球界トピックス
9月30日 C−S(広島):雨天中止
現役生活最後のプレーに満面の笑みを見せる3選手 |
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試合後のセレモニーで挨拶を行い、ナインから別れの胴上げを受ける3選手 |
東京ドーム:巨人16勝12敗
YB 020111040 9
G 300000010 4
勝:谷口3勝3敗
負:春風亭半ケツ9勝9敗
本:中根5、小川15、メカゴジラ13、マッスル千代の富士27
槙原−斎藤雅、チュウを相手に最後の黄金リレー! 感動のセレモニーで現役に別れ!
まだ優勝の可能性が残されているにも拘わらず、それを放棄するかのごとく辞任表明をかました茂雄は、もう優勝は諦めたから勝敗度外視の嫌がらせ采配を揮っても構わないだろうと言わんばかりに、またも名手・川相を幽閉する嫌がらせを敢行。本拠地最終戦に及んでも、嫌がらせ政策を貫く茂雄の非道なやり口に試合前から重苦しいムードに包まれた巨人は初回、先頭のガッツな貴公子・仁志がヒットで出塁。横浜の先発が左腕・野村ながらもスタメン出場となった清水が執拗な幽閉攻撃を受けて、首位打者どころか規定打席すら絶望になったとあって、「今更、出しても遅いんじゃ〜!」と鬱憤を晴らすがごとくライト前に弾き返して、ついに対左投手打率が3割を突破! 更に、マッスル千代の富士が歩いて、無死満塁。今夜の松井さんの痛烈なライナーはライト真正面に飛ぶツキのなさで一死となったものの、破戒僧・清原がナベツネ曰く「当たり屋」の本領を発揮する死球を食らって、押し出しで1点を先制。続く江藤もレフト前にタイムリーを放つと、二死後、阿部もライト前へタイムリー。二塁走者の破戒僧・清原は川相不在では何点あっても足りないとばかりに強引に本塁へ突入したものの、あえなく憤死と早くも川相不在の弊害を露呈。3点は貰ったものの、昨年同様、10勝がかかっている試合で川相不在のバックを強いられる嫌がらせを受けて、落胆の色を隠せない巨人先発・春風亭半ケツに対して、横浜は直後の2回、先頭のメカゴジラがセンター前ヒットで出ると、続く中根がレフトポール際へ5号2ランを叩き込んで、あっと言う間に1点差。更に、二死後、ドスターがレフト前ヒットで出た所で森監督は早くも野村を引っ込めて、代打・小池を投入するも、ショートゴロに倒れて、2点止まり。しかし、4回、今度は小川が右中間スタンドへ15号ソロを叩き込んで、同点とすると、5回にはライト線二塁打のマイケルを三塁に置いて、中根がセンター前にタイムリーを放ち、勝ち越しに成功。2回以降、川相不在とあって、さっぱりヒットの出ない巨人はその裏、一死から清水がドスターのエラーで出塁するも、続くマッスル千代の富士がセカンドゴロゲッツーに倒れる最悪の展開で無得点とまたまた川相不在の弊害を露呈。またも川相不在を痛感させる拙攻ぶりを見せつけられて愕然とする春風亭半ケツに対して、横浜は直後の6回、先頭の小川が三遊間を真っ二つに破ると、ドスターがきっちり送って、一死二塁。二死後、石井タクローが一塁線を破るタイムリー二塁打を放ち、5点目を追加。更に、金城が歩いて、一、二塁となった所で代えるべきはピッチャーではなくサードないしはショートであるにも拘わらず、例によって川相を出したくない茂雄は春風亭半ケツを引っ込めて、またも2桁勝利の夢を粉砕。その裏、巨人は二死から江藤が振り逃げで出たものの、ソーサ元木があえなく凡退し、江藤は一塁に釘付けとまたまたたまた川相不在の弊害を露呈。直後の7回、茂雄は阿部に代えて、この日で現役を退く造反五人衆の一角・チュウを投入すると同時に、ショートには同じく造反五人衆の名手・川相をソーサ元木の打順が終わったばかりと言う当分打席が回って来ないタイミングを見計らって起用する嫌がらせを敢行。ともあれ、百戦錬磨のリードを揮うチュウを相手に、和製オジーと称される堅実無比の守備力を誇る名手・川相をバックにした2番手・河原は伸び伸びとした投球で横浜打線を翻弄。その裏、代わったばかりのチュウはレフト前に現役生活最後となる痛烈なヒットを放つと、一死後、ガッツな貴公子・仁志がセンター前に弾き返して、一、三塁。しかし、続く清水のファーストゴロで走者が入れ替わると、果たして、サインか単独か、ここで清水が謎の二盗敢行をかまして憤死し、結局、無得点。直後の8回からマウンドに上がった3番手・上原は川相を2番に入れていれば、追い付いていたものを…と言う無念の思いに駆られて、心の隙が出来てしまったか、一死二塁から、石井タクローにライト線にタイムリー二塁打、金城にセンター右を抜くタイムリー三塁打を浴びると、二死後、メカゴジラにはライトスタンドへ13号2ランを叩き込まれて、4失点のメッタ打ち。その裏、巨人は先頭のマッスル千代の富士が左中間スタンドへ27号ソロを叩き込んで、ようやく4点目。土壇場9回、開幕以来リハビリモードだった造反五人衆の最長老・槙原が現役最後のマウンドとして、今季初の登板。槙原はリハビリモードが嘘の様な渾身の投球で谷繁を空振り三振に斬ってとると、今度は同じく今季限りの引退を表明している造反五人衆の一角・現役最多勝投手の斎藤雅がマウンドへ。長年、三本柱として凌ぎを削ってきた槙原にマウンド上で迎えられて握手を交わした斎藤雅は最も信頼出来る男・同期の名手・川相をバックに全盛期を彷彿させる躍動感溢れるフォームで小川,ドスターと連続三振に斬ってとる快投を展開し、まだまだやれると言う未練をファンに大きく残してしまう事となった。その裏、先頭打者として打席に入ったチュウはセカンドゴロに倒れて、現役最後の打席を全う。この後、ヒットマン後藤,ガッツな貴公子・仁志もあえなく倒れてゲームセットとなった。名手・川相の投入があまりにも遅過ぎて敗れるべくして敗れた事によりヤクルトのマジックは1つ減って2となり、この試合が本当に本拠地最終戦となる可能性がいよいよ確定的になったと言っていいだろう。尚、試合後、茂雄の辞任及び槙原,チュウ,斎藤雅の引退セレモニーを開催。例によって、長々とまくしたてた茂雄に続いて、3選手が「20年間、大歓声の中でジャイアンツの一員としてやってくる事が出来たのは、私にとって最高の思い出であり誇りです」(槙原)、「こんな男を可愛がって貰い、本当に感謝しています。これからも僕が出来る事であれば、プロ野球の為に頑張っていきたいと思います。こんな野球バカな男ですけども、末永くご指導ご鞭撻宜しくお願いします」(チュウ)、「ジャイアンツのユニフォームを着て素晴らしい先輩後輩達と一緒に野球が出来た事は僕にとって宝です」(斎藤雅)と、それぞれ別れの挨拶を行った。そして、茂雄には今夜の松井さんから、3選手にはヒゲ入来,阿部,上原から花束が手渡されると、締め括りとして来季より新監督の座に就く若大将・原コーチが茂雄に挨拶を行い、3選手に対しても「槙原君…、マキ! 一軍のマウンドで初めて投げた時の150kmのストレート…。忘れません!」「村田君…、チュウ! 多摩川のグラウンドで泥まみれになってボールを追っかけていた姿…。忘れません!」「斎藤君…、セイロク! 驚異のスタミナ。パワー溢れるピッチング…。忘れません!」と一人ずつあだ名で呼びかけながら、「3人共、素晴らしい野球選手でした。胸を張って堂々と次のスタートを切って下さい。本当にご苦労様でした」と感謝とねぎらいの念を込めた言葉を送り、感動を呼んだ。本拠地最終戦と言う事で選手及び首脳陣全員でグラウンド内を一周し終えると、ナインが輪を作り、茂雄と3選手を次々と胴上げ。巨人の大黒柱として一時代を築き上げ、大きく貢献してきたにも拘わらず、茂雄によって嫌がらせ政策を受け続けて選手寿命を縮められた事から桑田,川相と共に造反五人衆を結成し、ナインの矢面に立って最後まで茂雄に立ち向かい続けた3選手は、詰めかけた大観衆から大きな拍手と声援を送られながら、まだ余力を残しつつも長きに渡る現役生活にピリオドを打った。