球界トピックス
10月29日
西武吹き抜けドーム:西武0勝3敗
G 012400120 10
L 100000010 2
勝:カリメロ1勝0敗
負:弓長0勝1敗
本:破戒僧・清原2、ニックン1、マッスル千代の富士1、エセネオエセ松井1
名手・川相、悪夢のフル欠場! カリメロ、失意の8回KO!
川相不在で怒涛の拙攻拙守を演じながら、上原,桑田がナインをアテにせず投打に渡る執念の活躍を見せた事に加え、らしからぬミスを連発する西武に助けられ、奇跡とも言える2連勝で敵地・西武吹き抜けドームに乗り込んできた巨人。だが、チームの雰囲気はこの上なく陰鬱と言う絶対絶命の危機に立たされた事で、これを打破すべくシリーズ対策合宿中、絶好調ぶりをアピールしてきた名手・川相が当然、スタメン出場すると思われた。しかし、2番ショートの聖域にはニックン、セカンドにはガッツな貴公子・仁志、サードにはヘッポコ守備の江藤、そして、満身創痍の破戒僧・清原がDHに回り、ファーストには斉藤が入ると言う悪夢の川相後回しオーダーがDH制においても炸裂。これにより、試合前から重苦しいムードに包まれた巨人は初回、西武先発・弓長の前にあえなく三者凡退と早くも川相不在の弊害を露呈。いきなり川相不在を痛感させられやりきれない思いの巨人先発・カリメロに対して、西武はその裏、先頭のエセネオエセ松井がレフト前へ弾き返すと、第1戦で致命的なバントを失敗を犯した小関がまたも初球のバントをファール。更に、カウント1−1からのストライクを見逃してしまい、追い込まれた事で嫌な雰囲気となったものの、一転して強攻策に切り換えると、これがカリメロを強襲する内野安打となって、無死一、二塁。ここでシリーズ初スタメンの犬伏(土佐丸高校卒)はサードへの凡ゴロで最悪のゲッツーか…と思いきや、川相不在で守備のリズムを崩した江藤が二塁へショートバウンド送球。ガッツな貴公子・仁志が辛くも抑えたものの、一塁には投げられず、一死一、三塁となった所でカブレラがレフト線へタイムリー二塁打を浴びせ、今シリーズ初の先制点をゲット。なおも、二、三塁のチャンスだったが、ベンちゃんは空振り三振、続く佐藤友もショートゴロに倒れて、二者残塁。その裏、巨人は先頭の今夜の松井さんが空振り三振に倒れたものの、宿敵・犬伏(土佐丸高校卒)とのリベンジマッチに燃える破戒僧・清原が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに左中間スタンドへ2号ソロを叩き込み、試合は振り出しに。しかし、阿部,斉藤と倒れて、1点止まりと川相不在が故のツメの甘さを露呈。その裏、西武は先頭のマクレーレンがライト前にポトリと落とすと、伊東の犠打,平尾のライトフライで三塁まで進んだものの、エセネオエセ松井は空振り三振に倒れ、マクレーンは三塁に釘付け。直後の3回、巨人は先頭の江藤のショートゴロをエセネオエセ松井が大きくレフト線まで弾いてしまい(記録は何故かヒット)、ボールが転々とする間に一気に二塁を陥れると、続くガッツな貴公子・仁志が送って、一死三塁。ここで清水がセンター前にタイムリーを放ち、勝ち越しに成功。更に、ニックンが右中間フェンス直撃の二塁打を浴びせ、二、三塁となった所でマッスル千代の富士はボテボテのショートゴロ。川相不在では強引に点を奪いに行くしかないと焦った清水は無謀にも本塁へ突っ込み、憤死したものの、今夜の松井さんが川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに激振。打球は僅かにスタンドにこそ届かなかったものの、ライトスタンドを直撃するタイムリー二塁打となり、ニックンが3点目のホームイン。なおも二、三塁のチャンスに破戒僧・清原は空振り三振に倒れ、二者残塁とまたも川相不在が故のツメの甘さを露呈。その裏、西武は二死から好調・カブレラがライト線へ二塁打を放つも、対照的に大ブレーキとなっているベンちゃんはピッチャーゴロに終わり、カブレラは二塁に釘付け。直後の4回、巨人は先頭の阿部が歩くと、斉藤のどん詰まりのファーストゴロが幸運な内野安打となり無死一、二塁。ここで伊原監督は弓長を諦め、3連投となるミッチーを投入。これに対して、ピンチバンターとして名手・川相が登場か…と思いきや、江藤がその儘、打席へ。またもヘッポコバントを炸裂させるかと危惧された江藤だったが、それ以前に3連投による疲労の影響からかミッチーがいきなり暴投を犯し、労せずして、二人の走者はそれぞれ進塁。更に、疲労の色を隠せないミッチーは江藤を歩かせてしまい、無死満塁の大ピンチ。しかし、ガッツな貴公子・仁志に対して、「静かにしろぃ。この音が……、オレを甦らせる。何度でもよ」と初球にストライクを決めたミットの音で生気を取り戻したミッチーはカウント2−2と追い込んだ末にファーストへのファールフライに打ち取り、まず一死をとると、続く清水のセンターへのライナーも佐藤友の守備範囲。ここで川相不在では強引に点を奪いに行くしかないと焦った二塁走者・斉藤が抜けると勘違いして、大きく飛び出していたにも拘わらず、佐藤友は気付かずにバックホームしてしまうボーンヘッドを犯し、依然として、二死満塁のピンチ。この大チョンボに張り詰めていた気力が途切れてしまったのか、ニックンに川相不在では一発に賭けるしかないとばかりに左中間スタンドへグランドスラムを叩き込まれて、一気に4点を献上。優勝決定後から約1ヶ月に渡るブランクで走り込みを怠っていた事が響いてのスタミナ不足に「何故、オレはあんなムダな時間を……」と悔いるミッチーだったが、時既に遅し。続く5回、一死から四球を選んだ破戒僧・清原はここでお役御免となり、代走に鈴木が登場。続く阿部が倒れて、二死となった所で左腕・ミッチー相手と言う事で斉藤に代わり、いよいよ名手・川相が登場か…と思いきや、出てきたのはソーサ元木。これに対して、西武はミッチーからミャオにスイッチするも、ソーサ元木は代打の代打を送られる事なくその儘、打席へ。あくまで川相が後回しにされる事で打線はアテに出来ないとばかりに鈴木が二盗を敢行すると、ソーサ元木は結局、四球を選び、一、二塁となったものの、江藤は平凡なセンターフライに倒れて、二者残塁とまたまたまたまた川相不在の弊害を露呈。川相不在で粘りに欠ける巨人打線は6回に三者凡退,7回も簡単に二死をとられる淡泊な攻撃を展開。ここで鈴木に代わり、今度こそ名手・川相が登場か…と思いきや、出てきたのは若大将・原監督が仲人を務めてやったヒットマン後藤。またも川相が後回しにされた事で重苦しくなる一方のベンチを見て、ここで凡退してはチームは崩壊すると悲壮感たっぷりで打席に向かったヒットマン後藤はファーストへのゴロに倒れるも、これをカブレラが弾く間に執念のヘッドスライディングを見せ、間一髪セーフ。あまりにも悲壮感漂うヒットマン後藤のプレイに胸を打たれたか、阿部がセンター前に弾き返すと、ソーサ元木もセンター前へタイムリーを放ち、8点目を追加。なおも一、二塁のチャンスに江藤はあえなくショートゴロに倒れ、二者残塁とまたまた川相不在が故のツメの甘さを露呈。続く8回には先頭のガッツな貴公子・仁志がライト前へ弾き返したものの、続く清水がショートゴロゲッツーに倒れる最悪の展開。この後、ニックンがレフト前ヒットを放つチグハグな展開となった所で西武は土肥を投入するも、マッスル千代の富士が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにライトスタンドへ2ランを叩き込み、10点目。川相不在の巨人ならば、まだ付け入る隙はあるとばかりにまだ試合を諦めてない西武はその裏、先頭のエセネオエセ松井がライトスタンドへ1号ソロを叩き込んだものの、後続が続かず、1点止まり。土壇場9回、巨人は西武5番手・潮崎の前にあっさり三者凡退とまたまたまたまたまたまたまたまた川相不在の弊害を露呈。依然として川相がグラウンドに現れない巨人相手に敗れる訳にはいかない西武だったが、いかんせん残り1イニングで8点差は重く、巨人2番手・ジョーベ博士の前に3人で攻撃を終了し、ゲームセット。名手・川相が悪夢のフル欠場に追い込まれたにも拘わらず、完全無策一発依存の野放し野球と西武の相次ぐ拙守に救われ、辛くも勝ちを拾った巨人はまさかの3連勝で一気に王手。しかし、結果オーライの拾い物の勝利に手放しで喜べない巨人ナインはまるで王手をかけられたかの様な重苦しい足取りで球場を後にした。悪夢の3連勝4連敗の恐怖がひたひたと忍び寄る絶体絶命の状況を打破する為にも一刻も早い名手・川相のスタメン起用が待たれる所だろう。
左:川相不在による飛ばし過ぎの影響で8回降板を余儀なくされたカリメロ