燃え上がる解体木屑(2004.9.4昼過ぎ撮影)

繰り返されるごみ山火災
2004年9/3(金)午後6時過ぎ、川越市中福(通称くぬぎ山内)にある、常磐土木工業敷地内で火災が発生。発生後2日たった9/5現在も燻り続けている。この業者は、5〜6年前より解体木屑、それらを破砕したチップを高さ7〜8mに積み上げていた。燃えたのは木材チップ6000m3のうち3000m3と建設廃材。消防が鎮圧に努めるも、火勢は一向に衰えず、中では、ユンボが燃えるものをどかす作業を行っている。。大量に発生した煙は東京近辺にまで達し、辺り一面は煙で充満した。

この火災発生の日は、私たちが支援している2年前の2002年4月に起こったごみ山火災の延焼被害者による損害賠償請求裁判の証人尋問期日でした。
同じように9000m3に積み上げたごみ山が火災を起こし、隣接工場が延焼被害を受け、工場は全焼、大変な惨事となったものです。

それ以来、私たちはごみ山の火災の危険を訴え、2度と繰り返さないよう、早急なごみ山撤去を求めてきましたが、当時69カ所ある、と発表されたごみ山はその殆どが片づけられることなく、結局放置され、今にいたり、再び、火災を起こしました。

有機物を大量に積み上げると、熱が蓄積され、ついには発火に至る現象が全国各地で起こっています。最近ではRDFの大きな火災爆発事故がありました。

ところが、埼玉県は未だにそれらの危険性を裁判でも認めようとはしません。

この日のごみ山火災裁判では、現場の行政担当者が証言。直前まで税務担当だった、というこの担当者は、あまりにも、やる気なく、法的な詳細な知識もなく、なんとなく行くだけ!。。。だったのが聞けば聞く程、露呈していきました。
このような人が指導を行うのが常態なのです。

他方、ごみ山を積み上げた業者社長は、こう証言していました。
焼却やってた頃は年間売り上げ13億、粗利は5割超え、荷は3000円/m3と格安で受けていた。それが、ダイオキシン騒動以来おかしくなり、許可量と許可品目を守れ、と言われ、儲からなくなり、焼却をやめた後は、火の車、それでごみ山になった、と真剣でした。

利益を追求する産廃業者に対し、よくわからない、やる気のない現場担当者が
太刀打ちできるでしょうか。そして、3000円というとんでもないやすい値段(これは通常の処分料金の半額以下です)でごみを依頼してあとは、全く確認しない大手の排出事業者たち。ごみ山はこうして積み上がり、放置されていっているわけです。そして、火災、化学物質被害、飛散、崩壊など様々な危険が発生。住民に被害を及ぼします。繰り返させないための緊急の対策が必要です。。