1999年3月のドカプロ


3月25日

オープン戦で結果を出していないにも拘わらず、余程、他の投手がダメらしく、万人が予想した通り開幕投手に指名された松坂! 開幕前夜に、かつて、無冠の帝王・清原が暮らしていた部屋で過ごすのでは、あまりに縁起が悪いと踏んだ雀士東尾は、松坂の山田信者ぶりに目をつけ、山田の長屋へ送り込んだ! 相変わらず、山猿カットのサチ子は、「松坂さんと一緒に寝れるなんて夢みたい」と一部の熱狂的松坂ファンが聞いたらカミソリでも送られかねない危険な発言! 山田は「ザコ寝なんかしない」と否定するが、松坂は調子に乗って「それでも良かったりして」などとほざくのだった。何億も稼いでいるくせに、相変わらず、過剰なまでの節制をしている影響で、未だに銭湯通いの山田は、食事前に行こうと、松坂を誘う。パ・リーグより一日早く巨人ー阪神の開幕戦の放映が始まると言う事で、今ならガラガラだ…、などと言う些細な読みに「流石、名捕手だ」などと、感動する、どこまでも山田信者な松坂だった。山田の読み通り、ガラガラの状態で、銭湯のオヤジは、臨時休業にしようとした矢先に、やって来た山田達一行。山田と松坂のコンビの来店に大感動したオヤジは、「100人の客より、この二人だけで充分じゃ〜っ!」と、これ以降、客が来ない様、臨時休業にするのだった。まさか、これは、松坂を連れてくれば、貸し切り状態に出来ると言う腹黒い山田ならではの策略だったのでは!? 恐るべし、知謀、山田! 43度と熱めの風呂に「湯当たりをするな」と注意する山田だったが、何と、松坂は「湯当たり」の意味すら分からない常識知らずだった! これは、幾ら何でも、松坂をバカにしているとしか思えないのだが、いいのか、水島新司!? 「背中流しは女房の役目だ」と遠慮する松坂を制して、松坂の背中を流す山田。松坂は、一年前の選抜の頃を思い出し、一年後の今、山田に背中を流して貰うと言う、当時、想像だにしていなかった現実に、感動を覚え、ますます山田信者へとのめり込んでいくのだった。帰り際、感動にひたりきっている松坂は「今夜のんびりさせて貰ったお礼に、明日勝ったら、また来ますので、その時は、皆さん(客)を集めておいて下さい」とオヤジに宣言! この言葉に大喜びするオヤジだったが、「負けたら来ないって事だよ」とサチ子にキツいツッコミを食らうのだった。まぁ、どうせ勝つんだろう。やるだけ無駄なので、来週は、オリックス−ロッテ戦にして下さい! さて、家に戻ると、微笑のソロで先制するも、犬飼武蔵が逆転2ランを放ち、1−2で巨人がリードされていた。このホームラン以外には、点の入らない状態と言う桑田、川尻の投手戦に、山田は「手に汗握る緊迫した投手戦だ」と唸るが、阪神は、ブロワーズ、ジョンソンが、ノムさんの機嫌を損ねたか、欠場していては、取れる点も取れないのは当然だろう。ここで、山田は「今まで誰にも見せなかった俺の宝物を見せてやろう」と、押入れからダンボールを取り出してきた。何かと思えば、各打者の分解写真をまとめたもので、パラパラマンガの様にして見ると言う。「ああ、す、凄いな」と、あっさり感動する松坂。「対戦相手に合わせて、持ち歩いているんだ。移動中も退屈しないで済む」と言う山田だが、今日び、携帯型のビデオとてあると言うのに、何も、そんな使い方をしていたら、あっと言う間に痛んでしまうであろう代物を使わんでもいいだろうに、何と貧乏性な事か…。そうこうしているうちに、微笑が、9回に、この日、2本目となるサヨナラホーマーを叩き込んだ! 「敵は、実は自分だと言う事です。今日は昨日の、明日は今日の自分に勝つ為に来るんだという夢の為に頑張ります」と言う微笑のインタビューに感動する山田達。「同じチームにライバルがいるから、ホームラン王の可能性はあるな」と分析する山田だったが、「それなら、松井さんにも言えるじゃん」と、またもツッコミが冴えるサチ子。消灯となった山田家だったが、寝床を抜け出した松坂は、一人縁側に出て、パラパラ写真に夢中になっていた。それに気付いて出てきた山田に対して、松坂は「岩鬼さんのはないんですか?」と尋ねるが、「あの男は分からんからな」と一蹴されてしまうのだった。去年は敗れたダイエーとの開幕戦の勝利を誓う山田と松坂。そして、4月3日、開幕の日を迎えるのだった。待て、次号! だから、オリックス−ロッテ戦にしましょうっての…。 


3月18日

自キャラ以外のシーンなど真面目に描いてられるか!とばかりに、トントン拍子で進んだ試合は、3回裏に突入。男・岩鬼の打席を迎えた所で、福岡ドームの屋根が開くと、「場外ホーマーの催促やろ! 期待に応えたる!」と息巻いたが、悪球打ちを知らずに故意に投げた悪球を打たれた投手は、次の打席でど真ん中三球続けると言う、お決まりの投球パターンにひっかかり、あっさり三球三振。3回をパーフェクトできた小次郎に対して、4回表、微笑が2度目の打席へ向かう。小次郎からホームランは無理と悟った(絶不調男が狙うな、そんなモン!)微笑は、二軍落ちにビビって、ミート中心のライトヒッティング狙いに変更していた。狙いは変わったものの、第1打席と変わらぬ大きな構えを見たJ.マッケンジーは、ここでも、大振りで来ると勘違いし、ストレートを要求。一発狙いが消えた雰囲気を察知していた小次郎だったが、マッケンジーの顔を立て、指示通り外角へ直球を投じた。ライトヒッティングには絶好の外角に、軽くバットを合わせた微笑の打球は、何とライトスタンド中段へ!  まさかのホームランに呆然としていた微笑だったが、審判に促されて、ようやく走り出した。ベースを回りながら微笑は「ミートを考えて出したバットなのに…。そうか、バットがコンパクトに出て、最短距離を通っていたんだ。俺の悪かったのは、アッパーだからじゃなかった。飛ばそうと意識する余り、ドアスイングになって、バットが遠回りしていたんだ」と悟ったが、ドアスイングになっているなんて事、打撃コーチは見て気付かないのか!? 武上コーチは、一体、何やっとんじゃ! 結局、微笑のアッパースイングは、新打法の伏線でも何でもない、ただのスカシだったのだ! 「完璧過ぎる。まぐれかも…」(若大将・原コーチ)、「小次郎の奴、仲間のよしみで打たせてんじゃないの」(無冠の帝王・清原)、「こんな友情は、三太郎の為にならんぜ」(今夜の松井さん)と失礼な事を言われてしまった微笑だが、仁志、松井さん、清原と三者三振に取られては、そう思われても仕方なかった(また、松井さんは三振かよ!)。迎えた第3打席で、レフト中段へ放り込んだ微笑を見て、茂雄は「これは3本目も出るな」と、動物的勘で予言。すると、微笑は、茂雄の予言通り、第4打席目も、今度は(疲労性肩痛でリハビリ中の筈の)岡本から、レフト中段へ3打席連続のホームランを放つのだった! これを見た秋山は「巨人の真のホームラン打者は、松井さんと三太郎の二人だ」と言い出した! 求道者・前田に匹敵する数字を残した男が真のホームラン打者とか言ったら、山田以上ではないか! 本当にそれでいいのか、水島新司!? 試合の方は、終わってみれば、微笑の三発による3点のみで、川相不在により打線が繋がらないと言う茂雄のヘッポコ采配が目立つ結果となった。茂雄は、試合後のインタビューで「間違いなく松井のベストライバルNo.1ですね。一番打者がホームランキングなんてスーパー快挙ですね。怖いのはいわゆる一つのケガだけだ」と、アヤしげな日本語(?)を並べ立て、微笑をプッシュ。「本気で目指すぞ、セの本塁打王!!」とアオリが入ったが、今度は、松井さんまでも、ソデにしようと言う企みなのか!? そして「次号→開幕直前、山田と松坂は…!?」と不吉な文字が…。山田信者・松坂が、またも弄ばれてしまうのか!? 待て、次号!


3月11日

絶不調ながら、バッティング練習では柵越え連発の微笑。これを見ていたダイエーは「こうして見ると、三太郎は巨人で一番のホームラン打者だな」(秋山)、「三太郎はどちらかと言うと中距離打者では?」(小久保)、「それは周りが勝手に決めつけているだけさ」(秋山)、「巨人はホームラン打者が多いですからね」(松中)と、微笑談義で盛り上がっていた。しかし、ここで、定岡コーチが「多い? そいつは勘違いだぜ。今の巨人で真のホームラン打者は今夜の松井さん一人だ!」と一喝! しかし、その真のホームラン打者・松井さんも、所詮、この漫画では、里中、不知火の引き立て役で、オールスターに出る度に三振シーンばかりなのだった…。それはさておき、快打連発の微笑に、定岡コーチは、かつての同僚・山本雅夫の事を例にあげ「打撃投手やマシンだとよく打つヤツがいるんだ。問題は試合だよ」と指摘。それを聞いて「小次郎を打って、信頼を回復したい所だろう」と微笑を哀れみのまなざしで見る秋山だった。両軍の先発オーダーが発表されたが、両軍共に、助っ人皆無の国産打線。また水島新司の鎖国野球が始まった…と思いきや、今季は、実際に、両軍共に、助っ人野手を獲得していないので、別に、これは、水島新司の陰謀ではないのだった。しかし、巨人は、チームの首位打者である清水が、例によって補欠! ケガでリハビリ中の清原が相変わらず4番に座っており、ショートには名手・川相でなく、二岡と言う、茂雄のヘッポコ采配が炸裂していた! 1回表、先頭の打席に立った微笑に対して、J.マッケンジーは「調子のパロメーターはストレートの走り具合」と、小次郎に対して、全球ストレートを要求! 初球、148kmのど真ん中に手が出ない微笑は、これまた148kmのど真ん中の2球目も例のアッパースイングで空振り。若大将・原コーチは「次も同じ球なら三球三振だ。それ程、当たりそうにないスイングだ」と分析。王さんも「悩み狂う三太郎に、今の小次郎は酷だな」と同情する始末…。結局、微笑は、3球目の150kmにもファウルチップにするのが精一杯で、若大将・コーチの分析通り、三球三振に倒れるのだった。うなだれてベンチに帰ってきた微笑に対して、冠学園の飛島剣より劣る素材(「おはようKジロー」参照)の自称「和製ソーサ」元木は「いい振りだったぜ。そのうち出るさ」と、いかにも気休めの言葉をかけてきた。飛島より劣る程度の男に、気休めを言われてしまった微笑のはらわたは煮えくり返っており、バットを握りしめるのだった。例によって、他の打者はハショられて、試合は1回裏へ。「三太郎、ホームランの打ち方見せてやるから、よう見とけ!」と、先頭打者ホームランを豪語する岩鬼に対して、先発のルーキー・上原(※勿論、カスリとも似ていない)は、チュウにど真ん中を要求された。「悪球打ちとは聞いていたけど」と、疑問に思いながらも、サイン通りに投げると、岩鬼は平然と見送り。ま、まさか、またあの展開では…!? 「本当に悪球打ちなのか。それなら、どれ程のものか、試させて下さい」と、生意気にも悪球を要求した上原に対し(ああ、やっぱり、この展開だ〜っ!)、チュウも「よかろう。お前ほどのスピードなら、たとえ悪球でも打てまい」と、それを了承。誰もが予想していた通り、上原程のスピートとやらも、全く通用する事はなく、皮肉にも、絶不調の微笑の遙か頭上に飛び込む特大ホームランとなるのだった。毎年毎年、初対戦投手に、これをやらせるのは、いい加減、やめてくれ! いくら、リーグが違うからと言っても、チュウもベテランのくせに、何で、そんな事が分からないのだ!? 何はともあれ、こんなホームランの打ち方が、微笑の参考になる訳はないのだが…、いや、まさか、来週は、微笑が悪球打ち開眼!とか言う展開なのでは〜っ!? 待て、次号!   


3月4日

ようやく、明訓同窓会が終わったと思えば、今週は、12球団キャンプリポートであった。ダイエー・高知キャンプでは、初代キャプテン・秋山が、副キャプテンに、男・岩鬼を指名。これに燃えた岩鬼は30スイング20ホーマーと打ちまくったが、番記者に「20本柵越えくらいじゃ、西武・阪神の話題性を越えられない」とコケにされて、激怒! 「ほな、50本打って、ダイエー優勝を約束する! これで一面は決まりや!」とまくし立てたが、「アホな、笑われるだけだ」と、より一層コケにされるのだった。話題の西武・春野キャンプでは、明訓信者・山田信者のゴールデン・ルーキー松坂が、雀士東尾の「まだ始まったばかりだから、抑えろ」と言う制止も聞かずに、150kmを連投! 「こりゃ、ダメだ」と雀士東尾もお手上げで冷や汗ダラダラ。松坂の右肘が、開幕前にぶっ壊れるのは、最早、確定的か!? 松坂が必要以上のハイペース調整をしているにも拘わらず、エース・オツともあろう者が「ぬぅ、しかし開幕投手は渡さん!」といきり立つのだが、どうせ、松坂の肘はぶっ壊れず、オツがいかに順調に仕上げようとも、松坂が開幕投手になる事だろう。阪神・安芸キャンプでは、犬飼武蔵が、早速、ノムさんにアジられて、大ピンチ! また、サッチーに喧嘩を売った筈の坪井が、何故か「野村の考え」などと言うノートを熟読。一人で勝手に納得して飛び出していくのだった。トラブル連発の呪われたヤクルト・ユマキャンプでは、カツノリ(※まるで、似ていない)が真価を発揮して、打球が前に飛ばないヘッポコな打撃を炸裂させていた! 一方、中は、ぶっ壊れてるのか、二軍なのか、とにかく消息不明だ。広島・沖縄キャンプでは、幹英の球を何と、達っつぁん(※少しも似ていない)が直々に受けていた! 幹英は「キャッチングが素晴らしくうまい!」と達っつぁんを絶賛! 広島の正捕手は、これで、達っつぁんに決まりか!? 一方、犬神は、ぶっ壊れてるのか、二軍なのか、とにかく消息不明だ。日ハム・名護キャンプでは、不知火の球をよく分からない人が受けていた。え!? これ土井垣なんスか!? はぁ…。北谷・中日キャンプでは、黒いグラサンをかけたどこぞのチンピラかと思いきや、実は、山田コーチ(※勿論、似ていない)が、東京メッツからトレードでやって来た火浦健相手に「不知火に匹敵する球を持っていながら、12勝に甘んじるな!」と檄を飛ばしていた。な、なにぃ〜っ!? こ、こいつは、影丸だと〜っ!? 不知火に匹敵するとか言ってるからてっきり…。MAXが不知火より15km近くも遅い影丸に対して、それは、いくらなんでも、おだて過ぎなのでは!? オリックス・宮古島キャンプでは、天才児・殿馬が、相変わらず、グリップエンドでバントをする謎の特訓を行っており、仰木さんも「今年のウチの目玉は殿馬や! 鈴木を抜いて4割打つな。そういう練習をしとろーが」と、まくし立てたが、殿馬は、四六時中、こんな練習ばかりやっているので、説得力は皆無だ。殿馬は殿馬で「5割づら」とリップサービスをかますが(いや、殿馬がそれくらい打っても何の不思議もないのだが)、どうせロクに描いては貰えないのだろう。横浜・宜野湾キャンプでは、我が身可愛さで、S.M.チョーを今季絶望に追いやった非道コンビの権藤さん&ササキ様、そして、土門が黙々と投球練習。ロッテ・鹿児島キャンプでは、ゴーグル(※似ている)、ジョニー黒木、里中らが黙々と投球練習。近鉄・日向キャンプでは、勝手に「いてまえ打法」とか名付けられてしまった可哀想な男・中村と、坂田の左右の両輪が好調な打撃を見せていた。巨人・宮崎キャンプでは、若大将・原コーチ(※似ていない。一瞬、J.マッケンジーかと…)の下、名手・川相がベテランの本領を発揮! ルーキー・二岡とは格の違う巧さと堅実さを見せつけていた! …とまぁ、キャンプリポートが終わると、すかさず、ダイエー対巨人のオープン戦に突入! 男・岩鬼の快調な打撃練習を見ていた茂雄は「未だにドラフトで当たりクジを弾けなかった事を悔やんでいる」とほざいてから、「ところで真ん中打てる様になったの?」とカマをかけたが、岩鬼は、ノーコメント。どうせ、ここで打てても、次の試合では打てなくなったりと、コロコロ設定が変わるいい加減な漫画なのだから、はっきり言って、無意味な質問だ。茂雄と若大将・原は、昨年、全部門トップに近い成績を残しながら、何故か新打法に取り組んでいるおかげで、絶不調に陥った微笑の扱いをどうするかで悩んでいた。「この試合次第で、ファームですか?」と言う原に対して、「他に使いたい選手もいるしね」と茂雄は、相変わらず、冷たいコメントを残すのだった。 巨人のロッカールームでは、清原がうなだれて座っていた。えっ!? これは、微笑なんスか!? じゃ、次のコマのこの全然違う人は、小久保ですか? えっ、これも微笑!? この試合で結果が出ないとファーム落ちを覚悟していた微笑は、「もう少し試合数が欲しいが、あの非道なヘッポコ監督は待ってはくれないだろう」と、この試合に賭けていた。やがて、両軍の先発投手が発表された。ドラ1ルーキー・上原を立ててきた巨人に対して、ダイエーの先発は、犬飼小次郎! 「この大事な試合で小次郎さんとは…」と大ショックを受ける微笑。待て、次号! って、どうせ、小次郎から3三振とかで、ファーム落ち!なんて展開にはならんのだろうて…。まぁ、スカシと思われた微笑の新打法ネタ…、と言うか微笑メインの話で引っ張っている事には、なかなか関心出来るのだが、何はともあれ、今週の絵はひど過ぎるっス!