【映画鑑賞録】「チームアメリカ ワールドポリス」
はじめに
・この映画について、いくつか注意事項をご用意した。
これを読んでも大丈夫な方は、見にいってもいいかもしれない。
1.R18です。18歳未満の方は見てはいけません。
2.毒のあるギャグに耐えられない人は見るのをお奨めしません。
3.グロテスクな描写が嫌いな人は見るのをお奨めしません。
4.下品なネタが嫌いな人は見るのをお奨めしません。
5.不謹慎なネタには不愉快になる人は見るのをお奨めしません。
6.ハリウッドの映画スターが好きな方は見るのをお奨めしません。
7.北の将軍様は見るのをお奨めしません。
逆に
1.サウスパークであの二人に耐性がある方なら、見にいってもいいかもしれません。
2.毒のあるネタを分別もって笑える、そんな人なら見にいっても良いかもしれません。
・世界を揺るがすテロリストを情け容赦なく抹殺してゆく特殊部隊。
それがチームアメリカ。自称世界の警察。
彼らはテロリストを倒した結果、周囲が炎に包まれていても気にしない人たちである。
題名の時点で、アメリカを皮肉るこの映画は、「サウスパーク」で毒のたっぷりの
作品を作り上げたトレイ・パーカーとマット・ストーンのコンビの最新作。
・物語は、チームアメリカが新たなテロリストの陰謀を打ち砕くべく、
俳優であるゲイリーをメンバーとして誘うところから始まる。
彼の演技力を活用して、スパイとして潜入させようというのだ。
ゲイリーは悩みながらも、チームアメリカに参加。無事潜入に成功して、テロリストを抹殺に成功する。
しかし、それは氷山の一角でしかなかった……という筋。
これに某北の将軍様などが絡み、世界規模のテロリズムの危機が迫るのである。
・全編サンダーバードのような人形劇。CGも少ない。
あくまで人形を動かして映画をが構成されている。
しかし、背景を含めてその精密さには驚かされる。冒頭のパリのシーンやカイロのスエズ運河は
かなりの数の人形をまとめて動かし、しかもまるで生きているかのよう。
そんな素晴らしい人形によって繰り広げられるのにもかかわらず、
映画自体は「不遜・不貞・不謹慎・下品・グロテスク」と、良識ある人々を怒り心頭にさせる要素が満載。
全編非常にスピーティーな展開で、バカ騒ぎが展開される。
劇中流れる歌もここでは書けないような内容ばかり。
なにしろ、主題歌の時点でここでは明記できないのだから。
通常こういった映画の感想などを述べる場合、ネタバレを防ぐために書かないのが普通だが、
チームアメリカの場合、不謹慎すぎて書けない。
また、ところどころにある各種映画のパクリシーンも笑いを誘う。
しかし、物語自体のテンポはよく、マイナスな要素より痛快に感じてしまうほど。
・けして万人にお奨めできる映画ではない。
一部でやりすぎで、ネタが滑っている気がしないでもない。
だが、今の世間をここまで痛快にコケにできるセンスのある映画は本作しかない。
洒落のわかる方なら、久しぶりに大いに笑える作品になるだろう。
とはいえ、上映映画館は少なく、時間も限定されているので、興味ある方は上映時間などはきちんと
調べられてからの方がいいだろう。
恒例のツッコミコーナー
・歌の内容は、やはり書けないが音楽は格好よい。正直、サントラ欲しいほど。
歌詞も知りたいし。ただし、人前では歌わないでください。
・物語冒頭のパリ等は、人形の動きは一人一人まるで生きているかのように素晴らしいのに、
主役達が建物に入ったりする動きは、まったくやる気がないほど、テキトーに動かすのが笑える。
おそらく、狙っているのでしょうけど。
・チーム・アメリカの主要兵器は、まるでウルトラマンの対怪獣組織にしかみえない。
凄い適当な戦闘機とヘリなどが出てくる。オスプレイのジェット版みたいな機体まで。
・カイロの「テロリストの酒場」は、スターウォーズエピソードWで出てくる酒場のあからさまな
パクリ。見かけだけじゃなく、店内に流れる音楽まで一緒。
・人形一つ一つの作りは、極めて巧妙。展覧会とかあったら見てみたい。
ちなみに、人が吹き飛ぶシーンまで精密に作られている。人によっては、やりすぎ感も感じるかと。
・チーム・アメリカ要するスーパーコンピュータ「インテリジェンス」。
テレビニュースからテロリスト情報を得るなど、ツッコミどころ満載のコンピュータだが、
むしろこういうツッコミどころ満載のコンピュータを作る方が難しいかと。
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