球界トピックス

6月8日 BW−M(GS神戸):雨天中止



シコースキーを威圧する鋭い眼光

川相には珍しいセーフティ気味のバント

まんまと川相の罠にハマるシコースキー

森野の二塁打で猛然と本塁へ突入

同点ホームへ執念のヘッドスラディング

阿部のタッチをかわし、見事に生還

ナゴヤドーム:中日3勝6敗
G  3000002000  5
D  0100000401× 6
勝:霊感投手・落合1勝0敗8S
負:ランデル3勝1敗1S
本:マッスル千代の富士11、ローズ21、福留15
 名手・川相、執念の猛スライディング! 荒木、サヨナラタイムリー!
先週に続いての首位攻防戦。名手・川相を積極起用する事で、依然として、根強く川相待望論が叫ばれている巨人相手に計り知れないダメージを与えるチャンスだったと言うのに、むざむざ逃してしまうオレ流大チョンボ采配で3タテを食らった落合監督だったが、全く学習していないのか、あるいは茂雄に福嗣君の弱みでも握られているのか、この日も川相をスタメンに起用しない大チョンボ采配を炸裂させた川相不在の理不尽な布陣に憤りを隠せない中日先発・グスマンに対して、巨人は初回、一死から清水のヒット,ローズの四球で一、二塁。ここでマッスル千代の富士が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにバックスクリーン左へ11号3ランを叩き込み、3点を先制。続く2回には阿部,ニックンの連打で無死一、二塁とするも、木佐貫はファースト前にまともに転がすヘッポコバントをかまし、阿部は三塁で封殺。続くガッツな貴公子・仁志も空振り三振と進塁打すら打てない有様。清水が歩いて、満塁となったものの、ローズはレフトへの凡フライに倒れて、結局、三者残塁と川相不在の弊害を大露呈。その裏、中日はオチョア,渡辺のヒット,谷繁の四球で二死満塁のチャンス。ここでグスマンが川相不在で繋がりに欠ける打線では自分で決めるしかないとばかりにライト前へ執念のタイムリーを放ち、オチョアが生還。なおも満塁のチャンスだったが、荒木は空振り三振に倒れて三者残塁と川相不在が故のツメの甘さを露呈。この後、両軍共に川相不在を象徴するかの様な残塁地獄を形成し、3−1の儘、試合は終盤に突入。迎えた7回、巨人は一死からローズが川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにバックスクリーン横へ21号ソロを叩き込み、貴重な1点を追加。更に、マッスル千代の富士が歩き、破戒僧・清原のサードゴロで二進した所で小久保がセンター前へタイムリーを放ち、5点目。しかし、中日は8回、立浪が初球を叩いて、ライト前ヒットで出ると、続く福留も川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに初球打ちでライトスタンドへ15号2ランを叩き込み、2点差。続くオチョアも初球を痛打すると、ピンキー井上もファーストストライクをヒットし、木佐貫をKO。2番手としてシコースキーが出てきた所で落合監督はついに名手・川相を投入。ここで川相はいつもの堅実無比な形ではなく、何とセーフティ気味に三塁線へバントを敢行。シコースキーは猛然とダッシュしてこれを処理すると、ストライクコースだと言うのに全くスタートを切っていなかった二塁走者・オチョアを三塁で封殺5月4日以来、実に1ヶ月以上にも渡って、実戦のバント機会を断たれていた事でさしもの川相も、らしくないミスを犯してしまったのか!?とスタンドは騒然となったが、そうではなかった。シコースキーはギリギリのプレーを要求される絶妙の所へ転がした川相の罠にまんまとハマっていたのだ。ただでさえ、川相の放つ強烈なプレッシャーに抗う為に多大なる精神力を消耗していたと言うのに、このプレーで激しく動かされてしまった事で心身共に疲労困憊となってしまったシコースキーに対して、中日は二死後、代打・森野が右中間を深々と破るタイムリー二塁打二塁走者・ピンキー井上に続き、一塁走者の名手・川相も猛然と三塁を蹴り、本塁へ闘志溢れるヘッドスライディングで同点のホームイン犠打世界記録更新を犠牲にした川相のシコースキー潰しが見事に奏功し、追い付いた中日だったが、落合監督がここでまたもや大チョンボ采配を敢行。この回、荒木で終わったと言うのに、3番手・岩瀬を1番ではなく、7番に入れ、絶対的な守備固めであるばかりかサヨナラ勝ちへ最大のキーマンになりうる名手・川相をベンチへ下げてしまったのだ。土壇場9回、中日は一死満塁と絶好のサヨナラのチャンスを掴むも、ピンキー井上はファーストゴロゲッツーに倒れる最悪の展開で川相不在の弊害を大露呈。案の定、落合監督の大チョンボ采配の影響がモロに出る形で試合は延長に突入した。指揮官が致命的なミスを犯したとは言え、川相効果で同点とした試合をむざむざ落とす訳にはいかないと勝利に燃える中日ナインは10回、2つの四球で一死一、二塁のチャンスを掴むと、荒木がライト線を破り、二塁走者・土谷がサヨナラのホームイン実戦から遠ざけられながらも、常に自分に出来る事を考え、最後まで試合を諦めない川相の執念に触発されたナインの頑張りで勝つべくして勝った中日は巨人に1ゲーム差と肉迫。案の定、川相効果で計り知れないダメージを負った巨人に追い付き追い越す為にも一刻も早い名手・川相のスタメン起用が待たれる所だ


横浜:横浜2勝6敗
S  310000002  6
YB 000200012  5
勝:杉本1勝0敗 負:ゲーリー川村4勝3敗 S:五十嵐亮2勝0敗8S
本:中村1、岩村15

福井:広島5勝3敗
T  033020000  8
C  000000000  0
勝:織田裕二3勝5敗 負:黒田4勝5敗
本:キュラソ星人14、葛城イクロー1、悠久の若虎6

東京ドーム:日本ハム4勝9敗1分
H  110301100  7
F  010000000  1
勝:新垣5勝3敗 負:押本3勝5敗
本:柴原4,5、宮地1

大阪ドーム:近鉄7勝6敗
L  000000100  1
Bu 00110053× 10
勝:パウエル2勝4敗 負:オツ5勝3敗
本:バーンズ1,2


 5月の月間MVP発表!
この日、5月の月間MVPが発表された。セ・リーグは中日勢が1999年9月以来の投打独占。投手部門は3勝無敗のカリメロ(巨人)を抑え、同じく3勝の上、2敗しているにも拘わらず、2.06と言う防御率の高さが決め手になったらしい人斬り抜刀斎が昨年4月以来4度目の受賞。打者部門は通算二塁打セ・リーグ新記録を樹立するなど、リーグ最多の35安打 打率.412と打ちまくった立浪が一昨年6月以来2度目の受賞を果たした。一方・パ・リーグの投手部門は4勝0敗でリーグ最多の40三振,防御率1.60と破竹の快進撃を続ける岩隈(近鉄)が4月に続いて、3度目の受賞。2ヶ月連続受賞は2002年5,6月のパウエル以来、6人目。打者部門は打率.377 8本 22打点と安定した活躍を見せる松中(ダイエー)が昨年8月以来3度目となる受賞となった。
 新助っ人・バルデス外野手の獲得を発表!
この日、近鉄は新助っ人として、メキシカン・リーグに所属するマリオ・バルデス外野手(29=187cm,86kg、右投左打)を獲得したと発表。2001年まではアスレチックスにいたバルデスはメジャー通算91試合で打率.236 2本 21打点の成績。今季はメキシカン・リーグで打率.292 14本 39打点の好成績を残している。この日は礒部が左耳下腺炎で登録抹消となるなど、イマイチ爆発しきれないいてまえ打線に喝を入れる存在として、大いに期待されているパルデスは、早ければ来週にも来日する予定。

 史上最速!? 高卒ルーキー・吉田、早くも現役引退!
昨秋のドラフト5巡目で指名されたルーキー・吉田が入団から僅か半年で早くも退団する事が明らかになった。名門・東海大相模に入学しながら、キツい練習に耐えかねて、中退。転校した公立の城郷高からパドレスの入団テストを受けて合格しながら、ヤクルト入りするなど、入団前から話題豊富だった吉田だが、入団時のメディカルチェックでも鉄分不足で貧血気味と再検査の判定を食らうなど、体力面に不安が見られていた。春季キャンプでは参加間もなくして体調不良を訴え、殆ど練習しない儘、寮にも入らず自宅静養の日々が続いており、今月7日になって、球団に退団を申し入れたと言う。MAX147kmの速球を武器に将来を期待されていたルーキーの異例とも言える早期退団に倉島常務は「内臓疾患らしい。治療が長引き、プロとしてやっていく上での体力回復に自信が持てない様だ」と無念の表情でこれを了承。この日、任意引退選手として、コミッショナーから公示された。尚、詐欺師呼ばわりされる事を恐れたか、契約金4000万円(推定)は全額球団に返納する事に決めた吉田は「野球は続けたいから絶対に治します。またチャンスがあれば、プロとか渡米とか…。見守ってくれたヤクルトには本当に感謝しています」と語った。