球界トピックス

11月7日


日韓プロ野球スーパーゲーム/長良川:韓国0勝2敗
日本 002030000  5
韓国 002100000  3
[日]織田裕二(T)−高木(S)−福盛(YB)−金田(BW)−小林雅(M)−岡本(Bu)−S岩瀬(D)
[韓]文東煥−●宋津宇−朱炯光−陣弼重
 
中日勢、またも活躍! 波留、逆転タイムリー!
0−0で迎えた3回、日本は、韓国先発・文東煥に対して、一死から、山田(阪神)が三遊間を破って出塁すると、続く関川(中日)が右中間へ星野監督に「日本シリーズで打たにゃ」といちびられる事がほぼ確実となる二塁打を放ち、二、三塁。二死後、福留(中日)がセンター前へ星野監督に「日本シリーズで打たにゃ」といちびられる事がほぼ確実となる2点タイムリーを放ち、先制! 日本先発・織田裕二(阪神)の前に2イニングをパーフェクトに封じ込まれていた韓国は、この回からマウンドに上がった日本2番手・高木(ヤクルト)に対しても、簡単に二死。しかし、ここから金敏浩が左中間へチーム初ヒットとなる三塁打。ここで、李炳圭がセンター前へタイムリーを放つと、すかさが二盗。更に、続く鄭守根もセンター前にタイムリーを放ち、同点。続く4回には、日本3番手・福盛(横浜)に対して、先頭の朴栽弘がセンターオーバーの二塁打。イカす打撃フォームの朴正泰がピッチャーゴロに打ち取られるなど、二死をとられたものの、金東洙がセンター前ヒット。波留(横浜)からの悠々アウトのタイミングで返球が来たものの、山田がバウンドを合わせ損ねて後逸し、韓国が1点勝ち越し! 1点のビハインドとなった日本は5回、自らのミスで勝ち越し点を与えてしまった山田が汚名返上の内野安打で出ると、続く関川が星野監督に「日本シリーズで打たにゃ」といちびられる事がほぼ確実となるこの日2本目のヒットで、一死一、三塁。ここで波留が右中間を破る2点タイムリー二塁打を放ち、逆転に成功。更に、一死一、三塁となった所でキュラソ星人(広島)がセンター犠牲フライを打ち上げて、この回、3点。以降は、小刻みな継投で韓国の反撃をかわし、2点のリードを守りきった。MVPは、5回に逆転タイムリーを放った波留が受賞。勝利監督インタビューでは、案の定、星野監督が「(中日勢の活躍について)少し遅いですが…」と皮肉なコメントを吐いた。  
 ダイエー、日本一パレード! カリメロ残留を求める絶叫の嵐!
球団初の日本一に輝いたダイエーの優勝パレードが、この日、福岡市と北九州市の中心部でそれぞれ行われた。福岡市内では30万人、北九州市内では12万人ものファンが駆け付け、ダイエーの日本一を祝した。また、去就問題で揺れるカリメロに対しては、「辞めないで」と悲鳴にも似た絶叫の嵐となり、パレードの最中にも、残留を求める署名活動が行われた。これに対して、カリメロは「胸にしみるよ。自分でもどうしたらいいか分からない。ファンを裏切りたくないと言うのはあるが、オレにも生活があって、やるべき事をやらないといけない」と、複雑な心中を語った。

 大豊、ついにFA権行使へ! トラさん、阪神入り内定!
シーズン終盤の怒濤の帳尻合わせを見抜かれて、ダウン提示を受けるなど、来季の契約でモメている大豊だが、この日、西宮市内の合宿所で5度目の交渉が行われた。3年契約を要求する大豊に対して、球団側は2年契約を提示するも、2年目にはバイアウトにすると言うおまけつき。これは、2年目以降に球団側が一方的に解除する権限があり、解除した際は、年俸の20〜30%を保証すると言うもので、一見、球団側が折れた様に見えるが、補償金だけ払って中途解雇される外国人選手の様な扱い。これを不満とした大豊は「球団は『必要な戦力として考えている』と何度も言ってくれるが形には見えない。阪神への愛着が薄れていくのは、やむを得ない」と、この条件を保留し、ついにFA権の行使に踏み切る事を明らかにした。残留か移籍かについては「答えは出ない」と言う大豊だが、台湾球団入りも視野に入れている様子。ケニー経由の外国人が欲しいノムさんは、ジョンソン解雇理由の隠れ蓑だった大豊を慰留する構えで「必要ならいつでも会う」と直接出馬も辞さない意向を明らかにした。一方、巨人を自由契約になる予定のトラさんが、この日、阪神入りを決意した事が発覚! 自由契約公示される12月2日を待って、入団の運びとなりそうとの事。左右の違いはあれど、大豊とかぶるタイプの存在であるトラさんの入団により、球団側の大豊への対応にも影響が出てきそうだ。

 3対3のトレード合意に!
中日のアゴくら,古池,東瀬の3投手と、近鉄の小池,佐野の2投手+善村内野手の3対3の交換トレードが合意に達した事が明らかになった。サムソンが去り、左腕と中継ぎ獲得が急務の中日はまず小池に目をつけて「古池やるから、小池くれや。同じコイケだから大して変わりゃしないって」と近鉄をだまくらかし、更に、ここ3年間一軍出場のない善村を引き取る事により、同じ3対3でも中日側が折れてやった様に見せながら、人気面でもプラス効果のあるセットアッパー佐野をゲット。結果的には、どう考えても中日の一方的に得なトレードとなる狡猾ぶりを発揮した。今季2年連続チーム防御率最下位と投手陣建て直しが急務の近鉄が、将来性をプラスしたとしても、貴重な先発左腕・小池,貴重な人気選手・佐野を出してまで、この3投手を獲得した所で、果たして、どれ程のメリットがあるのか、不可解極まりないと言えよう。優勝チームがますます強化され、最下位チームがますます弱体化したのではないかと見られても仕方のないこのトレードの正式発表は、日韓野球が終了する11日に行われる予定だ。