球界トピックス

12月27日 


 中村、大幅アップで3億円到達! パ・リーグ最高年俸へ!
シドニー五輪に派遣され8試合に欠場したにも拘わらず、本塁打,打点の二冠に輝いた中村が、この日、大阪市内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。球団側は「人気、実績とも多大な貢献で査定ポイントの域を越えている。球団と言うより近鉄本社、さらに日本の顔となる額を出す必要があった」(藤瀬管理次長)として、1億6000万円アップとなる3億円(推定)+出来高払い5000万円を提示すると、中村は笑顔の一発サイン近鉄では初の3億円プレーヤーとなり、パ・リーグ最高年俸となった中村は「これ以上ない満足な1年。納得以上の提示をしても貰い、気持ち良くサインした」と喜びを表した。

 小久保、倍額アップに満面の笑み! 若田部もようやく陥落!
主砲・小久保が野手の大トリとして、この日、福岡ドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行い、倍増の9000万円アップとなる1億8000万円(推定)で一発サイン。J.マッケンジーと並んでチーム最高年俸の座についた小久保は「松中やJ.マッケンジーの大幅アップを知って、期待はしていたが、野手でトップの評価をしてくれた。来年は40本が目標。鈴木(マリナーズ)もいなくなったし、盛り上げたい」と笑顔の会見となった。一方、順調に更改を終えた野手陣とは対照的に泥仕合更改となっている投手陣だが、この日はエース・若田部が2度目の交渉。200万円アップの上積みを勝ち取り、「来季査定の改善を約束してくれた」との事で、2000万円アップの7000万円(推定)でようやくサインとなった。「来年は最多勝のタイトルが獲れる数字を狙うしかない」と来季へ意欲を見せた。これで、ダイエーの年内の契約更改交渉は終了となり、吉田、渡辺正、篠原、田之上の4人が越年となった。

 今夜の松井さん、石川県民栄誉賞第一号!
今季、茂雄の嫌がらせを打破して、4番としてフルイニング出場を果たし、本塁打,打点の二冠に加え、シーズン及び日本シリーズのMVPをゲットした事を讃える為に創設された石川県民栄誉賞の第一号に選ばれた今夜の松井さんが、この日、金沢市の石川県庁で開かれた贈呈式に参加した。谷本県知事から「県民に夢と希望を与えてくれた。次は三冠を目指して欲しい」と表彰状と副賞30万円,富士山を背景に5本の松をあしらった輪島塗のパネルを授与された松井さんは「凄い光栄。いつも地元からの声援は届いている。来季は新たな気持ちで、1本でも多くホームランを打てる様、背番号と同じ55本を目指したい」とコメントを残した。

 木村,ヒットマン後藤、次々に陥落! 越年はソーサ元木のみ!
この日、木村が2度目の契約更改交渉に臨んだ。前回は金額提示を拒否して保留した木村だったが、今回は1800万円アップの5000万円(推定)でサインし、「これだけ上げて貰えれば、評価されているでしょう。(野球で)お金を貰える事を野球選手の誇りとしたい」と話した。一方、金に目がくらんで茂雄の命により名手・川相にハリケーンミキサーをかました重罪を犯したヒットマン後藤は前回は騙した格好となった茂雄への怒りから保留したものの、今回は川相への申し訳ない気持ちから、現状維持の4200万円(推定)であえなくサイン。これで未更改選手は、兄貴分の破戒僧・清原の不可解な昇給に対して、不振感を抱いていると思われるソーサ元木のみとなった。

 川尻、3度目の交渉も全くの平行線! 織田裕二に続いて越年決定!
この日、甲子園球場内の球団事務所で川尻が代理人同席で3度目の契約更改交渉を行った。相変わらず、「防御率至上主義」を打ち出し、今季の成績だけでなく、最近6年間の年度別の防御率を材料にベース額を勝手に4100万円も引き上げた上での4000万円アップを主張するイカレ要求をかましてくる川尻側に対して、球団側は全く取り合わないと言う前回同様の展開でまたも平行線の儘、物別れとなった。これで川尻は織田裕二に続いて二人目の越年交渉となる事が決定。野崎球団専務は「ちょっとやそっとじゃ埋まる感じじゃない」と頭を抱えていた。

 斎藤タカシ、球界初の代理人単独交渉!!
この日、横浜銭ゲバ軍団の一角・斎藤タカシが3度目の交渉で、球界初の本人不在の代理人による単独交渉を敢行した。代理人の水戸弁護士に対して、球団側は「実際に試合を見ていないから野球の話は一方通行になってしまう。査定には数字に表れてこない部分もある」として、斎藤タカシの今季、登板したビデオを見せるなど、いかにタカシがエースとしての期待を裏切ったかを懇切丁寧に説明する事に終始し、合意に至らない儘、チーム唯一の越年が確定した。交渉後、水戸弁護士は「(選手は)オフに静養やトレーニングが出来る事に意義がある。(代理人の単独交渉)は歴史的に意味があったと思いたい」とコメント。一方、笹川運営部長も球団ブースに代理人用の席を設け、査定をオープンにする事で代理人の直接観戦を要望するなど、代理人交渉に理解を見せている模様。しかし、時限立法である代理人交渉が来季も認められるのかどうかが、いつ判明するかも分からない状況とあって、来季に観戦してもムダ足となってしまう恐れも十分だ。

 大島、3度目の交渉でサイン! ロング交渉に来季は代理人希望!
今季、チーム3位の打率.283の成績を残し、ベストナインとゴールデングラブ賞に輝いたにも拘わらず、いかに天才児・殿馬の存在の為とは言え、水島新司に幽閉され続けている事で業を煮やしている大島が、この日、3度目の契約更改交渉を行った。500万円の上積みに出来高払いで500万円を加える事で、ようやく納得した大島は1500万円アップの8500万円(推定)でようやくサイン。交渉後の会見で「僕の様な地味な選手への評価を知りたかったが、これくらいにはなると分かった。来年以降も頑張ろうと言う気持ちになれた」と語った大島だが、3回で10時間を越えるロング交渉となった事で「こんなに長い事話したのは初めて。来年は代わりにやってくれる人(代理人)がいたら、お願いしたい」と苦笑い。これでオリックスの保留選手はハイツ田口だけとなった。