球界トピックス

1月31日


 近鉄、来年以降に球団命名権売却!? 激昂・ナベツネ、断固阻止の構え!
年間10〜18億円と言われる赤字経営を立て直す一環として、近鉄が前代未聞の策に打って出た。この日、近鉄は来季以降にチーム名のネーミングライツを売却する方針を発表したのだ。社名や商品名を付ける権利であるネーミングライツの売却はスポーツ施設の建設費や運営費を調達する手段としてアメリカでは定着しており、日本ではオリックスがGS神戸の名前を売り渡し「Yahoo!BBスタジアム」などと、トンデモ球場名にされてしまった(弊社では引き続き「GS神戸」を使用)例が記憶に新しい。永井充球団社長によれば、5年以上の契約で年間の基本使用料は35億円前後をベースに、日本一なら10億円プラス、Bクラスなら10億円マイナスするなど、成績に応じた金額設定を取る方針との事。また命名権だけでなく、ユニフォームの一部に商品名やブランド名も入れる事が出来、既に数社が興味を示していると言う。本拠地は大阪の儘で、株式の移動も一切行わず、引き続き近鉄が球団経営を行う事に変わりはなく、プロ野球実行委員会の承認を得られれば、来季にも球団創設以来50年以上に渡って掲げてきた「近鉄」が消え、新チーム名となる。これに対して、口を開けば、イカレ発言のナベツネが2ヶ月の沈黙を破って、久々の爆発! 発表から僅かに4時間後に「もし近鉄が名称、呼称を売却するなら、野球協約第17条,38条(=球団呼称の公示)に対する明白な違反であり、167条(ユニフォームの標識)にある連盟会長の権限を無視したもの。コミッショナー権限による裁定を待つが、必要ならオーナー会議を招集し、協約違反の性格を明らかにし、阻止する。協約第3条(=協約の目的)の趣旨に反し、全ての関係条項に違反する公然たる違反行為であり、認める訳にはいかない」と各社に対して、抗議声明のFAXを送信。「中日の白井オーナー,阪神の久万オーナーとも電話で相談し、同一行動を取るとの約束をとった」と早くも2球団を味方につけて、断固、阻止の構えを見せている。26日に実行委員会,30日にオーナー会議が行われたばかりだと言うのに、そこで近鉄から何の報告もなかった事がナベツネの怒りを更に増幅させている様だ。永井球団社長は「先に新聞報道が出てしまい、各球団へ説明で出来ていないのが現状」と弁明したものの、外部漏洩を防げなかった事は近鉄側の失策以外の何物でもない。一昨年、横浜の株主がマルハからTBSへ移った際、野球協約の一部改正が行われ、参加資格の部分について、売名目的の身売り等を認めない事が実行委員会、オーナー会議で確認していた。ヤクルト・多菊球団社長が「芳しくない。球団名は本体であり、経営そのもので(命名権売却は)事実上の身売りと一緒。球場や二軍の名前を売るのとは意味が違う」と苦言を呈すなど、近鉄の行為が売名目的の身売りに繋がると言う見方も強い。球団名の変更は、実行委員会での審議とオーナー会議で出席委員数の4分の3以上の同意が必要となる。球団経営が苦しいと言う点で他人事ではないダイエー・佐藤賢二球団代表は「素晴らしいアイデア。ウチも検討に値すると思う。本社からの支援が思う様に得られないのならば、球場名を売る事を含めて、ありうる選択肢」と、この波に乗りたい様だが、既に、巨人,中日,阪神の3球団が猛反対。ヤクルトも懸念を示している事から、この儘いけば、阻止される事はほぼ確定的だ。

 山下監督、ササキ様のストッパー起用を否定!
日本球界復帰を希望し、マリナーズから自由契約となったササキ様だが、古巣・横浜の峰岸球団社長は身分照会の回答が届いたこの日、早速、獲得の意思を伝え、条件を提示した事を明らかにした。詳細は不明だが、年俸5億以上の2〜3年契約と見られている。「(ササキ様側から)検討すると言われた。検討に値する内容だったと思う。会社としての誠意を見せるには、最後に僕やオーナーがお会いする事もあるだろう」と、フロント陣営はササキ様獲得へ躍起となっているが、現場の最高責任者である山下監督が水を差した。「基本的にストッパーはギャラードを考えていたので、(ササキ様のストッパーとしての復帰は)難しい問題。ササキ様だって、(マリナーズでは)セットアッパーをやった事もあるんだから」と、ストッパー起用の可能性を完全否定したのだ。通算セーブ日本記録を樹立した高津(元ヤクルト)が入れ替わりでホワイトソックスへ亡命した事により、高津を抜き返し、再び日本のトップに立つチャンスが到来している状況でもあり、起用法が入団へのネックとなる可能性も十分に考えられそうだ。一方、同じく身分照会の回答を受けた日本ハム・三沢チーム統轄本部長は「これからササキ様側に連絡をとって、今後の事を決めたい。最初に会った時、獲得の意思と条件面を伝える事になると思います」とコメント。金銭面では「ガッツ超え」出来ない方針から、横浜に遅れをとる事が必至とあって、ストッハーとしての起用を確約して、入団に結びつけたい所だが、こちらも現段階では建山がストッパーに任命されている。建山の実績を考えると、ギャラードよりは降格させ易くはあるが、ヒルマン監督がどう打って出るか注目される。

 上坂、F1走行でスピード違反! 謹慎処分でキャンプ不参加決定!
F1セブンの一角・上坂がスピード違反をかまして、書類送検を受けているが明らかになった。昨年6月、自家用車で西宮市内の国道を走行していた上坂は時速40km制限の所を123kmでぶっ飛ばし、オービス(速度違反自動感知装置)に引っかかったにも拘わらず、兵庫県警交通機動隊からの5度に渡る出頭要請にもシカトぶっこき、球団側にもその事実を隠蔽。更に、8月にも29kmオーバーの違反をかましていた事が発覚。10月に入って6度目の呼び出しでようやく応じた上坂は、12月11日に出頭し、現在、検察で取り調べを受けている最中で刑事処分については未定。独自の調査を開始した球団側は上坂の春季キャンプ参加を取り消し、謹慎処分を通達。調査が終わり次第、正式に罰金や出場停止等の厳重処分を科す方針だ。これに対して、岡田監督は「何やっとんや。自分でチャンス潰して放棄する様なモンや。明日からキャンプインやのに、ホンマ情けない」と、苦渋の表情を浮かべるしかなかった。

 新助っ人左腕・セラフィーニの獲得を発表!
この日、ロッテは新助っ人投手として、レッズ所属のダン・セラフィーニ(30=185cm,88kg 左投両打)と総額3000万円(推定)の1年契約を結んだ事を発表。2001年にはメッツ傘下の3Aノーフォークに在籍しており、「師の師は師も同然」と言うキグナス氷河理論で言えば、一応、バレンタイン監督門下生にあたるセラフィーニはメジャー通算6年間で15勝16敗1S 防御率5.98をマークし、昨年は10試合で1勝3敗の成績を残している。球団関係者は「一度は他球団に獲得されそうな状況だったが、この1週間で契約する運びになった。ミンチー姉さんとの兼ね合いもあるが、貴重な戦力になるだろう」として、シコースキーに代わるセットアッパー候補として期待を寄せている。鹿児島キャンプの第2クールが終わる2月10日前後には合流する予定。

 ムーア、入団記者会見! 伊原監督、打撃部門の出来高契約を粉砕!
阪神から移籍したムーアがGS神戸内で入団記者会見に臨み、「最下位を脱出出来る様、チームに貢献したい。個人的な数字に特にこだわりはないが、昨年の後半は自分でも納得出来なかった部分があるので、もっと良くなれる様に頑張りたい」とコメント。早くも開幕投手として期待されている事については「名前を挙げて貰えるのは名誉な事。与えられるものではなく、キャンプで自分の力を証明して、その地位が獲得出来れば、理想的。開幕までに100%の体調に持っていきたい」と意欲を覗かせている。契約の際、指名打者制のパ・リーグであるにも拘わらず、打撃部門についての項目が出来高に付与されている事で注目されたが、同席した伊原監督は「バッティングについては確かにいいものを持っている(昨年は打率.326)が、野手に失礼になるし、バッティングは野手に任せたい」と、打者としての起用を否定。「日本シリーズではバンバン打って貰いたいけどね」と付け加えたが、今季から導入のプレーオフで3位球団にも日本シリーズ進出の権利があるとは言え、何とも気の遠くなる様な仮想状況にムーアは苦笑せざるをえなかった。

 久保、開幕一軍へ黄信号! 背中上部骨折で全治4週間!
ルーキーイヤーの昨年、先発に中継ぎに活躍し、2年目の躍進が期待されていた久保の開幕一軍に黄信号が灯っている。13日の自主トレでストレッチを行った際に背中上部に痛みを感じたと言う久保は前日、都内の病院でMRI検査を受けた所、「第一胸椎棘突起骨折」で全治4週間と診断された事が明らかになった。キャンプイン前日となったこの日、二軍キャンプの宮崎入りした久保だが、2月1日からの全体練習には参加せず、別メニューで下半身強化中心のトレーニングを行う予定。