10月24日

 杉内、満場一致で沢村賞受賞! 選考基準5項目をクリア!
この日、都内のホテルで「沢村賞」選考委員会が開かれ、パ・リーグの最多勝,最優秀防御率に輝いた杉内(ソフトバンク)が初受賞を果たした。先発完投型の本格派投手に与えられる同賞の選考基準は「25試合登板」「10完投」「200投球回」「15勝」「防御率2.50」「150奪三振」「勝率6割」と言った7項目が設けられているが、杉内は26試合で18勝4敗(2完封を含む8完投)の勝率.818,196回2/3で218奪三振,防御率は2.11と言う堂々たる成績を残し、完投数,投球回数で僅かに及ばなかったものの、5項目をクリア。他には渡辺俊(ロッテ),斉藤(ソフトバンク),オツ(西武),黒田(広島)らが候補に挙がったが、杉内が満場一致で選ばれた。ソフトバンクからの受賞は2003年の斉藤以来。名手の名を欲しい儘にする球界の至宝・川相(中日)の恩師として知られる藤田元司選考委員長は「あまり問題なく杉内投手に決まったが、野球は完投して価値がある。監督の采配もあるだろうが、完投を目指す意識でプレーして貰いたい」と分業制により、完投投手が減少の一途を辿っている事に苦言を呈した。チームが3年連続リーグ制覇を果たしたにも拘わらず、無念の日本シリーズ出場辞退を余儀なくされた為に、複雑な表情を浮かべながらも、杉内は「偉大な賞と思っていたので、とても興奮している。歴史に名を刻めて光栄。自分なんかが取っていいのかな、と言う感じ。この賞に恥じない様な投球を来年以降もしないといけない」と喜びを表した。