真珠いろの歌声

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前川陽子の歌う声、あれはなんと形容すればよいのでしょう。
少し鼻にかかるような、泣いているような笑っているような、可愛いような色っぽいような、まるで猫のような声(ホメことばよ、もちろん)。
私は「胸キュン声」と呼んでしまうのですが、とにかく聞いていると思わず知らず、「うふふぅ」とにまにましてしまう魅惑の声なのであります。

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彼女の声は、堀江美都子や大杉久美子のような高音の澄んだ声とはちょっと違って、どちらかというと低い方です。しかし低めの声は大人っぽい声に通じるものですが、前川陽子サマの場合は、たしかに大人っぽくはあるが、同時に可愛くもあるという、ふしぎな声なのですね。
女性歌手の声を楽器にたとえると、ほとんど、高音域が伸びる弦楽器系(岩崎宏美とか)か、柔らかく鳴る木管系(石川さゆりとか)に分かれるのですが、前川陽子サマの伸びと弾力があり、ときに力強く、ときにちょっと哀愁を感じさせる声は、金管系と呼ぶのがふさわしい(独断)。

声優でいうと、雰囲気的にもっとも近いのは吉田理保子さんの声。彼女の声も、メグちゃんやマリアちゃんなどはカン高い声に聞こえますが、彼女の地声はホントは低いんですね(モンスリーや最近の洋画吹き替え参照)。
明るくてよく通り、少女の可愛さを持ちながら、大人の艶のある声、という点で共通するわけです(吉田理保子さん自身が猫に似ている!)。
しかも、吉田理保子が演じた、メグやマリアのはつらつとした明るさ、クララの可憐さ、マチコ先生の健康的なお色気、といった女性キャラのイメージがまた、前川陽子サマの歌声と重なるではありませんか(だから、どうした?)。
ハニー役の増山江威子さんは、かつてソロアルバムで「夜霧のハニー」をカバーしましたが、吉田理保子さんにも「メグ」をカバーしてほしかったと思うのは、私だけではありますまい。

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そおゆうふうに考えていくと、彼女の名曲のひとつ「真珠いろのワルツ」という歌のタイトルは象徴的なのです。
パールの持つ、気品、柔らかさ、芯の強さ、宝石ほどお高くなく、光ってはいないけれど、深みのある艶とそこはかとない色気、そして可憐さが、前川陽子サマの歌声のイメージにぴったり!(なんか、こじつけみたいだけど、いいや)

私こと腹巻猫は、前川陽子サマの声を「真珠いろの歌声」と名づけることにいたします。


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