球界トピックス

5月25日



初回、いきなり職人技の犠打が炸裂

第3打席では会心のセンター前ヒット

塁上に渋くたたずむ名手・川相

広島:広島3勝4敗
G  300000000  3
C  00001003×  4
勝:苫米地2勝3敗
負:岡島2勝1敗
S:小山田1勝0敗11S
本:マッスル千代の富士7、求道者・前田8
 
名手・川相、獅子奮迅の大活躍も空転! 求道者・前田の打棒に無念の敗戦!
前日、名手・川相をフル欠場に追い込み、屈辱の先発全員三振で完封負けを喫した事で流石に懲りたのか、この日、7番セカンドにガッツな貴公子・仁志に代わってソーサ元木、江藤がファーストに入り、サードには福井、そして、名手・川相が2番ショートの聖域でスタメン復帰。これにより試合前から意気上がる巨人は初回、広島先発・高橋から先頭の清水がライト前ヒットで出ると、ここで名手・川相が初球をいともあっさりと堅実無比の送りバントを決めて、世界記録へあと15個と接近驚異の職人技に完全に気圧されてしまった広島先発・高橋から江藤が四球を選ぶと、二死後、6試合無安打と絶不調のマッスル千代の富士が川相の作ったチャンスを無駄にする訳にはいかないとばかりに右中間スタンドへ7号3ランを叩き込み、3点を先制。3回にはまたも先頭の清水がライト前に弾き返すと、続く名手・川相はまたまた堅実無比の犠打で世界記録へ前進…と思いきや、「エンドランをやらせれば日本一」と評価する若大将・原監督からバスターエンドランを指示されると、右へおっつける得意のバッティングで痛打。しかし、この痛烈なライナーがセカンド正面に飛んでしまい、スタートをきっていた清水も刺されて、ゲッツーとなるハードラック。巨人先発・上原はバックに川相がいると言う絶大な安心感から生き生きとした投球で初回,2回と三者凡退の好投。3回には先頭の新井に二塁打を浴びるも、木村一,高橋と立て続けに川相の所へ打たせる頭脳的投球で二死まで持ち込むと、続くキムタクのサード後方への難しいファールフライを川相がいる事でリズムに乗っている福井が好捕し、新井を二塁に釘付け。しかし、5回、京都の花札屋に亡命した鈴木一朗すらシャッポを脱ぐ天才打者の求道者・前田にライトスタンドへ豪快な8号ソロを叩き込まれて、ついに1点を献上。突き放したい巨人は直後の6回、先頭の名手・川相がセンター前に弾き返す会心のヒットで出塁川相を返しては、完全に試合の流れを持っていかれると察知した高橋は江藤,今夜の松井さん,マッスル千代の富士のクリーンアップ相手に20球を要しながらも、渾身の投球で打ち取り、このピンチを脱出。この高橋の力投に応えたい広島はその裏、二死からキュラソ星人が詰まったのが幸いしてポトリと落ちるライト前ヒットを放つと、続くロペスも三遊間へ痛打。完全にレフト前へ抜けると思われたこの打球を名手・川相がスーパープレイで抑えるも、僅かに握り損ねた事で送球が遅れて内野安打。一発が出れば逆転と言う場面で前の打席で一発を放っている求道者・前田は何と顔面の高さの球を叩いてライトスタンドへ向かって大飛球を放つも、これが惜しくもポールの僅か右に切れるファールとなると、最後はセカンドゴロに倒れて二者残塁。巨人は8回、広島2番手・苫米地に対して、上原に代わって登場の斉藤がセンター前へ弾き返すも、続く清水の打球はセンター前へ抜けるかと思いきや、斉藤がスタートをきっていた事で二塁ベースに寄っていたショート・キムタクの正面に飛んでしまうハードラックで一瞬にしてゲッツー。二死走者なしと持ち味を生かせない場面での名手・川相を迎えた苫米地はここを切ればまだ勝機はあるとばかりに持ちうる全ての精神力を注き込み、難敵・川相を空振り三振に斬ってとる気迫の投球を展開。この苫米地の気迫が乗り移ったか、その裏、広島は巨人2番手・岡島に対して、先頭のキムタクが左中間へのエンタイトル二塁打を放つと、福地が送って、一死三塁。ここでディアスは岡島のカーブに大きく空振りするも、ワンバウンドとなったこの球がホームペースの端に当たって、大きく跳ね上がり阿部の頭上を越えるワイルドピッチとなり、この間にキムタクが返って1点差。不運な形での失点に動揺した岡島はディアスに四球、キュラソ星人に死球を与えて、一、二塁のピンチ。ここで巨人ナインはマウンド上で円陣を組み、名手・川相に一喝されて生気を取り戻した岡島の前にディアスは見逃し三振に倒れたものの、ここで京都の花札屋に亡命した鈴木一朗にしてかなわないと認める天才打者の求道者・前田がレフト前へのタイムリーを放ち、試合は振り出しに。更に、代わったジョーベ博士から新井が詰まりながらもレフト前に落とすタイムリーを放ち、勝ち越しに成功。土壇場9回、広島の守護神・小山田に対して、巨人は先頭の江藤が右への痛烈なライナーを放つと、ディアスがダイビングキャッチするも、着地の際に落球。しかし、これが完全捕球した後とジャッジされて、若大将・原監督は猛抗議をかますも覆らず、この後、今夜の松井さん,マッスル千代の富士も打ち取られて、ゲームセット。名手・川相を巨人最大のキーマンと認識する事により、要所要所で渾身の投球を見せた高橋,小山田の力投と、求道者・前田の天才的打棒の前に惜しくも敗れた巨人は3連敗。しかし、不運が度重なった上、やる事はきっちりやっての敗戦に巨人ナインはショックを引きずる事なくサバサバとしており名手・川相を外すなどいらぬテコ入れを図らない事を祈るばかりだろう。


 吉見、プロ初完封! 打っては先制タイムリー!
神宮:ヤクルト4勝3敗
YB 020201000  5
S  000000000  0
勝:吉見2勝2敗 負:萩原0勝2敗
本:中村2

 ムーア、1安打完封! アリアス、先制13号!
ナゴヤドーム:中日5勝3敗1分
T  010010010  3
D  000000000  0
勝:ムーア5勝2敗 負:バンチ4勝4敗
本:アリアス13

 永井、3回KO! 小久保,松中の一発も及ばず!
福岡ドーム:ダイエー6勝4敗
F  031200000  6
H  000102000  3
勝:伊集院光の弟子・金村2勝0敗 負:永井0勝1敗 S:芝草うちゅー0勝1敗3S
本:DTクローマー7、木元3、小久保14、松中8

 シェルドン&青波の長瀬、初のアベック弾で連敗脱出!
千葉マリン:ロッテ3勝6敗
BW 010200100  4
M  000001100  2
勝:戸叶3勝2敗 負:加藤2勝6敗 S:大久保1勝1敗8S
本:シェルドン3、青波の長瀬16

 ローズ&中村、驚異の3戦連続アベック弾アーチ!
西武吹き抜けドーム:西武4勝5敗
Bu 002110004  8
L  300000010  4
勝:高村4勝2敗 負:森2勝3敗
本:高山1、的山1、中村15、阿部2、ベンちゃん8、ローズ19


 稲葉、肋軟骨挫傷で登録抹消!
前日の試合で、宮本にタイムリーを浴びた際、キャッチャーのカバーに入ろうとしたハマのチンピラが宮本のバットをどかそうとしていた次打者の稲葉に激突。左眉の下を7針縫うケガを負い、3回途中で降板となった事で「完全に稲葉のディフェンスチャージングだ!」とハマファンから一方的に加害者扱いされていた稲葉だが、実は重傷なのは稲葉の方だった。この日の朝になっても痛みが引かない稲葉は都内の病院で検査を受けた結果「肋軟骨挫傷」により全治2週間と診断され、登録抹消となったのだ。「寝返りを打つのも、咳をするのも痛い。痛みがなくなるまで安静にしているしかないが、何とか10日で(一軍に)上がってきたいが…」と稲葉は無念の表情。調子の上がってきていた稲葉を欠き、代田のスタメン起用を余儀なくされたヤクルトは吉見にプロ初完封を許してしまう有様。自軍のエースを犠牲にしてても、敵の主軸を潰して、確実な白星をゲットしようとする低迷・横浜のなりふり構わないやり口に、前日から一転、今度はヤクルトファンが「あれはハマのチンピラの殺人タックルだ!」と怒号を浴びせたい心境となったが、ハマのチンピラはあがりでベンチには姿を現さなかった。

 ローズ、決勝満塁弾! 伊原監督の奇襲を見事に粉砕!
両軍全得点をホームランであげる空中戦で4−4と同点の儘、迎えた9回、西武4番手・森は森は二死から的山の二塁打,大村の四球,エセネオエセ松井のエラーで一気に満塁のピンチ。ここで打席にはローズを迎えると、伊原監督は森をファーストに回して、ローズキラーの左腕・土肥を投入するノムさん紛いのツープラトンリレーを展開。投手が他の守備位置につくのはパ・リーグでは同じく西武の潮崎以来、9年ぶり3人目と言う奇策となったが、土肥は期待を裏切り、ローズにいきなり初球を痛打されると、これがライトスタンドに飛び込む19号グランドスラムとなって、絶望的な4点を献上。9回二死満塁だと言うのに次の中村の事を気にする後ろ向きな采配は見事に裏目に出た。その裏、近鉄は岡本がピシャリと抑えて逃げ切り。昨年から11連勝となるローズ,中村のアベック弾が炸裂し、空中戦を制した。