球界トピックス
12月5日
選手会、セ・パ交流戦含142試合制を提案!
労働組合・日本プロ野球選手会の総会が、この日、大阪市内のホテルで開催された。既に、来季からの実施が決まった筈の140試合制に対し、(地方開催を増やしたりする事もなく)単純に5試合増やしただけと言う事に不満を漏らして、未だに異議を唱えている選手会は「ファンの為となる試合増なら喜んで応じたい」と、代替案として130試合+ホームアンドアウエー方式でのセ・パ交流試合12試合の計142試合制を提案し、早ければ来季からの導入を目指して、交渉を進めていく方針を全会一致で決議。交渉が決裂した儘、140試合制が強行された場合、当初、5試合ストライキを示唆していた会長の中井美穂の旦那・古田(ヤクルト)は「ストライキと言う過激な事ではなく、増えた分のどこかで1試合を(賃金カットを覚悟した上での)ボイコットすると言う意向で全員一致した」と、依然として実力行使も辞さない姿勢を貫いている。これに対して、機構側は「経営権への不当介入。こんなやり方では組織対組織の問題が成り立たない」と態度を硬化させており、問題は泥沼化の様相を呈している。
ミンチー姉さんとメイの入団を発表! ハッカミーは獲得断念!
ロッテはこの日、昨年の契約の段階で今オフの自由契約が決まっていた元広島のミンチー姉さんと、秋季キャンプに参加し入団テストに合格したデリック・メイ外野手(32)の入団を発表。また、ヤクルトから戦力外通告を受け、ウェーバーで交渉権をゲットしたハッカミーの獲得を急遽、断念した事も明らかにした。既に、条件面で合意し、契約書にサインするだけの段階となっていたが、今月に入って夫人が妊娠4週間と判明したと言う理由でハッカミーから入団を断ると申し出が入り、ロッテ側も了承したとの事。これを受けた川北運営部長は「事情が事情だけに仕方がない」と、貴重な先発左腕の獲得見送りに残念そうな表情を見せた。
川崎、ヤクルトと再度残留交渉も態度を保留!
ヤクルトはこの日、FA宣言している川崎に対して、東新橋のヤクルト本社でFA宣言後初となる残留交渉を行った。交渉に当たった田口球団社長は宣言前の残留交渉時、川崎から「誠意が感じられない」と不信感を抱かれていた事に関して謝罪し、条件面でも前回の提示より上積みをした上で、改めて残留を強く要請。これに対し、川崎は「必要とされていると言う気持ちは伝わって嬉しい」として、ヤクルトとのわだかまりについては解消された様子を見せたものの、「まだ何も決まっていない。一生を決める事なので慎重に考えたい」と結論に関しては、態度を保留した。
川尻、セ・リーグ初の代理人同席交渉!
この日、川尻は甲子園球場内の球団事務所で、日本ハム・下柳に続いて2人目、セ・リーグでは初となる代理人同席の契約更改交渉を行った。2時間近い交渉で球団側からは今季の5900万円から、8000万円前後と見られるアップ提示が出されたが、川尻側からは「上位ではなく最下位に低迷したチームで10勝した価値を評価して欲しい。上位球団なら13、14勝は出来た」として、これを保留した。川尻は「自分だけでは感情的になる場面でも(代理人が)うまくまとめてくれた。そういう意味でプラスの交渉が出来ていると思う」と代理人交渉に好感触を覚えた様だが、対照的に野崎球団専務は「非常に違和感があった。外部の人が入っているからだと思う。私としては内容的に不満だった」と否定的なコメントを残した。尚、川尻は21日に予定されている次回交渉でも代理人を同席させる意向を示した。
大豊、4年ぶりの古巣復帰、正式に決定!
中日はこの日、名古屋市内の中日ビル内で阪神から3年連続大幅ダウン提示を受け、三行半を叩き付けて自由契約となった大豊を正式に獲得した事を発表。年俸は7500万円(推定)の1年契約で、背番号はかつての「55」は埋まっていると言う事で「60」に決定。4年ぶりの古巣復帰となった大豊は「(阪神での)3年間で理想と現実の社会を勉強してきたが、阪神に対して特別な意識はない。これですっきりした。中日球団関係者全てに感謝したい。来年は外野に回るつもりはないので、山崎君と一塁のポジションを競いたい」と抱負を語った。
10年目の開花! 苦労人・戎、大幅アップに満面の一発サイン!
今季10年目にして、プロ初勝利をあげた後、一気に開花し、8勝を積み上げ、最優秀防御率に輝いた戎が、この日、契約更改交渉を行い、約3.6倍増となる1880万円アップの2600万円(推定)の提示に一発サイン。笑顔の更改となった戎は「やっと(万の位)3桁が4桁になった。今年の給料でもちゃんと生活出来たのだし、少しでも長く野球をしたいので現状維持の3年契約でもいいくらい。(年俸が)上がった分は子供の服を買う」と苦労人らしいコメントを残した。
ダイエー、V2も厳冬更改! 斉藤和,星野、いずれも保留!
今季、中盤からローテの一角に入り、プロ初勝利を含む5勝をマークした斉藤和が、この日、契約更改交渉に臨んだが、1000万円アップの1800万円(推定)の提示に保留し、「優勝に貢献したとは言ってくれたが、自分が思っている評価と差があった。納得するまで交渉する」と、憮然とした表情を見せた。
一方、昨年の10勝から、今季は僅か3勝と不振に終わった星野は300万円ダウンの2700万円(推定)の提示に保留。V2を果たしたとは言え、依然として緊縮財政のダイエーに大盤振る舞いが出来る筈もなく、厳冬更改はまだまだ続きそうだ。
前川、交渉スッポかしは免れるも更改は保留!
12月1日に交渉日を設けると、また勝手に11月31日を作ってスッポかしてしまうと言う事で、日程を遅らせた前川が、この日、契約更改交渉を行った。パンジャキラー…と言うよりパンジャにしか勝てないと言っても過言ではない内容で、チームの勝ち頭となる8勝をマークしたものの、13敗を喫した事で球団の提示は1200万円アップの2000万円(推定)に留まったが、3000万円以上を目論んでいた前川は「先発も中継ぎも務めた事を考えて欲しい」として、これを保留。更に、この日は、山村,礒部,内匠と保留者が続出した。