太田プロライブ 噂のSHOW TIME vol.116
1999年7月12日(月) abc会館 17:45開場/18:30開演
医者とタレント
◆
服装
有吉
:髪がボサボサ、白いYシャツ、
黒いスラックス
(丈がビミョーに短い)
ベージュのくつ
森脇
:紺色の帽子、紺X白のボーダーシャツ、
ブルージーンズ、ベージュのくつ、
シルバーの指輪&ネックレス
◆
ステージ
中央にイスが2つ置いてある。右側の
イスに医者用の白衣が掛けてある。
◆
コント
<ナレーション>「スープレックスのことは忘れません。猿岩石ーっ」
(彦摩呂)
有
:「
(黒いハンガーで素振りをしている。力いっぱい振り回している)
ブーン、ブ
ン、シュッ、シュッ、シュッ・・・」
森
:「
(左側・下手より登場。恐る恐る入ってくる)
・・・すいません。ちょっと・・・
ちょっといいですか?・・・」
有
:「
(ちらっと見て、また激しくハンガーを振り回す)
ブーン、ブン、シュッ、
シュッ・・・」
<笑>
森
:「・・・センセイ」
有
:「は?」
森
:「病院ですよね?ここ」
有
:「はい。あっ、ごめんなさい。
(ハンガーを下へ置き、イスに掛けてあった白衣
をはおる)
」
森
:「・・・びっくりした」
有
:「
(またハンガーを拾い素振りを始める)
ブーン、ブン、シュッ、シュッ、
シュッ・・・」
森
:「もういいじゃないっすか!
<笑>
なんなんですか、 なんなんですか」
有
:「なんだよー!
(不満そうにハンガーを床へ投げる)
」
森
:「ちょっと診てもらえます?」
有
:「は?なーに、病院?患者?」
森
:「はい」
有
:「ちょっと待ってて、エサやんないといけないから。
(天井へ向かって何かを
思いっきり投げる)
」
森
:「なんか飼ってんだ」
有
:「
(左の方へ行き、また天井に向かって投げる)
エイショッ!」
森
:「先生、なに飼ってるんですか?」
有
:「龍」
森
:「りゅう?
<笑>
龍いない、先生。龍いないっす。龍いないです。・・・大丈夫
ですか? 先生、大丈夫ですか?」
(二人イスに座る)
有
:「なんだよ、やー、うるさいなぁ
(頭をかき髪をボサボサにしている)
」
森
:「たぶん、あのー、風邪だとは思うんですけど」
有
:「風邪かどうかはこっちが決めることなの!
(キレる)
<笑>
なんでそうやっ
てガタガタ言ってるんだよ!」
森
:「こわいな・・・」
有
:「そうやって病気になっていくんだよ、みんな。ガンで死んでいくんだよ。勝新
太郎とかも」
<笑>
森
:「
(苦笑)
・・・」
有
:「は? で、今日はなに病?」
<笑>
森
:「だからそれ決めるのは・・・『なに病』って
<笑>
いや、それ先生決めるん
でしょ、だから」
有
:「なーんだよ、 熱あんのか?」
森
:「んー」
有
:「あんの?」
森
:「はい」
有
:「じゃあ薬出すから、もう帰って、帰って、じゃあ薬」
森
:「診てくださいよ」
有
:「はぁ?」
森
:「あるでしょ、これ
(おなか)
診たり、注射したり、検尿とったり、そんなのあ
るじゃないですか」
有
:「検尿ー?汚〜い
<笑>
いやだよ、検尿とか、くさいしよー、も〜」
<笑>
森
:「病院でしょ?ここ」
有
:「あとなー、レントゲン、使い方ちょっとよくわかんないしー」
<笑>
森
:「大丈夫?」
有
:「じゃあ注射かなんか、ちょっと打っときゃいいだろ」
森
:「あーお願いします」
有
:「手ぇ出して」
森
:「
(ウデを出す)
」
有
:「
(立ち上がり、注射を振り上げ思いっきり打とうとする)
」
<笑>
森
:「
(慌ててウデを引っ込める)
危ないよ!
<笑>
危ないって!ふつうにしてく
ださい」
有
:「針ちっちゃいから大丈夫
(もう一度注射を振り上げる)
」
森
:「
(ウデを引っ込める)
大丈夫じゃないですって・・・」
有
:「はい
(ふつうに注射を打つ)
・・・でね、ちょっと血液検査をさせてくださ
い」
森
:「あぁ、そうですか」
有
:「もしね、O型だったら死んじゃうから、その注射」
<笑>
森
:「なんで!打つ前にやってくださいよ」
<笑>
有
:「なに型? A型でしょ」
森
:「A型です」
有
:「やっぱり。
(注射器で血をぬき採るが、その注射器が1.5メートルぐらいあ
る様子)
」
<笑>
森
:「えっ!
(注射器の長さに驚く)
なんか採りすぎ」
有
:「
(採血した血を床に向けて出す)
」
森
:「全部出しちゃった!意味ないじゃないですか。僕の血もったいない」
有
:「も〜血まみれ〜
(コギャル風に)
<笑>
(床に座り両手で血をかき集める)
」
<笑>
森
:「ムダな作業だなー、なんか。
<笑>
先生、ちょっと、お取り込み中すいませ
ん」
有
:「はい」
森
:「あの、僕ね、ちょっと仕事入ってて、忙しいんで」
有
:「仕事って、今日日曜日でしょー、なんの仕事してんのよー」
森
:「一応、あのー、タレントやってるんで」
有
:「は?・・・ はぁ?」
森
:「いや・・・タレントやってるんで」
有
:「タレントやってんで
(口調をマネする)
<笑>
・・・タレント?」
森
:「今から収録があるんで」
有
:「収録って、なんの収録?」
森
:「コマコマ」
有
:「コマップ コマップ?」
森
:「はい」
有
:「ちょっと帽子取れよ」
森
:「あっ、すいません」
有
:「病院来てるんだから」
森
:「あ、どうもすいません
(帽子を取る)
」
有
:「
(顔を見て、ちょっと嬉しそうな顔をする)
」
森
:「
(笑顔で会釈)
」
有
:「へ〜、熱ある?
(顔を近づけ、自分のおでこでやさしく熱を計る)
<笑>
いやー、見たことないな〜」
森
:「ウソー、見たことあるって顔したじゃないですか」
有
:「あー」
森
:「まぁいいや」
有
:「あぁ、ちょっと、脈 計りましょうか」
森
:「脈?はい。
(手をさし出す)
」
有
:「
(手を握る。握手をしてもらい嬉しそうに照れ笑いをする)
」
<笑>
森
:「
(手をはなす)
」
有
:「脈、ちょっと計らせてよ。逃げないで。握手じゃない。みんながミーハーだと
思わない!」
<笑>
森
:「
(手をさし出す)
」
有
:「
(また嬉しそうに握手をする)
<笑>
・・・あのー、異常があります」
森
:「はっ?異常があります?」
有
:「異常がありますから、あの、ちょっと 検尿とりましょう」
森
:「検尿とらないって言ったじゃないですか」
有
:「え、ちょっと、大丈夫、検尿・・・」
森
:「ちょっと待って、検尿何かに使おうとしてますか?」
<笑>
有
:「なーにを変態みたいに言ってんのよ。検査に決まってるだろう」
森
:「とらないって言ったから・・・」
有
:「とりますよ、ウチは。ガンガンとりますよー。
<笑>
はい
(紙コップをわた
す)
」
森
:「バレバレだから・・・なんで・・・」
有
:「じゃあお願いします。なみなみで
<笑>
なみなみで!すりきりで」
森
:「
(紙コップを持って舞台の下手へ行く)
」
有
:「
(電話をかける)
・・・もしもし、来た、ムロタク!来ましたよ。サインもも
らいますけど、今ね、検尿とりあえずとってるからー、早くおいで。とりあえ
ず足止めはしとくからー。写真一緒に撮ってもらえるから。早くいらっしゃい。
うん。あのねー、本当、コマップのムロタクよ。マジで・・・」
森
:「
(戻ってくる)
先生っ」
有
:「あっ!
(慌てて電話を切る)
なんだよ、病院だ病院だって言いやがって・・・
(ごまかす)
」
森
:「病院ですよね」
有
:「
(検尿のコップを受け取り)
黄色いねー!
<笑>
(臭いをかぐ)
くさっ!
<笑>
タレントー?
(『写るんです』の使い捨てカメラを持ってきて尿の写真を撮
る)
」
森
:「・・・なんで写真撮ってるんだろ」
有
:「よしっ!・・・これとりあえず看護婦に渡しておく
(尿を持っていく途中、
コップを口元へ持っていく)
」
<笑>
森
:「飲まないで!」
<笑>
有
:「なんで人をストーカーみたいに言ってんのよ!ちょっとー」
森
:「だって飲もうとしたから
<笑>
飲もうとしたから」
有
:「なんだっ!
(キレながら、すばやく、ちょっと飲む)
」
<笑>
森
:「飲んだ!・・・早いな」
有
:「
(席に着く)
だいたい、検尿とかは大丈夫だと思うんですけどね、あのーね、
コマップ、オレはテレビ見ないから、あんまり知らないんだけど」
森
:「はい」
有
:「躍りとかやってるの?」
森
:「あぁ、やってますよ」
有
:「歌とか?躍り?」
森
:「はい」
有
:「躍り、やれよ。やれよ」
森
:「
(イヤそうな顔をする)
なに言ってるの?ミーハーでしょ」
有
:「ちがいます。ちゃんと治療しますよ。熱あるんでしょ?何度?何度ぐらいあん
の?」
森
:「8度5分ぐらいかな」
有
:「
(自分の人差し指を患者のワキの下にはさむ。抜き取って見る)
」
森
:「「見てわかるんですか?」
有
:「
(その人差し指を口に入れる)
<笑>
あのねー、関節を見る。
ちょっと立ってみて。右手上がる?左手は?」
森
:「
(言われた通りに動く)
はい。はい。」
有
:「「すばやくやって」
森
:「
(すばやく手を上げる)
」
有
:「
(その動きに合わせて歌う)
シェイク!シェイク! 」
<笑>
森
:「は?なに今の」
有
:「え、でもあれは、右にパッと動ける?右足をパッと。パッと。
左は?」
森
:「動けますよ。
(言われた通り動く)
」
有
:「右手上がります?」
森
:「上がりますよ」
有
:「サッとやって」
森
:「
(早い動きで手足を動かす)
」
有
:「
(その動きに合わせて歌う)
明日から ハレル〜ヤ〜 」
<笑>
森
:「なんで?オレなんで、オレなにやってんの?」
有
:「カッケは?」
森
:「大丈夫ですよ」
有
:「足組める?」
森
:「はい」
有
:「右手前出して、左手も前出して、腰痛いですか?曲げれます?」
森
:「
(言われたように動く)
」
有
:「 ど〜も〜 」
<笑>
森
:「何やってるんですか!ひと通りやっちゃったじゃないですか!
最後のキメまで」
有
:「なるほどね」
森
:「痛いだけじゃないですか。もー」
有
:「あのね、あのー、ちょっと肺を患っているかも知れない。ちょっと
写真撮りましょう。写真」
森
:「写真?」
有
:「写真、写真撮りましょう」
森
:「写真って・・・?」
有
:「写真」
森
:「来たな、またー。
(イヤな顔をする)
」
有
:「レントゲンですよ。レントゲン。
(発音よく)
レントゲン。
(また『写るん
です』を持ってくる)
これカメラじゃないですよ。レントゲンですよ。
見てください。はい。
(フラッシュをたいてパシパシ撮る)
レントゲンで
しょー」
森
:「これカメラじゃ・・・」
有
:「なんでカメラなんだよー!おい!
(隣にいってスゴイ笑顔で2ショット
写真を撮る)
」
<笑>
森
:「なんですか?その笑顔」
有
:「なにがだよ」
森
:「気持ち悪い」
有
:「ちゃんとやりますよ。レントゲン撮りますから。はい、下撮りますから
ちょっと、下だけ脱いで」
<笑>
森
:「なんで下脱ぐんだよ!肺だから上でしょ!」
有
:「じゃあ上でいい。上脱いで」
森
:「
(上半身ハダカになる。おなかの肉を気にしている)
」
有
:「
(おなかを見て)
だらしないな〜、これは
<笑>
踊ってんの?
はい、じゃあいきますよ。
はい、じゃあ息吸って、『もっそーん』、
吐いて、『もっそーん』『ふぁっしょん』、
吸って、『もっそーん』『ふぁっしょん』『ぴんきー』
『ぴんきー』は止めて、
(
森
:「はい?はい」を繰り返す)
『もっそーん』『ふぁっしょん』『ぴんきー』 さっ、いきます!
(大きく息を吸って止めて患者の横に走っていき、肩を組み、笑顔で
ピースをして2ショットレントゲン写真を撮る)
<笑>
とりあえずレントゲン撮ったので、ちょっと待っててください」
森
:「なんで写り込むんですか?」
有
:「タレントさんなんでしょ」
森
:「はい」
有
:「
(大きいアクションでスイングする)
やってます?」
森
:「あぁ、最近あまり行ってないですね」
有
:「木を切る仕事のほうは」
森
:「やってないよ!
<笑>
いやゴルフかと思ったよ、流れで」
有
:「きこりですよ。きこり。」
森
:「やってない! 先生やってるんですか?」
有
:「やってますよ、週3回。3本。木を3本。」
森
:「・・・いや、ゴルフかと思ったよ」
有
:「あっそう・・・。あれですよ、ウチはねー、けっこうタレントさんとか
多いんですよ」
森
:「あーそうなの」
有
:「実はね。・・・だからね、おたくみたいの来てもミーハーぶりを見せ
ないんですよ
<笑>
タモリさんとか」
森
:「タモリさん。はーん」
有
:「来ます。・・・ガンですからね」
森
:「ガンなんですか!タモリさん、ガン!えーっ!」
<笑>
有
:「ウチのね、だから看護婦とかねー、タモリさんですって言わずにね、
タモリガン」
<笑>
森
:「いやなニックネームだな、それ」
<笑>
有
:「あと半年だから」
森
:「じゃあ いいとも もう終わっちゃうんだ」
有
:「いや、いいともはね、なんか代わりの人で続くみたいよ」
森
:「誰だろう」
有
:「あのー、鈴木雅之さん」
森
:「ウソー!
<笑>
サングラスつながりじゃん!
<笑>
ぜったいウソ!
昼間っから」
有
:「あと、あれ、池谷くんとか、来ます。サインあるけど
(壁を指す)
」
森
:「あ、サインがありますね」
有
:「すごいね、やっぱオリンピック選手は。あの、なんだ、キンニク?」
森
:「筋肉番付ね、はーい」
有
:「筋肉番付!見ました?23段ぐらい出ましたね」
森
:「跳び箱!」
有
:「うーん、でもあれ、先週30段出たね。池谷くん泣いてたよ。あれ」
森
:「誰が跳んだの?」
有
:「鈴木雅之さん」
<笑>
森
:「ウソだろー!
<笑>
跳べないよ!」
有
:「スーツで」
森
:「スーツで?」
有
:「さすがにね、29までは良かったんだけど、30の時はサングラス
がずれてて
<笑>
それで棄権だって」
森
:「棄権ですか?」
有
:「うーん、まだ跳べたみたいよ。・・・もうそろそろね
(レントゲンの
結果が出る)
これですね。これ・・・」
森
:「はい」
有
:「これねー、あの、肺に問題があるかなと思ったんですけど、肺には
そう問題ないですね。ただ1つ肺がないんで・・・」
<笑>
森
:「ないんですか?ありますよ」
有
:「え、だから子供の時分取ったんでしょうね、これね。でねー、胃も
半分でしょ」
森
:「胃も半分!?」
有
:「でねー、一番問題なのが腸ね」
森
:「腸?」
有
:「腸ね、ないの」
<笑>
森
:「腸ないの?ありますよ。これ、ちがうみたい」
有
:「でもねー、安心して。子宮は無事ですから
<笑>
丈夫な赤ちゃん
だけは産めますから」
森
:「子宮はないから」
有
:「あるでしょ、これ」
森
:「だから、ちがう人の写真じゃないの?」
有
:「
(レントゲン写真をよく見る)
あっ、ごめんなさい。これは医療ミスだ。
これは、あれだ、MAXの・・・」
森
:「MAXの?」
有
:「タレントさんだから言わないで」
森
:「MAXの誰?」
有
:「ヨネダさん」
<笑>
森
:「わかんないよ!」
有
:「ミーナさん、ミーナさん」
森
:「ミーナ?えーっ!ミーナ内臓半分で踊ってるの?」
有
:「がんばりますねー、タレントさんていうのは」
森
:「ホントすごいがんばってますよ」
有
:「・・・こっちだね。
(別のレントゲン写真を出す)
」
森
:「あ、これが僕のね」
有
:「これねー、まず問題なのは、どっちが森脇さんかってことだね」
<笑>
森
:「ピースして写っているのはあんただよ!すごい笑顔だったけど、
レントゲン意味ないから」
有
:「これねー・・・
(マジメになる)
ちょっと言いにくいですね」
森
:「ちょっと待ってください。冗談やめてくださいよ。本当に」
有
:「・・・ 非常に 言いにくいんですけどねー ・・・
・・・ 子供と写真 撮ってやってくれます?」
<笑>
森
:「ヤダ」
<笑>
◆
1999年下半期
/
資料集
◆
猿岩石のある暮らし
/
ご意見・ご感想・猿岩石情報
村田 崇
takashi@air.ne.jp