さぁて次のプロバイダーを探しますか−ケーススタディ−その4


ということで前回の予告通り、今回はプロバイダーの転送速度についての調査方法です。
#私自身ネットワーク関連の職業ではなく、普通のユーザーなので詳しい理屈等は知りません。
#なおここに書いていることが私の勘違いであることもあり得ますのでご了承下さい。

 たまにpingとtracertでプロバイダーの速度測定と言っているところを見かけますが、あくまでpingは相手先のサーバーと通信できる状態であるか否かを、 tracertは相手先のサーバーへのルーティング(経路)を調べるためのもので転送速度とは関係ありません
#これらでのパケットロスやtimeoutは一応チェックしますが。

 一般的にWebページを見る際には、簡単に書くと以下の経路でデータ転送が行われています。

自分のパソコン

プロバイダーのアクセスポイント(アクセスサーバー)

プロバイダーのゲートウェイサーバー

NSPIXP2・JPIX等

アクセス先のゲートウェイサーバー

目的のWebサーバー 



 ここで主にネットにアクセスする上でネック(化学系の用語だと律速段階)になると考えられるところとして、おおまかに以下の要因が考えられます。
1.自分の使うアクセスポイントとゲートウェイサーバー間の帯域不足
2.自分の接続するプロバイダーのゲートウェイサーバーからNSPIXP2等への接続部での帯域不足
3.NSPIXP2等からアクセス先のゲートウェイサーバーへの接続部での帯域不足
4.ゲートウェイサーバー間のルーティングが悪い(国内のサイトへ行くのに海外を経由する等)
5.Webサーバーの過負荷及びアクセス先ゲートウェイサーバーから目的のWebサーバー間における帯域不足

   (補足)サーバー屋さんの話によると5の場合サーバー自体の過負荷よりもWebサーバーまでの帯域不足の方が遅くなる原因になっていることの方が多いそうです。

#帯域(帯域幅)−一定時間内に流せるデータ量のことで、アナログの28.8kbps接続の場合は最大3.6KB/s、ISDN64Kbps接続の場合は最大8KB/sとなります。

 実際調べる上で問題としなければならないのは自分のところから外にでていくまでの速度ですのでとなります。速度を決定する要因については上記のからのうち、そのとき一番遅いものによって速度が決まります。もちろん帯域・サーバー負荷共に常時変動しているので速度は常時変動することになります。
#なおについては自分でプロバイダに言ってなおしてもらうほかにどうしようもないので無視します。

ということですので実際に転送速度を測定する場合は、一般的にFTPによる測定が実際の速度に近い値を出すと言われています。

 それでは実際に速度の調査を行いましょう。


プロバイダベンチマークを利用する
 まずは有名でしょうがハートコンピューターのプロバイダーベンチマークで調べます。
  ここは海外(バークレー)のサーバーにある100KBのファイルのダウンロードにかかる時間を測定して比較してます。実際には海外からのダウンロードなので、ルーティングが異なっているという問題や国内間についての速度評価は出来ないのではないかという問題もあるので、ここの数値を見ただけで一概には比較できませんが、1カ所からとはいえ長期にわたって速度データを計測しているところはここだけなので、速度を重視する場合にはチェック必須のところといえます。
 なお、ダウンロードによる測定なので測定前にキャッシュ&プロクシは切っておくことは当然しておきましょう。
 ここの場合はについては余裕を持たせていると思われるのでの部分についてのベンチマークであると考えられます。ただし海外経由と言うこともありも大きく影響しています。
 少なくとも速度が速い結果がでている場合には上記のネックになる部分が少ないと考えられるので、その測定時点における速度が速いと考えても差し支えはないでしょう。
 ただし自己測定の自己申告制をとっているので、たまにキャッシュやプロクシの切り忘れなどにより実際とは違う値がでることもあるようです。


自分で測定する
 この方法は我流なので正しいかどうかは言えないのですが、自分のところで測定する方法です。
#なお、自分のところがISDNかつそれなりに速いところ(上記のところに例えるとがネックになっていないところ)もしくは会社等の専用線上からでないと、この方法は意味がありませんので注意して下さい。

 測定方法ですが、測定は一番ネットワークが混んでいるテレホタイムの始めの時間帯に行うようにして下さい。

(1)Netscapeのユーザーの人の場合は至って簡単で、測定しようとするプロバイダーのサーバー上にあるCG/写真をコンテンツにしたページへいき、100KB程度のCD・写真を見る際に画面下にでてくる転送速度を見ます。またIEや他のブラウザを使用している人の場合はダウンロードしてその転送速度を見て下さい。
(2)様々な(候補とする)プロバイダーのWebサーバーについて(1)を何回か行って下さい。
(3)測定した中で一番速い所を基準として、転送速度を比較して下さい。
(4)比較してあまりに遅い場合には、ネックとなる部分が自分のプロバイダー内ではなくの要因だと推定します。ISDN64kbpsの場合は6k/s前後出ていれば問題はないと思われます。
(5)一応これはネックがであるかどうかを大雑把に見ることを目的としています。ですのでが原因の場合を大雑把に切り分ける方法としては、 tracertを打ってルーティングのチェック、はサーバーがCGI/SSIをチェックしてWebチャットがあるのかまたアダルトページ等人が異常に集まりそうなページがあるのかを確認します。については、Yahoo!でISP名を入れて検索し、出てきたページのジャンルと説明をチェックすると楽に調べられるでしょう。

 以上のように我流の方法を書きましたが、これはただダウンロード時のネックがなければNSPIXP2−相手側のゲートウェイサーバー間についてはネックはないだろうと推測するだけだったりします。ですのでその下の部分の状況については全くわかりませんので注意して下さい。
#この部分についてはそこのユーザーの人の話やプロバイダベンチマークを参考にするしかないです。


 ただこういうことを書きましたが、私が探すときにはこれらの速度測定結果はそんなに重視しておらず、実際に使ってみてから駄目だったらさっさと止めるようにはしています(^^ゞ。
#そのために年間契約ではなく、さっさとやめられる所を重視しているのですが。


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