球界トピックス

10月26日


福岡ドーム:ダイエー3勝3敗
T  000100000  1
H  20100101×  5
勝:杉内2勝0敗
負:伊良部クラゲ0勝2敗
S:岡本1S
本:井口1、悠久の若虎1、バルデス3
 井口、会心の先制2ラン! 杉内、7回1失点の好投で逆王手!
敵地・甲子園で全て1点差で3連敗を喫し、後がなくなったダイエー。福岡ドームに戻り、地の利を生かしての逆襲に懸けるべく、先発マウンドに上がったのは杉内。第3戦で8回無失点と阪神打線を完璧に封じ込めた杉内はこの日も初回を3人でピシャリと抑える上々の立ち上がり。その裏、阪神先発・伊良部クラゲに対して、一死から第5戦で秀太の殺人スライディングを受けながらも執念のスタメン復帰を果たした薩摩の鈴木一朗こと川崎が絶妙なセーフティバントで出塁。ここで今季のオープン戦で徹底的に対戦を回避する程、恐れていた名手・川相にキーマンとして挙げられた松中がネクストバッターズサークルに入ったのを見て動揺した伊良部クラゲに対して、井口がライトスタンドへ2ランを叩き込み、2点を先制。3回には先頭の川崎が死球を食らうと、すかさず二盗。ここで今季のオープン戦で徹底的に対戦を回避する程、恐れていた名手・川相にキーマンに挙げられた松中が後ろに控えている事に動揺した伊良部クラゲに対して、井口は気負ったかショート前への凡ゴロに倒れるも、藤本がバウンドを合わせられずに後逸。ボールが転々とする間に川崎が返って、3点目。星野監督は早々と伊良部クラゲを諦め、福原にスイッチ。これに対して、井口は二盗を仕掛けて、憤死するも、名手・川相にキーマン視されている松中がライトフェンス直撃のヒットを放つと、J.マッケンジーは四球を選んで、一、二塁のチャンス。しかし、バルデス,ズレータと倒れて、1点止まり。3点を追う阪神はここまで僅か1安打と抑え込まれていたが、4回、二死から悠久の若虎・桧山がライトスタンド中段へ1号ソロを叩き込み、12イニング目にして杉内からようやく初得点をゲット。その裏、ダイエーは一死から鳥越が四球で出塁。続く村松は右中間へ大飛球を放つも、センター・シャア少佐の好捕に阻まれると、全く打球を見ないで激走し、三塁へ到達しようとしていた一塁走者・鳥越も当然、戻れずにゲッツーを食らう大チョンボをかまして、結局、3人で攻撃終了。福原の粘りの投球の前に追加点を奪えずにいたダイエーだったが、6回、二死からズレータがセンター前に弾き返すと、柴原がレフトオーバーのタイムリー二塁打を浴びせて、貴重な4点目を追加。直後の7回、阪神は先頭の悠久の若虎・桧山がレフト前に弾き返すも、アリアス,浜中と倒れて、二死。ここで星野監督は片岡を下げて、代打の神様・八木を投入するも、あえなく空振り三振に倒れて、結局、無得点。その裏、ダイエーは一死から川崎が福原を強襲し、十八番のヘッドスライディングで内野安打を勝ち取ると、すかさず二盗に成功。井口のセカンドゴロで二死三塁となった所で、名手・川相がキーマンとして挙げた松中を警戒し、星野監督は福原から吉野にスイッチ。吉野は松中を空振り三振に斬ってとり、この継投策は成功したかに見えた。しかし、松中を恐れる余り、好投の福原をここで代えてしまった事が致命的な展開に繋がる事になる。続く8回、この回から代わった石毛が5打席連続三振中と大ブレーキとなっていたバルデスにライトスタンドへ3号ソロを叩き込まれて、ダメ押しの5点目を献上してしまったのだ。8回から登板していたダイエー2番手・岡本は4点のリードに悠々と投げ込み、2イニングをピシャリと零封。名手・川相が松中をキーマン視していたのは直接的ではなく、間接的な意味であった事を見抜けなかった阪神を後目に投打が噛み合う理想的な形で連敗をストップさせたダイエーが逆王手。10年ぶりに第7戦へ突入する事となったが、ダイエーはこの勢いで「内弁慶シリーズ」を成立させる事が出来るか!?