駅から池袋へ来るときに、こいつは絶対おたくや、っていうのを死ぬほど見たもん(笑)。どんなに取り繕っても、おまえはおたくやっていうのを。 に いるんだよねえ。それが微塵たりとも見えないんですよ。 仙 うちの妹も同人誌やってるんで、教えられることも多いんですよ。今、同人誌でこういうのはやってるんだよ、とか。
本当だったら、きっとそのままOLになって足洗ってたんだろうけど。妹が中高校生くらいで同人誌やり始めたから、一緒にまたやり始めた。アニメも、大学生になるとふつう見ないじゃないですか。でも、まだ妹が見てるから一緒に見てて。妹がアニメあんまり見なくなったころに。子どもが見始めて。じ 好条件に恵まれましたね(笑)。 猫 ちょうど就職するときと、結婚するときっていうのは、何もやってなかったんですか。 仙 そうですね。ふつうはここでやめるんだろうってときに、なんか周りの人に引っ張られたっていう感じ。ずーっと。
ただ、テレビから録音したカセットだけはすごい大事にしてましたね。テープって伸びちゃうじゃないですか。だからまた新しいテープにダビングして、「これ2代目」って書いて。じ うちも今、古いカセットとか一杯あるんですよ。それを全部MDに録音しようとしている。 仙 私もそれやろうかと思って。 じ だけど、2倍速ダビングとかできないじゃないですか。全部等速でやらなきゃいけないから、ものすごく時間かかるんですよ。 仙 テレビから録ったアニメのカセットって、文化祭のときにBGMに流したりするんですよね。 猫 そうそう。 仙 学校へ持っていって、なくされちゃったりとかして。 じ くやしい。 仙 カセットテープに録音した当時の音が入ってるんですよ。小鳥が鳴いてる音とか。 じ テレビの前で録音してるんですか。 仙 録音してる最中にお客さんが来ると、ピンポーン、とか入ってる(笑)。妹の声とか。 じ 私も6歳下の妹がいて、笑うな、とか言って。みんなに、「しーっ」て(笑)。 仙 あと時報の音とか。だいたい時報のときにカチッて押すと、ちょうどいいんですよ。 猫 昔からやってる人に聞くと、テレビ録音したテープっていうのは、必ず話に出てきますね。RYO-3さんも持っていた。 仙 どのくらいまでやってたかな。高校上がる頃、「うる星やつら」の頃まで。そこから切れてて、「GS美神」やってたときに「この曲はいい」っていって、また録り始めたんですよ。 猫 テレビを写真に撮ったり… 仙 しました! アイキャッチャーのコレクションとかしてたんですよ。テレビから写真撮って。 じ どこから撮るか。下から撮ると下膨れになる、とか。 仙 あんまり画面ちょうどの大きさに撮ると、小さく撮れちゃう。目一杯近づかないと。 に 私もやった。 ア テープに録るのはやったけど。 R3 フラッシュたくと、画面にフラッシュが映ってる。ああ〜、失敗したー(笑)。 仙 読売新聞の「くりくり」っていう同人誌みたいな新聞があるんですけど、それに結構同人誌のことが書いてあったんです。池袋の西武だったかに「くりくり」のコーナーがあったんですよ。そこに同人が集まって、落書きしたり、ノートに書いたりしていた。「いついつこういうイベントがある」とか、「同人誌の即売会がある」とか、そういう情報を。 猫 ぼくが高校生のときに、サークルでヤマトのテレビから撮った写真の展示会をやったんですけど、300枚くらいあった。実際撮ったのは300枚じゃきかないな。1話で24枚撮り1本撮ってたから。 仙 テレビから撮らないと、絵の資料が残らないんですよ。 猫 そう、ビデオないから。 仙 写真撮るしかない。ロマンアルバムとか出始めた頃に、これはすごいと思ったんですよ。「これは資料だ」って。設定資料はある上に、オープニング、エンディングの絵が並んでる〜。 じ やっぱり、みんな、おんなじことしてたんですねー。 (次のページへ)
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