球界トピックス

11月4日 


日米野球第2戦 東京ドーム:全米2勝0敗
全日本 002030000  5
全 米 010400002× 7
[日]石井(L)−下柳(F)−森(L)−●小林雅(M)
[米]ジョンソン−バスケス−ロペス−レムリンジャー−○ロウ
本:ビスケル
 
下柳の「死神ボール」にメジャー震撼! ビスケル、劇的サヨナラ2ラン!
2年前の日米野球でメジャーを震撼させる驚異のテクニックを見せつけた名手・川相(巨人)があろう事か茂雄の陰謀によりメンバーから外れた事で全日本ベンチは試合前から重苦しいムードに包まれた和製オジーと謳われる名手・川相の堅実無比のプレーを楽しみに海を渡ってきたにも拘わらず、その期待を裏切られて怒り心頭の全米に対して、憧れの名手・川相をバックに投げられる数少ない機会とあって楽しみにしていたものを無惨に打ち砕かれた事で落胆を隠せない全日本先発・石井(西武)は初回から、二死満塁のピンチを迎えるなど、アップアップの状態。ここは何とか凌いだものの、続く2回、先頭のゴンザレス(ダイヤモンドバックス)にライト線へ二塁打を浴びると、一死三塁となった後、S.アロマー(インディアンス)にレフト前へ弾き返されて、先制点を献上。一方、全米先発のR.ジョンソン(ダイヤモンドバックス)はいきなり三者三振スタートと”奪三振王”の名に違わぬ快投で、2回までパーフェクト。しかし、直後の3回、全日本は先頭のJ.マッケンジー(ダイエー)が四球で出塁。新庄(阪神),宮本(ヤクルト)と連続三振を喫したものの、ガッツな貴公子・仁志(巨人)が左中間を破るタイムリー二塁打を放ち、同点。更に、オフに入ってから絶好調のハイツ田口(オリックス)が仁志と全く同じ所へ弾き返すタイムリー二塁打で勝ち越しに成功。1点を追う全米は4回、シェフィールド(ドジャース),ケント(ジャイアンツ),ゴンザレスの3連打であっと言う間に同点。川相がバックにいれば…と言う依存心が拭えずに立ち直れない石井に対して、更に、畳みかける様に、続くネビン(パドレス)がレフト前に勝ち越しタイムリーを放つと、S.アロマーが右中間を深々と破る走者一掃のタイムリー二塁打を放ち、5連打でこの回、4点目! 直後の5回、全日本はJ.マッケンジー,新庄の連打で無死二、三塁のチャンスを作ると、続く宮本が三塁線を破るタイムリー二塁打を放ち、1点差。更に、仁志がピッチャー強襲のヒットを浴びせると、またもハイツ田口がライト前にタイムリーを放ち、こちらも5連打で一気に同点。その裏、全日本は石井から下柳(日本ハム)にスイッチ。死球を食らうと、数ヶ月に渡って痛みが引かないと言う「死神ボール」の恐ろしさはアメリカにも知れ渡っているのか、全米各打者は腰が引けたバッティングで5,6回とあっさり三者凡退に倒れると、7回も先頭のビドロ(エクスポズ)がボテボテの内野安打で出たものの、後続を断たれて、無得点。5−5で迎えた土壇場9回、全米はササキ様を凌いでセーブ王に輝いた抑えの切り札・ロウ(レッドソックス)を投入。これに対して、全日本は二死からキュラソ星人(広島)の二塁打と仁志の死球で一、二塁とし、当たっているハイツ田口を迎えたものの、ここはセカンドゴロに倒れて、二者残塁。その裏から、前日に続いてマウンドに上がった全日本4番手・小林雅(ロッテ)に対して、川相不在の全日本相手に引き分けでは負けも同然と勝利に執念を燃やす全米は一死からモリーナ(エンゼルス)がライト前に弾き返すと、続くビスケル(インディアンス)が初球を叩いてライトスタンドに突き刺さる2ランを放ち、劇的なサヨナラ勝ちで連勝を飾った。