「不老不死」について考える(科学的な考察)


不老不死は、人間の夢であり、着実に近づきつつある現実です

まず、不老不死の定義について、考えてみましょう

不老不死の不老とは永久に老いないと言うことであり
永久に老いなければ死ぬこともないわけです

事故や病気を覗いてですが、若い肉体と精神があれば
それを避けられる可能性もぐっと上がるわけです

では、今の科学でどこまで老いさせないことが可能だろうか

これについて考えるとき、二通りの考え方があります

一つ目は、老いていく部分を機械に置き換え
すべてを機械で置き換えたとき不老不死となるというもの

二つ目は、大きな意味でDNAを使う方法です

前者は現在の段階では、不可能と言っていいでしょう

しかし、後者は近いうちに実現する段階まで来ています

近いうちと言っても、何年か、何十年か、不老の定義にもよりますが

従って、後者に絞って話を進めます

まず、DNAを使うと言っても範囲が広すぎるので具体的な例で考えましょう

たとえば、クローンを使う方法

クローンを使うとはすなわち
自分の細胞から本人よりも若い自分自身を複製し
それに心を移せば若返るという方法である

心と、大まかに言ったのは、精神の定義が正確ではないからである

この方法を聞いて、あなたはきっと脳を若いからだに移植すると
考えるでしょう

それは全く間違いというわけではありません
しかし、同時に正確でもないのです

人の心はどこにあるかという、重大な問題を無視していることになるからです

ここで心について考えると、長くなるので結論から言います

心とは記憶です

生まれた時点では、心は存在しません

生まれてから数年の環境が心を形成させていくのです

従って、心とは記憶と言えるのではないでしょうか
そして、記憶は神経細胞にあります

身体のほとんどの細胞は常に分裂し続けて
常に新しいものに変わっていく

しかし、神経細胞は一般的に二十歳までに形を形成し
人はそれを死ぬまで使い続けることになります

従って、神経細胞を若い体に移植をすることで
若返りを実現させることが出来るのです

しかし、これにはいくつかの大きな問題点があります

神経細胞の老化を防ぐことが出来ないとか
倫理的な問題などです

最近、これらの問題を一気に解決してしまう方法が見つかったのです

それは、ガン細胞にヒントがありました
正常な細胞は、分裂に寿命があります

しかし、ガン細胞にはそれがありません
ガン細胞は永久に分裂し続けるのです

このせいでガン細胞は、暴走的に分裂し腫瘍をなします

これは、スペースがなくなっても細胞分裂を続けるからです

正常細胞はそのようなことにはなりません
増えるべき時にだけ増えます

従って、腫瘍になることはありません

この二つのいい点だけを持った遺伝子で体を構成する

すなわち必要なときに必要なだけの分裂を
永久的に行う細胞で構成するわけです

これが可能ならば、不老不死の人間が出来るわけです

この方法が現在の科学の中でもっとも不老不死への近道であると考えられます

では、現在の科学でこの技術はどこまで進んでいるのでしょうか

1993年、細胞に寿命があることを運命づけている遺伝子が見つかった
それがモータリン遺伝子である

すべてはここから始まったといっても過言ではない

そして、「テロメア」という存在が発見されました

細胞に寿命があるという考え方が、決定的に受け入れられたのは
「テロメアの短縮」の意味が明らかになったときかもしれない

テロメアは、DNAらせんの端っこにある部分です

細胞分裂のたびにDNAの遺伝情報はすべてコピーされると考えられていたが
テロメアの部分はコピーされずに短くなっていたのだ

そしてテロメアの短縮が、細胞分裂の回数をカウントしていることが
分かったのである

分裂するごとにテロメア部分は短くなり
それが限界になると細胞は分裂を停止する

従って、分裂してもテロメアが短くならないようにすれば
細胞は永久に分裂を続ることが出来るのである

そして、それはもうすぐ可能になる

短縮したテロメアを再び延長させる酵素「テロメラーゼ」の
存在が発見されたからである

現在の段階では、細胞分裂の回数を増やすことができるように
なったという程度であるが、必ず近い将来、無限に細胞分裂
できる正常細胞を作ることが出来るであろう

不老不死という、甘美な媚薬の足音が、耳をすませば聞こえる

そういう段階まで来ているのである



注意

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