原文作成◆江上聡明
TVじゃん!!"BLT" 1997年5月14日(水) 23:51~24:45 日本テレビ系
レギュラー:大竹まこと、東野幸治、板尾創路。原文・イラスト提供■江上聡明さん
よみうりテレビ 秘蔵映像大公開スペシャル
映像資料保存室
レギュラー三人が、倉庫のような部屋で、棚に収められた大量のビデオテープを眺めている。
大竹
(唐突に)まあ、ね
東野
(板尾:(笑))なにが、「まあ、ね」なんですか(笑)
大竹
いやいや。宝の山かゴミの山かという問題ですよ、だから
東野
ここは、いったいどこですか?
大竹
ここはですね(東野:「はい」)、えー、よみうりテレビのですね、映像資料室
字幕:"よみうりテレビ第1映像資料保存室"
大竹
ここにはですね(東野:「はい」)、今までよみうりテレビが録ったですね、6万本以上のビデオが(東野:「はい」)、収められている。ま、全部じゃありませんけどもね
東野
すごいですよね。(ある棚を指差して)この辺、もう、『やすきよのスター爆笑Q&A』の欄なんですけど
板尾
(棚からビデオテープを取り出しながら)ね、整理しましょか
大竹
(東野:「いやいや、もうしてるんですよ!」、スタッフ:(笑))整理してある、してあるんだよ。(東野:「余計ややこしなるから」)もうしてあるから、(取り出したビデオテープを)入れとけ! 今日はですね、この秘蔵VTRを使ってですね(東野・板尾:「はい」)、面白いことをやろうということになってる訳ですよ
東野
その「面白いこと」を聞きたいんですけど
大竹
その「面白いこと」は、(カメラの方を向いて)題して…
字幕:「よみうりテレビ秘蔵/1996年、日本中に一大ブームを巻き起こした/アノ人気者の隠された秘密!」
大きなメインのモニタ画面を中央に、小さなモニタ画面が大量に並んだスタジオ。番組タイトル"BLT"。企画タイトル"よみうりテレビ/秘蔵映像/大公開スペシャル"。観客の拍手と音楽が流れる中、レギュラー三人が登場。
東野
どうも、こんばんは。よろしくお願いしますー
大竹
まー、ね。(周囲を見回して)もう、すごいセットですね
東野
はいはいはい。テレビテレビ、テレビばっかりですね
大竹
さ! 今日はですね(東野・板尾:「はい」)、えー、"よみうりテレビ 秘蔵映像 大公開スペシャル"
板尾
(東野:「はい」)すごいタイトルですねえ
大竹
えーとですね、よみうりテレビというのはですね(東野:「はい」)、開局が昭和33年ですから(東野:「はいはいはい」)。この中に色んなVTRがたくさん、もう、倉庫に眠ってる訳です(東野:「ふむ」)。その中でですね、色んな、今日は、面白いものを見ていただこうという趣向になってる
東野
(板尾:「ほー」)なるほどー。一見、豪華そうですけど、金のかかってない番組ですねー
大竹
(爆笑)(観客:(笑))
大竹が、東野をひじで突きのけるしぐさ。
東野
痛い痛い痛い
大竹
いーじゃねーかよ!「やろう」って言ってんだから(笑)
東野
とりあえず、よみうりテレビの、すごい、今までの人気番組ね(板尾:「そうそう」)、(※聞き取り不能)全部見れる訳ですか
大竹
まあ、それだけじゃなしに、「今有名なあのタレントさんがこんなことを!」(東野:(笑))、「あんなことを!」
東野
うわあ、もう、見たい見たい!(笑)
大竹
じゃあ、どんなのがあるか分かりませんけどね、見てみましょうね(東野:「はい」)。まずは、こちらです
字幕:"よみうりテレビ秘蔵/1996年、日本中に/一大ブームを巻き起こした/アノ人気者の隠された秘密!"
大竹が、モニタ画面のアオり文句の字幕を読み上げる。
東野
'96年、去年ですね。"日本中に一大ブームを"…
大竹
"巻き起こした"。それでは、どんなんでしょう(東野:「どんなんでしょうか、見てみましょう!」)。それでは、VTR、どうぞ
字幕:"1993年3月2日放送/EXテレビ/~公開弟子審査会~"。以下、『EXテレビ』の映像。但し、《》内は"BLT"のスタジオの反応。レギュラー:上岡龍太郎、島田紳助。アシスタント:ジミー大西。ゲスト:オール巨人、西川のりお
一人目
上岡
さて、えー、公開弟子面接。今度は、オール巨人さんの弟子希望(紳助:「多いですねー」)。これが23通ありました。(巨人に)基準は?
巨人
僕は、あのー、条件はね、大阪に住めるコでないといかんと。ほんでまあ、悪いんですが、年齢38歳とかくらいの方がおられましたけども、やっぱり、それはちょっと、ね、えー、今からでは遅いんじゃないかということで(上岡:「なるほど」)、はぶかしていただきまして
大西が、スタジオ脇の扉を開けて、一人目の希望者を迎える。
大西
どうぞ! お入りください
一人目の希望者が小走りで登場。レギュラーとゲストが並んで座る机の前、向き合って置かれたパイプ椅子の横に立つ。
巨人
(走って入って来たのを見て)(苦笑)
希望者(ホリノウチ)
あ、大阪から来ました、ホリノウチユウジ。(深く頭を下げて)よろしくお願いします
上岡
こんばんは
巨人
ま、座ってください
希望者(ホリノウチ)
(座りながら)あ、はい
巨人
僕は、もう、来る人拒まずなんで、どっちか言うたら(希望者:「はい」)。「OK、OK」言うて取るんですけどね。その代わり、入ってもうたら厳しいですけどね
希望者(ホリノウチ)
あ、もう、もう弟子になるって決めたんで
上岡
時間が来ました。控室の方でお待ちください
希望者(ホリノウチ)
あ。(立ち上がり、深く頭を下げて)よろしくお願いします
一人目の希望者が小走りで退場。
二人目
上岡
では、ジミーちゃん。続いての人をお願いします。いかにも(紳助:「大阪っぽいね」)、弟子希望っていう感じでね
巨人
大阪っぽいね
大西が、スタジオ脇の扉を開けて、二人目の希望者を迎える。
大西
続いての方、どうぞ!
《東野:(真剣な大西を見て)(笑)》
巨人
でも…先読めそうな感じがしましたね、彼は
上岡
次、来ました(紳助:「来たで来たで、来たで」)
二人目の希望者が登場。パイプ椅子の前に立ち、小さく頭を下げる。《大竹:「猿岩石…」》
有吉
お願いします。有吉弘行です。広島から来ました。よろしくお願いします
字幕:"猿岩石・有吉が/デビュー前、こんな/番組に出演していた!!"。《観客がどよめく。東野:「ああっ!」》
巨人
よろしくお願いします。はい。ま、あの、座ってください
有吉が、パイプ椅子に座る。
字幕:"広島県安芸郡/(2)有吉弘行/18歳・高3"
巨人
有吉くんは(有吉:「はい」)、広島で。ま、電話でしゃべった時に、その、広島のなまりというのはあんまり出なかったんですけどね(有吉:「はい」)、僕の感じではね
《大竹:「(有吉の顔について)これ、ずいぶん、耳が下に付いてないか?」、東野:「ねえ」【笑】、大竹:「え? ずいぶん下、(自分の耳のすぐ下を示して)この辺に付いてるよ」》
巨人
どうですか? 友達なんか、「大阪に行って、君だったらやれる」とか言うてくれる?
有吉
はい。(照れ笑いを浮かべながら)一応…
巨人
みんな言うた?(有吉:「はい」)お父さんお母さんにも?(有吉:「はい」)お父さんお母さんは、どう言うてた?
有吉
あのー、「自分のやりたいことをやらないと後悔するんで」、まあ…
巨人
理解あるねー
紳助
いい親やなー(巨人:「えぇ親やねー」)。えぇ親やわー。でもね、オール巨人師匠は厳しいよ(上岡:(笑))
巨人
もう、えぇて! なんべんも言うな(苦笑)
紳助
君な、1回とちって坊主、2回で歯ぁ抜いて、わややで
巨人
体力は自信あんねんな?
有吉
はい、あります。(巨人:「ね?」)はい
巨人
スポーツやってたんですか?(有吉:「はい」、紳助:「な、なに?」、有吉:「野球をやってました」)。僕は、あの、どっちか言うたら体育会系の教え方ですから
有吉
はい
二人暮らし
巨人
大阪に住めるんですね?
有吉
はい。もう、家、決めてます
巨人
え、大阪で?(有吉:「はい」)探したん?(有吉:「はい」、上岡:「ほー」)いつ? こないだ電話した時、そんなこと言うてなかったでしょ?
有吉
はい。あのー、今日、決めて来ました
巨人
どこで?
有吉
え? 不動産で(笑)
巨人
(苦笑)「不動産」ちゃう。「どこへ決めたか?」って、場所(紳助:「場所」)
有吉
あのー、西成の、花園の
巨人
家賃なんぼ?
有吉
5万1千円
巨人
高いがなー! それ、5万1千円、やっていかれへんで
有吉
(慌てて)あのー、あの、二人で、もう一人大阪来て、あのー(巨人:「まさか、女の子ちゃうやろな」)、「格闘家になりたい」いうヤツが…
巨人
え!?
《東野:(爆笑)【笑】》
有吉
「格闘家になりたい」いうんで「正道会館入る」言うていうヤツがおるんですよ。ほいで、そいつと一緒に住んで、ワリカンで
《東野:「広島訛り(※聞き取り不能)」》
紳助
ほー。ほな、まあ、2万…
巨人
それは、えぇ考えやけどね(有吉:「はい」)、うん。あ、そう
二股疑惑
巨人
漫才師か(有吉:「はい」)。「トミーズが好き」?
有吉
はい。好きです
巨人
トミーズのどういうとこが好きですか?
有吉
そうですね。あのー、雅さんのボケと…
巨人
ほな、雅とこ行ったらどうや?
有吉
いや、でも、僕は、巨人さんが好きなんで…
巨人
そこ、分からんなー。雅が好きやったら、雅とこ行ったらえぇねん
有吉
いや、でも、巨人さんはもっと好きなんで
巨人が、笑って首をひねる。
紳助
ファンなんか?(有吉:「はい」)
のりお
いや、これね、僕、(※聞き取り不能)。芸人って、皆、各々プライドあると思うのよ。やっぱり、「自分が一番や」と思ってやってるからね(有吉:「はい」)。「巨人さん!」、しがみついて「弟子にしてください!」って言うのと、その前になんか「雅が好き」って聞いたらね、やっぱり、なんか、これ、あるのは事実や思うわ、気持ちに(有吉:「(小さく)はい」)。うん
《東野:(大真面目に語るのりおを見て)(爆笑)【笑】》
巨人
まあ、でも、こういう企画があって、それに応募したっていうのが、ほんで、ここ選ばれたっていうのが、君が、やっぱり、チャンスと運があって(紳助:「うん」)、ね、ここまで来たんだと思うし(有吉:「はい」)
紳助
あの、NSCって学校があるのは知らなかったの?
有吉
いや、知ってます
紳助
行かなかったの?
有吉
あ、行きました
紳助
どうしたの?(有吉:「え?」)行ってんの?
有吉
いえ、行ってませんよ
巨人
NSCに、受けに行ったん?
有吉
はい
巨人
行ったの? ほな、どうしてん。落ちたんかいな?
有吉
いや、落ちてません。いや、まだ、決まってないんですけど、でも…それは、まあ…
巨人
合格通知が来たらどうすんの?
有吉
いや、それは行きません
巨人
向こうは断わる訳?(有吉:「はい」)それやったら、もう、最初に断わっとかなあかんな
有吉
はい。そうですね
巨人
そういう、二股かけたみたいになるからな(有吉:「はい」)。まあ、あすこの方が厳しいですよ、言えば。弟子になったら、ま、ガンバったらなんとか出れますから。そら、もう、実力の世界ですしね、後はね。NSCやったら、もう、残らへんかったら、「はい、サヨナラ」で終わりやからね
上岡
はい。ご苦労さんでした(有吉:「ありがとうございました」)。時間が来ましたので、控室でお待ちください
有吉が、立ち上がって頭を下げ、退場。
上岡
えー、広島からということですが
紳助
これ、みんな真面目にやってますねー
上岡
例えば、さっき埼玉でしたよね(巨人:「はい」)。言葉の問題はどうです?
紳助
B&Bの洋七さん、広島ですよ(上岡:「はいはい」)。あの人、うまぁくごまかしてますよ(巨人:「そうそう」)
のりお
逆になまりを利用できることも
上岡
あるけども、ねー
合格
結果発表。有吉を中央に、三人の希望者が並んで立っている。
上岡
では、オール巨人師匠への弟子入り希望者三人の中から、合格者発表です
巨人
僕、弟子、大好きですから、取るの。どっちか言いますと。で、まあ、あのー、大阪にね、せっかくアパートも借りたということで、ま。その代わり、ほんま厳しいよ、入ったら。大変よ。だから、二人、ホリノウチくんか、と、有吉くん。その代わり、「やめ」言うたらやめてくださいね
上岡
では、ホリノウチくんと有吉くん、ガンバってください
三人目(BLTスタジオの反応)
再び、"BLT"のスタジオ。
東野
ほー
セットのすべてのモニタ画面に、当時の有吉のアップ。
全員
(笑)
板尾
良かったですね。決まってね、なんか、ね(笑)
東野
いやいや(笑)。せやけども、実際には、結局、あの、なんですか? その、弟子をやめて東京に行ったんでしょ?
板尾
(スタッフに)その、やめた時の映像はない?(笑)
東野
そら、ないですよ(笑)。ないですないです。はー。それが、今、有吉くんです、猿岩石の(板尾:「へー」)。すごいですねー
板尾
あの、一人落ちたコはなんであかんかったか、ごっつ気になるねんけどね(笑)
東野
借りて帰りぃな、もう(苦笑)。あるから
板尾
(スタッフに)かめへん? めっちゃ聞きたいわ、理由
セットのすべてのモニタ画面に、並んで立っている希望者三人の映像。向かって左から、ホリノウチ、有吉、不合格者。
板尾
(不合格者を指差して)こいつ(笑)(笑)
東野
この、右側の方ね。なんかあったんでしょう(板尾:「なにがあったんやろう」)。面接中に、なんか
弟子制度
大竹
大阪で弟子って、どういうことすんの?
東野
いや、だから、あれですよ、だから、師匠と、ね、一緒に、なんですか、師匠が漫才やってる横、舞台の袖でおしぼりとお茶を持って待ってたりとか
板尾
あのねえ、やっぱ、ちゃいますよ、弟子やってたコって、なんか。なんか、やっぱりねえ、(東野に)立ち方とかもちゃうもんな
東野
ちゃんとしてます
板尾
ちゃんと、やっぱり、してますよ
大竹
ちゃんとしてるから、でも、ちゃんと出て来るとは限んないんだろ?
東野
そう…。(西川)きよし師匠のお弟子さんはちゃんとし過ぎて国会議員の秘書やってますからね(笑)
大竹
(東野に)君は、弟子取らないの?(東野:「はい?」)弟子、取らないの?
東野
来ないですよ!(笑)
大竹
来りゃ、取るの?
東野
いや、一回、でも、来たんですよ、僕じゃないんですけどね。「東野さん、山崎(邦正)さんの弟子になりたいんですけど」って言って、山崎邦正の!(笑)
大竹
(東野に)弟子取るのは、好きなの嫌いなの? 結局
東野
僕は取らないです、弟子なんて
大竹
取ってるヤツはどう思うんだよ、だから。それを、ちゃんと言っとこうか(笑)
東野
(苦笑)あ、僕ですか? …三枝師匠とかですか?(大竹:「うん」)それは、素晴しいでっせ!
大竹
あー、(板尾に)なんか批判的だよね(東野:「なんで(苦笑)」)。つば飛ばしながらしゃべってたもん、今(笑)
板尾
そうですね(笑)
大竹
じゃあ、賛成なんだな、そういうことに。な
東野
はい。賛成ですよ、弟子制度。ただ僕は、そういう、教えるような芸なんか僕にはないから、僕は取らないですけど
大竹
(強く)確かにない! お前には、教えるような芸は(笑)(笑)
東野
一切ない。僕の教えるのは、「イタタタタタ」の言い方とかね?(笑)
大竹
(爆笑)
東野
そんなんだけやから、教えることないけれども。弟子制度は素晴しいと、僕も思いますよ。ね、ホントに。有吉くんもね、えー、ホントに…良かった(笑)(笑)