球界トピックス

10月4日


広島:広島13勝14敗1分
T  000000100  1
C  000000000  0
勝:井川13勝11敗
負:黒田7勝9敗
 井川、史上71人目のノーヒットノーラン達成!
今季最終戦となるこのカードは、広島・黒田,阪神・井川の両先発の息詰まる投手戦となった。黒田が6回まで3安打無失点の好投を見せると、対する井川は6回まで何とパーフェクトの快投を展開。0−0で迎えた7回表、阪神はキュラソ星人,悠久の若虎・桧山の連打で無死一、三塁と絶好のチャンス。しかし、野口のサードゴロでキュラソ星人は本塁憤死。続く代打・矢野も空振り三振に倒れて、二死。そして、鳥谷もショートゴロに終わり、二者残塁…と思いきや、シーツがよもやの後逸。ボールが外野を転々とする間に桧山が一気に本塁をついて、ついに均衡を破る先制点をゲット。待望の先制点を貰った井川は7回も3人でピシャリ。パーフェクトへの期待が高まり、スタンドがざわつき始めた8回も先頭のシーツを退けると、続く新井もファーストゴロに打ち取って、二死…と思いきや、これを関本が大きく弾く痛恨のエラーでパーフェクトは消滅。動揺を隠せない井川に対して、ノーヒットノーランも打ち破らんと、広島ベンチは鈴木一朗(マリナーズ)もシャッポを脱ぐ天才打者の求道者・前田を代打起用。まともに勝負してはやられると察知した井川は前田に死球を食らわせ、巧みに最大の危機を回避すると、野村をセカンドゴロ,代打・緒方を見逃し三振に斬って取り、このピンチを脱出。9回も先頭の代打・木村一を歩かせたものの、尾形,朝山と打ち取り、二死。そして、首位打者をひた走る難敵・嶋もレフトフライに抑えて、史上71人目(82度目)となるノーヒットノーランの快挙を達成した

横浜:横浜14勝14敗
G  003010210  7
YB 000030000  3
勝:カリメロ10勝7敗
負:セドリック7勝3敗
本:阿部33、マイケル8
 
カリメロ、リーグ初の40代2桁勝利! ボン野村、移籍初打席初安打!
茂雄とチンピラ三山元代表の愚行により、V奪回へ最大のキーマンである名手・川相を失った事が大きく響き、大方の予想通りの無様な戦い方でまんまと優勝を逃した巨人。阪神の自滅により、既にAクラスは確定したものの、1つでも順位を上げるべく、来年モードに入らない意向を示していた悪太郎・堀内監督だったが、2位争いの対抗馬であるヤクルトが勝敗度外視で川崎(中日)相手にお義理の三者三振をかまして、大敗を喫した事を見て、この期に及んで、勝利に固執する事が恥ずかしくなったのか、はたまた、ただでさえ金満大補強で若手の芽が摘まれていると言うのに、更に、チャンスを奪うやり口に非難が殺到したのか、ここまで全試合出場の上、ホームランキング争いでT.ウッズと並んでいるローズが実質上、タイトルを放棄するかの様に出場を辞退し、若手に譲ったせいか、いずれにせよ、故障を抱えながらも強制出場させる予定だったマッスル千代の富士,破戒僧・清原を登録抹消し、次々と若手を昇格させる来年モードに突入した。となれば、入団前から川相を信奉していたナイスガイルーキー・岩舘の昇格が当然、期待されたが、川相の後継者を目指すこの男に茂雄が簡単にチャンスを許す筈もなく、何らかの圧力がかけられたか、一軍昇格選手に岩舘の名前はなかった。茂雄の軍門に屈する悪太郎・堀内監督の采配に微妙な空気が流れる中、巨人は初回、横浜先発・セドリックに対して、先頭のガッツな貴公子・仁志がレフト前へ弾き返すも、主力が次々とメンバーから消えた事により3番に入ったニックンが無茶振りでライトフライに倒れる相変わらずのインケツぶりを遺憾なく発揮するなど、後続を断たれて、仁志は一塁に釘付けと早くも川相不在の弊害を露呈。続く2回には阿部,堀田の連打で無死一、三塁のチャンス。しかし、続く黒田のサードゴロで川相不在では強引に先の塁を狙うしかないと焦った阿部が三本間に挟まれて、憤死。なおも一、二塁のチャンスだったが、三浦,カリメロと倒れて、二者残塁とまたも川相不在の弊害を露呈。しかし、3回、先頭のガッツな貴公子・仁志が右中間突破の二塁打で出塁。続く清水は空振り三振,怒涛のチャンスブレイカー・ニックンも無茶振りでどん詰まりのセカンドゴロに倒れる相変わらずのインケツぶりを遺憾なく発揮して、二死となるも、ペタジーニが歩いて、一、三塁となった所で阿部が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにライトスタンドへ33号3ランを叩き込み、3点を先制。5回には怒涛のチャンスブイレクでインケツパワーが充電されたニックンのタイムリーで、4点目をゲット。川相不在を補うべく、立ち上がりからペース配分無視の全力投球モードを続けていた事で疲労の色が見え始めたカリメロに対して、横浜はその裏、ヒットの相川を二塁に置いて、石井タクローがレフトオーバーのタイムリー二塁打を浴びせると、続くマイケルがレフトスタンドへ8号2ランを叩き込み、1点差。何とかカリメロを援護したい巨人は7回、清水のタイムリー二塁打,ペタジーニのタイムリーで2点を追加。8回には移籍初打席となるボン野村のヒットを皮切りにダメ押しの7点目をゲット。その裏からチョコ,9回には隼人と繋いで、逃げ切り、カリメロはセ・リーグ初となる40代での2桁勝利を達成。ローズ,小久保,マッスル千代の富士,破戒僧・清原,江藤と一発依存野球を象徴する選手達がメンバーから次々と消えた事で幾分、繋ぎの野球を垣間見せた巨人だが、所詮、消化試合。来季の開幕からは例年通りの一発依存野球が繰り広げられる事は想像に難くなく、若手陣はまた理不尽にチャンスを奪われる事になりそうだ。

 代打の神様・八木、現役引退を正式に表明!
岡山が生んだ球界2大神様として、「バントの神様」名手・川相(中日)と並び称される「代打の神様」八木今季限りで現役引退を正式に表明した。この日、甲子園球場内で記者会見に臨んだ八木は「ずっとレギュラーで出るのが一番だが、代打でもう一度頑張ろうと全力で練習してきた。結果が全ての世界。今季は自分の納得の出来るいく打席が少なくなってきた」と引退の理由を淡々と告白。「女房にはひょっとしたら最後の年になるかもと伝えていた」と、開幕を迎えた時から引き際を意識していたとの事。「去年の甲子園での胴上げと、最初の代打本塁打が感動的な思い出。自分の思い通りの野球人生だった。やり残した事はない」と、これまでのプロ生活を振り返った八木。引退試合は8日の甲子園での巨人戦に決定している。今後は野球評論家として、新たな道を歩む事になる様だ。4日現在の通算成績は1367試合で打率.247、816安打、126本塁打