球界トピックス

9月2日



川相はいとも簡単に芸術的バントを決める

世界記録へ30と迫る堅実無比の犠打

ベンチに戻り、清原とガッチリ握手

ナゴヤドーム:中日8勝16敗
G  000010013  5
D  000000000  0
勝:平松2勝1敗
負:前田4勝3敗
S:岡島4勝3敗7S
本:江藤28
 名手・川相、堅実無比の犠打炸裂! 江藤、3戦連発でマジック16!
8月中に胴上げを済ませていてもおかしくない戦力を有しておいて、川相を幽閉し続けた影響でここまでマジック点灯に手間取ると言う醜態を晒しながら、結果オーライの茂雄はまたも調子に乗って名手・川相をベンチに幽閉する大暴挙に打って出た。更に、中日の先発が左腕・前田だからと、2番レフトで弘田コーチ曰く「(マルちゃんよりはマシとは言え)外野守備はど素人」のソーサ元木を起用し、清水を幽閉する嫌がらせを敢行した。この茂雄のやり口に試合前から重苦しいムードに包まれた巨人は初回、僅か5球であっさり三者凡退。川相不在の上、レフトはど素人とあって不安感一杯の巨人先発・平松は、その裏、一死一、三塁,3回にも一死二塁とピンチの連続で、川相不在を痛感させる不安定な立ち上がり。一方、川相不在で粘りにも繋がりにも欠ける巨人打線は前田の前に4回まで僅かに1安打と沈黙していたが、5回一死から、江藤が川相不在では一発に賭けるしかないとばかりにレフトスタンドへ3試合連続となる28号ソロを叩き込み、ようやく1点を先制。5回に二死二塁、6回にも二死一、二塁と相変わらずのピンチの連続ながら、不安極まりないバックを背に必死の力投を続けてきた平松に対して、代えるべきはショートであってピッチャーではない事にまだ気付かない茂雄は7回から前略・三沢興一にスイッチ。やはり、川相不在で不安感一杯の三沢に対して、一死から、この日、史上130人目の1500試合出場を果たした中村が左中間へ弾き返し、執念のヘッドスライディングを見せての二塁打! 代えるべきはショートであってピッチャーではない事にまだ気付かない茂雄はノリダー柏田−木村と無駄に複数の投手を酷使して、辛くもピンチを脱出。直後の8回、先頭のチュウが四球で出ると、流石にヤバいと察知したか、茂雄はついに名手・川相を投入。名手・川相は明らかにバントと警戒されている中でいとも簡単に芸術的な犠打を決め犠打世界記録へあと30と迫った! この堅実無比の犠打に対して、高木豊氏は「コースと言い、殺し方と言い、正にバントの見本ですね」と世界に誇れる職人技を大絶賛。続くガッツな貴公子・仁志が歩くと、代打・マルちゃんが川相の作ったチャンスは無駄には出来ないとばかりにレフト前に弾き返し、一死満塁。ここで中日は岩瀬にスイッチして全てを託すも、マッスル千代の富士が川相の作ったチャンスは無駄には出来ないとばかりにセンターへきっちりと犠飛を打ち上げて、貴重な2点目を追加。これで気落ちした岩瀬に対して、巨人は9回、破戒僧・清原,江藤の連打,ニックンの四球で無死満塁のチャンス。ここでチュウがライト前にタイムリーを放つと、一死後、仁志がレフト前に2点タイムリーを放ち、ダメ押しの3点を追加。8回からマウンドに上がった岡島が9回も締めて、完封リレーを達成。これで中日は3位転落し、マジックの対象が横浜へと移った為、マジックは1つだけ減り、16となった川相の芸術的犠打により、終盤繋がりを取り戻した事で辛くも勝利を収めた巨人だが、茂雄は江藤の3戦連発アーチに夢中で川相の犠打が勝因などとは全く気付いておらず、今後も川相幽閉策を徹底させるのは必至とあって、依然として、球団史上初の4年連続V逸の可能性を大きく残している


甲子園:阪神9勝14敗
YB 100000102  4
T  000010000  1
勝:細見4勝1敗 負:川尻9勝6敗 S:木塚5勝3敗11S 
 
 好投・細見、4勝目! 横浜、3ヶ月ぶり2位浮上!
初回、横浜は一死二、三塁からローズのショートゴロの間に1点を先制。1−0の儘、迎えた5回裏、阪神は矢野のヒット,田中シュータの四球の後、川尻が送って、一死二、三塁。ここでミスタースナイパー坪井がライト前に同点タイムリー。続く和田はセーフティスクイズを敢行するも、ハマの大馬人・駒田の好守備と相川の好ブロックの前に三塁走者・田中シュータはタッチアウトとなり、1点止まり。追い付かれた横浜は7回、無死一、三塁から石井タクローのセカンドゴロの間に勝ち越しに成功。更に、9回には鈴木なおのり,中根のタイムリーでダメ押しの2点を追加。最後は木塚が三者三振で締め括り、11セーブ目。先発の細見に4勝目がついた。これで横浜は中日を抜いて、2位に浮上

広島:広島11勝11敗
S  140001301 10
C  000010000  1
勝:石井一5勝9敗 負:佐々岡10勝4敗 
本:真中8、岩村12、稲葉8、ペタジーニ31
 ヤクルト、一発攻勢で快勝! 佐々岡、2回KO!
ヤクルトは初回、真中の8号先頭打者アーチで先制。続く2回には無死二塁から岩村の12号2ランの後、一死一、二塁から土橋のセンター前タイムリーで、広島先発・佐々岡を早くもKO。更に、代わった小林幹から稲葉がレフトへ犠飛を打ち上げて、この回、4点。6回には岩村の犠飛で1点、7回にも稲葉の8号2ラン,宮本のタイムリー二塁打で3点を追加すると、9回にはペタジーニが4試合ぶりとなる31号ソロを叩き込み、ダメ押しの10点目。投げては先発・石井一が7回まで8安打を浴びながら、1点に抑える粘りの投球で5勝目をマーク。投打に渡り精彩を欠いた広島はキムタクのタイムリーで完封を逃れるのがやっとだった。

西武吹き抜けドーム:西武13勝12敗
Bu 100303122 12
L  100100000  2
勝:アゴくら5勝6敗 負:豊田5勝7敗
本:宮地1
 猛打爆発で首位いじめ! アゴくら、完投で5勝目!
初回、ローズのタイムリーで先制された西武はその裏、先頭の宮地がセンター前へ弾き返すと、センター・大村が足をとられて転倒。ボールが後方へ転々とする間に宮地は一気に生還する1号ランニングホーマーとなり、同点。1−1の儘、迎えた4回、近鉄は一死満塁から鷹野がセカンドフライに倒れたと思いきや、豊田がボークを犯しており、労せずして勝ち越し。更に、打ち直しとなった鷹野がセンターオーバーのタイムリー二塁打を放ち、この回、3点。その裏、和田の犠飛で1点を返されるも、6回、中村の満塁の走者一掃のタイムリー二塁打で3点を追加すると、続く7回には大村の犠飛で8点目。更に、8,9回にも2点ずつ加えてダメ押し。先発・アゴくらは5回以降は立ち直りを見せ、僅か1安打と西武の反撃を断ち切り、今季2度目の完投で5勝目をマークした。西武は6月29日以来の3連敗。

福岡ドーム:ダイエー14勝8敗
BW 1002100000  4
H  0003001001× 5
勝:ペドラザ2勝3敗28S 負:平井0勝1敗
本:J.マッケンジー5
 J.マッケンジー、劇的サヨナラアーチ!
オリックスは初回、藤井の犠飛で1点を先制すると、4回には五十嵐の2点タイムリーで3点目。ダイエーはその裏、一死二、三塁からニエベスのピッチャー強襲タイムリー,秋山のタイムリー二塁打で1点差とすると、代打・坊西のピッチャーのグラブを弾くセカンドゴロの間に三塁走者・村松が返って、ついに同点。しかし、直後の5回、五島が押し出し四球を選び、オリックスが再びリード。粘るダイエーは7回、無死一、三塁から吉永がセンターへ犠飛を打ち上げ、同点。その後、篠原,小倉の両リリーフの力投で4−4の儘、試合は延長にもつれ込んだ。迎えた10回裏、オリックスは小倉から今季初登板の平井にスイッチ。これに対して、ダイエーは二死からJ.マッケンジーがレフトスタンドへ5号ソロを叩き込み、今季6度目のサヨナラ勝ちを収めた。10回からマウンドに上がっていたペドラザは2勝目をマーク。

東京ドーム:日本ハム16勝5敗1分
M  103011000  6
F  000030010  4
勝:ジョニー黒木6勝11敗 負:清水5勝8敗 S:小林雅10勝6敗5S
本:サブロー5、ボーリック23、トム31、ガッツ27
 サブロー、5号先制弾! ジョニー黒木、6勝目!
ロッテは初回、サブローが先頭打者アーチとなる5号ソロをレフトスタンドにぶち込んで、いきなり1点を先制。3回には一死一、二塁から初芝のタイムリー二塁打,フクーラのタイムリー,堀の犠飛で3点を追加。5回にはボーリックがレフトスタンドへ23号ソロを叩き込み、5点目。日本ハムはその裏、トムの31号ソロ,ガッツの2点タイムリーで2点差。直後の6回、佐藤のタイムリーで突き放されるも、8回、ガッツの3試合連続となる27号で再び2点差。9回も一死一、二塁とチャンスを掴んだものの、金子がゲッツーに倒れ、万事休す。先発のジョニー黒木に6勝目、小林雅に5セーブ目がついた。日本ハムは4併殺,バント失敗等、拙攻が響き、痛い星を落とした。

 巨人、イースタン5年ぶり制覇!
巨人の二軍はイースタン・リーグで5年ぶり21度目となる優勝を果たした。マジック2で迎えたこの日、日本ハム戦で1−3で迎えた土壇場9回二死から3連打を浴びせて、延長に持ち込むと、11回、十川の2点タイムリーで勝ち越した。あとは、マジック対象となっていた西武の結果待ちとなっていたが、結局、湘南にサヨナラ負けを喫し、この瞬間に優勝が決定。85試合目での優勝は100試合制が導入された1993年以降では、最速となった。