球界トピックス

9月10日



延長11回、闘志を漲らせる川相

カウント1−3からの5球目を痛打

栗原のグラブを弾いてレフト前へ

井端が激走し、サヨナラのホームイン

ナインから手荒い歓迎で迎えられる

得意のマイクパフォーマンス炸裂

ナゴヤドーム:中日16勝8敗
C  00000002200  4
D  00000200201× 5
勝:岩瀬2勝3敗17S
負:林1勝1敗1S
 
名手・川相、無類の勝負強さを発揮! 今季2度目のサヨナラタイムリー!
巨人との首位攻防3連戦で、巨人に最もプレッシャーをかけられる存在の名手・川相を1度として打席に立たせないと言う不可解極まりない落合監督のオレ流・大チョンボ采配が炸裂。業を煮やしたナインが巨人のごとく一発に賭けるしかないとばかりのアーチ攻勢をかまし始め、本来の戦い方を見失って連敗地獄に陥る可能性も危惧された中日だったが、たとえ理不尽にベンチを温めさせられても、決して腐る事なく、いつお呼びがかかってもいい様に誰よりも真摯に練習に取り組む川相の姿に打たれたか、この日は本来の粘り強く繋いでいく野球が復活。グスマン,佐々岡の投げ合いで0−0の儘、迎えた6回、立浪,オチョアの連打の後、谷繁がきっちり送って、二、三塁。ピンキー井上が敬遠されて、満塁となった所で渡辺のセカンドゴロゲッツー崩れの間に立浪が先制のホームイン。更に、続く英智がライト前へタイムリーを浴びせて、この回、2点をゲット。7回にはバルデス,8回からは平井を注ぎ込み、逃げ切り体勢を整えるも、この所、不調の平井はこの日もボールが走らず、代打・浅井,嶋のタイムリーで2点を失い、試合は振り出しに。更に、土壇場9回には4番手・久本が新井のタイムリーと自らの暴投で痛恨の2点を献上。しかし、最後まで諦めない川相スピリットが注入されている中日はその裏、猛反撃を開始。3人出れば、途中から守備に入っている名手・川相に回ると言う状況で広島抑えの大竹に対して、渡辺の四球,英智のヒットで無死一、二塁のチャンス。ここで巨人との3連戦で2度のヘッポコバントをかました土谷が打席に登場。巨人戦での大失態を取り戻すべく、試合前、世界の頂点に立つ堅実無比のテクニックを誇る名手・川相から直接指導を受けながら必死のバント特訓を敢行した土谷は何とか犠打を成功させ、走者はそれぞれ進塁。ここで荒木が内角に差し込まれ、詰まりながらも、しぶとく一塁の横を破るタイムリー内野安打を放ち、1点差。更に、井端が追い込まれてから5球連続ファールと川相を彷彿とさせる様な粘りを見せた末に9球目を叩くと、これがショート正面の詰まり気味のゴロ。しかし、三塁走者・英智は果敢に本塁へ突入。ブロックに入った倉の股間に見事に足を滑り込ませながら、ブロックを吹き飛ばし、同点のホームイン。この間に走者はそれぞれ進塁し、一死二、三塁と言う一打サヨナラの場面でついに名手・川相が登場。一塁が空いているとは言え、歩かせても、次が4番オチョアとあって、勝負を余儀なくされた大竹だが、気迫漲る川相の鋭い眼光に完全に気圧されて、全く制球が定まらず、完全なボール球を連発。結局、ストレートの四球となり、川相との勝負を避けての満塁策と言う最も賢明な形になった事で落ち着きを取り戻した大竹はオチョア,谷繁と打ち取って、試合は延長に突入。4−4の儘、迎えた11回、中日は土谷,荒木と倒れて、二死走者なし。しかし、ここで井端が次の川相に繋げば何とかしてくれるとばかりにしぶとく四球を選び、名手・川相がこの日2度目の打席に登場。広島6番手・林も大竹同様に川相の凄まじい気迫にたじろぎ、カウント0−2とボール先行。すると3球目、得点圏にさえ進めば、必ず川相が何とかしてくれると言う絶大な信頼感の下井端が好スタートを切って、二盗に成功。ワンヒットでサヨナラと言う絶好のお膳立てが整った所で、川相は1−3からの5球目を持ち前の食らい付くバッティングで痛打。三塁の右を襲う痛烈な打球は差し出した栗原のグラブをものともせずに弾き飛ばして、レフト前へ抜けると、井端が一気に三塁を蹴って、サヨナラのホームイン。ナゴヤドームでの打点はいずれもサヨナラヒットと言う無類の勝負強さを発揮し、お立ち台に上った川相は9回のピンチに隠し球を狙っていたと言う裏話を暴露成功すれば、試合に負けると言う不吉なジンクスを持つソーサ元木(巨人)の真似などするものではないと後悔し、2度の打席でいずれも自分で決める気満々だった。「野球を見に来るファンの方々の楽しみにしている姿を見ると、やはり、明日、明後日も試合があった方が絶対にいいと思う」と気に病んでいたストライキが延期となり、安堵の表情を浮かべた川相は最後に得意のマイクパフォーマンスを任されると「本当に優勝が見える所まで近づいてきています。是非とも明日、明後日、球場に足を運んで選手に声援を送ってやって下さい。それが選手の力になります!」と雄叫びをあげて締め括った。早ければ、12日にもマジック12が点灯。川相効果で本来の戦いを取り戻し、勢いづく中日が一気にVロードを駆け抜けるであろう事は想像に難くない

名手・川相のスーパーヒーローインタビュー
−お立ち台まで走って来て戴きました。 プロ野球にとって今日は(ストが回避された)特別な一日です。
 その夜のヒーロー、川相選手です! 正しく気持ちで持ってった様なヒットでした。

そうですね。もうややこしい展開になったんで…。まぁ、相手は多分、最後、オチョアに回したくなかったと思うんで
絶対、僕と勝負すると思ってたんでね。ストライクが来たら打ってやろうと思ってました。
−2度打席が回ってきました。1度目も勝負でした。そして、2度目も勝負。
 どんな想いだったんですか、今日の試合って言うのは?

いやぁ、実はですね…、何回だったですかね、9回に久本が投げてる時に、隠し球をやり損ねて
(三塁走者・シーツが隠し球に気付かず、塁を離れたのに、タイムがかかってるか?と、一瞬、躊躇してしまった為に)
本当はアウトに出来る所をアウトにしなかったばっかりにね、余分な2点を取られてしまったんで…。
その気持ちが凄いあったんで、絶対、決めてやろうと思ってましたけどね、はい。
−しかし、この展開で隠し球を考えるなんてのは、流石に、業師・川相さんですねえ。
いやいや、まあ出た時は何かやっぱりやらないとねぇ…。気が済まないタイプなんで、はい。
まぁ、最後にいい仕事が出来て良かったです。
−ナゴヤドームでは凄い歓声です。あの8月1日のサヨナラタイムリー以来2打点目となりました。大仕事ばかりです。
(笑)。いやぁ、やっぱり気持ちいいっすね、はい。有難うございます。
−そして、川相さん。川相さんにも一言伺わなくてはいけないかと思うんです。
 明日,明後日の試合はストライキ回避で無事に試合が行われます。その辺りの今日の想いはどうだったでしょう?

まぁ、選手会としては本当に複雑な心境でしたけど、やはり、野球を見に来るね、ファンの方々の楽しみにしている姿を見ると
やはり、明日,明後日もね…、やっぱり試合があった方が絶対いいと思うし
東京ドームでも応援団からね…、ストライキ反対の声も聞こえましたんで
明日,明後日また頑張って、優勝に一歩でも近付きたいと思います。
−この1勝で何かはっきりとマジック点灯も見えてきた様な感じもします。
そうですね。是非、明日と明後日もね…、勝って、少しでもマジック早く点灯させたいなと思います。
−それでは今夜は特別な一日。まだ大勢、皆さん残って下さってます。
 川相さんと言えば、マイクパフォーマンス! 一言お願いします。

(マイクを手渡される)はい、皆さん、今日も遅くまで有難うございました!
ホント、優勝が見える所まで、近付いて来てます。
是非とも、明日,明後日…、球場に足を運んで、選手に声援を送ってやって下さい!
それが選手の力になります!! 名古屋の皆さん! 中日ファンの皆さん!
宜しくお願いします! 有難うございます!!


 経営者側、暫定的大幅譲歩!? ストライキ、土壇場でひとまず回避へ!
日本プロ野球界初のストライキ権行使がひとまず回避される事となった。前日に続いて、大阪市内で労働組合・日本プロ野球選手会と経営者側代表の労使協議が行われたが、この日も最終的な妥協点を見つける事は出来ず仕舞い。しかし、東京地裁に誠意ある対応を迫られた経営側は暫定案ながらも、(1)「近鉄、オリックスの統合1年間延期」の申し入れに対し、交流戦導入も踏まえた来季の諸問題を分析しての迅速な回答,(2)新規加盟料60億円・参加料30億円の撤廃等、新規参入球団促進の積極的検討, (3)西武・堤オーナーが画策する第2の合併案に対して、ファンや選手の不安を払拭する為、来季の公式戦はセ・リーグ6球団以上、パ・リーグ5球団以上で行う事を確約,(4)ドラフト改革、年俸等を協議するプロ野球構造改革協議会(仮)の設置と言った事項に合意する表面上、大幅な譲歩を見せた事により、選手会側は11,12日のスト決行を取りやめる事を決定。また、この暫定合意事項に関する協議が17日の17時までにまとまれば、18日以降もスト権を行使しない事を示した。しかし、既に、オーナー会議で正式承認された合併がチャラになる可能性は極めてゼロに近いのは言うまでもない。諸問題の分析とやらが、たとえ合併に不利な要素満載だったとしても、その通り、発表される保証はどこにもない。チーム削減の可能性も今季はともかく、来季以降「絶対にない」などとは、到底、言い難い状況。両陣営の代表が顔を並べた記者会見では委員長のロッテ・瀬戸山代表が終始、緩んだ表情で選手会との偽りの信頼関係を強調しまくるも、選手会会長の中井美穂の旦那・古田(ヤクルト)は「大阪に近鉄バファローズを残せるかもしれないと言う可能性に賭けてみる。今後もチームが削減されるかと言う不安もあったが、絶対にないと言って戴けた」と、経営者側を牽制するかの様に表向きは楽観的なコメントを吐きつつも笑顔は全く見せず、瀬戸山代表とは決して目を合わせない儘、最後に求められた握手も拒否するなど、経営者側に対する不信感は拭いきれない様子。ストライキされる試合を減らす為の時間稼ぎとして、経営者側が偽りの誠意を見せている訳ではない事を祈るばかりだったが、会見後の取材に応じた瀬戸山代表は「近鉄とオリックスの合併は覆らない事は古田君も理解している筈。どういうつもりで(来季のシミュレーションを行ってくれと)言ったのか分からない」と、取り繕っただけの合意である事を早くも暴露する始末。来週末のスト決行は依然として濃厚だが、1週間延ばす事になっただけでも経営者側にしてやられた格好だ。

横浜:横浜14勝7敗
T  000101201  5
YB 02200002×  6
勝:木塚2勝2敗 負:久保田4勝4敗2S S:アゴくら3勝7敗6S
本:内川17、キュラソ星人32