球界トピックス

9月2日



いきなり頭部付近を狙われる川相

芸術技炸裂で犠打記録を520へ更新

まさかのエラーに崩れ落ちる川相

ナゴヤドーム:中日17勝9敗
T  130000000  4
D  10004000×  5
勝:久本1勝0敗
負:福原9勝10敗
S:岩瀬1勝3敗16S
本:オチョア21
 名手・川相、堅実無比の職人技炸裂! オチョア、逆転3ランで3連勝!
鈴木一朗(マリナーズ)も恐れおののく、下柳の凶弾「死神ボール」に主砲・福留が左手首を粉砕され、登録抹消。この日の阪神の先発は下柳と並ぶ殺人投球のスペシャリスト・織田裕二が予想されていたが、怒り心頭の中日ナインをいたずらに刺激されるのは得策ではないと察知した岡田監督は福原を起用。戦意をはぐらかされた中日は先発・小笠原が序盤で崩れるなど、5回表を終わって、3点ビハインドと苦しい展開。しかし、5回裏、立浪のタイムリーで1点を返し、なお、一死一、三塁のチャンスに福留に代わって、4番に入ったオチョアがレフトスタンドへ21号3ランを叩き込み、一気に逆転に成功。5回以降、久本−霊感投手・落合−岡本−平井と1イニングずつの継投が見事に決まり、1点のリードを守り続ける中日は8回裏、阪神3番手・藤川から先頭のピンキー井上がライト線へ二塁打を放ち、絶好の追加点のチャンス。ここで落合監督は切り札である名手・川相をついに投入。200%バントを指示されているであろう川相に、決めさせたくないと焦った藤川は初球、いきなり頭部付近へのプラッシュボール前夜の福留に続いて、川相まで失ってはそのダメージは計り知れないとライトスタンドからはブーイングの嵐が起こったが、軽くかわした当の川相は飄々とした顔で2球目を待つ。ファーストの関本が猛ダッシュでプレッシャーをかけてくるも、川相はサードに打球を捕らせる芸術的バントをいともあっさりと決め、前人未踏の通算犠打記録を520へと更新。しかし、もう1点も与えられない藤川の気力の投球の前に英智,谷繁と連続三振に倒れて、惜しくも得点ならず。土壇場9回、名手・川相は当然のごとくサードの守備に入ると、この回から登板の守護神・岩瀬は早速、先頭の代打・アリアスを川相の所へ打たせる頭脳的投球を展開。これを軽快に捌いた川相は意図的にワンバウンドさせるソフトなスローイングを見せるも、これをファースト・渡辺がまさかの落球(記録は何故か川相のエラー)。この後、シャア少佐,関本の内野ゴロの間に代走・秀太が三進すると、ゼブラ今岡に四球を許して、一、三塁と長打が出れば、逆転のピンチ。しかし、最後はキュラソ星人をセカンドゴロに打ち取り、逃げ切りに成功。8連勝でナゴヤドームに乗り込んできた阪神を3タテで返り討ちし、2位巨人との差は5.5と更に拡大。貯金は今季最多の20となり、早ければ、5日にもマジックが点灯する。


 第2の合併、オーナー会議で強行発表か!? 5対5の新2リーグ案も!
近鉄,オリックスの球団合併差し止め,特別委員会開催等を要求する労働組合・日本プロ野球選手会が東京地裁に仮処分を申請しているが、これに対し、この日プロ野球組織)の関係者は「明日(3日)にも仮処分の決定が出る筈」との見通しを示した。3日に仮処分の決定が出された場合、6日に開かれる臨時実行委員会で対策が協議される模様だ。一方、時を同じくして、パ・リーグは東京・銀座の連盟事務所で緊急理事会を開き、8日のオーナー会議で第2の合併に関する具体案を提示する方針を改めて確認巨人以外のセ・リーグ5球団が設けたタイムリミットをとうに過ぎている上、第1の合併すらままならない状況であると言うのに、この往生際の悪さは呆れ果てるばかり。ここにきて、旗色が悪くなってきた事を察知したか、10球団となった際、5対5の2リーグ制などと言う新案も飛び出したが、ランダムにシャッフルされるのか、パ・リーグと同調している巨人が進んでパ・リーグ側へ移るのか、はたまた、セ・リーグの1球団が犠牲となって飛ばされるのか、具体的なものは示されていないが、「そんな話は論外。向こうの都合ばかりで身勝手と言うか、常識を疑う」(中日・西川球団社長),「1リーグ,1リーグと言っていたのに、随分、コロコロと変わるんですね。1リーグの根拠は何だったのか」(横浜・峰岸球団社長)とセ・リーグ側は不快感を露わにしている。また、選手会会長である中井美穂の旦那・古田(ヤクルト)は仮処分が却下され、6日の実行委員会,8日のオーナー会議で近鉄,オリックスの合併が承認された場合、11,12日にスト権を決行する意向を明らかにした。労使交渉が合意に至るまで続けられるメジャーと違い、僅か2日間程度のストライキで合併案を覆させる程のダメージを与えうるのかは、疑問視されている。近鉄の買収失敗の際は新規参入の可能性を示唆しているライブドアの件も含め、残された時間は少ないにも拘わらず、球界は混迷を極める一方だ。

神宮:ヤクルト13勝12敗
C  200001000  3
S  100000010  2
勝:ベイル8勝8敗 負:坂元3勝2敗 S:大竹5勝5敗11S