球界トピックス
10月27日
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福岡ドーム:ダイエー4勝3敗
T 000010001 2
H 20300100× 6
勝:和田1勝0敗
負:ムーア0勝1敗
本:井口2、J.マッケンジー3,4、関本1、トラさん1
王ダイエー、4年ぶりの日本一奪還! 2勝の杉内がMVPを受賞!
地元に戻ったダイエーが会心の勝利で逆王手をかけ、10年ぶりに迎えたシリーズ第7戦。何とか「内弁慶シリーズ」の流れを打破したい阪神は初回、ダイエー先発・和田に対して、先頭のゼブラ今岡がセンター前ヒットで出ると、続くシャア少佐のバントを和田がエラーし、一、二塁。浮き足立つダイエーに対し、一気に畳みかけたい所でキュラソ星人がライトフライを打ち上げ、ゼブラ今岡はタッチアップで三塁へ。しかし、ここで悠久の若虎・桧山がセカンドゴロゲッツーに倒れる最悪の展開で結局、無得点。むざむざチャンスを逃し、嫌なムードが漂う阪神の先発は雨で1日順延した事から井川の中3日登板も予想されたが、これまでの投球内容と登板間隔を配慮した結果、指名されたのはムーア。これに対して、ダイエーは先頭の村松がサードへの内野安打で出ると、川崎が歩いて、一、二塁。井口のサードゴロでそれぞれ進塁した所で、松中が右中間突破の走者一掃のタイムリー二塁打を浴びせて、2点を先制。これで主導権を握ったダイエーは3回には一死から川崎が左中間突破の二塁打を放つと、続く井口が右中間スタンドへ2試合連続となる2号2ラン。更に、二死後、J.マッケンジーが左中間スタンドへ3号ソロをぶち込んで、この回、3点を追加。ムーアは5失点の体たらくでこの回限りで降板となった。毎回、ヒットを放ちながら、単発で点に繋がらずにいた阪神は5回、伏兵・関本がバックスクリーン横へ会心の一発を放ち、ようやく1点。更に、ゼブラ今岡,シャア少佐と連打を浴びせ、一、二塁と得意のビッグイニング形成を予感させたものの、キュラソ星人はセンターフライ,悠久の若虎・桧山は見逃し三振とまたも3,4番がブレーキで二者残塁。阪神がもたついている間に突き放したいダイエーは6回、阪神2番手・リガンから、またもやJ.マッケンジーがレフトスタンドへ2打席連続の4号ソロを叩き込み、貴重な6点目をゲット。和田の前にあと1本が出ない阪神は追加点をあげられない儘、いよいよ土壇場9回に突入。この回も簡単に二死を取られ、絶体絶命の場面で打席に入ったのは代打・トラさん。いきなり連敗を喫した事で甲子園での六甲下ろし熱唱リサイタル開催が夢と消え、大型扇風機ぶりを発揮してベンチから外される屈辱を受けたトラさんだったが、現役最後になるかもしれないと噂されるこの打席でレフトスタンドへ執念のホームラン。しかし、このトラさんの意地の一発も及ばず、続く沖原はあえなく空振り三振に倒れて、ゲームセット。この瞬間、ダイエーの4年ぶりの日本一が決定。歓喜のナインに囲まれた王さんは4度、宙に舞った。MVPには15回で1失点の好投を見せ、2勝をマークした杉内が輝き、200万円をゲット。敢闘選手賞は3戦連続4発と甲子園で大爆発を見せたキュラソ星人が選ばれた。また、優秀選手賞には井口,J.マッケンジー,悠久の若虎・桧山がそれぞれ受賞。18年ぶりの日本一へあと一歩と言う所まで迫りながら、惜しくも敗れた阪神・星野監督は試合後「選手に有難うと言いたい。阪神での2年間は俺の人生の中でも全力で走ってきた。あとは次の人にしっかりやって貰いたい。阪神も今の姿勢でやっていければ近い将来、日本一になるよ。俺は自由人。やっと自由になれる」と語り、報道が先行していた勇退問題について、初めて自らの口から辞任を表明。現役時代を含め、最後の最後まで日本一を掴めない儘、ユニフォームを脱ぐ事となった星野監督だったが、その表情は憑き物が取れたかの様にさっぱりとしていた。