語り手:空手野郎バーフィールド(バ)、寿司職人グラッデン(グ)

「ついに始まりましたね、『ドカベンの謎』」
「いやぁ、ホント、長かったですわ。構想だけなら、実に、5年くらいですか」
「一時は、お蔵入り濃厚企画でしたからねぇ」
「投稿が来なかったら、しばらくさぼっとこうとか思っとったん違いますか?」
「よく分かりましたね。でも、早速、投稿来ちゃったんですよ」
「そうでっか。ほな、早速、始めましょ」
「Naomiさんからのお便りです。」

早速ですが、影丸の謎について見解を伺いたいと思います。『大甲子園』終盤で一時は剣道にデューダした影丸がどうして中日に入団したのでしょうか?

「いきなり、3作品に関与する答えにくい質問でっせ」
「うーん、これを答えるには『ドカベン』『大甲子園』『ドカプロ』の関連性について、定義立てする必要があるんですよ」
「と言うと?」
「1つは、『3作品とも繋がっている』(ただし、「球道くん」等、他作品は除外)、もう1つは、『「ドカベン」と「大甲子園」は繋がっているし、「ドカベン」と「ドカプロ」も繋がっているが、「大甲子園」と「ドカプロ」は繋がっていない』と言う説です。これは、恐らく、後者が適当と思われますね。『大甲子園』と『ドカプロ』の接点と言えば、犬飼の三男坊こと知三郎の存在なんですが、『大甲子園』での室戸学習塾戦が『ドカプロ』においても史実だったかと言うと、かなり疑わしいです。何せ、知三郎は、マウンテンボールをすっかり忘れ去っている様ですし、岩鬼に悪球を打たれている筈なのに、プロでは、岩鬼の悪球打ちを信じていませんでしたからねぇ」
「後者の説が正しいとなると、影丸の剣道部入りは『ドカプロ』においてはなかった事なので、忘れて下さい、と言う結論になりますわな」
「そうなんですが、それでは、身も蓋もないですね。恐らく、Naomiさんは前者説と言う前提で質問なさっているのでしょう」
「そもそも、影丸が剣道部に入った事自体、おかしいですよね。しかも、主将ですよ! 青田戦が終わって、甲子園の決勝まで、約20日間で、そこまでのし上がれるものなんですか?
天才だから
「うわぁ、それでおしまいですか。あんさん、そりゃ、あんまりでっせ」
「しかし、それくらいしか説明出来んでしょう。他にあるとしたら、親の権力を盾にして、無理矢理…とか、そんな所でしょうが、彼の高いプライドが、それを許すとも思えません。きっと、剣道部に乗り込んで、主将にしろ、とほざいて、怒った部員を全員なぎ倒して、主将の座を奪い取ったのでしょう」
「こういう説はどないでっか? 実は、クリーンハイスクールには、元々、剣道部なんてモノは存在してなくて、影丸が設立したと。それならば、必然的に主将でっせ」
「おおっ、それは、なかなか説得力がありますな…。しかし、夏休みの最中に、新しい部なんか設立出来るんでしょうか? ・・・まぁ、そんな事は、どうでもいいんですよ。質問と関係ないんですから」
「そうやったね。失礼しました」
「剣道部に行こうが行くまいが、野球の実績があるのは確か訳で、中日に指名された事自体は、それ程、不思議でない事は分かりますよね」
「そうやね」
「あとは、山田がいる限り野球で頂点を目指すのは無理、と判断して、剣道に転向したくせに、何故、また野球に戻る気になったか?、と言う疑問が残る訳です。ただ、山田との対決を視野に入れてプロに入ったと思われるのは、不知火と殿馬くらいのものですし、単純に、ビジネスとして受け入れた、と言う可能性が高いですね。自信もそれなりにあったでしょうし、失敗しても、大財閥の息子ですから、生活に困る事もない訳で、さして迷う選択でもないでしょう。野球で成功すれば、親の会社のPRにもなりますし・・・」
「なるほど、そういう事ですか。そもそも、影丸が山田をライバル視するのって、お門違いやと思いません?」
「そうですねぇ、別に、影丸は山田には負けてないんですよね。柔道では岩鬼に負けてる訳ですし、野球でもサヨナラ打こそ山田でしたが、結局は、岩鬼にしてやられた訳ですからねぇ」
「それに球道に負けたのに、山田に勝つのは無理、とか決意してる事もおかしいですね。要するに、影丸は、天然ボケなんと違いますか?」
「君、全国30人の影丸ファンを敵に回しましたね」
「そんなに少ないんですか、影丸ファン」
「………さあ」
「とりあえず、影丸は天然ボケ、と言う結論も出た事で、今日は、お開きにさせて貰いましょう」
「Naomiさん、納得戴けましたか? それでは、またの投稿、お待ちしております」