球界トピックス

10月24日


福岡ドーム:ダイエー1勝1敗
D  220022000  8
H  100000010  2
[D]○人斬り抜刀斎−霊感投手・落合
[H]●若田部−佐久本−吉田−藤井−ヒデカズ−ベン山田
本:秋山2
 
大乱調・若田部、2回KO! 人斬り抜刀斎、好投でシリーズ初勝利!
ダイエーの先勝で迎えた第2戦。両軍の先発は、大方の予想通り、ダイエー・若田部,中日・人斬り抜刀斎となった。中日は、初回、制球の定まらない若田部の立ち上がりをつき、3つの四球を選んで一死満塁と、いきなり絶好のチャンス。ここで立浪がセンター前にタイムリーを放ち、2点を先制。2点を追うダイエーは、その裏、先頭の秋山がレフトスタンドへ2試合連続のホームランを叩き込み、1点差。流れはダイエーに傾きかけたかに思われたが、直後の2回、若田部は、二死から、益田にヒットを浴びると、続く福留を歩かせた所で、ゴメスにレフトオーバーの2点タイムリー二塁打を浴びて、早くもKOとなった。ダイエー2番手・佐久本の前に3,4回と抑えられていた中日だったが、5回、一死から、立浪がヒットで出ると、ボークで二進。ここで李ボンジョムがレフトフェンス直撃のタイムリー二塁打を放つと、ピンキー井上が歩いた後、中村もセンター前にタイムリーを放ち、6点目。続く6回には、3番手・吉田から、代打・神野の四球,福留の左中間二塁打で無死二、三塁とすると、またもゴメスがレフト線へタイムリー二塁打を放ち、8点目。その裏、ダイエーは、立浪のエラーの後、秋山,村松の連打で無死満塁と、チャンスを掴んだものの、代打・吉永,主砲・小久保が連続三振。J.マッケンジーもライトフライに倒れ、結局、無得点。人斬り抜刀斎は、8回にワイルドピッチで2点目を失い、9回は霊感投手・落合の援護を仰いだものの、シリーズ初登板で初勝利。中日は、前日の鬱憤を晴らす快勝で、1勝1敗のタイに持ち込み、地元での胴上げの可能性を繋いだ。

 上原、満場一致で沢村賞受賞!
この日、最も活躍した先発完投型の投手に贈られる沢村賞の選考委員会が開かれ、セ・リーグの最多勝,最優秀防御率,最多奪三振に輝いた上原が満場一致での受賞となった。ルーキーの受賞は、1990年の野茂(当時近鉄)以来9年ぶり6人目。 候補選手として上原以外には、野口(中日),佐々岡(広島),カリメロ(ダイエー),霊感投手・松坂(西武)、ジョニー黒木(ロッテ)らが挙がったが、選考基準の7項目中(15勝,防御率2.50,勝率.600,10完投,150奪三振,200投球回数,25登板)中、投球回数が2回1/3足りなかっただけで、他の6項目は全てクリアした上原が「全ての成績において、沢村賞にかなう成績を上げた」(藤田座長)として選ばれた。川崎市内の寮で会見した上原は、「ニックンの沢村賞受賞会見を行います」などど、まるで茂雄のごとき、この上なく失礼なミスをやらかした司会者にムッとしながらも、「投手の中で一番いい賞なので、取れて嬉しい。(同じくルーキーで沢村賞を受賞した)野茂さんを目標にして、これから練習に励んでいきたい。何年も連続して10勝以上してますから、自分もそう出来る様になりたい」と今後の抱負を語った。