球界トピックス

9月6日


 仮処分申請、東京高裁も棄却! またも敗訴の選手会、9月の全週末ストライキか!?
特別委員会での議決なしの近鉄とオリックスの合併を阻止すべく、東京地裁に却下された仮処分申請を東京高裁に即時抗告していた労働組合・日本プロ野球選手会がまたも敗訴。この日、東京高裁・原田裁判長は「球団の統合承認は選手契約に関する条項の改正を要しない為、プロ野球協約上、特別委の議決事項に当たらない」として、仮処分申請を棄却したのだ(団体交渉権の確認を求めた抗告については、審理を分離し、決定を先送り)。 NPB(日本プロ野球組織)はこれ幸いと、都内のホテルで開かれた臨時実行委員会で近鉄とオリックスの合併問題を取り上げた。「我々は地域に支えられている球団なので、地域に支持されない承認に賛成する事は出来ない」と棄権した最後の良心・広島を除く11球団が合併承認に賛成。あとは、8日のオーナー会議で承認されれば、正式承認となるが、これはほぼ確定事項と見ていいだろう。後がなくなった選手会側は神戸市内で臨時運営委員会を開き、この儘、合併凍結を初めとする諸要求が無視された場合、11日以降、9月中の土、日全ての公式戦(二軍も含む)において、ストライキ権を行使する方針を決定した。10月以降については、今後の労使交渉の結果を踏まえた上で、27日の臨時運営委員会で決定する模様だが、最悪、日本シリーズの消滅の可能性も出てきた。当初、11,12日の2日間だけと言う計画だったが、たった2日のストでは何の効果もない事を指摘した礒部(近鉄)がメジャーばりの無期限ストを提案。これには一部、懸念を示す声も挙がったが、首位を爆走するダイエー・松中が「今後のプロ野球界や将来の子供達の事を考えると、優勝争いよりも大事」と強い意志を見せ、週末ストと言う形で足並みを揃えた格好だ。選手会会長の中井美穂の旦那・古田(ヤクルト)は「たくさんのファンや選手を失う可能性があるのに、球団を減らす方向に進む事は多くの選手やファンが納得していないと思う。ストを回避すべくぎりぎりまで団交をする事を望んでいるが、オーナー会議で球団が削減されるようならストを行う。色々な意見があると思うが、ここは戦わなければいけない。何もせず失望感を与えるのは避けたい。支持してくれるファンも多いと思う」と、固い決意を覗かせた。この動きに対して、経営者側は実行委員会において、ストが決行された場合の対応策を協議。各球団独自でそれぞれの選手会に対して、試合中止の損害賠償請求を検討していく事も視野に入れている。東京地裁からは、選手会が労働組合である事は認められたが、選手が労働者ではなく、個人事業主だからと難癖をつけるなど、あくまで損害賠償をちらつかせて、選手会側に圧力をかける姿勢は崩しておらず、全く歩み寄るつもりはなさそうだ。

GS神戸:オリックス9勝15敗
F  000110000  2
BW 00003200×  5
勝:具5勝8敗 負:ヒゲ入来2勝3敗 S:山口3勝3敗17S
本:オバンドー8、SHINJO20、早川2