球界トピックス
11月12日
日米野球第7戦:ナゴヤドーム:全日本3勝4敗
全 米 000000200 2
全日本 000000012× 3
[米]:石井−マーキス−キング−●大塚
[日]:上原(G)−渡辺俊(M)−三瀬(H)−山口(BW)−○横山(F)
王さん、執念の代打攻勢的中! ガッツ、サヨナラタイムリーで3連勝!
かつて驚異のテクニックを見せつけ、メジャーを震撼させた日本球界の至宝・名手・川相(中日)が茂雄の陰謀により、メンバーから外される悪夢の展開となった日米野球。岩隈(近鉄),霊感投手・松坂(西武)とゴタゴタの続く所属球団に対する怒りをぶつけた力投と、4連勝で油断したのか拙守が目立ち始めた全米のミスに救われ、何とか2連勝と巻き返しているものの、連日連夜、拙攻三昧を繰り広げ、依然として、負け越しにリーチがかかっている事には変わりない状態。この日こそ川相が緊急加入となる事を期待されたが、メジャーのレベルは桁違いなどと勘違いした国外亡命希望者の更なる増加を助長し、日本球界が崩壊の危機に陥る事より、川相をシメる事を重視する茂雄の包囲網はこの日も突破出来ず、またも川相不在と言うベストオーダーには程遠い布陣での戦いを余儀なくされた。第3戦以来、2度目の先発となる石井(ドジャース)はヤクルト時代に散々苦しめられた川相が不在とあって、これ幸いと悠々としたピッチングを展開。これに対して、全日本は初回、先頭のシャア少佐(阪神)が内野安打で出ると、すかさず二盗。しかし、続く井端(中日)のピッチャーゴロで二、三塁間に挟まれて、憤死。二死後、J.マッケンジー(ダイエー)が歩いて、一、二塁とチャンスを拡大させるも、多村(横浜)はセンターへの凡フライに終わり、二者残塁と早くも川相不在の弊害を露呈。続く2回も三者凡退とまたも川相不在の弊害を露呈。3回には全米2番手・マーキス(カージナルス)に対して、一死からシャア少佐が四球を選ぶも、続く井端はファーストゴロゲッツーに倒れる最悪の展開。更に、4回一死一塁のチャンスに多村がショートゴロゲッツー、5回一死一塁のチャンスに中島(西武)がセカンドゴロゲッツーと怒涛のゲッツー量産体制でゼロ行進を続けるばかり。一方、近い将来、亡命する気満々の全日本先発・上原(巨人)は川相不在の打線がまともに機能する筈はないとハナから察知していた様子で、試合展開を完全無視で黙々と投球に専念し、5回を無失点。6回からマウンドに上がった渡辺俊(ロッテ)も亡命先には殆どいないタイプである事を生かし、3人でピシャリと抑える好投を展開。しかし、0−0で迎えた7回、3番手・三瀬(ダイエー)が川相不在の不安感から制球が定まらず、2つの四球を与えるなど、無死満塁の大ピンチ。ここでエストラーダ(ブレーブス)にセンター最深部への先制犠飛を許して、失意のKO。更に、代わった4番手・山口(オリックス)も代打・ジャイルズ(ブレーブス)にレフトへの犠飛を浴び、2点目を献上。6,7回と3人ずつで攻撃終了となり、いよいよ今シリーズ負け越しの危機に立たされた全日本だが、8回に反撃を開始。一死から嶋(広島)がライト前に弾き返すと、二死後、阿部(巨人)の打席に暴投で二進。得点圏に走者が進んだ事で全米は急遽、左腕・キング(カージナルス)にスイッチ。これに対して、茂雄の妨害に遭いながらも勝利へ執念を燃やす王さんは阿部を引っ込め、中井美穂の旦那・古田(ヤクルト)を代打に投入。王さんの執念を無駄には出来ないと古田はセンター前へタイムリーを浴びせて、ようやく1点をゲット。1点差で迎えた土壇場9回、全米は大塚(パドレス)を投入。これに対して、全日本は先頭の井端が四球を選ぶと、岩村が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに激振。打球はスタンドにこそ届かなかったものの、センターフェンス最頂部を直撃。一塁走者・井端は猛然と三塁を蹴って、本塁へ突入。全米の素早い中継プレーでタイミングは微妙だったが、井端は絶妙のスライディングでタッチをかわしながら、本塁を陥れ、ついに同点。なおも無死二塁とサヨナラのチャンスだったが、J.マッケンジー,メカゴジラ(横浜)と簡単に打ち上げて、あっと言う間に二死。川相不在とは言え、サヨナラのチャンスをむざむざ逃す訳にはいかないと王さんはフクーラ(ロッテ)に代わり、代打・ガッツ(日本ハム)を起用。意気に感じたガッツはレフト線へ会心のタイムリーを浴びせ、岩村が返って、サヨナラ勝ち。茂雄の陰謀を打ち破る王さんの会心の代打起用がズバリ成功し、劇的勝利を飾った全日本はこれで3連勝。しかし、川相不在を象徴するかの様な大拙攻ぶりは依然として解消されていない状況。更なる亡命希望者続出による日本球界崩壊の危機を打開する為にも、一刻も早く名手・川相がメンバーに加えられる事を祈るばかりだ。