これまでの所沢ダイオキシン汚染の概要
- 1980年代半ば〜 インター周辺に廃棄物処理施設が建ち始める
- 1991 くぬぎ山での野焼きに対して、近隣7軒住民が声をあげる
- 1993.10 県は業者に対し小型焼却炉の設置を指導。
- 1993 廃棄物処理法改正前に焼却炉設置が相次ぎ、所沢周辺一帯に焼却炉が中立地する状況となってくる(産廃銀座)
- 1995.1 摂南大学宮田教授、くぬぎ山土壌調査。 高濃度ダイオキシン
(灰6100pg,灰+土壌750pg,土壌90〜300pg)
- 1996 マスコミ各社が所沢のダイオキシン汚染を取り上げ始める。
- 1996.7 摂南大学宮田教授、くぬぎ山第2回土壌調査実施。結果(65〜448pg)発表は1998.2月
- 1996.11 住民からの調査請求により、県、くぬぎ山周辺環境調査実施。大気1.5〜2,0pg、土壌13〜130pg
- 1997,3,26 所沢市ダイオキシン条例制定
- 市民団体が所沢周辺で新生児死亡率が高いことを報告
- (1997.4 厚生省、市町村ごみ焼却施設からのダイオキシン排出実態を公表(0.7〜990ng/G) )
- (1997.6 廃掃法改正 )
- 1997,9 所沢市西部清掃工場12,000ng/G(94年度調査)データ隠しが判明
- 1998.6 所沢市による市民の健康調査(血液、母乳、毛髪中ダイオキシン測定)中間発表
- 1998.12 県、公害防止条例改正、30kg/h以上の焼却炉(約15000カ所と推定)を指定ばい煙発生施設とし、ばい煙の排出基準を設ける(99.4.1施行)。
- 1998.12.1 廃掃法改正政省令施行・・・既存施設80ng/G規制、800度以上の燃焼管理、連続温度計、助燃バーナー、空気供給施設の取り付け(構造基準)他により、基準に合わない施設は休止。
各施設はダイオキシン濃度自主測定結果を県に報告。
- 1998.12.21 所沢周辺住民が埼玉県、と産廃焼却炉設置業者を被申請人として、公害調停を申請
野菜報道後の動き
- 1999.2.1・テレビ朝日ニュースステーション「所沢産野菜ダイオキシン汚染(0.64〜3.8pg)」報道、所沢産野菜価格暴落、大手スーパー所沢産野菜の取り扱い中止
- 2月 2日・所沢市西部清掃事業所、制限付き一般入札(4社)、荏原製作所が39億円で落札
- 2月 5日・県、「ダイオキシン類の野菜等に対する汚染問題対策会議」を設置。所沢産野菜の緊急調査へ
- 2月 8日・所沢農家有志一同が埼玉県に焼却停止を陳情、テレビ朝日に抗議行動
- 2月 9日・JA所沢市が所沢産野菜のダイオキシン類濃度の調査結果(1997実施、ほうれん草0.22〜0.43pg
)発表
- 2月15日・県土屋知事、所沢周辺焼却炉(川越、狭山、三芳、所沢)に対し、焼却自粛を要請
- 2月16日・県、所沢産野菜調査の実施
- ・農水、厚生、環境の3省庁、所沢周辺10カ所、実態調査(野菜、大気、土壌、降下煤塵他 3月末までに結果公表を目指す)
- 2月18日・県産業廃棄物協会、加盟72社に日曜焼却自粛を要請することを決定
- ・県、3.8pgは煎茶と発表、安全宣言
- ・テレビ朝日、お詫び報道
- ・所沢の市民、「東部クリーンセンター」計画について住民監査請求
- 2月19日・与野フード、西武百貨店、所沢市産煎茶仕入れを中止
- ・農水、厚生、環境3省庁合同で、県産煎茶、大気、土壌の緊急調査概要発表(3月末結果公表)。埼玉県も入間、所沢産茶2検体調査。
- 2月21日・県産業廃棄物協会加盟業者、日曜自粛を開始。市内業者も日曜自粛を始める。
- 2月22日・スーパー各社、所沢産野菜の販売再開の動き
- 2月23日・県、「野菜価格差補てん緊急対策事業」を議会で報告。
21品目の野菜の損失補てん(2.3〜2月末までを当面の対象期間、2月上旬で約1200万、一戸当たり2万円程度) 無利子融資制度(融資枠5億。一戸当たり500万限度)、PRキャンペーン他
- ・県農林部、2月20日までの被害、所沢6千万、県産野菜4億と推計。
- 2月24日・所沢市、3業者焼却炉撤去にともない、総額2億の助成金を支払う、という予算を議会へ。
・市、「所沢市ダイオキシン類等の汚染防止に関する条例案」を議会へ。2000年までに40ng規制。立ち入り調査権、命令違反には罰則、家庭用焼却炉の原則禁止(99.10施行予定)
・国、第1回ダイオキシン対策関係閣僚会議
- 2月26日・入間市、宮寺清掃センター(1993に1号炉4800ng,2号炉3800ng/G出す)の操業休止。廃止後、プラスチック固形燃料化施設を建設予定。
- 2月27日・市、「所沢産農産物緊急支援対策事業費補助金」として620万。PR活動、ビニール栽培のビニルを回収処理する費用の半額補助
- 3月2 日・県、97年度産業廃棄物実態調査を報告
県内で中間処分された産廃693万t、そのうち県外から300万t(43,3%、うち東京都からが216万t) また、県内の焼却処理35万t(木くず10万t、廃プラ77000t)。
- 3月3日 ・市、さらに1業者が焼却炉を撤去するため、助成の対象とする、と記者発表。予算未。違法に焼却灰などを積み上げ、県から改善命令を受けていた業者
- 3月11日・埼玉県、川越、狭山、三芳、所沢の法対象200kg/h以上焼却炉59施中、13炉が廃止、11炉が休止、35施設が稼働と報告
(公害調停対象施設150kg/h以上64施設中では、10炉廃止、11炉休止、2炉工事中、33炉稼働、4炉未確認、2炉許可待ち、2炉有価物焼却のため対象外)
- 3月11日 ・衆院通信委員会がテレ朝社長を参考人招致
- 3月12日・厚生省が産廃処理施設について民間主導の社会資本整備(公的機関関与)の方針。集中立地規制として、大気環境指針値を超える地域では新設を不許可に、また、排出基準を超えている施設については不許可にできることを明確に示す方針。
- 3月15日 埼玉県、排出者名の情報開示を決定と発表
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