球界トピックス

10月29日 マスターズ・リーグ:東京4−3札幌


 J.マッケンジー,井川がMVPを受賞! 和田は満票で新人王獲得!
この日、東京・銀座のセ・リーグ事務局で、MVP,新人王,ベストナインを選出する記者投票が行われた。セ・リーグのMVPには20勝をマークし、最多勝,最優秀防御率に輝いた井川(阪神)が同僚の矢野を僅か4点差で抑えて、初受賞。1位票は矢野の方が9票も上回っていたが、2位票の多さで点を稼いだ格好だ。一方、パ・リーグは捕手としてフルイニング出場を果たし、3割30本100打点をクリアしたJ.マッケンジー(ダイエー)が初受賞。20勝をあげた同僚・斉藤とのデッドヒートが予想されたが、134点と言う大差をつけての選出となった。これまた、接戦が予想されたセ・リーグの新人王は10勝をマークした木佐貫(巨人)が3勝25セーブの永川(広島)に90票もく引き離して、悠々と受賞。一方、パ・リーグの新人王は14勝を残した和田(ダイエー)が受賞。同僚・新垣が故障で戦線離脱した事により、対抗馬が不在となり、パ・リーグでは1980年の木田(日本ハム)以来23年ぶりとなる満票を獲得した。セ・リーグベストナインは優勝チームの阪神からはMVPをゲットした井川(初),司令塔として投手陣を引っ張り、首位打者争いも演じた矢野(初)、惜しくも本塁打王は逃したアリアス(初),見事に首位打者に輝いたゼブラ今岡(2度目)、そして、ぶっちぎりの盗塁王となったシャア少佐(初)と球団史上最多となる5人が受賞。茂雄の陰謀により、名手・川相が幽閉され続けた影響から本命不在となった遊撃手部門は野戦病院状態の中、よりにもよって、唯一、五体満足で全試合に出場し、怒涛のチャンスブレイクとヘッポコバントでチームをV逸に導いたニックン(巨人)が何故か初受賞。川相にあてつけるべく、茂雄が圧力をかけたのではないかと噂されている。ヤクルトからは西武から移籍してからシュアな打棒が復活、見事にカムバック賞にも選ばれた金村弟が1997年の西武時代以来となる2度目の受賞を果たした他、巨人に移籍したペタジーニの穴を埋める活躍で打点,本塁打の二冠に輝いた寿司職人ラミレスも初受賞。また、2年連続の首位打者は逃したものの、今季も3割をキープし、守備面でも貢献した福留(中日)が2年連続2度目の受賞。尚、5,6位に終わった広島,横浜からはの受賞者はゼロ。一方、パ・リーグの優勝チーム・ダイエーからはMVPのJ.マッケンジー(4度目)を初め、20勝をあげ、最多勝,最高勝率,最優秀防御率の投手三冠を果たした斉藤(初)、そして、主砲・小久保の穴を埋め、4番として打点王に輝いた松中(2度目),100打点カルテットの一角・井口(2度目)の4人が受賞。西武からは常連のエセネオエセ松井が7年連続7度目の受賞となった他、昨年の日本シリーズの呪いを打破する活躍を見せたベンちゃん(外野手としては初。昨年はDHで受賞),無冠ながらも2年連続50本塁打をマークしたカブレラ(DHとしては初。昨年は一塁手で受賞)の3人が選出。今季、一塁からコンバートされたガッツ(日本ハム)は三塁手としては初受賞(過去に一塁手で2度受賞)。常連の中村(近鉄)が故障がちで、ガッツに惨敗したものの、中村と両輪を担い、51本塁打で本塁打王に輝いたローズ(近鉄)は5度目の受賞。また、ぶっちぎり最下位のオリックスからは右打者としてはリーグトップの打率を残した松田さんが4度目の受賞。ロッテは昨年に続いて受賞者ゼロとなった。
 ガラスのエース・伊藤、ついに現役引退を表明!
去就が注目されていたガラスのエース・伊藤智仁投手(32)がこの日、ヤクルト本社で「3年もリハビリをやっているし、これ以上、世話になる訳にはいかない。11年間、ケガとの戦いが長かったが、一生懸命やれた」と正式に現役引退を表明した。昨オフ、引退を勧告されながら、大幅減俸で残留を果たしたものの、昨年に続いて今年も丸一年リハビリモード。復活を懸けたコスモスリーグでも打者3人僅か17球でKOされた事で、とうとうフロントからも見放された。1993年に三菱自動車京都からドラフト1位で入団した伊藤は鋭い高速スライダーで鮮烈デビュー。前半戦だけの7勝で新人王を獲得したが、後半戦は故障でリタイアとこの頃からリハビリマニアぶりを遺憾なく発揮。その後も毎年の様に故障続きで「ガラスのエース」の名を欲しい儘にした。通算成績は127試合で37勝27敗25S 防御率2.31。一時はヤクルト本社どころか子会社の職員へ飛ばされる気配だったが、手術マニア,リハビリマニアぶりが評価され、今後はその経験を生かすべくトレーニングコーチ補佐として球団に就任する事が決定している。