1999年8月のドカプロ


8月26日

1−1で迎えた3回表、全パの攻撃は、例によって、水島キャラでも何でもない先頭のエセネオエセ松井の打席はあっさりハショられ、一死走者なしで岩鬼が2度目の打席に入った。コンタクト作戦を警戒していた中井美穂の旦那・古田だったが、山田の様な姑息な手段を使うまでもなく、肉眼で装着していない事を確認すると、ど真ん中ストレートを要求! 岩鬼は初球のど真ん中をあっさり見送り、1ストライク。これを見ていた微笑は「凄い迫力だな。あの上原さんなら、岩鬼も今度は打てまい」と全く説得力のない理由で岩鬼の凡退を確信! 続く2球目もど真ん中を見逃した岩鬼に対して、中村(近鉄)は「立ってるだけなら小学生でも出来るぜ!」と本気でヤジを飛ばす! これを聞いた山田は「悪球打ちの岩鬼にとって、ど真ん中はボール球なんです」と、もう5年目だと言うのに、未だにそんな事も知らないのかよ!?とばかりの呆れ顔で説明。ツーナッシナングと追い込まれた岩鬼は、手にツバをつけた後、バットを鼻先に置く謎の構えをとった後、例によって「きやがれ、うわっ原!! はん!」と後付け敬称で挑発! そうそう、挑発に乗ってばかりいられないと、上原は委細構わず、ど真ん中に投げ込むも、岩鬼はこれをジャストミート! バットは真っ二つに折れたものの、打球はライナーでセンター一直線! と思いきや、「死んでもヒットにするか!」と上原が、ジャンプ一番、これをキャッチ! …したのも束の間、折れたバットが上原のどてっ腹に直撃し、上原は、これを落球し内野安打としてしまうのだった。一体、上原の何がそんなに憎たらしいのですか、水島先生!? 岩鬼は岩鬼で「一生の不覚! 初めて悪球を打ち損じた」と大ボラを吹いて、更に、上原をシメる! 振り向いた岩鬼の鼻が真っ黒に汚れている事を疑問に思った全パ・ペンチだったが、またも山田が「貴様らと違って、俺は何でも知ってるぜ」とばかりに、またでしゃばって来た。今年からリニューアルした筈なのに、何故か未だに昨年のコスチュームを着ているマスコットガール(全然、西武戦見てないんですね、水島先生)から、折れた岩鬼のバットを受け取った山田は、バットが墨で塗られている事を見せてから、岩鬼がツバをつけてから謎の構えをとる一連の動作を演じ、鼻が黒くなっている訳を立証。何と、これは「黒くなっている鼻が視界に入れば、寄り目になって悪球になる」と言う説得力の薄い悪球誘いだったのだ! さも偉そうにこれを立証した山田は「つまり悪球を打ち損じさせた投手が上原さんって事」と、大ボラをかますのだった! アナウンサー曰く、折れたバットを気にしていたら左中間を割っていた打球が打ち損じならば、今まで、何度打ち損じているか分からないではないか! 昨年の球宴での対小林幹など、ピーゴロではないか! あれが打ち損じでなく何だと言うのだ!? いい加減、昔の話をことごとく忘れるのは、何とかならんのか! さて、一死一塁となった所で、雀士東尾は、殿馬に対して、エンドランを指示するも、これはまんまと古田に読まれていた。古田は人差し指の後、パーを出す謎のサインを出したが、上原はテレパシー能力でもあるのか、150kmのストレートだと察知! 渾身の150kmは、都合のいい時だけミート力を低下させられる殿馬のバットをへし折り、ピッチャー前の小フライ。上原は、これをグラブで捕らず、胸に当てて前に落とすと、すかさず一塁へ送球。これをとった武蔵は、帰塁した岩鬼にまずタッチしてからベースを踏むと言う、いっぱしの野球人ならば、誰でも出来る事だが水島界では素晴らしい頭脳プレーと称される恒例のパターンでゲッツーを成立させるのだった。岩鬼と山田は「打ち損じた」とホラを吹いていたが、シメられた事を自覚していた上原は、岩鬼に対して「日本シリーズに出て来い! そこで今度はコテンコテンにしてやるぜ!」と怒鳴り散らすのだった。しかし、どう考えても、優勝が苦しいのはダイエーではなく巨人。ましてや長嶋ヘッポコ采配と言う最大のお荷物を抱えている状態とあっては、日本シリーズでまたシメるのは難しいとでも睨んだか、上原は捨て台詞を吐かされて、この場を締めくくられてしまうのだった。昨年の小林幹に対する岩鬼と言い、今回と言い、その実現度はともかく、日本シリーズに向けて遺恨の伏線を貼らずにはいられないのか!? その裏、霊感投手・松坂は、水島キャラでも何でもない選手に時間などかけてられるか、とばかりに古田,和田,鈴木なおのりと3コマであっさり打ち取って、1−1の儘、試合は4回に突入。上原に代わって、全セのマウンドに上がったのは、知らぬ間に前半戦9勝2敗の好成績をあげ、首位・中日の原動力となっていたらしい影丸「元祖トルネード投法」などと称されているが、野茂を差し置いて、どこが元祖やねん! さて、その影丸は、古田に対して「公式戦の為に敵に手の内を見せないなんて、ケチな事はやめましょう。セ・リーグと俺の為に存分にリードして下さい」と公式戦通りのリードを要求。一見、男気のある発言だが、古田に言わせれば「持ち球を全て出させて、逆に俺のリードを見ようと言うのか」と言われてしまうケチな代物だった。一方、この様子をブルペンから見つめていた里中は、全パの2番手としてマウンドに上がるらしく、絶好調の微笑との対決を思い浮かべるのだった。また、今夜の松井さんは刺身のツマですか!? 待て、次号!   


8月19日

昨年のオールスター同様、鈴木なおのりが、登場時だけ、やたらと誉めちぎられると言う引きで終わった先週。その鈴木なおのりに対して、試行錯誤の山田,霊感投手・松坂のバッテリーに対して、相変わらず、この話し合いにイラつく岩鬼が「アウトコースで三塁に打たせえや。他の守りは二流でもわいは超一流や!」と、毎度、定番のアドバイス。「参考までに」と言いながらも、「忠告破って打たれたら黙ってへん」などと、半ば強制的な発言の岩鬼だったが、とりたてて、鈴木なおのり対策も思いつかないバッテリーは、この案に乗る事に…。松坂は、初球、取り決め通り、外角にストレートを投げ込むと、鈴木なおのりは、これをジャストミート。三塁線を破るかと言う会心の辺りだったが、相変わらず、上と横の打球には強い岩鬼が、ダイヒングキャッチでこれを抑えると、起きあがりざま、一塁へ好返球。続く、石井タクローも、外角を確実にとらえたものの、相変わらず、上と横の打球には強い岩鬼が、ジャンプ一番これを好捕。更に、オールスターに出る度にシメられる不遇の主砲・今夜の松井さんも、三遊間へ強烈な流し打ちをするも、またも相変わらず、上と横の打球には強い岩鬼がダイレクトキャッチ本来なら、2点は返されている、と松坂をシメつつ、実際には三者凡退で、それを救ったのは岩鬼…と相変わらずの自キャラ礼賛行為だ。松坂に「打たせたんだ、三塁へ」などと吐かせた所で、負け惜しみにしか聞こえず、全くフォローにはなっていないのだった。山田は山田で、松坂の「やっぱりインコースも攻めましょう」と言う案に「そうだな、ひとつ間違ったら2点は入っている所だった」と答えており、相変わらず、岩鬼をナメまくっている様子。この3つのファインプレーで1回10万円の美技賞×3=30万円をゲットした岩鬼は「全部施設に寄付するで! 困ってる人の為に使うてや」と泣かせる台詞。雀士東尾,山田,松坂,坂田と、この発言にガックリ来ている中、ただ一人、ゴーグルだけが、何故かショックを受けていた! 一体、どうしたんだ、ゴーグル!? この謎は全く触れられる事なく、試合は2回表に突入。「こっちも3球で終わろーで。守りのリズムを考えてや」と檄る岩鬼に対して、松坂は「寄付した30万円、また美技で取り返さにゃーね」とツッコミ。「そんなケチな男やと思うかい!」と否定する岩鬼だったが、実は、図星だった。岩鬼と言えば、親の会社が倒産した影響で両親の貧乏暮らしの辛さを痛感しており、当サイトでは「ドカプロ」とはリンクしていないと主張しているものの「大甲子園」では、病気の父の為に働く息子の為にアイスを買ってやったりする様な男であり、更に、美技を繰り返して寄付金を増やそうと思う事はあっても、寄付した分を取り返そうなどと思う様な金にがめつい男ではなかった筈なのだが、一体、どうしてしまったのだ!? それはともあれ、全パの攻撃は、吉永,秋山が簡単に初球を打って凡退すると、この所、すっかり影が薄く、殿馬に匹敵するミート力を誇るらしいにも拘わらず、8番など打たされている坂田も通天閣打法が不発に終わり、岩鬼の要望通り、3球チェンジ。ベンチに戻った上原は、この回で降りる予定だったが、岩鬼にリベンジを果たすべく、権藤さんに続投志願全セ監督の権藤さんが何も許可していないにも拘わらず、指揮権のない茂雄は「男だ!! よくぞ言った。よーし行け」と勝手に続投を決めてしまうのだった。さて、2回裏、先頭の打席に入ったのは微笑。山田は、日本シリーズでの対決を仮想して、徹底してインコース攻めを要求すると、微笑は初球を打ち損じて、三塁プルペンに飛び込むファールフライ。この打球にも猛然と追った岩鬼は、ネット越しに体を伸ばして、グラブの先に引っかけたものの、惜しくも落球。「惜しかったですね、10万円」と言う松坂の言葉に、思わず「そやねん」と答えてしまう岩鬼。ああ、岩鬼よ、すっかり坂田並の守銭奴と化してしまったのか…。カウント1−0からの2球目を微笑は完璧にとらえると、これがレフト上段に飛び込む同点ホームラン! かくして、岩鬼と微笑の賭けは振り出しに戻るのだった。「おんどりゃ、わいにMVP獲らせたないかかい」と文句をつける岩鬼に対し、松坂は「さっきのファールを捕ってりゃホームランもなかったのに…」と平然と言ってのける。自キャラの微笑に打たれた挙げ句、こんな言い訳がましい男に仕立てあげられてしまい、ひたすらシメまくられる松坂だった。また、山田は山田で「高校時代からいいセンスはあったんだ。打撃の天才かと俺は思っていた。ただ天才にありがちな性格のムラッ気がある為に爆発がなかった」などと、今、思いついたとしか思えないコメント。ある出来事が起こってから、前から分かっていたとほざくインチキ予言者と大差ないと言っていいだろう。この後、マッスル千代の富士,江藤,犬飼武蔵と三者三振にとられて、試合は3回表に。岩鬼へのリベンジに燃える上原だったが、これに対して、岩鬼は「ムダやで、うわっ原はん。この男・岩鬼には、誰もが越えられんあくなき秘策があるんじゃい!!」と不敵な笑みを漏らすのだった。この上、まだ上原をシメるつもりなのですか!? 勘弁して下さい、水島先生! どうせ「あくなき秘策」言うても寒いネタなんでっしゃろ? 待て、次号! 


8月5日

岩鬼の先頭打者アーチで1点を先制した全パ。続いて打席に入ったのは、天才児・殿馬。殿馬を迎えた上原は「ひい〜た男にしてやろう」などと、水島界恒例の寒いダジャレを吐かされて、またもシメられる有様。一発を放った事で得意気の岩鬼は、殿馬に「空振り三振して恥をかくのが関の山や。同じ恥をかくならセーフティバントしてアウトになりゃまだ上手いと錯覚するファンもいるかもしれんで!」とへらず口。これに対して、ゴーグルとヒゲと言うアイテムのおかげで、水島新司が描いても似ている数少ない男・ゴーグル小宮山は「あの殿馬は技でスタンドに入れる男だぜ」と、大島に匹敵する眼力を発揮。一方、中井美穂の旦那・古田は「この男に変化球は危険だ。小細工するより真っ向勝負のほうが通用する」などとほざいて、ストレートを要求するが、先のオリックス戦で山田が「秘打の変則打法に変化球は危険だ」とほざいて、ストレート勝負に失敗しており、説得力は皆無だ。しかし、そんな事を知らないのか、上原は、指示通りストレート勝負に出るも、投げた直後の殿馬のセーフティバントの構えに猛ダッシュ。結局、投球はボールだった為、殿馬はバットを引いたが、これを見た岩鬼は「そんでええねん。わいの言う事聞いとったら間違いあらへんのや」と上機嫌。殿馬は、2球目,3球目もストライクながら、バントの構えを見せて、上原のダッシュを誘うと、秋山,小宮山は、上原の呼吸を乱して、甘い球を誘う一発狙いと分析。カウント2−1となった4球目も、殿馬はスリーバントの構えを見せるも、投球はボールたったこれだけで息が上がってしまった上原だが、古田は「スリーバントはない。お前の速球はそんなに甘くない。いかに殿馬でも難しい」と呟くが、山田も「松坂のストレートは殿馬では飛ばない」とか言いながら打たれており、説得力は皆無だ。まして、殿馬に限って、カウントがいくつであろうとも、バントを敢行する事に何の障害があると言うのだ!? 続く5球目、殿馬は、ヒッティングの構えからバントの構えに入り、ファール。スリーバント失敗と思いきや、バントではなくスイングと言う判定でファール。何と、殿馬はヒッティングからバントに構え、そこからヒッティングに出ると言う(上原曰く)「セーフティバスター」と言う謎の技を駆使していたのだ! 続く6球目も殿馬はバントの構えを見せ、またも上原はダッシュするも、投球はボール。早くも疲労困憊に陥った上原に対して、殿馬は7球目,8球目と例のセーフティバスターとやらでカット。悪人面もすっかり崩れ去り、ボロボロの上原だが、石井タクローの「打たせろ。守りは全て一流だぜ」の声も、全く耳に入らず、前回、岩鬼に「大学出たからちうても甘いでんな」と言われた事が余程腹に据えかねたのか、「大体大の母校の名誉にかけても、ここは三振にとる」と、突然、脈絡もなく大学の事を持ち出し、意気込むものの、9球目は、低めに外れ、結局、殿馬を歩かせてしまうのだった。またしても、シメられてしまった上原に対して、古田は「よかった上原。9球で終わってラッキーだ」などと、哀れみの言葉をかけ、更に、シメる! 殿馬も殿馬で、オールスターなどで、そんな技を披露するくらいなら、シーズンで常用しろ! 続く鈴木一朗の打席で、殿馬は大きいリードを取ると、古田がすかさずファーストへ牽制。しかし、殿馬は、絶妙のタイミングでディレードスチールを敢行し、二塁を陥れ、上原も古田も呆然。更に、殿馬は、続く2球目には三盗を敢行。完全に意表をつかれた古田は投げる事すら出来ず、上原は逆上! 古田は何とか落ち着かせようと声をかけるも、上原は「鈴木一朗・山田・小久保の3人には何の恨みもないけど、3人共三振に取ります」と、鈴木一朗,小久保と言った先輩を呼び捨てにする程のぶち切れぶり! しかし、上原は、1年間、大学浪人で野球が出来なかった苦しみを突然思い出し「こんなピンチくそくらえだ。バテを感じる事が出来るだけでも嬉しい今の俺だぜ」と148kmの快速球を投げ込むと、鈴木一朗は、これを空振り。古田は「こいつの熱投には胸を打つものがある。涙が出てくるぜ」と、大感動。「鈴木一郎も同じ感動を覚えている筈だ。さすれば鈴木は打てない」などと言われてしまった事で、人でなしと思われたくなかったのか、鈴木一朗は、結局、空振り三振。更に、山田,(何故か球宴に出ている)小久保も鈴木一朗同様、人でなしと思われたくなかったのか、連続三振に倒れ、殿馬は三塁に釘付けとなるのだった。どうやら、水島新司は、こんな事で上原を持ち上げて、散々シメまくった事を帳消しにしたつもりらしいが、結局、殿馬にシメられまくったと言う事実は、決して消える事はないのだ。さて、ようやく1回裏の攻撃となり、霊感投手・松坂がマウンドに上がった。9連続三振の期待がかかる松坂だったが、全セのトップバッターとして、横浜高校の先輩である2年連続エセ首位打者・鈴木なおのりが登場。小心臓者の松坂は「いきなり一番やりにくい人だもんな」とビビってしまうのだった。待て次号! 次週はお盆休みやさかい、次号の発売は19日や!